2024年2月12日月曜日

2024 NEW YORK YANKEES TOP 20 PROSPECTS

2024 NEW YORK YANKEES  

TOP 20 PROSPECTS

Jasson Dominguez

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。

FV55

1.ジェイソン・ドミンゲス(OF)/Jasson Dominguez:21歳
6月終了時点では打率.197・三振率28%と苦戦していたが、7月以降にOPS.921・三振率20%と持ち直し、終わってみれば20歳のシーズンながら2AでwRC+118。MLBでも8試合で4本塁打をマークした。打球速度はすでにMLB平均以上の水準に達しているが、ゴロ性の打球が多いせいで本塁打増にはつながっていない。「20-20」級のパワー&スピードとLF向きの守備力から比較対象はランディ・アロザレーナ(昨季wRC+126・22盗塁・LFでOAA-6・fWAAR3.3)と見ている。


FV50

22年に400万ドルで契約したドミニカ共和国出身の原石。5ツール揃った大型SSで、Rでは27試合で6本塁打・wRC+143をマーク。18歳にして上位10%の打球速度103.5マイルはすでにMLB平均以上であり、プラスのパワーポテンシャルを示している。また四球率20%とアプローチも年齢に比して成熟している。24年の大ブレイクに期待したい。

22年ドラフト1巡目。6-7/225の大型選手で、第2のアーロン・ジャッジとして期待。平均打球速度94マイルとパワーポテンシャルはマイナー屈指だが、三振率29%とコンタクトに弱点があり、リーグ平均年齢とほぼ同じA+でwRC+114と飛び抜けた成績は残せていない。守備ではCF相応の走力を有するが、ジャッジ同様にRFが最もフィットしそうだ。

22年ドラフト6巡目ながら傘下No.1投手プロスペクトとして台頭。プロ1年目にしてA+で9先発/防御率2.68・奪三振率40.5%と支配的な投球を見せ、2Aに定着した。90マイル中盤でホップ変化の大きい4シームと高強度のスライダーで空振りを量産し、カーブ&カッターをカウント球として効果的に織り交ぜる。コマンドは要改善も、大学2年でプロ入りのため伸びしろに期待。


FV45

23年ドラフト1巡目の高卒SS。同名の父は元MLB選手で、現在タイガースでコーチを務める。育成に時間はかかるだろうが、「20-20」が狙える5ツール候補で、守備動作も滑らかかつ軽快。ドラフト時にMLB公式はマーカス・セミエン(TOR)と比較していた。

6.ヘンリー・ララン(LHP)/Henry Lalane:20歳
バスケットボール選手の父、バレーボール選手の母の血を受け継いだ6フィート7の大型左腕。MAX97マイルの速球、大きく曲がるスライダー、落差・横変化ともに優秀なチェンジアップの3球種すべてがプラスピッチ候補。フォームの再現性も高く、コントロール面の評価も高い。

21年ドラフト3巡目の高卒左腕。伸びしろを買われていたが、3年目の昨季はA/A+で自己最多の127.2回を投げて防御率3.45とブレイク。4シームは平均92.5マイルながらAで平均スピンレート2698rpms、第2球種のスライダーも2645rpmとボールの回転量はMLBでもトップクラスを誇る。現時点では速球とスライダーが全投球の9割以上を占めており、チェンジアップを磨いていきたいところ。

8.エバーソン・ぺレイラ(OF)/Everson Pereira:23歳
23年は2AでwRC+145、3Aでも132をマーク。上位10%の打球速度109マイルはMLBでもトップレベルとダブルプラスのパワーポテンシャルを示したが、三振率28.6%とヒットツールに不安。MLBでは103打席で打率.151・三振率38.8%と適応に苦しんだ。また守備もMLBでは全試合LFでの出場となっており、5ツールCFというよりはパワー系LFに落ち着きそうだ。
クレイ・ホームズ(NYY)になり得る素材。大きく横滑りするスライダーと92-95マイルのシンカーを武器にゾーンを揺さぶるグラウンドボーラー。カッターやカーブ、チェンジアップも扱えるなど球種も豊富でボールのレパートリーは先発相応も、コマンドやフォームの面からホームズ同様にリリーフ向きとの見方も。3A昇格後は与四球率10.9%・HR/9=1.4とコマンドに不安を示した。
Will Warren


