2019年12月31日火曜日

2020 BOSTON RED SOX TOP 20 PROSPECTS

2020 BOSTON RED SOX 

TOP 20 PROSPECTS

Triston Casas(1B)


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ジーター・ダウンズ(SS/2B)/Jeter Downs
(A/A+)119G 460AB 24HR 60BB 107K 24SB .276/.362/.526/.888
◯打撃 パワー アプローチ 盗塁 / △2B向き?
今年2月にムーキー・ベッツとのトレードで加入。辛抱強いアプローチで広角に打ち分け、昨季は24本塁打・35二塁打とブレーク。17-18年で右方向への本塁打は19本中1本だったが、昨季は8本と逆方向にも長打が打てるようになった。スピードは平均的だが、走塁は巧みでここ2シーズンで61盗塁。守備では元々2Bも昨季は主にSSとしてプレー。及第点レベルのSS守備を披露したが、長い目でみれば2B向きか。

2.トリストン・カサス(1B)/Triston Casas
(A)118G 422AB 19HR 58BB 116K .254/.349/.472/.820
◯打撃 パワー アプローチ 1B守備 / ✖スピード
18年ドラフト1巡目の高卒選手で、広角に長打を量産する未来の4番候補。19年はA/A+で20本塁打・OPS.830をマーク。BOS傘下の選手が10代で20HRを達成したのは、過去50年でX.ボガーツとカサスの二人だけ。高校では三塁を守っていただけあり一塁守備も素晴らしい。将来像はF.フリーマン(ATL)だろう。

3.ブライアン・マタ(RHP)/Bryan Mata
(A+/2A)3.43ERA 105.0IP BB/9=3.6 K/9=9.5 K/BB=2.64
◯球威 グラウンドボーラー / △コントロール
レッドソックスがわずか$25Kで獲得。そこから傘下有数のプロスペクトに評価を上げた。93-98マイルの速球と88-90マイルのスライダー中心のパワーピッチャー。ツーシーム、チェンジアップも精度が高く、ゴロ率も高い。課題のコマンドを磨き続けることができれば先発ローテーション3番手のポテンシャル。19年はA+で防御率1.75→2Aで5.03。

4.ボビー・ダルベック(3B/1B)/Bobby Dalbec
(2A/3A)135G 472AB 27HR 73BB 139K .239/.356/.460/.816
◎パワー / ◯肩 / ✖コンタクト スピード
コンタクトに不安はあるが、ここ2年で59ホーマーを放っている長距離砲候補。19年は課題の三振率を32.4%から24.7%に改善させるなど進歩が見られる。三塁守備では投手としても鳴らした強肩を披露する。19年プレミア12アメリカ代表。

5.コナー・ウォン(C/IF)/Connor Wong
(A+/2A)111G 423AB 24HR 32BB 143K 11SB .281/.336/.541/.878
◯パワー スピード 運動能力 / △コンタクト
ムーキー・ベッツとのトレードで1位のダウンズと共に加入。運動能力の高いアスリートタイプで2B/3Bも守れるユーティリティーさはオースティン・バーンズ(ドジャース)と重なる。バーンズよりも守備力は一段落ちるが、パワーでは勝る。プロ入り後にフライボール革命を取り入れて長打力が開眼。一方で昨季三振率31%とコンタクトが課題でメジャーではもう少しコンタクト重視に切り替えた方が良いかもしれない。

6.ハレン・ドゥラン(OF)/Jarren Duran
(A+/2A)132G 519AB 5HR 46BB 128K .303/.367/.408/.775
◎スピード / ◯コンタクト / △パワー CF守備不慣れ
プラスプラスのスピードを武器に19年はA+/2Aで自己最多の46盗塁をマーク。打撃はコンタクト重視でライナーを量産する。A+ではOPS.998も2AではOPS.634と下り坂だったため、打撃の評価はスカウト間で分かれている。第四の外野手止まりとの声もあるが、J.エルズベリー二世になれるか。守備は元々内野手だったため、まだCF守備は慣れている段階。

7.サド・ウォード(RHP)/Thad Ward
(A/A+)2.14ERA 126.1IP BB/9=4.1 K/9=11.2 K/BB=2.75
◯球威 奪三振 / △コントロール
93-96マイルのシンカーと80マイル中盤のスライダーでハードコンタクトを許さないシンカーボーラー。19年はBB/9=4.1とコントロールが不安定だったが、A/A+で126.1回を投げて防御率2.14・K/9=11.2と支配的な投球内容だった。チェンジアップも扱え、先発ローテーション3-4番手クラスのポテンシャル。

8.ジェイ・グルーム(LHP)/Jay Groome
(R/A-)2.25ERA 4.0IP BB/9=2.3 K/9=13.5 K/BB=6.0
◯エースポテンシャル / △TJ手術明け 素材型
C.カーショウ(LAD)と比較されるエースポテンシャルの持ち主も、TJ手術明けで健康面に不安を抱えている。8月にマイナー復帰すると92-94マイル、最速96マイルをマークするなど順調な回復ぶりをアピールした。20年はAで開幕を迎える予定。

9.タナー・ハウク(RHP)/Tanner Houck
(2A/3A)4.01ERA 107.2IP BB/9=3.8 K/9=8.9 K/BB=2.33
◯球威 / △コントロール リリーフ向き?
92-97マイルのツーシームで打者を捻じ伏せるパワーアーム。スライダーもよく切れ、チェンジアップまで扱えるポテンシャルは先発ローテーション3番手相当。しかし、クロスファイアー気味のフォームで特に左打者へのコントロールに苦しんでいる。ブルペン向きとの声も多く、3A昇格後はリリーフメインでの起用となった。

10.ギルバート・ヒメネス(OF)/Gilberto Jimenez
(A-)59G 234AB 3HR 13BB 38K 14SB .359/.393/.470/.863
◎スピード / △素材型 / ✖パワー 
20-80スケールで80評価のスピードが武器の19歳。19年はA-でリーグトップの打率.359をマーク。非力な上にゴロ性の打球が非常に多く、将来メジャーでインパクトを残せるかは疑問。B.リビア(元PHI他)やD.ゴードン(SEA)のような将来像になるか。

11.マシュー・ルーゴ(SS)/Matthew Lugo
(R) 39G 136AB 1HR 15BB 36K .257/.342/.331/.673
◯ポテンシャル / △素材型 パワー
19年ドラフティーではNo.1評価を得たプエルトリカン。叔父であるカルロス・ベルトランの野球アカデミーで育ち、SSとして必要な資質を全て持ち併せている。攻守に発展途上で時間はかかるだろうが、メジャーでSSを張れる可能性を秘めている。スイングが大振りで適応に時間はかかるだろうが、長い目で見ていきたい。

12.チージャン・リュウ(RHP)/Chih-Jung Liu
◎速球 / △素材型
「台湾の大谷翔平」と形容される二刀流プレーヤー。19年10月に75万ドルでBOSと契約したばかりの20歳。最速98マイル(一部スカウトのガンでは101マイルを計測)の速球に86-88マイルのスライダー&スプリットを投げ込む本格派。スイッチヒッターな上に打撃の才能も非凡。

13.ブライアン・ベロ(RHP)/Brayan Bello
(A)5.43ERA 117.2IP BB/9=2.9 K/9=9.1 K/BB=3.13
◯スライダー 奪三振 / △素材型
シャープなスライダーを武器にAで117.2回/119Kをマークの奪三振能力が魅力。ストライク先行の投球スタイルゆえ甘い球を痛打されることが多く、防御率5.43と打ちこまれてしまった。しかし後半戦は防御率3.31と適応していた。まだ20歳と若く発展途上だが、ジョーダン・ライルズのような投手になれる。

14.ニック・デッカー(OF)/Nick Decker
(A-)53G 170AB 6HR 21BB 59K .247/.328/.471/.799
◯打撃 パワー / △スピード 両翼向き
18年ドラフト2巡目の高卒選手。パワーとアベレージを両立した未来のクリーンナップ候補だが、19年は
目立った成績を残せなかった。しかし、チーム打率.238と本拠地が打低+アウェイではOPS.866とよく打っていたので環境が変われば改善される可能性も。スピードに欠け、守備はLF向き。

15.C.J.チャッタム(SS)/C.J. Chatham
(2A/3A)110G 436AB 5HR 22BB 87K .298/.333/.408/.741
◯肩 SS守備 / △四球率 パワー ユーティリティー向き?
強肩を生かした広大なカバー範囲が魅力のSSプロスペクト。打撃は四球率4.7%と選べないがライナー中心のアプローチで31本の二塁打を放った。フリースインガーかつパワーもあまりないのでユーティリティー向きの選手だろう。19年プレミア12アメリカ代表。

16.マーカス・ウィルソン(OF)/Marcus Wilson
(A+/2A)119G 386AB 18HR 51BB 142K 13SB .269/.357/.492/.850
◯スピード パワー / △コンタクト
14年にDバックスからドラフト指名時は5ツールタレントとして注目も、今一つ輝けていない。三振は多いが「20-20」を狙えるパワー&スピードはベンチプレーヤーとして重宝されるはず。守備はCF中心に3ポジション守れる。2Aでは打率.223と打てていないので評価は難しいところ。

