2020 SAN DIEGO PADRES
TOP 20 PROSPECTS
MacKenzie Gore(LHP) |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
1.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore:21歳
(A+/2A)1.69ERA 20GS 101.0IP BB/9=2.5 K/9=12.0 K/BB=4.82
◯速球 4球種 コマンド スタミナ 運動能力 奪三振 /
球威、変化球、コマンド、スタミナ全て揃ったマイナーNo.1ピッチャー。昨季はマイナートップ(100イニング以上)となる防御率1.69・0.83WHIP・被打率.164・三振率35.7%をマーク。92-96マイルの速球はエクステンション抜群で表示以上に力がある。加えてスライダー、カーブ、チェンジアップ、コマンドすべてがプラス評価。
2.CJ エイブラムス(SS)/CJ Abrams:19歳
(R/A)34G 150AB 3HR 11BB 14K 15SB .393/.436/.647/1.083
◎スピード / ◯コンタクト 肩 守備 / △素材型
昨年のドラフト全体6位指名。Rでは打率.401をマークしリーグMVPに輝くなど順調なプロデビューを飾った。20-80スケールで80評価のスピードが武器で、高いコンタクト技術も備える。肩やフットワーク、ハンドリングもSSとして十分な水準にある。現段階ではコンタクト重視だが、当てるだけのスラップヒッターではなく、体格がつけば20本塁打も可能なパワーポテンシャルを秘める。SSから移るとすれば2BやCFが候補だろう。
3.ルイス・パティーノ(RHP)/Luis Patino:20歳
(A+/2A)2.57ERA 19GS 94.2IP BB/9=3.6 K/9=11.7 K/BB=3.24
ティム・リンスカム(元ジャイアンツ)2世。6-0/192と体は大きくないが、運動能力に富んだ軽快なメカニクスから最速99マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込む本格派。速球は高めに、スライダーは低めに集めて空振りを誘う。82マイル前後のカーブでカウントを稼ぐ器用さも備える。チェンジアップの向上が課題で、対左被OPS.781と左打者を苦手にしている。
4.テイラー・トランメル(OF)/Taylor Trammell:22歳
(2A)126G 436AB 10HR 67BB 122K 20SB .234/.340/.349/.689
◯スピード アプローチ / △肩 LF向き?
18、19年と2年続けてフューチャーズゲームでプレーの5ツール候補。昨季は初の2Aで苦しんだが、夏のトレードでレッズから加入すると、プレーオフでは最終戦での逆転満塁ホームランを含む3ホーマー・OPS.998の活躍でチームのリーグ優勝に大きく貢献した。5ツールに加えてマイナー4年で四球率12.2%とアプローチも辛抱強い。プラスのスピードの持ち主だがCF守備は今一つでLF向きと見られている。
5.ルイス・カンプサノ(C)/Luis Campusano:21歳
(A+)110G 422AB 15HR 52BB 57K .325/.396/.509/.906
◯打撃 パワー アプローチ 肩 / ×スピード
昨季はリーグの首位打者&MVPを受賞と大ブレーク。素早く力強いスイングでバレル性の打球を量産する攻撃型捕手。四球率10.7%/三振率11.7%と選球眼も良く、ボール球にはめったに手を出さない。守備は発展途上だが、捕手に残れるだけの資質を備えている。肩は平均以上だが、昨季盗塁阻止率22.7%とスローイングの精度を磨く必要がある。
6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon:21歳
(MLB)10.13ERA 5G/2GS 8.0IP BB/9=3.4 K/9=10.1 K/BB=3.00
(2A)4.25ERA 16GS 36.0IP BB/9=3.8 K/9=11.0 K/BB=2.93
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 耐久性 コマンド
16年に1100万ドルでパドレスと契約したキューバ出身左腕。チームの期待は極めて高く、昨季は20歳にしてメジャーデビューを果たした。93-96マイルの速球、80マイル前半のパワーカーブ、スプリットのように鋭く落ちるチェンジアップはどれも平均以上の評価。ローテーション半ばクラスのポテンシャルだが、最大の問題は耐久性だ。マイナー4年でキャリアハイは18年の65.1イニングとシーズンを故障なく投げ抜いたことがなく、メカニクスやコンディショニングを見直す必要があるだろう。
