2020年12月26日土曜日

2021 ATLANTA BRAVES TOP 20 PROSPECTS

2021 ATLANTA BRAVES 

TOP 20 PROSPECTS

Cristian Pache


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.クリスチャン・パチェ(OF)/Cristian Pache:22歳
(2A/3A)130G 487AB 12HR 43BB 122K 8SB .277/.340/.462/.802
(MLB)2G 4AB 0HR 0BB 2K .250/.250/.250/.500
◎CF守備 / ◯スピード 肩 / △プルヒッター 
傑出した運動能力の持ち主で、チームの主砲ロナルド・クーニャと比較される原石。中でも俊足と強肩を生かしたCF守備はマイナーNo.1の呼び声高い。課題とされてきた打撃でも19年は36二塁打・12本塁打とキャリアハイを更新。パワーを磨きつつあり、将来は20-25本塁打も可能と評されるまでになった。17-19年の打球傾向はいずれのシーズンもレフト方向が50%以上とプルヒッターぶりが顕著で、フィールド全体が扱えるようになるとさらに上のレベルに行けるだろう。20年はポストシーズンでレギュラー起用され、HRも放った。
Cristian Pache

2.
イアン・アンダーソン(RHP)/Ian Anderson:23歳
(2A/3A)3.38ERA 135.2IP BB/9=4.3 K/9=11.4 K/BB=2.65
(MLB)1.95ERA 32.1IP BB/9=3.9 K/9=11.4 K/BB=2.93
◎チェンジアップ / ◯奪三振 運動能力 速球 
16年ドラフト全体3位指名。20年はメジャーデビューを果たすと6先発で防御率1.95と好投。ポストシーズンでも4先発で防御率0.96(うち3登板は無失点)と大活躍した。平均94マイルの4シームを高低に投げ分け、チェンジアップ&カーブで仕留める。特にベストピッチのチェンジアップは被打率.104・空振り率39.8%と抜群だった。マイナー4年でBB/9=4.0と四球は多いが、4シームとチェンジアップでピッチトンネルを操るコマンドは素晴らしい。現段階でローテーション3番手クラスだが、カーブの質を磨ければさらに上を狙える。

3.ドリュー・ウォーターズ(OF)/Drew Waters:21歳
(2A/3A)134G 527AB 7HR 39BB 164K 16SB .309/.360/.459/.819
◯打撃 スピード 肩 CF守備 / ✖アプローチ 
卓越したヒットセンスの持ち主で、スムーズなスイングで広角に打ち分けるスイッチヒッター。19年は2Aでリーグの首位打者を獲得するなどオールスター級の打者になり得る。しかし四球率6.7%・三振率28.6%とアプローチが脆く、プレミア12では9打席で7三振を喫するなど各国の上位投手相手に苦戦した。まだ時間はかかるだろうがアプローチを修正し適応できればオールスター選手になれる。
Drew Waters
(3A)3.42ERA 121.0IP BB/9=1.9 K/9=8.8 K/BB=4.54
(MLB)4.02ERA 15.2IP BB/9=5.2 K/9=8.6 K/BB=1.67
◯コントロール 速球 スタミナ 即戦力 / △変化球 伸びしろ
19年には21歳のシーズンで3Aで好投。頑丈な体格、マイナー4年でK/BB=4.01のコントロールの良さからローテーション下位のワークホースに適任と見られている。常時93-95マイルの4シーム&2シームを主体に積極的にゾーンを攻める。持ち球のチェンジアップ、カッター、カーブはいずれもメジャー通算で被打率.300オーバーと磨かれる必要がある。

5.シェイ・ランゲリアーズ(C)/Shea Langeliers
(A)54G 216AB 2HR 17BB 55K .255/.310/.343/.652
◯C守備 肩 パワー / △スピード
19年ドラフト1巡目。守備能力は19年にDRS+21を記録したオースティン・ヘッジス(パドレス)と比べられる司令塔候補。Aでは盗塁阻止率41%をマークするプロデビューを飾り、フレーミングも優秀。打撃のポテンシャルは少なくともヘッジスより上で、将来的に「.270・20本」も狙えるだろう。20年は代替キャンプで好パフォーマンスを披露し、評価を上げた。
Shea Langeliers

6.カイル・マラー(LHP)/Kyle Muller:23歳
(2A)3.14ERA 111.2IP BB/9=5.5 K/9=9.7 K/BB=1.76

◯体格 伸びしろ 速球 / △素材型 コントロール 変化球
高校では二刀流としても活躍。6-7/250の体格に素晴らしいポテンシャルを潜めており、16年にドラフト2巡目ながらオーバースロットとなる契約金250万ドルでブレーブス入りした。プロ入り時に80マイル後半だった速球は投手育成プログラム「ドライブライン」によってにはMAX100マイルに上昇。変化球&コントロールはまだ粗く、磨かれる必要がある。