17.キャメロン・キャノン(SS)/Cameron Cannon
(R/A-)45G 170AB 3HR 12BB 42K .200/.284/.324/.608
◯打撃 / △2B向き? スピード 守備
19年ドラフト2巡目。安定してライナーを量産し、15-20HRが見込める打撃と堅実なグラブ捌きはB.ドージャー(元MIN他)と比較される。スピードは平均的なため2Bや3Bが適任と見られている。R/A-では打率.200・3本塁打・OPS.608と不発だった。

18.クリス・マーフィー(LHP)/Chris Murphy
(A-)1.08ERA 33.1IP BB/9=1.9 K/9=9.2 K/BB=4.86
◯4球種 / △コントロール
大学では制球難に悩まされていたが、A-で防御率1.08・K/9=9.2・BB/9=1.9と別人のようなパフォーマンス。90-94マイルの速球を主体に4球種を扱う。コマンドと変化球の精度を磨くことが課題だが、克服できればローテーション争いに加わることができるだろう。

19.ライアン・ゼファージャン(RHP)/Ryan Zeferjahn
(A-)4.50ERA 22.0IP BB/9=4.9 K/9=12.7 K/BB=2.58
◯球威 / ✖コントロール
19年ドラフト3巡目のカレッジ右腕。大学全3シーズンでBB/9=4.4超のコントロールがネック。A-でもBB/9=4.9と苦しんだが、K/9=12.7とプロ相手にも球威をアピールした。低めのスリークォーターから93-98マイルと上手くリリースできた時のスライダーは圧倒的。リリーフ向きとの評価が多い。

20.アルド・ラミレス(RHP)/Aldo Ramirez
(A-)3.94ERA 61.2IP BB/9=2.3 K/9=9.2 K/BB=3.94
◯速球 コマンド / 
バックエンドSPポテンシャルを示すメキシコ出身右腕。19年は18歳にしてA-で素晴らしいパフォーマンス。92-95マイルの動く速球をコマンドし、カーブはどのカウントでも投げ込むことのできるボール。チェンジアップはスプリット気味に打者の手元で沈む。まだA以上でのプレーがなく控えめの評価としたが、面白い投手。

21.ブランドン・ハウレット(3B)/Brandon Howlett
 (A) 113G 390AB 8HR 56BB 144K .231/.341/.356/.698
◯パワー アプローチ / △3B守備 コンタクト / ✖スピード
攻守揃った大型三塁手候補。Aでは投手有利の本拠地で苦しんだが、四球率12.0%と辛抱強いアプローチを示した。三振率31%のコンタクト面を改善したいところ。守備は三塁に残れるかどうかで評価が分かれているが、中軸を打てる三塁手候補という点ですでに貴重な存在。

22.アントニー・フローレス(SS)/Antoni Flores
(A-)55G 181AB 0HR 25BB 59K .193/.293/.227/.520
◯ポテンシャル / △素材型
17年に契約金$1.4Mで入団の19歳。ズバ抜けたツールがあるわけではないが、コンパクトに振り抜く打撃と堅実なSS守備が高評価。年齢に比してゲーム理解やメークアップに優れた実戦向きの選手で、ポテンシャルは傘下でもトップ級。19年は苦しいシーズンとなったが、長い目で評価していきたい。

Plus One Prospect
ノア・ソング(RHP)/Noah Song
(A-)1.06ERA 17.0IP BB/9=2.6 K/9=10.1 K/BB=3.80
◯速球 変化球 / ✖2年間プレーできない
本当は当ランキングの5位にランクインの予定だったが、軍事学校を卒業してもプロ入りを却下され、2年間飛行士学校に行くことを命じられたためランク外とした。最速98マイルの速球を武器にA-では防御率1.06・K/9=10.1と好投。19年プレミア12アメリカ代表。

2019年12月26日木曜日

2020 BALTIMORE ORIOLES TOP 20 PROSPECTS

2020 BALTIMORE ORIOLES 

TOP 20 PROSPECTS

Adley Rutschman(C)


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。



(R/A-/A)37G 130AB 4HR 20BB 27K .254/.351/.423/.774
◎打撃 / ◯パワー アプローチ 肩 守備 / △スピード
19年ドラフト全体1位指名。メジャーで中軸を打てるだけの打力を有したスイッチヒッター捕手。捕手守備の評価も高い。プロデビューではOPS.774と突出したものではなかったが、J.マウアー(元MIN)やB.ポージー(SF)クラスの選手への成長が期待できる。

(A)2.68ERA 94.0IP BB/9=3.4 K/9=12.4  K/BB=3.58
◯球威 コマンド 4球種 体格 伸びしろ / △素材型
18年ドラフトの全体11位指名の高卒投手で、プロ入り後に急成長を遂げている。長身から投げ下ろされるMAX98マイルの速球は威力抜群で、変化球も3つ全て平均以上。4球種全てをコマンドする制球力も身につけており、高卒投手ながら早期デビューが期待される。

(A+)3.46ERA 80.2IP BB/9=6.0 K/9=12.9 K/BB=2.15
◯球威 3球種 / △素材型 コントロール
制球に苦しむ場面が目立つが、ボール単体の威力は圧倒的。躍動感あるクロスファイアーから放たれる93-96マイルの速球、カーブ、チェンジアップはどれも決め球として空振りが取れる。コントロールさえ改善できればローテーション半ばクラス。

(A-/A+/2A/3A)87G 351AB 17HR 18BB 83K .248/.299/.464/.763
(MLB)21G 68AB 4HR 7BB 13K .309/.373/.574/.947
◯パワー 肩 CF守備 / △故障多い アプローチ
アダム・ジョーンズ(現オリックス)の後継者として期待されているが、故障が多くなかなかブレークできない。マイナーでは打率.248とコンタクトが不安定だったが、メジャー21試合で4本塁打・OPS.947と復調の兆し。パワーが武器だが、フリースインガーを克服できるかがカギ。

 (AAA) 127G 520AB 25HR 24BB 130K .312/.344/.527/.871
◯打撃 パワー / △スピード / ✖守備 肩
打撃は即メジャーも守れる場所がない。プロ入り時は遊撃も、ついに一塁メインになってしまうなど完全にM.モース(元SF)の道を辿っている。19年は3Aで打率.312・25本塁打・OPS.871をマークし、リーグのMVPを受賞。四球率4.3%と極度のフリースインガーだが、見極め自体は悪くない。

(AA) 76G 286AB 11HR 32BB 67K .262/.335/.472/.807
◯パワー 肩 / △故障多い 盗塁技術
M.マチャドとのトレードで加入。若き日のA.マッカチェンとよく比較される5ツールプレーヤーだが、故障がちで0盗塁に終わったスピードツールの劣化が心配。L.ケインのような遅咲きもあるので長い目で見ていきたい。強肩で守備はCF/RF向き。

(R) 29G 108AB 1HR 11BB 28K .259/.331/.370/.701
◯打撃 パワー 肩 / △素材型 3B向き?
19年ドラフト2巡目の高卒選手。コリー・シーガー(LAD)と比較される攻撃型で、パワーとアベレージを兼ね備えている。6-3/195の大柄な体格と平均以上の強肩から3B向きとも評される。数年後の開花に期待したい。

(A+/2A)2.98ERA 124.0IP BB/9=3.3 K/9=10.3 K/BB=3.16
◯速球 / △コントロール
6-4/225の恵まれた体格からMAX99マイルの速球と88-89マイルのカッターを投げ込むポテンシャルは注目。平凡なコントロールと第3球種の不安定さがネックだが、そこを磨けばローテーション半ばクラス。改善されなくてもリリーフとして潰しが効くだろう。

(A+/2A/3A)3.72ERA 113.2IP BB/9=2.9 K/9=9.7 K/BB=3.30
◯カーブ 奪三振 / △チェンジアップ
91-95マイルの速球とカーブを主体に、18年にはマイナートップの178Kを奪うなどブレーク。先発ローテーション4番手クラスのポテンシャルで、チェンジアップを磨く必要がある。19年は2Aで防御率2.98と好投したが、3Aでは4先発で防御率8.84とブレーキ。

(2A/3A)5.00ERA 75.2IP BB/9=3.1 K/9=9.9 K/BB=3.19
(MLB)1.42ERA 6.1IP BB/9=5.7 K/9=15.6 K/BB=2.75
◎球威 / ✖故障多い
度重なる故障を乗り越えて念願のメジャーデビューを果たすと、90マイル後半の速球を連発。6.1イニングで11個の三振を奪うなどポテンシャルの高さを発揮した。健康ならばクローザーを張れるはずだ。

