2020年12月4日金曜日

2021 NEW YORK YANKEES TOP 20 PROSPECTS

2021 NEW YORK YANKEES  

TOP 20 PROSPECTS

Jasson Dominguez


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.ジェイソン・ドミンゲス(OF)/Jasson Dominguez:18歳
◎5ツール / △素材型
19年の国際アマチュアFAで契約金510万ドルでNYY入りの大器。ミッキー・マントルやボー・ジャクソンらと比較されるポテンシャルの塊。スイッチヒッター&「30-30」も可能なポテンシャルを秘めている。プロでのプレーがまだなく、評価が難しいが、オフのキャンプでは打球速度115.9マイルを計測。プリンス・フィルダーのようなダルマ体型になっていたのは気がかりだが…
Jasson Dominguez

2.デイビー・ガルシア(RHP)/Deivi Garcia:22歳
(A+/2A/3A)4.28ERA 111.1IP BB/9=4.4 K/9=13.3 K/BB=3.06
(MLB)4.98ERA 34.1IP BB/9=1.6 K/9=8.7 K/BB=5.50
◯3球種 奪三振 / △体格
175㎝/73㎏とアンダーサイズながらメジャーデビューすると完成度の高さを披露し、PSでもオープナーとして先発を託されるなど21年のローテーション候補になっている。4シームは平均91.9マイルと並だがホップ成分が強く空振りが取れ、カーブ&チェンジアップも空振りの取れるアウトピッチ。カーブは平均を大きく上回る縦変化を示し、チェンジアップは平均80マイルと緩急が利いている。純粋な球威で見ると3位のシュミット他に劣るが、完成度の高さを買ってこの順位とした。

3.クラーク・シュミット(RHP)/Clarke Schmidt:25歳
(R/A+/2A)3.47ERA 90.2IP BB/9=2.8 K/9=10.1 K/BB=3.64
(MLB)7.11ERA 6.1IP BB/9=7.1 K/9=9.9 K/BB=1.40
◯カーブ 球威 奪三振 / △耐久性 チェンジアップ
19年にTJ手術からカムバック。95マイル前後のシンカー&パワーカーブのコンビネーションでウィークコンタクトを生み出すが、20年はコロナ自粛期間中に4シームを磨いて左打者への投球の幅が広がった。決め球のカーブはメジャーでもスピンレート3085rpms、空振り率44.4%と優秀だった。チェンジアップをほとんど使えておらず、磨いていく必要がある。

4.ルイス・ヒル(RHP)/Luis Gil:23歳
(A/A+)2.72ERA 96.0IP BB/9=4.4 K/9=11.5 BB/9=2.62
◎速球 / △素材型 / ✖コントロール
滑らかなフォームから最速101マイルのポテンシャルは魅力大。大きく曲がるカーブ、平均91マイルのチェンジアップはどちらもキレるがコマンド&安定感を磨く必要がある。改善されなくてもダイナミックなクローザーになれる。96イニングで被本塁打1本はさすがに出来過ぎだろう。20年は代替キャンプで経験を積んだ。

5.アレクサンダー・ビスカイーノ(RHP)/Alexander Vizcaino:24歳
A/A+)4.38ERA 115.0IP BB/9=3.0 K/9=10.0 K/BB=3.37
◯速球 チェンジアップ / △スライダー 素材型
MAX100マイルの速球と90-92マイルの魔球スプリットチェンジのコンビネーション。80マイル前半のスライダーはやや変化がぬるく改善する必要があるが、カウント球として使えている。決め球のスプリットチェンジは両コーナーに落とすことができ、ゴロアウトも稼げる。コマンドを磨くことができるかが先発に残れるかを左右する。20年は代替キャンプでスライダーの質改善に取り組んだ。
Alexander Vizcaino

6.オズワルド・ペラザ(SS)/Oswald Peraza:21歳
(A-/A)65G 262AB 4HR 21BB 37K 23SB .263/.332/.340/.672
◯スピード SS守備 肩 / △パワー 素材型
圧倒的なツールと磨かれた技術を兼ね備え、すでに華麗なSS守備を披露している。スピードもプラス評価で走塁でも貢献できる。打撃はシンプルなスイングでコンタクト&ゾーン理解に秀でる。打撃を伸ばせるかが評価の分かれ目となる。