7.ジャレッド・シュスター(LHP)/Jared Shuster:22歳
◯チェンジアップ 奪三振 今季急成長 / △実績 スライダー
20年ドラフト1巡目。20年はパンデミックにより4登板でシーズン終了も、90マイル前後だった速球が常時92-95マイル、MAX97マイルに上昇。大学2年間でBB/9=5.2も、20年はBB/9=1.4とコントロールも大幅に改善。コンパクトなストロークから速球&チェンジアップでトンネルを通す。スライダーの強度獲得が課題だろう。大学通算防御率6.17の男がプロで輝けるか。

8.
ブレイデン・シューメイク(SS)/Braden Shewmake:23歳
(A/2A)65G 247AB 3HR 25BB 40K 13SB .300/.371/.425/.796
◯コンタクト スピード / △SSにしては体大きい
19年ドラフト全体21位。オーバーピックでの指名となったが卓越したコンタクトスキルとスピードを武器に19年はAでOPS.868と好デビューを飾った。6-4とSSとしては長身だが高い野球IQと守備能力を持ち併せており、平均レベルの評価。打撃を活かして2Bや3Bに移る可能性もある。20年は代替キャンプで経験を積んだ。
(A+/2A)110G 381AB 6HR 29BB 84K .255/.315/.354/.669
(MLB)4G 10AB 0HR 0BB 4K .400/.400/.500/.900
◯パワー 運動能力 / △素材型 精神面
ウィルソン・コントレラス(カブス)の弟。攻守のポテンシャルは高いが、全体的に磨かれる必要がある。捕手ながら運動能力が高く、アジリティや肩の強さは申し分ないが、集中力不足などからミスの多さが目立つ。守備能力ではランゲリアーズに劣るが、打撃では優位に立てる可能性がある。

10.タッカー・デビッドソン(LHP)/Tucker Davidson:25歳
(2A/3A)2.15ERA 129.2IP BB/9=3.7 K/9=9.3 K/BB=2.48
(MLB)10.80ERA 1.2IP BB/9=21.6 K/9=10.8 K/BB=0.50
◯速球 奪三振 / △リリーフ向き? コマンド
コントロールの悪さからドラフト19巡目でプロ入りも、19年はコントロールを改善させてブレークを飾った。コンスタントに96-97マイルを叩き出す速球と縦カーブのコンビネーションで、新球種のスライダーも効果的。平均以下のチェンジアップ&コントロールと力んで投げるフォームから、メジャーではリリーフ向きか。

11.ジャッセール・デラクルーズ(RHP)/Jasseel De La Cruz:24歳
(A/A+/2A)3.25ERA 133.0IP BB/9=3.3 K/9=8.2 K/BB=2.47
◎速球 / △変化球 コマンド
荒削りながらハイポテンシャルで3球種揃った先発投手になり得る。速球は最速100マイルで、カーブ&チェンジアップも平均以下だったのが平均前後の水準まで向上した。コントロールもBB/9を18年の4.4から19年は3.3に改善させるなど進歩が見られた。変化球&コマンドの改善が上手くいかなくてもブルペンで輝けるだろう。

12.
ワスカー・イノア(RHP)/Huascar Ynoa
(A+/2A/3A)5.09ERA 97.1IP BB/9=4.2 K/9=10.2 K/BB=2.44
(MLB)5.82ERA 21.2IP BB/9=5.4 K/9=7.1 K/BB=1.31
◯速球 スライダー 即戦力 / △コマンド リリーフ向き?
先発時には常時94-95マイル、リリーフ時には100マイルを叩き出すパワーアーム。80マイル中盤のスライダーは縦変化が優秀で、決め球に使える。20年はメジャーで被打率.171・空振り率39.2%と有効だった。チェンジアップは平均レベルだがリリーフ時にはほとんど使わない。マイナー5年でBB/9=4.1とコントロールに課題があり、先発に残れるかは微妙。

13.マイケル・ハリス(OF)/Michael Harris:20歳
(R/A)53G 212AB 2HR 18BB 42K .277/.344/.393/.737
◯スピード 肩 コンタクト / △素材型 パワー アプローチ
19年ドラフト3巡目の高卒選手。ツールの宝庫で、スピード&肩の強さはすでにプラス評価。外野3ポジションどこでも通用する資質を備えている。打撃でもスイッチヒッターで、コンタクトを多く生み出せる。スイング自体は力強く、アプローチを磨いていけば本塁打も量産できるようになるだろう。RではOPS.917とよく打っていたがAでOPS.501と苦しんだ。当時18歳という年齢を考慮すれば仕方ないだろう。