 (A) 122G 463AB 5HR 45BB 117K .298/.385/.395/.780
◯コンタクト スピード SS守備 / ×パワー
非力がネックも、それ以外の4ツールは平均以上とハイフロアーなプロスペクト。20歳ながらAでフルシーズンプレーし、OPS.780と健闘した点は評価したい。また走塁面では33盗塁とベストツールであるスピードも発揮した。遊撃守備も日々成長しており、レギュラーポテンシャルを示している。

(AA) 135G 488AB 9HR 59BB 121K .232/.321/.365/.686
◯アプローチ スピード CF守備 / △パワー 
辛抱強いアプローチでライナーを量産するヒットツールが高評価で、18年はA+で打率.377をマーク。AFLでもリーグ2位のOPS1.064をマークした。しかし19年は2Aで振るわず。それでも41本の長打を放ち、四球率10.4%と選べている点を評価したい。25盗塁を決めたスピードも平均以上でセンターに残れるとの見立て。

(3A)4.73ERA 112.1IP BB/9=4.9 K/9=10.5 K/BB=2.15
◯奪三振 / △コントロール 球威
球速は90-94マイルとそこまでではないが、球持ちの良いフォームで打者を詰まらせる。スライダー、チェンジアップも平均レベルで先発ローテーション下位ポテンシャル。19年はコントロールに苦しむシーンが目立った。

(2A)2.55ERA 148.0IP BB/9=3.8 K/9=9.4 K/BB=2.44
◯3球種 奪三振 / △球威
球威は平均的だが、ボールのキレやタイミングの取りにくさでカバーするワークホース左腕。先発ローテーション下位ポテンシャルだが、19年は2Aで26先発して防御率2.55・K/9=9.4と好投。元々コントロールは良い方だったが、BB/9=3.8と多さが目立った。

(A)2.93ERA 95.1IP BB/9=3.1 K/9=11.5 K/BB=3.70
◯変化球 奪三振 / ✖球速
19年はAで95.1回を投げて防御率2.93・K/9=11.5と好投。速球は86-91マイル止まりだが、ブレーキの利いた縦カーブとスプリットチェンジが冴えわたる。20歳という年齢を加味すればもう少し上の順位でも良いだろうが、前半戦(防御率1.23)から後半戦(防御率4.91)にかけて大きく成績を落としている点を考慮しやや抑えめの評価にした。

(A/A+)4.81ERA 110.1IP BB/9=3.5 K/9=7.3 K/BB=2.07
◯球種 / △耐久性 コンディション不良
名門アーカンサス大のエースとしてカレッジワールドシリーズでもプレーの実力派。滑らかなフォームから多彩な球種をコマンドよく投げ分け、速球も最速97マイルとハイスペック。しかし、大学での酷使の影響か19年はA+で1勝12敗・防御率6.13と大スランプ。ポテンシャルは傘下トップ10レベルだがコンディション不良を考慮してこの順位とした。

(2A)2.95ERA 137.1IP BB/9=1.6 K/9=6.9 K/BB=4.38
◎コマンド / ✖球威
オーストラリア出身。速球は80マイル後半止まりで球威はないが、マイナー4年でBB/9=1.4・K/BB=4.86のコマンドが持ち味。変化の大きいカーブと打者の手元で沈むチェンジアップを巧みに織り交ぜる。山場である3Aを乗り切ったが、3A,MLBでも実力が通用するか注目だ。

(2A/3A)130G 470AB 11HR 50BB 86K .266/.345/.421/.766
◯打撃 アプローチ /
ゾーンコントロールに優れた中距離バッター。ジェド・ジョーコのような攻撃型ユーティリティーになれる。18年にA+/2Aで22本塁打・OPS.895とブレークも、19年は2Aで110試合に出場してOPS.740と今一つだった。3A昇格後は20試合でOPS.893と好調だったので来季に真価が問われる。

(A-/A)36G 116AB 5HR 10BB 30K .224/.295/.431/.726
◎スピード / ◯守備 / △打撃 
19年ドラフト3巡目。20-80スケールで70評価のスピードがベストツール。CF守備でも広大な守備範囲を披露している。一方の打撃は荒削りで未知数な部分が多い。スイングスピードがあり、A-/Aでは打率.224ながらISO.207・5本塁打とパンチ力を披露した。

(A-)55G 204AB 6HR 20BB 53K .216/.289/.377/.667
◯パワー / ✖コンタクト
19年ドラフト全体71位指名。左打席からの豪快なパワーは圧巻も、パワーのみのワンツールプレーヤー感は否めない。A-ではOPS.667と何とも言えないパフォーマンス。守備は長い目で見ればLF向き。

Plus One Prospect
(DSL)60G 261AB 3HR 30BB 36K .300/.403/.396/.799
◯スピード / △素材型
A.キャッシュナーとのトレードで昨夏BOSから加入。ツール溢れる18歳の外野手で、19年はDSLで打率.300・3本塁打・OPS.799をマーク。パワーとスピードを秘めたCFになり得る素材で、今後のパフォーマンスに注目したい。

2019年5月2日木曜日

TOP 100 PROSPECTS FOR 2019

TOP 100 PROSPECTS 

FOR 2019

Vladimir Guerrero Jr.(TOR)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ブラディミール・ゲレーロJr.(3B)/Vladimir Guerrero Jr. /TOR
父譲りの打撃能力は文句無し。三塁守備は向上し、好守も披露しているが、すでに113kgと成熟しきった体格から将来的には1B/DH?
将来像:フランク・トーマス(元ホワイトソックス他)

2.フェルナンド・タティスJr.(SS)/Fernando Tatis Jr. /SD
遊撃で30-30を狙えるポテンシャル。遊撃守備も◎。球界を代表するプレーヤーになれる。
将来像:アレックス・ロドリゲス(元ヤンキース他)

3.イロイ・ヒメネス(OF)/Eloy Jimenez /CWS
G.スタントン、A.ジャッジ(両ヤンキース)に次ぐパワーモンスターの系譜。守備は両翼向き。開幕前に6年契約を結んだ。
将来像:ジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)

4.ビクター・ロブレス(OF)/Victor Robles /WSH
穴のない5ツールプレーヤー。将来は「3割・15本・30盗塁・GG賞」をコンスタントにクリアできる。
将来像:ロレンゾ・ケイン(ブルワーズ)

5.ニック・センゼル(3B)/Nick Senzel /CIN
攻守に穴のないコンプリートプレーヤー。唯一の欠点は故障の多さ。マイナーでは内外野をこなしている。
将来像:アンソニー・レンドン(ナショナルズ)

6.ケストン・ヒウラ(2B)/Keston Hiura /MIL
打撃技術はマイナー屈指。未来の首位打者候補。打球に角度も付いて長打も増えてきた。守備走塁での貢献はあまり見込めない。
将来像:アレックス・ブレグマン(アストロズ)

7.ワンダー・フランコ(SS)/Wander Franco /TB
来年のNo.1プロスペクトと評判。昨季Rで打率.351・11本塁打をマークし、『ベースボールアメリカ』ではヒット70、パワー70の高評価を獲得。
将来像:ムーキー・ベッツ(レッドソックス)

8.フォレスト・ウィットリー(RHP)/Forrest Whitley /HOU
現マイナーでは頭一つ抜けたボールを持っている。5球種全てがプラスピッチというスペックの高さ。
将来像:ジャスティン・バーランダー(アストロズ)

9.ジョー・アデル(OF)/Jo Adell /LAA
荒さはあるが傑出した5ツールプレーヤー。M.トラウトに次ぐスター外野手として期待。昨季A/A+/2Aで20ホーマー・OPS.897。
将来像:ロナルド・アクーニャ(ブレーブス)

10.ケーシー・マイズ(RHP)/Casey Mize /DET
18年ドラフト全体1位。速球とスプリットで打者を圧倒し、まるでクローザーが9イニング投げているかのような投手。
将来像:ゲリット・コール(アストロズ)

11.ボー・ビシェット(SS)/Bo Bichette /TOR
17年にA/A+で打率.362をマークしたマイナー屈指の好打者。遊撃でありながら打撃タイトル獲得も狙える。遊撃としてどれだけやっていけるかがポイント。
将来像:ジャスティン・ターナー(ドジャース)

12.ブレンダン・ロジャース(SS/2B)/Brendan Rodgers /COL
MIF離れした打力があり、マイナー5年でOPS.848をマークしている。すでに3Aまで到達しておりデビュー間近。遊撃に残れる守備力があるが、二塁に回れば平均以上。
将来像:イアン・キンズラー(パドレス他)

13.ヘズス・ラザルド(LHP)/Jesus Luzardo /OAK
速球、変化球、コマンドどれもすでにメジャー級。春季トレーニングでは9.2回を投げて防御率0.93・15Kと好投したが、肩の違和感によりシャットダウンとなった。
将来像:ヨハン・サンタナ(元メッツ他)

14.カイル・タッカー(OF)/Kyle Tucker /HOU
「テッド(ウィリアムズ)」の異名を誇る打撃が自慢。昨季メジャーデビューしてOPS.439と苦しんだが、3Aでは24ホーマー・OPS.989と圧倒。
将来像:チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)