(R/A)3.99ERA 56.1IP BB/9=3.0 K/9=8.5 K/BB=2.79
◯速球 3球種 体格 / △素材型
スラリとした体格で伸びしろが期待できる右腕。92-97マイルの角度ある速球は低めに決まればゴロになりやすく、カーブ&チェンジアップも鋭い。現在はスライダーもレパートリーに加える練習を重ねている。コントロールも安定しており、フルシーズンでのデビューが楽しみな投手である。

8.ルイス・メディーナ(RHP)/Luis Medina:22歳
(A/A+)5.47ERA 103.2IP BB/9=6.1 K/9=11.0 K/BB=1.81
◎速球 / ◯変化球 奪三振 / ✖コントロール
速球は最速102マイルを計測し、カーブ&チェンジアップも切れ味抜群というエースポテンシャル。しかしマイナー通算BB/9=7.1と制球が壊滅的苦しんでいる。それでも8月は2試合続けて無失点投球を披露するとA+に昇格。2先発で防御率0.84と好投した。制球さえ改善できればとんでもない投手になれるはずだ。
(A-)34G 121AB 2HR 23BB 38K 6SB .215/.349/.355/.704
◯攻守に堅実 守備 / △素材型 パワー
19年ドラフト1巡目の高卒選手。攻守に堅実で野球IQの高い。パワーは未発達だがコンパクトなスイングでバレル性の打球を量産。SS守備は傑出していないものの素早いハンドリングでルーティンプレーをしっかりとこなす。体も大きすぎず、コンバートの心配は不要。
◯打撃 / △スピード C守備
20年ドラフト1巡目。カイル・シュワバー(カブス)と比較されており、守備に難がある攻撃型捕手。平均以上のパワー&大学でBB>Kのアプローチを両立した完成度の高い打撃が魅力。チームはウェルズを捕手に残れると見ているが、ブロッキング&スローイング共に難があり厳しい状況。大学では1B/LFの経験があり、シュワバーのような立ち回りになるだろう。
(2A)4.28ERA 96.2IP BB/9=4.9 K/9=8.5 K/BB=1.72
(MLB)20.25ERA 1.1IP BB/9=13.5 K/9=13.5
◎速球 / ◯変化球 / ✖コントロール
不安定ながら最速101マイルの速球を主体に、カーブ&チェンジアップもよく切れるのエースポテンシャルの持ち主。マイナー6年でBB/9=4.3とコントロールに苦しんでおり、甘く入ったボールを痛打されるシーンが目立つ。20年はリリーフとしてメジャーデビュー。

12.
ジョシュ・スミス(SS)/Josh Smith:23歳
(A-)33G 111G 3HR 25BB 17K .324 /.450/.477/.927
◯コンタクト アプローチ / △パワー 2B向き?
19年ドラフト2巡目。プラスツールはないが完成度の高いユーティリティータイプ。打撃はアプローチよくライナーを量産するが、パワーが付けば15~20本塁打も狙える。本職はSSだが、多くのスカウトは守備範囲を考慮して2Bが適任だと見ている。トミー・ラステラと比較したい。
(A+)74G 274AB 8HR 24BB 98K .237/.297/.383/.680
◯5ツール CF守備 / △アプローチ コンタクト
若き日のカーティス・グランダーソン(元ヤンキース他)と比較される5ツール外野手。アプローチが荒く、平均以上のパワーポテンシャルを発揮できていない。特に19年は四球率/三振率いずれもキャリアワーストとなってしまった。プラスのスピード&ダブルプラスの強肩からCF守備は文句無し。アプローチを磨けば「20-20」&CF守備プラスが期待できる。

14.
マイケル・キング(RHP)/Michael King:26歳
(R/A-/2A/3A)5.48ERA 46.0IP BB/9=2.0 K/9=8.6 K/BB=4.40
(MLB)7.76ERA 26.2IP BB/9=3.7 K/9=8.8 K/BB=2.36
◎コマンド / △肘のコンディション
91-95マイルのツーシームをコマンド良く低めに集めるグラウンドボーラー。19年は肘のコンディション不良で出遅れたが、9月にはメジャーデビューも経験した。マイナー4年でK/BB=4.67と制球力は折り紙付きで、ハイフロアーなプロスペクト。ミドルリリーフor先発ローテーション5番手になれるだろう。