7.ミシェル・バイエズ(RHP)/Michel Baez:24歳
(MLB)3.03ERA 24G 29.2IP BB/9=4.2 K/9=8.5 K/BB=2.00
(2A)2.00ERA 15G 27.0IP BB/9=3.7 K/9=12.7 K/BB=3.45
◯速球 チェンジアップ 体格 奪三振 / △スライダー メカニクス コマンド
6-8/220の大型右腕。長身から最速98マイルの速球と平均以上のチェンジアップを投げ下ろす。メジャーではリリーフ起用の上に少ないサンプルながら速球は平均96マイルで被打率.190、チェンジアップも被打率.205と支配的だった。先発としてメジャーでやっていくにはスライダー、カーブの質を上げ、速球とチェンジアップに頼り切った投球を脱却する必要があるだろう。また、インステップの投球フォームゆえにフォームの維持に苦しんでおり、スタミナ&コマンド面の懸念を払拭したい。
8.ガブリエル・アリアス(SS)/Gabriel Arias:20歳
(A+)120G 477AB 17HR 25BB 128K 8SB .302/.339/.470/.809
◯SS守備 肩 パワー / △素材型 フリースインガー
16年に契約金190万ドルで入団の大器。ダブルプラスの強肩を生かしたSS守備はスカウトからプラスのSSディフェンダーになれると大絶賛されている。一方で粗削りな素材型ゆえプロでは打撃面で苦しんでいたが、昨季はブレーク。特に後半戦はOPS.909と打ちまくった。パンチ力は魅力だが、フリーススインガーで選球眼を磨く必要がある。
9.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers:20歳
(A)3.84ERA 22GS 96.0IP BB/9=1.7 K/9=8.4 K/BB=5.00
18年ドラフト全体7位指名。90-93マイルの速球で両コーナーを突き、平均以上のチェンジアップでタイミングを崩す。スライダー&カーブは平均的だが曲がりが大きくコマンドも良いため及第点。昨季は開幕から7先発で防御率1.78と好投も、腕の違和感でIL入り。6月に復帰以降は15先発で防御率4.82と振るわなかった。速球も87-89マイル止まりと別人のようだった。
10.アンドレス・ミュノス(RHP)/Andres Munoz:21歳
(MLB)3.91ERA 22G 23.0IP BB/9=4.3 K/9=11.7 K/BB=2.73
(2A/3A)3.03ERA 35G 35.2IP BB/9=4.5 K/9=14.6 K/BB=3.22
◎速球 / ◯奪三振 / △TJ手術明け コマンド
クローザーも狙えるパワーリリーバー。常時99-100マイル、最速103マイルの速球はノビがあり、高めに集めて空振りが奪える。平均的なスライダーを磨くことができればもっと三振数を増やせるだろう。規格外のスピードボールの代償か、肘の違和感を訴えて今年3月にTJ手術を受けた。今季は絶望だろうが21年以降のブレークに期待。
11.ジョーイ・カンティーヨ(LHP)/Joey Cantillo:20歳
(A/A+)2.26ERA 22GS 111.2IP BB/9=2.7 K/9=11.6 K/BB=4.24
◯チェンジアップ 体格 メークアップ / △球威
17年ドラフト16巡目ながら5巡目相当の契約金でスティールに成功した左腕。速球は88-91マイル、最速でも94マイルだが、チェンジアップの精度が素晴らしくピッチトンネルを通して打者を欺く。カーブはスピンが利いており磨けば平均的なボールになる。6-4/220の恵まれた体格に加え、自らを高めようとするメークアップも優秀で伸びしろは大きい。
12.オーウェン・ミラー(SS/2B)/Owen Miller:23歳
(2A)130G 507AB 13HR 46BB 86K 5SB .290/.355/.430/.785
◯コンタクト スピード / △パワー 肩
13.ハドソン・ヘッド(OF)/Hudson Head:19歳
(R)32G 120AB 1HR 15BB 29K 3SB .283/.383/.417/.800
◯パワー スピード / △素材型
19年ドラフト3巡目。5ツールポテンシャルを秘めており、上手く育てば「20-20」も狙える。長身でスイングも少しガチャガチャしているが、バットスピードの速さはすでに傘下No.1とも。外野守備ではCFとして申し分ないツールの持ち主もルート取りに不安。打撃のアプローチと外野守備のルート取りを磨いていく必要がある。
14.ジェーク・クロネンワース(SS/RHP)/Jake Cronenworth:26歳
(3A)88G 344AB 10HR 45 49 62 12 .334 .429 .520 .949
◯肩 SS守備 アプローチ スピード / △パワー