15.ロイス・ルイス(SS)/Royce Lewis /MIN
17年ドラフト全体1位。まだ未洗練ながら運動能力に恵まれており、スケールの大きい1番打者になれる。将来はCFに転向する可能性も。
将来像:トレイ・ターナー(ナショナルズ)

16.アレックス・キリロフ(OF)/Alex Kirilloff /MIN
TJ手術から復帰すると昨季A/A+で打率.348・20本塁打・OPS.970とブレーク。強烈なフルスイングがトレードマーク。
将来像:ジョシュ・ハミルトン(元エンゼルス他)

17.カーター・キーブーム(SS)/Carter Kieboom /WSH
遊撃で長くプレーできるかは微妙なところだが、打撃は二塁や三塁であっても十分な水準。マイナー4年でOPS.844をマークしている。
将来像:ブライアン・ドージャー(ナショナルズ)

18.オースティン・ライリー(3B)/Austin Riley /ATL
攻守揃ったオールラウンド三塁手。30ホーマー相当のパワーの持ち主だが、三振の多さが課題。守備は肩が強く、ゴールドグラブも狙える水準。
将来像:エバン・ロンゴリア(ジャイアンツ)

19.ジョーイ・バート(C)/Joey Bart  /SF
18年ドラフト全体2位指名。強肩強打が傑出した司令塔候補で、平均以上の守備力と年25ホーマーが期待できる打撃力を兼ね備える。
将来像:バスター・ポージー(ジャイアンツ)

20.クリス・パダック(RHP)/Chris Paddack /SD
15年ドラフト8巡目の出身ながら今季メジャーデビューを飾ったシンデレラボーイ。昨季A+/2Aで90回を投げて防御率2.10・K/9=12.0・BB/9=0.8と圧倒的な内容。
将来像:90マイル中盤を投げる上原浩治(元レッドソックス他)

21.テイラー・トランメル(OF)/Taylor Trammell /CIN
昨季フューチャーズゲームでMVP。アプローチも成熟しておりスキのない5ツール候補。肩は弱いがセンターでやっていける守備力を持っている。
将来像:クリスチャン・イエリッチ(ブルワーズ)

22.ミッチ・ケラー(RHP)/Mitch Keller /PIT
長身から速球とカーブを投げ下ろすパイレーツ好みの投手。安定して試合を作れ、ローテーション3番手投手になれる。
将来像:ジェームソン・タヤン(パイレーツ)

23.マイケル・コペック(RHP)/Michael Kopech /CWS
100マイル超を連発するスピードマシーン。マイナー通算BB/9=4.4の制球力で比較対象のN.シンダーガード(メッツ)とは劣る。TJで今季は全休。
将来像:ノア・シンダーガード(メッツ)

24.アレックス・バードゥーゴ(OF)/Alex Verdugo /LAD
豪快なスイングから長短打を生み出すヒットマシーン。適応できればコンスタントに「3割・10本」を期待できる。守備は両翼向き。
将来像:ニック・マーケイキス(ブレーブス)

25.トゥキ・トゥサント(RHP)/Touki Toussaint /WSH
制球難に苦しんでいるが、サイドハンド気味のリリースから強烈な速球&カーブ。チェンジアップも良く、エース相当のポテンシャル。
将来像:マックス・シャーザー(ナショナルズ)

26.ルイス・ロバート(OF)/Luis Robert /CWS
キューバ出身の5ツール。パワーとスピードに優れ、強打のCFとして期待。昨季は故障に苦しんだが、19年シーズンの開花に期待。
将来像:アレックス・リオス(元ホワイトソックス他)

27.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore /SD
17年ドラフト全体3位。エースポテンシャルの大型サウスポー。4球種全てプラスピッチで、コマンドも◎。
将来像:クレイトン・カーショウ(ドジャース)

28.マイク・ソローカ(RHP)/Mike Soroka /ATL
完成度が高く、堅実なローテーション3番手になれる。鋭く切れるシンカーとスライダーで打者を揺さぶる。
将来像:コリー・クルーバー(インディアンズ)

29.ピート・アロンゾ(1B)/Pete Alonso /NYM
昨季2A/3Aでマイナートップの36本塁打をマーク。広角に長打が打て、四球も選べる生粋の長距離砲。
将来像:エドウィン・エンカーナシオン(マリナーズ)

30.ルイス・ウリアス(2B/SS)/Luis Urias /SD
卓越したコンタクト技術を備える未来の首位打者。内野全般を守れ、最低でもユーティリティーにはなれる。パワーが付けばオールスターレベルの選手になれる。
将来像:DJ.ラメイヒュー(ヤンキース)

31.ブレント・ハニーウェル(RHP)/Brent Honeywell /TB
マイナー4年でK/BB=4.92をマークしている実力派。90マイル中盤の速球とスクリューボールで打者をきりきり舞いにする。今季はTJからの復帰年。
将来像:カルロス・カラスコ(インディアンズ)

32.アレク・ボーム(3B)/Alec Bohm /PHI
18年ドラフト全体3位。パワーとアベレージを両立したピュアヒッターだが、三塁守備に不安。一塁や外野に移る可能性もある。
将来像:クリス・ブライアント(カブス)

33.キーバート・ルイーズ(C)/Keibert Ruiz /LAD
コンタクトに秀でるスイッチヒッター捕手。19歳にして2Aで12ホーマー・OPS.728をマーク。捕手としての守備力も平均以上との評判。
将来像:カルロス・ルイーズ(元フィリーズ他)

34.ブレンダン・マッケイ(LHP/1B)/Brendan McKay /TB
二刀流プレーヤー。昨季マイナーで防御率2.41・K/BB=7.36と好投したが、打つ方では打率.214と苦労している。
将来像:クリフ・リー(元フィリーズ)/エイドリアン・ゴンザレス(元ドジャース)

35.ジョナサン・ロアイシガ(RHP)/Jonathan Loaisiga /NYY
90マイル後半の速球に切れの良いスライダー&チェンジアップ。メジャーではBB/9=4.4とコマンドに苦しんだが、マイナー5年でBB/9=1.7と本来は優秀。
将来像:球速を上げた田中将大(ヤンキース)

36.グリフィン・キャニング(RHP)/Griffin Canning /LAA
TJを経て覚醒。常時前後94マイルの速球に精度の高いカッター、カーブを精密機械のように投げ分ける。即戦力でローテーションを守れる。
将来像:トレバー・バウアー(インディアンズ)

37.フランシスコ・メヒア(C/3B)/Francisco Mejia /CLE
16年にマイナーで50試合連続安打の偉業を達成。捕手としても打者としてもオールスターレベルのポテンシャル。
将来像:ヤスマニ・グランダル(ドジャース)

38.ハンター・グリーン(RHP)/Hunter Greene /CIN
高校時代は二刀流で、あるアリーグスカウトが「投打のポテンシャルは高校時代の大谷翔平以上」と絶賛していた大器。TJで今季は全休。
将来像:大谷翔平(エンゼルス)

39.シクスト・サンチェス(RHP)/Sixto Sanchez /PHI
小柄ながら最速100マイルの速球と両コーナーに投げ分けるコマンドを備えている。メジャー昇格にはまだ数年かかりそうだ。
将来像:ルイス・セベリーノ(ヤンキース)

40.イアン・アンダーソン(RHP)/Ian Anderson /ATL
長身から速球とカーブを繰り出し、A+/2Aで防御率2.49・K/9=10.7をマーク。コマンドは要改善だが、高卒投手ながらここまで順調に育ってきている。
将来像:ディラン・バンディ(オリオールズ)

41.クリスチャン・パチェ(OF)/Cristian Pache /ATL
身体能力は抜群で、外野守備はマイナーNo.1と評判。打撃をどれだけ伸ばせるかが課題。スカウトからはR.アクーニャと比較される。
将来像:バイロン・バクストン(ツインズ)

42.菊池 雄星(LHP)/Yusei Kikuchi /SEA
エースとまではいかなくてもローテーション3-4番手の働きが見込めるだろう。速球、スライダーに次ぐ第3球種をマスターできればワンランク上に行ける。
将来像:パトリック・コービン(ナショナルズ)

43.ニック・マドリガル(2B)/Nick Madrigal /CWS
小柄ながらコンタクト、スピード、二塁守備に優れる。メジャーでやっていくにはパワーを磨いていく必要がある。
将来像:ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)

44.ジャスタス・シェフィールド(LHP)/Justus Sheffield /SEA
小柄ながら常時90マイル中盤の速球と80マイル中盤のスライダー&チェンジアップとメジャーレベルの3球種が揃っている。
将来像:ブレーク・スネル(レイズ)

45.ディラン・シーズ(RHP)/Dylan Cease /CWS
常時95-98マイル、100マイルも軽々と計測する本格派。コマンドは荒いが、年々良くなってきている。
将来像:クリス・アーチャー(パイレーツ)

46.ショーン・マーフィー(C)/Sean Murphy /OAK
未来のゴールドグラバーも狙える守備型捕手。打撃も2Aで8ホーマー・OPS.856と力をつけている。
将来像:サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)