15.
T.J. シッケマ(LHP)/T.J. Sikkema:22歳
(A-)0.84ERA 10.2IP BB/9=0.8 K/9=11.0 K/BB=13.00
◯即戦力 / △伸びしろ
19年ドラフト全体38位。エースポテンシャルではないが早期昇格が見込めるカレッジ選手。癖のあるリリースから90マイル前半の速球とスピンの利いたスライダー中心の投球スタイル。チェンジアップもカウント球として扱う。先発ローテーション4-5番手orリリーフとしてメジャーリーガーになれる確率は高い。

16.
ニック・ネルソン(RHP)/Nick Nelson:25歳
(A+/2A/3A)2.81ERA 89.2IP BB/9=4.3 K/9=11.4 K/BB=2.65
(MLB)4.79ERA 20.2IP BB/9=4.8 K/9=7.8 K/BB=1.64
◯速球 / △リリーフ向き? / ✖コントロール
94-98マイルの速球とパワーカーブ主体にマイナー4年でK/9=10.4の球威が武器。一方で通算BB/9=4.8とコントロールがネック。制球に課題を抱える点では12位のアブレウと重なるが、変化球のポテンシャルで劣る。カッター&チェンジアップも扱うが不安定。リリーフ向きか。3Aでは21回でBB/9=3.0と制球改善の兆し。20年はリリーフとしてメジャーデビュー。

17.
エバーソン・ぺレイラ(OF)/Everson Pereira:20歳
(A-)18G 70AB 1HR 4BB 26K 3SB .171/.216/.257/.473
◯CF守備 / △素材型 パワー / ✖コンタクト
17年に契約金150万ドルで入団の原石。爆発的なツールは持っていないが、ゴールドグラブ級のCF守備の持ち主で、スカウトからはアルバート・アルモラ(前カブス)と比較されている。打撃が未発達でマイナーでは2年続けて三振率30%以上と黄色信号。

18.ケビン・アルカンタラ(OF)/Kevin Alcantara:18歳
(DSL/R)41G 161AB 3HR 8BB 36K .255/.305/.360/.665
◯パワー / △両翼向き? 素材型 アプローチ 
18年に契約金100万ドルで入団の国際アマチュア選手。6-6/188の長身細身のCFで、アップサイドを高く評価されている。パワーがベストツールだが、アプローチが荒っぽいため実戦でもパワーを発揮できるかが課題となるだろう。守備はCFにふさわしいスピード&肩の強さを兼ね備えているが、体格の成熟につれスピードは失われるとの見立てで、将来的にはRFが適任と見られている。

19.
イゼキエル・ドゥラン(2B)/Ezequiel Duran:22歳
(A-)66G 246AB 13HR 25BB 77K .256/.329/.496/.824
◯パワー / △素材型 コンタクト
現段階では荒削りだが「20-20」級のアップサイドを秘めている。アンダーサイズながら素早いスイングで全方向に強い打球が打て、19年に放った13本塁打のうち5本はセンターから逆方向。20年の教育リーグでも100マイル超えの打球を連発した。守備は平均的な肩の強さから2Bが最適と見られている。

20.
アンソニー・シーグラー(C)/Anthony Seigler:22歳
(A) 30G 97AB 0HR 20BB 28K .175/.328/.206/.534
◯C守備 コンタクト 肩 / △パワー 素材型
18年ドラフト1巡目。両投げ両打ちの四刀流プレーヤーで、投手としても非凡。抜群の運動能力と発達したキャッチング技術はオースティン・バーンズ(ドジャース)と比較されるゴールドグラバーポテンシャル。19年は30試合の出場にとどまり奮わなかったが、才能は群を抜いているので長い目で見ていきたい。

Plus One Prospect
ジョシュ・ストワーズ(OF)/Josh Stowers:24歳
(A)105G 385AB 7HR 35SB 64BB 123K .273/.386/.400/.786
◯アプローチ スピード / △両翼向き? パワー 
18年ドラフト2巡目。ソニー・グレイの絡んだ三角トレードでマリナーズから加入した。出塁能力とスピードに長けたリードオフタイプで、マイナー2年で出塁率.384/四球率14.3%をマークしている。CFとして長くプレーできるほどの爆発的なスピードはなくコーナーが適任との見立て。しかしコーナーとしてはパワー不足か。

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