2020年5月1日金曜日

2020 COLORADO ROCKIES TOP 20 PROSPECTS

2020 COLORADO ROCKIES

TOP 20 PROSPECTS

Brendan Rodgers(SS)
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ブレンダン・ロジャース(2B/SS)/Brendan Rodgers:23歳
(MLB)25G 76AB 0HR 4BB 27K .224/.272/.250/.522
(3A)37G 143AB 9HR 14BB 27K .350/.413/.622/1.035
◎打撃 / ◯パワー 守備 肩 / △フリースインガー 2B向き?
二遊間の選手としては破格の打撃能力を有し、中でもコンタクト能力がズバ抜けている。広角に長打が打てる点も魅力だ。好球必打のフリースインガーで、適応に少し時間を要するかもしれないが、同じくフリースインガーであるヨアン・モンカダ(Wソックス)やハビアー・バエズ(カブス)にコンタクト力を足したような打者になれるだろう。SS守備は堅実だが正遊撃手のトレバー・ストーリーを追いやるほどではなく、2Bが適任だろう。2Bに専念すれば平均以上になれる。

2.ライアン・ビレイド(3B/OF)/Ryan Vilade:21歳
(A+)128G 509AB 12HR 56BB 95K 24SB .303/.367/.466/.832
◯打撃 パワー / △守備
昨季は打撃で大きく開花。平均以上のパワーが自慢だが、レッグキックをやめてスイングをコンパクトにするなどライナー中心のアプローチに変更したことで安定感が増しブレークにつながった。一方で守備面は特訓が必要。SSとしては守備範囲、グラブ捌き、肩の強さどれも平均以下で、昨季は3BやOFでの出番も増えた。打撃は良いだけに守備位置を見つけることができるかが鍵。ちなみに父ジェームズさんは野球コーチで、YouTubeに「Vilade basebnall academy」というチャンネルで息子ライアンを使って打撃練習法を公開している。

3.コルテン・ウェルカー(3B)/Colton Welker:22歳
(2A)98G 353AB 10HR 32BB 68K .252/.313/.408/.721
◯打撃 3B守備 肩 / △スピード アプローチ パワー
攻守にオールラウンドな中距離バッターで若き日のノーラン・アレナドと比べられる。昨季は初の2Aで数字を落としたが、16~18年までの3シーズンで打率.337とヒットツールは優秀。しかしコーナー向きの選手としては通算ISO.156とパワー面が平凡で評価が分かれる。守備では強肩でハンドリングも柔らかいが、スピードに乏しいためAFLでは1Bも経験した。3Bとして及第点の守備力だが、アレナドの存在を考えると1B転向を検討する必要がある。

4.ライアン・ロリソン(LHP)/Ryan Rolison:22歳
(A/A+)4.40ERA 25GS 131.0IP BB/9=2.7 K/9=9.1 K/BB=3.30
◯コマンド 3球種 / △素材型
3球種でストライクが取れるなど完成度が高く、カイル・フリーランドのようなイニングイーターになれる。91-93マイルの速球と70マイル台の落差の大きいカーブを主体に、右打者には改善中のチェンジアップも交える。A+では22先発/防御率4.87と数字は良くないが、打高のリーグだったことを考慮すれば及第点と言える。

5.マイケル・トグリア(1B)/Michael Toglia:21歳
(A-)41G 145AB 9G 28BB 45K .248/.369/.483/.852
◯パワー アプローチ 1B守備 肩 / △コンタクト スピード
プラスのパワーを備えた強打のスイッチヒッター。ゾーン理解も深く、高出塁率が期待できる。スイング軌道が不安定で三振率26%とコンタクトは要改善も磨けばパワーとアベレージを両立した強打者になれるだろう。守備では外野も守れるが、1Bに専念すればプラスのディフェンダーになれる。ゴールドグラブとシルバースラッガーの両獲りに期待。

6.テリン・バブラ(SS)/Terrin Vavra:22歳
(A)102G 374AB 10HR 62BB 62K 18SB .318/.409/.489/.899
◯アプローチ / △パワー 2B向き?
父ジョーはタイガースの打撃コーチで、幼いころからメジャーリーガーに囲まれた環境に身を置いていた。アプローチの磨かれた打撃が武器で、昨季はAでリーグMVPに輝くなどブレークした。ライナー中心のアプローチだが、昨季のランチアングルは14度(MLBだとロナルド・アクーニャやフレディ・フリーマンと同水準)と角度をつける技術も備えており、筋力がつけば本塁打増が期待できる。守備面ではSSとしては平均的なため、2Bがフィットすると見るスカウトが多い。