47.ジャレッド・ケレニック(OF)/Jarred Kelenic /SEA
18年ドラフト全体8位指名の高校生。18年ドラフトではNo.1のピュアヒッターで、走守の評価も高い。オフのトレードでメッツから移籍。
将来像:グレディ・サイズモア(元インディアンズ他)

48.ケブライアン・ヘイズ(3B)/Ke'Bryan Hayes /PIT
三塁守備はマイナーNo.1と絶賛されている未来のゴールドグラブ候補。打撃もコンパクトにライナーを打ち分ける。
将来像:ブレット・ロウリー(元ブルージェイズ他)

49.ギャビン・ラックス(SS)/Gavin Lux /LAD
A+/2Aで打率.324・15本塁打・OPS.913をマーク。複数ポジションを守れ、スーパーユーティリティーになれる。
将来像:クリス・テイラー(ドジャース)

50.ダスティン・メイ(RHP)/Dustin May /LAD
スラリとした長身から投げ下ろされる93-97マイルのツーシーム、パワーカーブ、カッターはどれも威力抜群。
将来像:ジェーコブ・デグロム(メッツ)

51.トリストン・マッケンジー(RHP)/Triston McKenzie /CLE
20歳ながら2Aで16先発して防御率2.68と実力は申し分ない。196cm/74㎏という超痩せ型のため、先発投手としての耐久性が懸念されている。
将来像:ホゼ・べリオス(ツインズ)

52.マット・マニング(RHP)/Matt Manning /DET
父は元NBAプレーヤー。抜群の球威と運動能力からエース相当のポテンシャルを秘めている。A/A+/2Aで22先発して防御率3.29・K/9=11.8。
将来像:ザック・ウィーラー(メッツ)

53.A.J. パク(LHP)/A.J. Puk  /OAK
長身長髪から投げ下ろす姿はランディ・ジョンソンと重なる。マイナー2年でK/9=12.8と球威は抜群だが、BB/9=3.5の制球は要改善でリリーフ向き?昨季はTJで全休。
将来像:アンドリュー・ミラー(カージナルス)

54.ジャズ・チズホルム(SS)/Jazz Chisholm /ARI
荒削りだが20-20が期待できる大型遊撃手。A/A+で打率.272・25本塁打・OPS.842とブレークも、三振率29.7%とコンタクト&選球眼に課題。
将来像:ハビアー・バイエズ(カブス)

55.ヘズス・サンチェス(OF)/Jesus Sanchez /TB
パワーとスピードを兼ね備えたファイブツール候補。守備力は外野両翼であれば平均以上。
将来像:グレゴリー・ポランコ(パイレーツ)

56.ノーラン・ジョーンズ(3B)/Nolan Jones /CLE
昨季A/A+で19ホーマー・OPS.871をマーク。傘下最多の89四球を選ぶなどアプローチも辛抱強い。
将来像:ジェーク・ラム(ダイアモンドバックス)

57.アレックス・レイエス(RHP)/Alex Reyes /STL
故障続きで評価を落としているが、健康を維持できれば先発でもリリーフでも活躍間違いなし。
将来像:カルロス・マルティネス(カージナルス)

58.ノーラン・ゴーマン(3B)/Nolan Gorman /STL
18年ドラフトNo.1の飛ばし屋。コンタクト&選球眼を磨く必要がある。昨季R/Aで17ホーマー・OPS.949をマーク。
将来像:マイク・ムスタカス(ブルワーズ)

59.コルトン・ウェルカー(3B)/Colton Welker /COL
攻守揃っており、若き日のN.アレナドと比べられる。アレナド同様に選球眼と長打力を不安視されている。
将来像:ノーラン・アレナド(ロッキーズ)

60.ブレイディ・シンガー(RHP)/Brady Singer /KC
即戦力でローテーション入りが見込める18年ドラフト1巡目右腕。シンカーとスライダーの2ピッチでコマンドよくゾーンを攻める。
将来像:マーカス・ストローマン(ブルージェイズ)

61.ヨーダン・アルバレス(OF/1B)/Yordan Alvarez /HOU
守備走塁は平均以下だが、パワーとアベレージを両立したプラスヒッター。昨季2A/3Aで打率.293・20本塁打・OPS.904。
将来像:アダム・リンド(元ブルージェイズ他)

62.ジョン・ダプランティアー(RHP)/Jon Duplantier /ARI
球威とコマンドを両立したローテーション2-3番手ポテンシャルも、故障の多さがネック。昨季は2Aで14先発して防御率2.69をマーク。
将来像:ジョシュ・ジョンソン(元パドレス他)

63.ジャスティン・ダン(RHP)/Justin Dunn /NYM
95マイル前後の速球を主体に切れの良いスライダー&チェンジアップで三振の山を築く。昨季K/9は7.1→10.4に、BB/9は4.5→3.5に大幅改善。
将来像:ヨーダノ・ベンチュラ(元ロイヤルズ)

64.ネイト・ピアーソン(RHP)/Nate Pearson /TOR
昨季は故障で1登板に終わったが、オフのAFLでは104マイルを計測。19年シーズンのブレークに期待。
将来像:アンドリュー・キャッシュナー(オリオールズ)

65.ジョナサン・インディア(3B)/Jonathan India /CIN
走攻守揃ったオールラウンド三塁手。打撃は選球眼に優れ、長打力も昨春に開花。大学では遊撃や二塁の経験もある。
将来像:ジョシュ・ドナルドソン(ブレーブス)

66.ユスニエル・ディアズ(OF)/Yusniel Diaz /BAL
昨夏M.マチャドとのトレードでドジャースから移籍。パワーを磨く必要がある点を含めて、若き日のA.マッカチェンと比べられている。
将来像:アンドリュー・マッカチェン(フィリーズ)

67.ブランドン・ロウ(2B)/Brandon Lowe /TB
守備走塁は平均的な攻撃型二塁手。昨季2A/3Aで22ホーマー・OPS.949をマークするとメジャーでも43試合で6ホーマー。
将来像:ダニエル・マーフィー(ロッキーズ)

68.ルイス・ガルシア(SS)/Luis Garcia /WSH
18歳にして打撃技術が洗練されており、J.ソト(ナショナルズ)のように早期デビューも狙える。昨季Aで7ホーマー・OPS.742をマーク。
将来像:アズドゥルバル・カブレラ(レンジャース)

69.ダニー・ジャンセン(C)/Danny Jansen /TOR
成熟したアプローチで二塁打を量産する攻撃型捕手。昨季3AでOPS.863・12ホーマー。盗塁阻止率の低さがネック。
将来像:カート・スズキ(ナショナルズ)

70.マイケル・チャビス(3B)/Michael Chavis /BOS
17年にマイナーで31ホーマー・OPS.910とブレーク。選球眼が向上し、甘い球をじっくりと選ぶ長距離砲らしいアプローチを習得した。
将来像:トッド・フレイザー(メッツ)

71.ブラスダー・グラテロル(RHP)/Brusdar Graterol /MIN
最速101マイルを計測する球威は文句無し。コマンドを磨く必要があるが、TJ復帰2年でBB/9=2.5と改善の兆し。
将来像:カルロス・マルティネス(カージナルス)

72.ライアン・マウントキャッスル(3B)/Ryan Mountcastle /BAL
守備面はまだまだ磨かれる必要があるが、打撃はピカイチ。昨季2Aで13ホーマー・OPS.806をマーク。一塁や外野転向も考えられる。
将来像:マイク・モース(元ジャイアンツ他)

73.デイビー・ガルシア(RHP)/Deivi Garcia /NYY
小柄ながら速球とカーブをコマンドよく投げ分け、A/A+/2Aで防御率2.55・K/BB=5.25と素晴らしいパフォーマンス。
将来像:マイク・リーク(カージナルス)

74.アンドレス・ヒメネス(SS)/Andres Gimenez  /NYM
運動能力の高い遊撃手。昨季38盗塁を決めた俊足と遊撃にふさわしい守備力のパッケージ。
将来像:エルビス・アンドラス(レンジャース)

75.ビダル・ブルージャン(2B)/Vidal Brujan /TB
運動能力が抜群の二塁手で、非力ながら打撃センスも本物。20歳ながらA/A+で打率.320・9本塁打・四球率11.5%をマーク。55盗塁を決めた俊足も注目。
将来像:オジー・アルビース(ブレーブス)

76.ジョーダン・グロシャンズ(SS/3B)/Jordan Groshans /TOR
18年ドラフト全体12指名。パワーと打撃技術を兼ね備える攻撃面の評価が高い。Rでは48試合で5ホーマーを放った。
将来像:イアン・デズモンド(ロッキーズ)

77.ヘリオット・ラモス(OF)/Heliot Ramos /SF
5ツールを秘めた原石。昨季はアプローチを見失い苦しんだが、20-20を十分に狙えるポテンシャル。
将来像:スターリング・マーテイ(パイレーツ)