20年ドラフト1巡目。カイル・シュワバー(PHI)と比較されており、守備に難がある攻撃型捕手。23年は2AでwRC+108、3Aで101と1B/DHに見合う打撃成績を残せておらず、捕手に残れるかどうかがバリューを決めるだろう。Baseball  Prospectusの出すフレーミング指標は2年続けてプラスも、盗塁阻止率13%の弱肩と肥大化する体型がマイナスポイント。


FV40

11. ブランド・メイエア(OF)/Brando Mayea:18歳
23年に435万ドルで契約したキューバ出身の原石。守備と走塁の評価が高いCFで、マニュエル・マーゴ(LAD)やアルバート・アルモラ(元CHC)と比較するレポートも。DSLではwRC+113とまずまずのデビューも、グラウンドボール率58%とゴロの多さを改善したい。

12.ベン・ライス(C/1B)/Ben Rice:25歳
昨季A/A+/2Aでの73試合で打率.324・20本塁打・OPS1.048とブレイクを果たした攻撃型捕手。辛抱強いアプローチ&平均打球速度91マイル/上位10%の打球速度104マイルとMLB平均以上ののパワーを兼ね備える。盗塁阻止率11%、1Bでもすでに18試合に出場するなど捕手に残れるかは疑わしいが、1B/DHでもバリューを生み出せる打撃ポテンシャルを秘める。

13.クレイトン・ビーター(RHP)/Clayton Beeter:25歳
20年ドラフト2巡目。コントロールの悪さや肘の故障歴からリリーフ向きとの見方が強いが、最速98マイルの速球とプラスのカーブのコンビネーションは強烈。昨季は2A/3Aで自己最多の131.2回を投げ、防御率3.62・奪三振率28.8%と好投。しかし3A昇格後は与四球率13.9%・HR/9=1.9とコマンドの悪さが顕著であり、やはりリリーフが天職か。

14.カイル・カー(LHP)/Kyle Carr:22歳
23年ドラフト3巡目。92-95マイルでキャリー成分の強い4シームとスイーパーのコンビネーションで高い奪三振率を誇る左腕。60ヤード走6.6秒のプラスランナーでもあり、その運動能力の高さからフォームの再現や将来的なコントロール評も高い。チェンジアップの精度など未洗練な部分もあるが、伸びしろに期待できる。

豪快なパワーが武器の攻撃型捕手。23年はA/A+/2Aで自己最多の18本塁打をマーク。上位10%の打球速度106.6マイル、MAX114.5マイルとパワーポテンシャルはMLBでもプラス超えの水準であり、荒っぽいアプローチを改善できるかがポイント。守備ではキャノンアームの持ち主も、俊敏性と捕球面に問題あり。80試合で8失策・16捕逸は多すぎる。

16.ヨービット・ビバス(2B)/Jorbit Vivas:23歳
コンタクト&選球眼に優れる攻撃型二塁手。プロでは1年目(RでwRC+98)と昨季3A昇格後(同63)以外はどの階級でもwRC+110以上と安定した成績を残している。昨季は2Aでの109試合でwRC+123・四球率11.0%/三振率10.6%。パワーは平均以下ながらマイナーで3年続けて二桁本塁打とパンチ力あり。守備力は平均から平均以下の評価で、打ち続けることが求められる。

パワーが武器の左打者で、23年はRでの48試合で10本塁打・wRC+131と躍動。大振りなスイングを改善したい。守備はCFに残れるか評価が割れているが、強肩から少なくともRF適性はあるとの見立て。

元ヤンキースのセットアップ、デリン・ベタンセスと比べられる巨漢ハードボーラー。6フィート7の巨体から90マイル後半の速球とキレの良いスライダーで空振りを量産する。プロ2年で与四球率13.3%とコントロールが荒れており、ベタンセス同様にリリーフ転向のリスクをかかえる。

身長5フィート6と小柄ながら、ヒットツールの評価が高く、Aで19本塁打を放つなどパンチ力もある。Aで残した平均打球速度87.7マイルはほぼMLB平均(88)だ。守備は二遊間を中心にプレーも肩の弱さから2B向きか。オフにはメキシコ冬季リーグでLFも経験した。

20.
ルイス・セルナ(RHP)/Luis Serna:19歳
身長5フィート11とアンダーサイズで速球も90-91マイル程度だが、70マイル台でブレーキの利いたチェンジアップがダブルプラス評価。22年はRで41.1回/防御率1.96と好投も、23年は19.1回/防御率4.19と振るわなかった。

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