7.アーロン・シャンク(3B)/Aaron Schunk:21歳
(A-)46G 173AB 6HR 14BB 25K 4SB .306/.370/.503/.873
◯コンタクト 3B守備 メークアップ /  
攻守に磨かれたオールラウンダー。打撃ではコンタクトに優れ、広角に鋭いライナーを量産することができる。パワーも平均的で角度をつける技術を磨けば本塁打増も狙えるだろう。大柄な体格だがその割には動け、3B守備も及第点。またリーダーシップに優れ、勤勉性も高いため、チームの模範の選手となることが期待されている。

8.サム・ヒリアード(OF)/Sam Hilliard:26歳
(MLB)27G 77AB 7HR 9BB 23K 2SB .273/.356/.649/1.006
(3A)126G 500AB 35HR 54BB 164K 22SB .262/.335/.558/.893
◯スピード パワー 肩 / ×コンタクト
米製糸井嘉男(阪神タイガース)。昨季はマイナーで自身2度目となる「20-20」を達成。三振は多いがパワーとスピードのポテンシャルはすさまじいものがある。守備は平均レベルでそこまでの貢献は見込めないが、元投手としても鳴らした強肩を武器に外野3ポジションを守ることができる。メジャーでチャンスをつかむには課題のコンタクトを改善するしかない。

9.タイラー・ネビン(3B/1B)/Tyler Nevin:22歳
(2A)130G 466AB 13HR 65BB 90K 6SB .251/.345/.399/.744
◯打撃 / △1B向き? 肩 スピード 耐久性
父フィルはメジャーで14年間プレーした元大リーガー。辛抱強いアプローチとハードコンタクトを量産するバレル技術が高評価。しかし昨季はラインドライブ性の打球割合が減少し、苦しいシーズンとなった。それでもキャリアハイとなる四球率12.1%を選んだこと、8月は月間OPS.972と好調だったことから今季のブレークもあり得る。本職は3Bだが、スピード不足から1Bメインに転向。ユーティリティ性を高めるために外野の経験も積んだ。

10.ライアン・カステラーニ(RHP)/Ryan Castellani:24歳
(3A)8.31ERA 10GS 43.1IP BB/9=6.2 K/9=9.8 K/BB=1.57
◯速球 3球種 / △コマンド コンディション
傘下で長く期待されている右腕だが、コンディション不良で満足いくシーズンを送れていない。昨季は3Aで10先発し防御率8.31と炎上したのち、肘のクリーン手術を受けた。オフのAFLで復帰すると、5先発で防御率2.16・K/9=10.8と好投。ポテンシャルは秘めているだけにブレークに期待。最速97マイルの速球を主体にスライダー&チェンジアップを交える。

11.カール・カウフマン(RHP)/Karl Kauffmann:22歳
◯速球 チェンジアップ / △リリーフ向き?
昨年のドラフト2巡目。故障していたわけではないが、カレッジワールドシリーズまで投げていたので大事をとってプロデビューはお預けとなった。91-94マイルのシンキングファストを主体にゾーンを攻め、平均以上のチェンジアップで空振りを誘う。スライダーは平均以上になり得るが、不安定なため第3球種にとどまっている。力のこもったフォームからリリーフ向きと見るスカウトも存在する。

12.アダエル・アマダー(SS)/Adael Amador:17歳
◯コンタクト 守備 / △素材型 パワー
昨夏に契約金150万ドルで入団。U-15のドミニカ代表経験もあり、ツールだけでなく試合感覚にも優れている。特に打撃が年齢に比して磨かれており、バランスの良いコンパクトなスイングでライナー性の打球を打ち分け、選球眼も良い。SS守備では打球勘やポジショニングに冴えるが、ツール自体は傑出していないため、2B向きと見るスカウトもいる。

13.ブレントン・ドイル(OF)/Brenton Doyle:21歳
(R)51G 180AB 8HR 31BB 47K 17SB .383/.477/.611/1.088
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト
昨年のドラフト4巡目ながら、Rでは打率、出塁率、OPSの三冠を達成。パワー、スピード、肩の強さの3ツールが平均以上とハイポテンシャル。三振の多さが不安材料だが、昨季は終盤にかけて三振数を減らすなど改善の兆し。また、平均以上のスピードを有効に生かすことができ、守備走塁でも貢献が期待できる。Rは超打高のため、上の階級でどれだけ打てるかがポイントだろう。

14.ベン・ボウデン(LHP)/Ben Bowden:25歳
(2A/3A)3.48ERA 48G 51.2IP BB/9=4.2 K/9=13.8 K/BB=3.29
◯速球 奪三振 チェンジアップ メンタル / △コマンド スライダー
名門バンダービルト大学でもクローザーとして活躍のパワーレフティ。最速97マイルの速球で強気にゾーンを攻め、平均以上のチェンジアップで三振を奪う。昨季は第3球種のスラーブに磨きがかかり、対左打者への投球の幅が広がった。2Aでは前半戦だけで20セーブ(防御率1.05)を挙げるチーム記録を樹立したが、3Aでは防御率5.88と打ち込まれてしまった。メンタルも強く、メジャーでクローザーを任せられる器の持ち主。