78.ギャレット・ハンプソン(2B/OF)/Garrett Hampson /TB
チャンスメークに長けたスーパーユーティリティー候補。マイナー3年で123盗塁を決めた俊足が武器。
将来像:スピードを足してパワーを引いたベン・ゾブリスト(カブス)

79.トニー・ゴンソリン(RHP)/Tony Gonsolin /LAD
昨季先発に転向すると傘下トップとなる10勝・防御率2.60・155Kをマーク。90マイル中盤の速球に切れ味抜群のスプリットで三振を奪う。
将来像:タイラー・クリッパード(インディアンズ)

80.オニール・クルーズ(SS)/Oneil Cruz /PIT
前例のない198cmの長身遊撃手。荒さはあるがパワーポテンシャルを秘める。将来は三塁や外野に転向する?
将来像:ジェイ・ブルース(マリナーズ)

81.ハンス・クロウズ(RHP)/Hans Crouse /TEX
素材型でリスクはあるが、最速99マイルの速球と縦に鋭く切れるスライダーのコンビネーションはエースポテンシャル。
将来像:マット・レイトス(元レッズ他)

82.ウィル・スミス(C/3B)/Will Smith /LAD
運動能力の高いアスリート捕手。捕手として素晴らしい守備力を誇るだけでなく、内野もこなすスーパーサブ。
将来像:オースティン・バーンズ(ドジャース)

83.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon /SD
3つのプラスピッチを持っている。球威は傑出しているが、シーズンで70イニング以上投げたことがなく耐久性に不安。
将来像:ジョン・レスター(カブス)

84.コービン・マーティン(RHP)/Corbin Martin /TOR
最速98マイルの速球とカーブのコンビネーションはパワフル。プロ入り後に課題のコマンドとチェンジアップの精度が向上した。
将来像:チャーリー・モートン(アストロズ)

85.ビクトル・ビクトル・メサ(OF)/Victor Victor Mesa /MJA
キューバ出身のツールに富んだ外野手。スピードと強肩を兼ね備えた外野守備の評価が高い。
将来像:ヨアン・モンカダ(ホワイトソックス)

86.エバン・ホワイト(1B)/Evan White /SEA
ゴールドグラブの一塁守備が魅力。パワー不足が指摘されるが、打球速度は優秀なので改善の見込みあり。
将来像:エリック・ホズマー(パドレス)

87.ロナルド・ヘルナンデス(C)/Ronaldo Hernandez /TB
昨季Aで21ホーマー・OPS.832をマークした貴重な強打の捕手。肩は強いが、全体的な守備力は発展途上。
将来像:ウィルソン・ラモス(メッツ)

88.ミゲル・アマヤ(C)/Miguel Amaya /CHC
20歳にして捕手としての守備力に優れており、打撃も及第点。昨季はフューチャーズゲームにも選ばれた。
将来像:ヤン・ゴームズ(ナショナルズ)

89.クリスチャン・ロビンソン(OF)/Kristian Robinson /OAK
豪快なパワーとスピードを兼ね備えた原石。Rで57試合に出場して打率.279・7本塁打・OPS.791と十分アピールに成功した。
将来像:アダム・ジョーンズ(ダイアモンドバックス)

90.エステバン・フロリアル(OF)/Estevan Florial /NYY 
荒削りながらパワーとスピードを備えたCFで、若き日のC.グランダーソン(マーリンズ)と比べる声多数。三振が多くコンタクトに不安。
将来像:カーティス・グランダーソン(マーリンズ)

91.マシュー・リベラトーレ(LHP)/Matthew Liberatore /TB
18年ドラフト1巡目の高卒左腕。完成度が高く、Rでは防御率1.38と圧巻のデビューを飾った。
将来像:タイラー・スキャッグス(エンゼルス)

92.テイラー・ウィデナー(RHP)/Taylor Widener /ARI
92-95マイルの速球、スライダー、チェンジアップはいずれも空振りの取れるボールで、18年は2Aでリーグ最多の176K、リーグ2位の防御率2.75をマークする好投。
将来像:ギャレット・リチャーズ(パドレス)

93.ドールトン・バーショー(C)/Daulton Varsho /ARI
捕手離れしたしたアスリートタイプで、スピードの評価は平均以上。一方で捕手としては肩が弱く、外野手や二塁手として評価するスカウトも。
将来像:オースティン・バーンズ(ドジャース)

94.コール・タッカー(SS)/Cole Tucker /PIT
運動能力抜群の遊撃手で、グラブの評価が高い。打撃は発展途上ながら昨季後半に向上を辿った。俊足で盗塁も稼げる。
将来像:スピードを足したブランドン・クロフォード(ジャイアンツ)

95.ジョシュ・ジェームズ(RHP)/Josh James /HOU
95-100マイルの速球に切れの良いスプリット&スライダー。球威は圧巻だが、コマンドに難がある。
将来像:ネイサン・イオバルティ(レッドソックス)

96.ブライス・ウィルソン(RHP)/Bryse Wilson /ATL
最速で97-98マイルに達する速球を武器に打者を捻じ伏せるイニングイーター。変化球は平均的だが、緩急をつけるのには十分。
将来像:ランス・リン(レンジャース)

97.コリー・レイ(OF)/Corey Ray /MIL
コンタクトに難があるが、パワーとスピードを兼ね備えた5ツール外野手。昨季は2Aで27ホーマー・37盗塁をマーク。
将来像:ドリュー・スタッブス(元ロッキーズ他)

98.フリオ・ロドリゲス(OF)/Julio Rodriguez /SEA
まだ18歳だが、スケールの大きい5ツールを秘めた原石。中でもパワーが傑出。DSLではOPS.929の好デビュー。
将来像:マーセル・オズーナ(カージナルス)

99.ルイス・ガルシア(SS)/Luis Garcia /PHI
まだ18歳だが、スケールの大きい5ツールを秘めた原石。中でもパワーが傑出。DSLではOPS.929の好デビュー。
将来像:エリック・アイバー(元エンゼルス他)

100.サンディ・アルカンタラ(RHP)/Sandy Alcantara /MIA
先発で常時95-98マイルを計測する馬力は魅力。コマンドが平凡で球威を活かし切れていない。
将来像:ホゼ・ウレーニャ(マーリンズ)

2019年4月1日月曜日

2019 TOP 20 PROSPECTS:Index By Organization

2019 TOP 20 PROSPECTS

Index By Organization

Chris Paddack(RHP)

MLB30球団のプロスペクトランキングトップ20を公開しています。以下の球団名リンクから閲覧することができます。傘下注目のプロスペクト上位20名+1人をスカウティングレポートと共に紹介しています。

アメリカン・リーグ


Baltimore Orioles /ボルティモア・オリオールズ
Boston Red Sox /ボストン・レッドソックス
New York Yankees /ニューヨーク・ヤンキース
Tampa Bay Rays /タンパベイ・レイズ
Toronto Blue Jays /トロント・ブルージェイズ

Chicago White Sox /シカゴ・ホワイトソックス
Cleveland Indians /クリーブランド・インディアンズ
Detroit Tigers /デトロイト・タイガース
Kansas City Royals /カンザスシティ・ロイヤルズ
Minnesota Twins /ミネソタ・ツインズ

Houston Astros /ヒューストン・アストロズ
Los Angeles Angels /ロサンゼルス・エンゼルス
Oakland Athletics /オークランド・アスレチックス
Seattle Mariners /シアトル・マリナーズ
Texas Rangers /テキサス・レンジャース

ナショナル・リーグ


Atlanta Braves /アトランタ・ブレーブス
Miami Marlins /マイアミ・マーリンズ
New York Mets /ニューヨーク・メッツ
Philadelphia Phillies /フィラデルフィア・フィリーズ
Washington Nationals /ワシントン・ナショナルズ

Chicago Cubs /シカゴ・カブス
Cincinnati Reds /シンシナティ・レッズ
Milwaukee Brewers /ミルウォーキー・ブルワーズ
Pittsburgh Pirates /ピッツバーグ・パイレーツ
St. Louis Cardinals /セントルイス・カージナルス

Arizona Diamondbacks /アリゾナ・ダイアモンドバックス
Colorado Rockies /コロラド・ロッキーズ
Los Angeles Dodgers /ロサンゼルス・ドジャース
San Diego Padres /サンディエゴ・パドレス
San Francisco Giants /サンフランシスコ・ジャイアンツ




2019 SAN FRANCISCO GIANTS TOP 20 PROSPECTS

2019 SAN FRANCISCO GIANTS

TOP 20 PROSPECTS

Joey Bart(C)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ジョーイ・バート(C)/Joey Bart
◯パワー 肩 C守備 / △スピード
18年ドラフト全体2位指名。B.ポージーの後継者になれる強打の司令塔候補。広角に長打が打てる生粋の長距離砲で、R/A-では51試合で打率.294・13本塁打・OPS.952をマーク。肩の強さも平均以上で、足は遅いがプレート後方での動きは機敏との評判。


