2024年5月4日土曜日

2024 HOUSTON ASTROS TOP 20 PROSPECTS

2024 HOUSTON ASTROS

TOP 20 PROSPECTS

Jacob Melton

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。

FV50

22年ドラフト2巡目。パワーとスピードを兼ね備えたダイナミックなCF候補。一方で動きの多い打撃フォームと荒っぽいアプローチからプロレベルへの対応力に疑問を持たれている。23年は上位10%の打球速度106マイル&コンタクト率76%と打球指標は優秀だった一方で、A+において打率.244/OPS.792とスキル面の向上は依然として課題だろう。守備はCFを中心に外野3ポジションどこでもフィットするとの見立てだ。

22年に契約金130万ドルで入団したドミニカ共和国出身の原石。30ホーマー級のパワーを秘めており、ホルヘ・ソレアー(MIA)やマーセル・オズーナ(ATL)が理想の完成型だろう。アプローチとコンタクト能力の改善がブレイクの鍵を握るだろう。ソレアーやオズーナ同様に守備は両翼向き。


FV45

3.スペンサー・アリゲッティ(RHP)/Spencer Arrighetti :24歳
バーチカルアプローチを活用して高い奪三振能力を見せる右腕。低く打者寄りのリリースポイントから放たれる93マイル前後のライジングファストで空振りを量産する。スライダーもプラスピッチ候補の決め球で、第3、第4球種としてカーブ、チェンジアップも扱う。コマンドの悪さから長く輝けるのはリリーフか?
ズバ抜けたプラスツールは持たないが、パワーとスピードを兼ね備えたソリッドプレーヤーとして期待。23年はマイナー3階級で25本塁打・28盗塁・OPS.880とブレイク。24年も5月2日現在、3Aで25試合に出場して13本塁打と爆発している。守備でもCFを中心に外野3ポジション+1B,2Bと5ポジションをこなすなどユーティリティー性を披露。マーク・キャナやジャック・スウィンスキーあたりが比較対象と見ている。

5.ザック・デゼンゾ(3B)/Zach Dezenzo:24歳
フィジカルモンスター。上位10%の打球速度108マイルというダブルプラス級のパワーポテンシャルを秘めており、23年はA+/2Aで打率.305・18本塁打・OPS.914とブレイク。三振率25.9%のヒットツールを改善できるか。6-5/220の巨体に比して動け、22盗塁(2失敗)と走塁センスも良い。3B守備は平均以下で、1B転向のリスクを指摘されている。


FV40

6.A.J.ブルボー(RHP)/A.J. Blubaugh:23歳
大学ではリリーフ中心、22年ドラフト7巡目でプロ入りとアマチュア時代の評価は高くなかったが、マイナーでは先発として育成され、順調に成長している。平均93-94マイルの速球、高スピンのスライダー、フェードするチェンジアップとMLBレベルの3球種揃っている。一方でBB/9=4.1のコマンドや26登板で5回を投げ切ったのは2回だけというスタミナ面の向上が課題だ。

7.
ザック・コール(OF)/Zach Cole:23歳
ダイナミックなアスリートで、シーリングはHOU傘下No.1とも。走力・肩・守備はいずれも20-80スケールで60-70評価を受ける。打撃は三振率31%とコンタクト能力が壊滅的だが、AでwRC+150、A+で124をマーク。平均打球速度91マイル/上位10%107マイルとパワーポテンシャルはプラス水準。成功すればジョシュ・ロウのようなオールスター級の選手、最低限打てればホセ・シリやジェーク・マリスニックのような下位打線CFになれるだろう。
23年ドラフト1巡目指名。大学のシーズンではカンファレンス史上2人目となる「20-20」を達成するなどパワー&スピードが魅力なダイナミックなアスリート。一方でコンタクト能力に弱点を抱え、プロデビューでは35試合で打率.208・三振率26.3%と苦戦。SSの守備では、守備範囲は十分だが送球に難があるとされており、2BやCFにコンバートされる可能性もあるだろう。レギュラーとして長く活躍するには、まずは低打率を脱却したい。

大学では故障がちで実績不足だが、大学2年でドラフト対象になるため、ドラフト2巡目指名&オーバースロットとなる契約金でプロ入りした右腕。速球のレンジは91-93マイルほどでエースポテンシャルではないが、6-8/230の巨体と大学2年間でBB/9=1.8のコントロールの良さからイニングイーター適性あり。健康にシーズンを過ごせるかがポイント。

10.ジェーク・ブロス(RHP)/Jake Bloss:23歳
23年ドラフト3巡目右腕。低リリースから常時90マイル前半/MAX97マイルでキャリー成分の高い4シームを高めに集めて空振りを量産する。第2球種のカーブも落差大で速球との相性が良い。6-3/223の体格もイニングイーターに向いており、コマンドや第3球種の改善に成功できればローテーション4-5番手クラスへの成長が期待できるだろう。

