2024 LOS ANGELES DODGERS
TOP 20 PROSPECTS
Gavin Stone |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。
FV50
1.ギャビン・ストーン(RHP)/Gavin Stone:25歳20年ドラフト5巡目ながら、22年はマイナートップの防御率1.48(121回・奪三振率33.9%)とブレイク。しかし23年は3Aで防御率4.73、MLBでも31回で防御率9.00と苦しんだ。平均94マイルの速球とダブルプラスのスプリットチェンジのコンビネーション。ローテーション投手として活躍するにはスライダー系の質改善が課題か。理想の完成像はケビン・ゴーズマン(TOR)。
23年1月に契約金207万ドルで入団の原石。パワー、スピード、守備力すべてを兼ね備えた大型SS候補。23年はDSLでの48試合でwRC+149・7本塁打と鮮烈デビュー。三振率14.9%/四球率14.4%とこの手の選手にありがちなコンタクト難も無い。SSに必要な資質を有するとされるが、6フィート4の大柄な体格から将来的には3B等へ転向される可能性も。
22年ドラフト2巡目指名。大学2年までは後のドラフト全体1位指名ヘンリー・デービス(現PIT)がいたため控え捕手だったが、3年のシーズンでレギュラーになると、チーム最多の23本塁打を放つなどブレーク。30ホーマー級のパワーと優秀な選球眼を有し、A+では89試合で15本塁打・四球率18.9%・wRC+146をマーク。捕手守備も成長中だが、ウィル・スミスから正捕手を奪えるレベルかは疑問があり、1Bに転向するとの見方が強い。
22年1月に39万ドルで入団のパワーヒッター候補。22年にDSLでwRC+161と圧倒的なプロデビューを飾ると、23年はRを飛び級していきなりAでプレー。2本塁打・ISO.089と自慢のパワーは発揮できなかったが、出塁率.396とよく選び、wRC+118と健闘した。パワーと打撃技術を両立しており、LF/DH向きの守備能力と合わせて理想の完成型はヨーダン・アルバレス(HOU)だろう。
FV45
22年ドラフト2巡目の高卒左腕。マイケル・ブッシュとの1対1のトレードでCHCから今オフに加入した。93-95マイルの伸びのある4シームと高スピンのカーブを主体に、スライダー&チェンジアップも織り交ぜる。Aでは18先発して防御率3.23・FIP3.27・奪三振率32.5%と好投も、腕のストロークに癖があり、与四球率13.9%とコントロールに難あり。
22年ドラフト17巡目ながら、高卒1年目にしてAで防御率2.04・奪三振率30.2%と好投。6-0/170とアンダーサイズで伸びしろには疑問も、90マイル中盤のライジングファストと80マイル後半のスライダーのコンボはパワフルだ。イニング制限により7月7日でシーズンを終了したが、来季のブレイクに期待したい。
キューバ出身で、強靭なフィジカルや運動能力の高さはヤシエル・プイグ(元LAD他)を連想させる。アッパー気味のスイング軌道で高打率は望めないが、21-22年の2シーズンで57本塁打のパワーは魅力。23年は肩の故障で34試合の出場にとどまった。ダブルプラスの強肩はRFに適任も、残念ながらプイグ同様に緩慢プレーが目立つ。
制球難が課題で、21-22年は2年続けてマイナーで防御率5点台とつまずいていたが、23年は2A/3Aで防御率3.91・奪三振率39.2%とブレイク。MLBデビューも経験した。平均95.5マイルの4シームとプラスのチェンジアップのコンビネーションで空振りを量産し、スライダー&カーブも平均レベル。球威は申し分ないが、スタミナやコントロールに課題があり、エースというよりはローテーション下位orクローザー向きか。
大学では内野手兼リリーフの二刀流プレーヤーだったため投手としては未完成ながら、MAX99マイルのライジングファストとプラスのカッターを主体にカーブ&チェンジアップも切れるハイスペックなアスリート右腕。23年は2Aで97.1回/防御率3.33と着実に成長を辿った。一方で来季25歳ながらプロで5.1イニング以上投げたことがない耐久面の不透明さ&与四球率10.7%のコマンドからMLBではリリーフ起用が現実的か。
パワーと選球眼を兼ね備えた強打のスイッチヒッター捕手。23年は19歳ながらAでwRC+155と圧倒的なパフォーマンス。24本塁打・四球率16.7%と自慢のパワー&選球眼を実戦で発揮した。守備ではプラスの強肩の持ち主も、53試合マスクをかぶって12捕逸・6失策と捕球面に不安を抱える。すでに1Bで13試合、DHでも29試合に出場するなど捕手にとどまれるかは微妙。
元々捕手として契約したが、俊足と運動能力を生かすためプロでは外野に転向。23年はDSLでwRC+180と素晴らしいプロデビューを飾った。打者としてはコンタクト能力の高さが光り、49試合/22盗塁と走塁でもプラスを生み出せる。守備では俊足を生かした広大な守備範囲とCFでの41試合で8補殺を記録した強肩を持ち合わせ、プラスディフェンダー候補。
14.アレクサンダー・アルベルタス(IF)/Alexander Albertus:19歳
15.ディエゴ・カルタヤ(C)/Diego Cartaya:22歳
若き日のサルバドール・ペレス(KC)と比較されているほどの大器も、23年は攻守両方でつまずいた。打撃は30ホーマー級のパワーポテンシャルを秘めるも、2Aでリーグワーストの打率.189・ワースト4位のOPS.656と苦戦。三振率29%とコンタクト難が顕著だ。守備でもBaseball Prospectusの守備指標でフレーミング、ブロッキング、送球指標いずれもマイナスを記録。肩力はプラス評価だが68試合で101盗塁を許した。コンタクト能力とゾーン管理に秀でたヒットマシーン候補。23年はDSL、RでいずれもOPS.900超えの好パフォーマンス。三振率11.2%/四球率22.3%のゾーン管理能力は低階級といえど圧巻だ。一方の守備面は2Bで12試合、3Bで15試合、SSでも15試合と定位置が定まらないのがネック。
TJ手術によりスリップしたが、21年ドラフト11巡目でLADが指名。22年に復帰すると、93-96マイルを叩き出すなど、術前よりも球威がアップしていた。23年は102.1回を投げて防御率2.90と健康ぶりをアピール。球速のレンジも95-99マイルとさらに球威が増した。速球とスライダーはMLBレベルであり、少なくともリリーフの駒にはなれそうだ。
6フィート7の長身を生かした長いリーチから96-98マイルの速球を投げ込む大型左腕。決め球には80マイル中盤のスライダーを扱う。A+で奪三振率35.8%とボールの威力は申し分ないが、与四球率16.7%とコントロールが壊滅的なため、現実的にはリリーフとして昇格を目指すことになるだろう。
20年ドラフト2巡目。速球は平均91マイル止まりだが、コントロールに長ける。21年にA+で防御率2.50・与四球率3.2%と好投したが、22年は2Aで防御率5.01と打ち込まれた。23年は2Aで57.1回/防御率2.20、打高の3Aでも43回/防御率2.93とよく抑えた。とはいえ、球威不足からローテーション下位orミドルリリーフ枠に落ち着くだろう。
23年ドラフト1巡目の高校生。BAのドラフトリストでは114位だったが、かなりのオーバーピックで指名された。20-80スケールで80評価のスピードが武器で、コンタクト特化の打撃スタイルも含めて、理想の完成像はMLB通算614盗塁のフアン・ピエールか。
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