2.ヘリオット・ラモス(OF)/Heliot Ramos
◯パワー スピード 肩 / ×素材型
17年ドラフト1巡目。「30-30」も夢ではないほどのパワー&スピードを秘める大器晩成タイプ。フルシーズン1年目はアプローチを見失い、打率.245・11本塁打・OPS.709と中途半端な結果に終わった。現在はCFを守っているが、将来的にはRFに移る可能性もある。

3.マルコ・ルシアーノ(SS)/Marco Luciano
◯5ツール / ×素材型
昨夏260万ドルでジャイアンツと契約。『ベースボールアメリカ』の国際FAリストでは、V.メサ(現マーリンズ)に次ぐ2位の評価。驚くべきアップサイドを秘めた大型SSとして期待。打撃は空振りの多さが懸念材料。今夏DSLでデビュー予定。

4.ショーン・アンダーソン(RHP)/Shaun Anderson
◯速球 スライダー 体格 / △リリーフ向き?
ポテンシャルで見れば他にも良い投手はいるが、メジャー即戦力という点で上位に評価した。昨季2A/3Aで24先発して防御率3.69・K/9=8.1・BB/9=2.1をマーク。92-94マイルの速球と80マイル後半のスラッターのコンビネーション。カーブ&チェンジアップでカウントを稼ぐことも可能。

5.ローガン・ウェッブ(RHP)/Logan Webb
◯速球 / △コマンド チェンジアップ 
昨季A+/2Aで26先発して防御率2.41・K/9=8.6・BB/9=4.0をマーク。最速98マイルの速球と80マイル前半の緩くて大きいスラーブのコンビネーション。コマンド&チェンジアップの精度が低く、投球が単調になりがち。先発に残るには第3球種をマスターしたい。

6.ショーン・ジェリ(RHP)/Sean Hjelle
◯コマンド 4球種 ナックルカーブ 体格 / 
210cmの長身から投げ下ろされるボールは角度があり、中でも80マイル前半のナックルカーブは絶品。速球は90マイル前半だが、しっかりコマンドすることができる。スラッターやチェンジアップも扱える器用さも備える。A-では防御率5.06もK/9=9.3・BB/9=1.7。

7.グレゴリー・サントス(RHP)/Gregory Santos
◯速球 / △コマンド チェンジアップ 素材型
まだ原石だが、ポテンシャルはローテーション2番手クラスとも。最速98マイルの沈む速球と80マイル後半のスライダーのコンビネーション。コマンド&チェンジアップを磨く必要がある。A-では49.2回を投げて防御率4.53・K/9=8.3・BB/9=2.7をマーク。

8.ジェーク・ウォン(RHP)/Jake Wong
◯速球 3球種 コマンド / 
18年ドラフト3巡目。最速97マイルの沈む速球をゾーンの低めに集め、カーブ&チェンジアップも平均レベル。6-2/215と体格にも恵まれておりワークホース適性のある右腕。A-では27.1回を投げて防御率2.30と好デビューを飾った。

9.ヒース・クイン(OF)/Heath Quinn
◯パワー 肩 / △両翼向き コンタクト
空振りは多いが辛抱強いアプローチで甘いボールを見極め、長打を量産する典型的パワーヒッター。18年はA+で打率.300・14本塁打・OPS.861をマーク。6-3/220というガッシリした体格に比して動くことができ、強肩も併せてRFにピッタリの選手。

10.サンドロ・ファビアン(OF)/Sandro Fabian
◯打撃 肩 / △スピード 両翼向き / ×アプローチ 素材型 
現段階では荒削りで原石タイプだが、打撃センスは抜群。しかし18年はA+で打率.200・10本塁打・OPS.585と振るわなかった。フリースインガーで四球率5.8%/三振率23.8%とアプローチが未熟。スピードは平均以下だが強肩と打球判断に定評を得ており、RF向き。

11.アレクサンダー・カナリオ(OF)/Alexander Canario
◯ファイブツール / ×素材型
荒削りだが平均以上のパワーを秘めたCFプロスペクト。Rでは三振率25%と三振増に苦しんだがOPS.761・6ホーマーをマーク。何でも振ってしまう選球眼を改善する必要がある。守備ではCFに相応しいスピード&強肩&打球反応を兼ね備える。

12.ルイス・トリビオ(3B)/Luis Toribio
◯パワー アプローチ 肩 / △素材型 3B守備 スピード
昨季DSLでデビューし10ホーマー・OPS.902をマークした攻撃型三塁手。R.ディバース(レッドソックス)と比べられている。柔らかいスイングからバレルゾーンに打球を量産し、四球率19%とアプローチも辛抱強い。一方で守備に課題があり、47試合守って19失策・守備率.829。平均以下のスピードのため守備範囲も狭い。

13.クリス・ショウ(OF/1B)/Chris Shaw
◯パワー / △コンタクト / ×守備走塁
30ホーマー相当のパワーを有する長距離砲候補も、対左投手への弱さからプラトーン要員が関の山か。チームにはB.ベルトという不動の一塁手がいるためLFで経験を積んでいるが、鈍足のため平均を大きく下回る水準。M.アダムス(ナショナルズ)のような役回りになるだろう。

14.レイ・ブラック(RHP)/Ray Black
◎速球 奪三振 / △コマンド 耐久性
最速104マイルの剛腕で、早くから注目されていたが制球難と故障体質がネックとなり、昨季28歳でようやくメジャーデビューを飾った。プロ入りの14年から17年まででBB/9=7.1に対して、昨季は2A/3AでBB/9=3.0、防御率2.52・K/9=16.7と圧倒的なパフォーマンス。メジャーでも防御率6.17ながらK/9=12.7・BB/9=3.9なら悪くない。クローザーポテンシャル。

15.アビアタル・アベリーノ(SS/2B)/Abiatal Avelino
◯スピード 守備 / △パワー
二遊間を中心に内外野こなすユーティリティータイプ。積極走塁で盗塁を稼ぎ、小柄ながらパンチ力もある。18年は2A/3Aで打率.283・15本塁打・27盗塁・OPS.767とブレーク。メジャーデビューも果たした。しかしマイナー7年で二桁本塁打を打てたのは昨年だけで、四球も選べないためレギュラーポテンシャルは望めないだろう。

16.カミロ・ドバル(RHP)/Camilo Doval
◯速球 奪三振 / △コマンド 
速球とスライダーの2ピッチで攻める典型的なパワーリリーバー。昨季はAで53回を投げて防御率3.06・K/9=13.2・BB/9=4.6をマーク。常時93-98マイルの速球はカッター/シュート軌道を描き空振りが奪える。速球主体だが80マイル後半のスライダーでタイミングを外すことも可能。

17.メルビン・アドン(RHP)/Melvin Adon
◎速球 / △リリーフ向き / ×コマンド 素材型 チェンジアップ
ボール単体は素晴らしいが、先発適性に乏しい。R/Aでは82.1回を投げて防御率5.06だった。ところがAFLでリリーフとしてプレーすると最速102マイルを計測するなど才能が開花し防御率2.92・K/9=15.3をマーク。セットアップ以上のリリーフになれる逸材。

18.トラビス・バーゲン(LHP)/Travis Bergen
◯奪三振 / △耐久性
オフにルール5ドラフトで加入のリリーフ左腕。プロ3年でわずか16試合の登板にとどまっていたが、昨季A+/2Aで43試合に登板して防御率0.95・K/9=11.8と支配的な投球。クロスファイヤーからキレの良い速球とカーブのコンビネーションで打者の胸元を強気に攻める。

19.コナー・ジョー(1B/3B)/Connor Joe
◯打撃 / 
オフにルール5ドラフトでレッズへ移ると、開幕直前にトレードでジャイアンツに渡って来た。昨季2A/3Aで自身最高となる打率.299・17本塁打・OPS.935とブレークを果たした。出塁率.408と選球眼に優れた辛抱強いバッティングが持ち味。一塁を中心に三塁や外野も守れ、ベンチ選手として使い勝手が良い。 

20.アラミス・ガルシア(C)/Aramis Garcia
◯パワー / △スピード コンタクト
メジャー経験のある26歳捕手。平均から平均以上の守備力を有し、打撃は低打率ながら15~20本塁打が見込める一発屋タイプ。昨季は2A/3Aで90試合/11ホーマーをマークしている。チームの正捕手ポージーに加え、昨年ドラフト全体2位で指名されたJ.バートのせいで立場は危うい。

Plus One Prospect
アーロン・フィリップス(RHP)/Aaron Phillips
◯コマンド / △球威
17年ドラフト9巡目ながらひそかに好投している右腕。昨季Aで101.2回を投げて防御率3.72・K/9=10.6・BB/9=1.4をマーク。K/BB=7.50は非凡であり、今シーズンのパフォーマンスに注目したい。

2019年3月31日日曜日

2019 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2019 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