14.ジェシー・フランクリン(OF)/Jesse Franklin:22歳
◯パワー 守備 / △コンタクト 両翼向き
20年ドラフト3巡目。スキーによる負傷で20年は公式戦でのプレー無しも、野球センス抜群で攻守にオールラウンドな人材。打撃ではスイングの長さからヒットツールに懸念も平均以上のパワーの持ち主。守備ではCFが本職で打球判断やルート取りも悪くないが、メジャー基準で考えると両翼が適任だろう。両翼なら平均以上になれると評判。

15.ボーン・グリッソム(SS)/Vaughn Grissom:20歳
(R)44G 184AB 3HR 16BB 27K .288/.361/.400/.761
◯パワー 肩 / △3B向き 素材型
19年ドラフト11巡目ながらバットスピードとアプローチが優秀でRでは四球率8.7%・三振率14.7%をマーク。6-3/180の大柄な体格からパワーも成長が期待できる。守備ではSSを守っているが、シーズン後半は3Bでの出番が増えた。肩の強さやグラブ捌き、大柄な体格から3B向きと見るスカウトが多い。20年は代替キャンプ&教育リーグで経験を積んだ。

16.
フレディ・ターノック(RHP)/Freddy Tarnok:22歳
(A+)4.87ERA 98.0IP BB/9=3.3 K/9=7.5 K/BB=2.28
◯3球種 速球 体格 / △コマンド リリーフ向き?
恵まれた体躯から豪快に投げ込む姿はケンリー・ジャンセン(ドジャース)と重なる。昨季はコントロールの改善に取り組み、BB/9を4.8→3.1に改善させた。速球は92-94マイルとデラクルーズやイノアほどではないが、チェンジアップに磨きがかかり決め球として確立。パワーカーブもよく切れる。
(2A/3A)2.73ERA 79.0IP BB/9=4.7 K/9=8.1 K/BB=1.73
(MLB)27.00ERA 0.2IP BB/9=40.5 K/9=0.0
◯球威 4球種 / △コマンド リリーフ向き? 不安定
19年はTJ手術から本格復帰となったが、術前の水準まで球威は復活。先発時には90マイル前半もリリーフ時には97-98マイルを計測することもある。スライダー&カーブに加え、第4球種にチェンジアップも織り交ぜる。大柄な体格ゆえコントロールとスタミナがネックで、ブルペンに専念した方がいいかもしれない。20年はメジャーデビューを経験した。

18.ビクター・ボドニック(RHP)/Victor Vodnik:21歳
(A)2.94ERA 67.1IP BB/9=3.2 K/9=9.2 K/BB=2.88
◯速球 / △コマンド 変化球 リリーフ向き 体格
最速で96-98マイルに達する速球が自慢。Aではリリーフ中心のプレーとなったが支配的な投球を見せた。スライダー&チェンジアップはキレるが安定感に欠けるのがネック。フォームも未完成でコントロールは平均以下。身長6フィートとアンダーサイズでブルペン向きと見るスカウトが多いが、球威は先発でも通用しうるレベル。

19.
ブライス・エルダー(RHP)/Bryce Elder:22歳
◯スライダー 3球種 コントロール / △球威
20年ドラフト5巡目。テキサス大では2年生からエースとしてプレーしており、完成度は高い。プラスのスライダーが最大の武器で、90マイル前半のシンカーと組み合わせてゾーンをゆさぶる。チェンジアップも昨年秋から向上をたどる。球威は他のプロスペクトと比べると劣るが、3球種扱えコントロールも安定しているため、先発適性では勝るだろう。

20.
ブライス・ボール(1B)/Bryce Ball:22歳
(R/A)62G 263AB 17HR 26BB 50K .329/.395/.628/1.023
◯パワー / △守備走塁
6-6/235と体格に恵まれた左打者で、自慢のパワーは20-80スケールで70評価。RではリーグトップのISO.352と長打を量産。それでいて選球眼も備わっている。守備では1B専門だが、フットワーク等を磨いていけば平均程度の守備力になれるだろう。20年は春季トレーニングで左中間にHRを放った。

Plus One Prospect
(A/A+/2A)131G 470AB 14HR 36BB 91K 8SB .323/.389/.498/.887
◯コンタクト / △LF向き パワー
身長5フィート11と小柄だが、シンプルなスイングで広角にライナーを弾き返す。プロ入りしてから2年続けて打率.300オーバーを記録。19年オフのAFLでもOPS.810と健闘。守備はLFが適任とされているが、AFLではRFも経験。バックアップ向きだが、このまま打てればレギュラーを張れる程度の実力はある。

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