オフのトレードでトミー・ファムと共にレイズから獲得。19年のプレミア12ではアメリカ代表としてもプレーした。強肩を生かしたSS守備が最大の武器で、打撃はアプローチの良い二塁打マシーン。二刀流プレーヤーで、3Aではオープナーとして6登板。最速96マイルの速球に縦カーブ、90マイルに達するカッターを操る。二刀流のスーパーユーティリティとして注目。
15.ロナルド・ボラノス(RHP)/Ronald Bolanos:23歳
(MLB)5.95ERA 5G/3GS 19.2IP BB/9=5.5 K/9=8.7 K/BB=1.58
(A+/2A)3.66ERA 23GS 130.1IP BB/9=3.7 K/9=9.8 K/BB=2.68
◯速球 カーブ 奪三振 / △コマンド チェンジアップ
16.ハドソン・ポッツ(3B)/Hudson Potts:21歳
(R/2A)111G 421AB 17HR 32BB 131K .240/.302/.423/.724
◯パワー / △フリースインガー コンタクト
フリースインガーのためマイナー4年で打率.256と高打率は期待できないが、20歳にして2Aで16本塁打を放ったパワーポテンシャルは非凡。しかし昨季の出塁率.290はリーグワースト4位と選球眼を磨く必要がある。守備では元々SSを守っていただけあり、肩の強さ、守備範囲ともに優秀で、3Bとして信頼できる。
17.エドワード・オリバレス(OF)/Edward Olivares:24歳
127G 488AB 18HR 43BB 98K 35SB .283/.349/.453/.801
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト 守備
運動能力に恵まれており、平均以上のパワーとスピードを兼ね備える。昨季は2Aでリーグトップの塁打数221&85得点、同3位の35盗塁とブレーク。マイナーで3年続けて二桁本塁打と実戦でもパワーを発揮できている。守備では肩の強さこそ平均以上だが、ルート取りや打球反応の鈍さから平均以下の評価にとどまっている。攻守の荒さからバックアップ止まりとの見立ても、磨かれればメジャーでもレギュラーを狙るポテンシャルだ。
(2A)5.20ERA 6GS 27.2IP BB/9=4.2 K/9=11.7 K/BB=2.77
◯速球 体格 奪三振 / △コンディション コマンド
6フィート4の長身から繰り出される93-96マイルの速球と76-80マイルのカーブは角度があり強烈。チェンジアップもゾーンの低めに落とすことができる。3球種扱えてポテンシャルは十分だが、故障の多さと平均以下のコマンドがネック。それでもオフに参加したAFLでは11イニングで防御率0.82・K/9=11.5・BB/9=1.6と好投を見せた。コンディションを整えて万全の投球ができればローテーション3-4番手も狙えるポテンシャルだ。
19.ジェイソン・ロサリオ(OF)/Jeisson Rosario:20歳
(A+)120G 430AB 3HR 87BB 114K 11SB .242/.372/.314/.686
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。平均以上のスピードを走守に十分に発揮することができ、守備では派手なダイビングキャッチを連発している。打撃ではリーグ5位の出塁率.372をマークした一方で、見極めようとするあまりパワー&コンタクトを阻害しているとも。練習では柵越えを連発のパワーを実戦で生かすことができていない。もし発揮できれば「20-20」も夢ではない。
◯コンタクト 肩 / △素材型
昨夏に契約金130万ドルで入団。U-15杯ではパナマ代表としてプレーし、OPS.952の活躍でチームの準優勝に貢献。大会ベストナインにも選ばれた。高いコンタクト技術を備えたスイッチヒッターで、6-4/185の体格からパワーも向上が見込める。守備では大柄な体格ながらスムーズな守備動作で問題なし。肩も強く、増量でスピードを失っても3Bや外野で潰しが効くだろう。
Plus One Prospect
トゥクピタ・マルカノ(2B)/Tucupita Marcano:20歳
(A)111G 460AB 2HR 35BB 45K 15SB .270/.323/.337/.660
〇コンタクト / △素材型 肩 / ×パワー
パワーはないが、コンタクト能力が傑出している。ボール球にはめったに手を出さず、フィールド全体に打ち分ける。スピードも平均以上でバントや盗塁など足を生かしたプレーも得意。守備では肩の強さが平均的なため長い目でみればSSよりも2B向き。マーウィン・ゴンザレス(ツインズ)のような複数ポジション守れる攻撃型レギュラーとして期待されている。
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