Fernando Tatis Jr.(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.フェルナンド・タティス Jr.(SS)/Fernando Tatis Jr.
◯打撃 パワー スピード 肩 SS守備 / 
傑出した5ツールを秘める大型遊撃手で、A.ロドリゲス(元ヤンキース)に匹敵するポテンシャル。特に弾丸ライナーでスタンドに突き刺すバッティングは圧巻。18年は19歳にして2Aで16本塁打・OPS.862・16盗塁をマーク。遊撃守備も平均以上の評価。同名の父はメジャーで11年プレーした元大リーガー。

2.クリス・パダック(RHP)/Chris Paddack
◎コマンド チェンジアップ / ◯奪三振 速球 体格 / △耐久性 カーブ
TJ手術から復帰するとA+/2Aで17先発して防御率2.10・K/9=12.0・BB/9=0.8と支配的な投球。94マイル前後のノビあるフォーシームを高低にきっちりコマンドし、マイナーNo.1と評されるチェンジアップで三振の山を築く。70マイル台のカーブは平均以下のため第3球種を磨く必要がある。春季トレーニングでの好投が認められ開幕ローテーション入りを果たした。

3.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore
◯速球 球種 コマンド / ✖素材型 
17年ドラフト全体3位指名。球威、変化球、コマンドの3点を取り揃えた希少な高校生左腕。最速96マイルの速球&平均以上のカーブ&チェンジアップ&スライダー。大きく足を上げる独特なフォームをしているが、投球フォーム自体は滑らかで、コマンドも優秀。

4.ルイス・ウリアス(2B/SS)/Luis Urias
◯コンタクト 肩 2B守備 アプローチ / △パワー
ズバ抜けたコンタクトスキルを示す未来の首位打者候補。スピードを平均レベルまで落としたJ.アルトゥーベ(アストロズ)。5-9/185と小柄だがバレルゾーンに打球を量産し、昨季3Aで8ホーマー・30二塁打(OPS.845)をマーク。マイナーで2年連続12%以上の四球率を記録するなどアプローチも優秀。

5.フランシスコ・メヒア(C/3B)/Francisco Mejia
◯打撃 肩 / △C守備 アプローチ パワー
16年にはマイナーで50試合連続安打を記録した強打の捕手。ハンドアイコーディネーションに優れバレルゾーンに打球を量産することができる。3Aでは14ホーマー・30二塁打・OPS.809をマーク。しかし早打ちのアプローチのため、メジャーでは21試合で三振率29%と苦しんだ。守備では強肩だが捕球面が発展途上。

6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 健康面 コマンド
キューバから亡命し、16年に1100万ドルでパドレスと契約した逸材。常時93マイル超の速球、スピンレートの高いカーブ、鋭く落ちるチェンジアップはどれも一級品。一方でコマンドと健康面に難あり。昨季は肩の違和感により65イニングの投球にとどまった。

7.ルイス・パティーノ(RHP)/Luis Patino
◯速球 スライダー 奪三振 運動能力 / △素材型 体格
T.リンスカム(元ジャイアンツ)2世。6-0/192と体は大きくないが、運動能力に富んだ軽快なメカニクスから最速99マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込む本格派。18年はAで17先発して防御率2.16・K/9=10.6・BB/9=2.6。チェンジアップが未熟で対左被OPS.878と左打者に弱い。

8.ローガン・アレン(LHP)/Logan Allen
◯速球 4球種 / 
即戦力のイニングイーター。昨季ローテーションに定着したJ.ルチェシーのような働きが期待できる。大柄な体格から92-94マイルの力強い速球と、多彩な変化球を織り交ぜる姿はJ.レスター(カブス)と比較されている。速球とカッターを両コーナーに集めカウントを稼ぎ、スライダー&チェンジアップで仕留める。18年は2A/3Aで24先発して防御率2.58・K/9=9.1・BB/9=3.1をマーク。

9.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers
◯速球 カーブ コマンド / △素材型
18年ドラフト全体7位指名。17年のU-18杯では日本代表を相手に7回無失点8Kの好投。90-94マイルの速球をコマンドよくゾーンに集め、高めの速球or70マイル台の落差の大きいカーブで仕留める。一般的な高卒投手と異なり、制球が安定している点がプラス材料。

10.マイケル・バイエズ(RHP)/Michel Baez
◯速球 体格 奪三振 / △変化球 メカニクス
6-8/220の大型右腕。アベレージで94マイル、最速で98マイルに達する速球は威力抜群だが、大柄な体格ゆえフォームの再現性に苦しんでいる。80マイル後半のスライダー&チェンジアップも切れるが、不安定。フォームを固めて長いイニングを安定して投げられるようにしたい。18年はA+/2Aで防御率3.69をマーク。

11.カル・クアントリル(RHP)/Cal Quantrill
◯速球 チェンジアップ / △コマンド
ローテーション半ばクラスのスペックを持っているが、昨季2A/3Aで28先発して防御率4.80・K/9=7.5・BB/9=2.6とローテーション下位レベルのパフォーマンスにとどまっている。93-95マイルの沈む速球と平均以上のチェンジアップ。コマンドに苦しむシーンが目立つ。

12.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza
◯速球 カーブ / △TJ手術明け 体格
16年にD.ポメランツとのトレードで加入。Y.ベンチュラと比較される豪腕候補も、TJ手術によりここ2シーズンは全休。健康であれば最速100マイルの速球とマイナー屈指のパワーカーブ。今シーズンは実戦復帰を目指す。

13.ティルソ・オルネラス(OF)/Tirso Ornelas 
◯パワー アプローチ / △スピード 両翼向き 
芸術的なスイングから25ホーマー相当のポテンシャルが期待される左打者。18歳ながら投手有利なAで8ホーマー・OPS.732をマークした。守備は6-3/200の大柄な体格と肩の強さ、平均以下のスピードからRF向き。もしかすると1Bに移るかもしれない。

14.バディ・リード(OF)/Buddy Reed
◯CF守備 肩 スピード / ✖コンタクト 
身体能力の塊。ゴールドグラブ相当のCF守備に加え、キャノンアームを持ち併せる。打撃はスイッチヒッターだが、コンタクト能力が欠点。A+では79試合で打率.324・12本塁打・OPS.921と打ちまくったが、2Aでは打率.179・1本塁打・OPS.461とコンタクトの脆さを露呈。完成型はK.ブロクストン(メッツ)だろうか。

15.ジョシュ・ネイラー(1B/OF)/Josh Naylor
◯パワー / ×守備走塁
15年ドラフト全体12位指名の大型スラッガー。18年は2Aでキャリアハイを更新する打率.297・17本塁打・OPS.830をマーク。四球率11.1%/三振率12.0%とアプローチ面で大きく向上を辿った。昨季はLFメインでの起用法となったが、5-11/250の体格ではさすがに厳しいだろう。

16.ジェーコブ・ニックス(RHP)/Jacob Nix
◯コマンド 体格 / △奪三振
メジャーでは9先発して防御率7.02・K/9=4.5と通用しなかったが、マイナー通算K/BB=4.11のコマンドからイニングイーターになれる。平均93マイルの速球に落差の大きいカーブ&チェンジアップはローテーション下位クラスとしては十分なスペック。

17.ゼビアー・エドワーズ(SS)/Xavier Edwards
◯スピード SS守備 コンタクト / △パワー 素材型
18年ドラフト全体38位指名。5-10/155の体格から長打はあまり期待できないが、韋駄天と軽快な内野守備が自慢。打撃もシンプルなスイングで多くのコンタクトを生み出し、R/A-では打率.346をマーク。スイッチヒッターである点も含めて将来像はE.ヤングか。

18.ニック・マージェビシウス(LHP)/Nick Margevicius
◯コマンド / ✖球速 
17年ドラフト7巡目ながら18年はA/A+で22先発して防御率3.60・K/9=9.7・BB/9=1.1をマーク。速球は88-91マイル止まりだが、ズバ抜けたコマンドとスピンの利いたカーブが高評価。球威はないがローテーション下位のイニングイーターとして期待。

19.エステウリー・ルイーズ(2B)/Esteury Ruiz
◯パワー スピード / ×アプローチ 素材型 
小柄ながら驚くべきパワーとスピードのコンビネーション。三振率28.6%のアプローチは要改善だが、Aで12ホーマー・OPS.728・49盗塁をマーク。2B守備は平均から平均以下の水準。全体を通して攻守に磨かれる必要がある。

20.ジェイソン・ロサリオ(OF)/Jeisson Rosario
◯打撃 スピード 肩 / △パワー / ×素材型
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。CF守備ではガッツ溢れるダイビングキャッチを連発し、走っても18盗塁をマーク。打撃ではバットスピードとコンタクト能力を兼ね備え、18歳にしてAでOPS.722・四球率12.2%をマーク。パワーの向上が課題。

Plus One Prospect
トゥクピタ・マルカノ(2B)/Tucupita Marcano
◎コンタクト / ×素材型 肩
18年はR/A-で打率.366・16K/30BBと打ちまくった。現段階ではパワーはあまりないが、コンタクトスキルは傑出している。スピードも平均以上で15盗塁を決めた。肩の弱さから守備はすでに2Bへ移っているが将来的には堅実な二塁手になれるだろう。