15.ヨナサン・ダザ(OF)/Yonathan Daza:26歳
(MLB)44G 97AB 0HR 7BB 21K 1SB .206/.257/.237/.494
(3A)89G 387AB 11HR 25BB 52K 12SB .364/.404/.548/.952
◎肩 CF守備 / ◯スピード コンタクト / ×パワー
ホアン・ラガレス(元メッツ)と比べられるゴールドグラブ候補。打撃はマイナーで6年連続打率3割以上、通算.318のコンタクトヒッター。非力でゴロの割合が多いため、打撃をどれだけ伸ばせるかがレギュラーか第四の外野手止まりかを左右するだろう。外野守備は素晴らしいの一言。特に昨季22捕殺をマークしたレーザービームに注目したい。

16.グラント・ラビン(1B)/Grant Lavigne:20歳
(A)126G 440AB 7HR 68BB 129K .236/.347/.327/.674
◯選球眼 体格 / △スピード 素材型 消極的すぎ
18年ドラフト1巡目ながら昨季は評価を大きく落とした。6-4/220の大きな体格からパワーポテンシャルを期待されているが、昨季はISO.091と長打不足に悩まされた。辛抱強いアプローチで四球率13.1%と選んだ一方で、早いカウントで甘い球を見逃すシーンが目立った。打率、本塁打を伸ばすためにもバランスの取れたアプローチを見つける必要があるだろう。1B守備では大柄な体格に反して機敏に動くことができ、平均レベルの守備力が見込める。

17.ヘリクリス・オリバレス(LHP)/Helcris Olivarez:19歳
(DSL/R)3.86ERA 14GS 60.2IP BB/9=4.6 K/9=12.2 K/BB=2.65
◯速球 3球種 奪三振 / △コマンド 安定感 素材型
ロッキーズフロントが元エース投手のウバルド・ヒメネスの再来と注目する大器。93-95マイルの速球は角度があり、6-3/200の体格からまだ伸びる。カーブ&チェンジアップは不安定で発展途上だが、どちらも磨けば平均以上のボールになり得る。本人はカーブの方を好んでいるが、昨季はチェンジアップの方が冴えていた。平均以下のコマンドを磨くことが必要で、育成には時間がかかるだろう。

18.フリオ・カレラス(3B)/Julio Carreras:20歳
(R)67G 262AB 5HR 25BB 63K 14SB .294/.369/.466/.834
◯打撃 スピード 3B守備 / △素材型
力強いスイングで20ホーマー以上も狙えると評判。スイングは大振り気味で修正する必要があるも、優れたハンドアイコーディネーションで空振りは目立たない。平均以上のスピードの持ち主で、運動能力も高く、3Bを中心にSS/2Bも守れる。とはいえ、体つきを考えると将来的には3Bが適任だろう。

19.ジェーコブ・ウォラス(RHP)/Jacob Wallace:21歳
(A-)1.29ERA 22G 21.0IP BB/9=3.9 K/9=12.4 K/BB=3.22
◎速球 スライダー / ◯奪三振 / △コマンド
カレッジのプレーオフでは打者15人中12奪三振を奪う快投でスカウトからの注目を集め、ドラフト3巡指名をゲット。最速97マイルの速球と89-95マイルのスラッターでねじ伏せるパワーリリーバー。特にスラッターはスピンレート2800回転とメジャー平均を大きく上回っており、プロでは60%近い空振り率をマークしていた。ボールの威力は文句なしで、ある程度のコントロールがつけば早期昇格が見込める。

20.トミー・ドイル(RHP)/Tommy Doyle:24歳
(A+)3.25ERA 38G 36.0IP BB/9=3.3 K/9=12.0 K/BB=3.69
◎速球 / ◯奪三振 スラーブ グラウンドボーラー /
ここ2年でA/A+と打高のリーグでプレーしながらも、防御率2.67・37セーブ・被OPS.548と好投しているクローザー候補。6-6/235の迫力ある体躯から95-98マイルの速球と88-91マイルのスラーブのコンビネーションで三振とゴロアウトを積み上げる(昨季グラウンドボール率60.4%)。マイナー3年でBB/9=2.7と豪腕タイプの投手にしてはコントロールも安定している。

Plus One Prospect
アシュトン・ゴードー(RHP)/Ashton Goudeau:27歳
(2A)2.07ERA 16GS 78.1IP BB/9=1.4 K/9=10.5 K/BB=7.58
◯コマンド 体格 / △年齢
27歳とプロスペクトとしては高齢だが、昨季2Aで好投すると、オフのAFLでは13イニングで無四球無失点18奪三振と支配的なパフォーマンス。6フィート6の長身から90-95マイルの速球とカーブを主体にチェンジアップも両コーナーに落とすことができる。年齢を考えればメジャー昇格できれば御の字だろうが、遅咲きのオールドルーキーに注目したい。

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