11.ケネディ・コロナ(OF)/Kenedy Corona:24歳
昨季マイナーのゴールドグラブを獲得したダブルプラスディフェンダー。Baseball Prospectusの出す総合守備指標DRPでは、ここ3年で7.8→7.1→8.6と大きくプラスを叩き出している。打撃はコンタクトに弱点もここ2シーズンで22本塁打/60盗塁を記録するなどパワー&スピードを兼備。7位のコールほどのシーリングは無いだろうが、マリスニックやシリ程度になれる可能性は秘めている。

元MLB選手ビリー・ワグナーの息子。ゾーン理解が深く、打者として洗練されている。コンタクト&アプローチに優れ、23年はR/2A/3AでOPS.938・四球率12.2%をマーク。昨季7本塁打と二桁打てるかどうかレベルのパワー&MLBでは1B/DHが適任ともされる守備力から攻守でバリューを生み出せるかは未知数。3B/2Bにとどまれるなら、マーティン・プラド(元ATL他)のような”いぶし銀プレーヤー”になれる可能性あり。

13.コルトン・ゴードン(LHP)/Colton Gordon:25歳
21年ドラフト8巡目。23年はTJ手術からの本格復帰のシーズンとなったが、2Aで防御率3.95・奪三振率30.7%と好投。3Aでは苦戦したが、計128イニングを消化するなど健康ぶりをアピールした。速球の球速は89-92マイル程度ながら、低リリースを生かしたライジング軌道で空振りを奪え、変化球3種でタイミングも外せる。ローテーション4-5番手のイニングイーター候補。
22年ドラフト2巡目の大学生右腕。球速は90-91マイルほどだが、高スピンのライジングファストボールを武器に空振りの山を築くユニーク右腕。23年はAで防御率4.61だったが、奪三振率33.8%と長所は発揮。変化球の精度向上とコマンドを安定させることが先発に残るための課題だろう。6-5/190の体格から球速向上の余地あり。

15.ホゼ・フルーリー(RHP)/Jose Fleury:22歳
23年はAで98.2回を投げて防御率3.65/xFIP3.09をマーク。リーグのオールスターチームに選出された。速球のレンジは89-91マイル止まりだがホップ変化が大きく、傘下ベストとも評されるチェンジアップと組み合わせて打者を翻ろうする。とはいえ先発としては球速不足であり、またブレーキングボールの精度も良くないため、最終的にはブルペンに回るとの見立て。

16.
マイケル・ノアー(RHP)/Michael Knorr:24歳
22年ドラフト3巡目。6-5/245の恵まれた体格から90マイル中盤の速球とジャイロスライダーで空振りを量産するパワフル右腕。左打者にはチェンジアップ&カーブも織り交ぜる。A/A+で奪三振率31.1%と球威は十分だが、ラスト2か月を肩の故障で離脱し、58.1回のプレーにとどまるなど耐久面を証明していく必要がある。

17.ミゲル・ユローラ(RHP)/Miguel Ullola:22歳
MAX98マイルのライジングファストが強烈で、大きく伸び上がる軌道で打者の空振りを量産する。奪三振率の高さは強みだが、マイナーで2年続けてBB/9が6.0超えと制球力が壊滅的。制球を改善できればHOU傘下出身のクリスチャン・ハビアーのようになれる可能性はあるが、現時点ではリリーフ転向が現実的だろう。


FV40-

18.レット・クーバ(RHP)/Rhett Kouba:24歳
昨季2Aで110回を投げて防御率3.27・5.13K/BBをマークし、リーグの最優秀投手にも選ばれた。速球は平均90マイル止まりだが、スポットへ投げ分けるコマンドと多彩な球種で打者を惑わす技巧派。とはいえ先発として球威不足は拭えず、ローテーション5番手タイプと見ている。

19.
トレイ・ドンブロースキー(LHP)/Trey Dombroski:23歳
22年ドラフト4巡目。ハイフロアーなローテーション5番手タイプで、80マイル後半の速球を主体に4球種を効果的に織り交ぜて打者を惑わす。プラスピッチは持たないがAで119回を投げて防御率3.71・奪三振率30.1%、リーグトップの148Kをマーク。球威不足を上の階級でどうカバーしていくか。

20.
ペドロ・レオン(OF/2B)/Pedro Leon:26歳
キューバ国内リーグでは、20歳のシーズンでOPS1.256をマークし球宴に選出。その後亡命して契約金400万ドルでアストロズに入団した。プラスの走力&強肩を備えた運動能力の高い選手で、ルート取りに難があるがCF適性あり。打撃ではパワーと選球眼が強みだが、コンタクト難がネック。30%近い三振率で大成したのは近年だとジョーイ・ギャロぐらいであり、不動のレギュラーというよりプラトーンor控え外野手向きだろう。

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