2020 BOSTON RED SOX
TOP 20 PROSPECTS
Triston Casas(1B) |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
1.ジーター・ダウンズ(SS/2B)/Jeter Downs
(A/A+)119G 460AB 24HR 60BB 107K 24SB .276/.362/.526/.888
◯打撃 パワー アプローチ 盗塁 / △2B向き?
今年2月にムーキー・ベッツとのトレードで加入。辛抱強いアプローチで広角に打ち分け、昨季は24本塁打・35二塁打とブレーク。17-18年で右方向への本塁打は19本中1本だったが、昨季は8本と逆方向にも長打が打てるようになった。スピードは平均的だが、走塁は巧みでここ2シーズンで61盗塁。守備では元々2Bも昨季は主にSSとしてプレー。及第点レベルのSS守備を披露したが、長い目でみれば2B向きか。
2.トリストン・カサス(1B)/Triston Casas
(A)118G 422AB 19HR 58BB 116K .254/.349/.472/.820
◯打撃 パワー アプローチ 1B守備 / ✖スピード
18年ドラフト1巡目の高卒選手で、広角に長打を量産する未来の4番候補。19年はA/A+で20本塁打・OPS.830をマーク。BOS傘下の選手が10代で20HRを達成したのは、過去50年でX.ボガーツとカサスの二人だけ。高校では三塁を守っていただけあり一塁守備も素晴らしい。将来像はF.フリーマン(ATL)だろう。
3.ブライアン・マタ(RHP)/Bryan Mata
(A+/2A)3.43ERA 105.0IP BB/9=3.6 K/9=9.5 K/BB=2.64
◯球威 グラウンドボーラー / △コントロール
レッドソックスがわずか$25Kで獲得。そこから傘下有数のプロスペクトに評価を上げた。93-98マイルの速球と88-90マイルのスライダー中心のパワーピッチャー。ツーシーム、チェンジアップも精度が高く、ゴロ率も高い。課題のコマンドを磨き続けることができれば先発ローテーション3番手のポテンシャル。19年はA+で防御率1.75→2Aで5.03。
4.ボビー・ダルベック(3B/1B)/Bobby Dalbec
(2A/3A)135G 472AB 27HR 73BB 139K .239/.356/.460/.816
◎パワー / ◯肩 / ✖コンタクト スピード
コンタクトに不安はあるが、ここ2年で59ホーマーを放っている長距離砲候補。19年は課題の三振率を32.4%から24.7%に改善させるなど進歩が見られる。三塁守備では投手としても鳴らした強肩を披露する。19年プレミア12アメリカ代表。
5.コナー・ウォン(C/IF)/Connor Wong
(A+/2A)111G 423AB 24HR 32BB 143K 11SB .281/.336/.541/.878
◯パワー スピード 運動能力 / △コンタクト
ムーキー・ベッツとのトレードで1位のダウンズと共に加入。運動能力の高いアスリートタイプで2B/3Bも守れるユーティリティーさはオースティン・バーンズ(ドジャース)と重なる。バーンズよりも守備力は一段落ちるが、パワーでは勝る。プロ入り後にフライボール革命を取り入れて長打力が開眼。一方で昨季三振率31%とコンタクトが課題でメジャーではもう少しコンタクト重視に切り替えた方が良いかもしれない。
6.ハレン・ドゥラン(OF)/Jarren Duran
(A+/2A)132G 519AB 5HR 46BB 128K .303/.367/.408/.775
◎スピード / ◯コンタクト / △パワー CF守備不慣れ
プラスプラスのスピードを武器に19年はA+/2Aで自己最多の46盗塁をマーク。打撃はコンタクト重視でライナーを量産する。A+ではOPS.998も2AではOPS.634と下り坂だったため、打撃の評価はスカウト間で分かれている。第四の外野手止まりとの声もあるが、J.エルズベリー二世になれるか。守備は元々内野手だったため、まだCF守備は慣れている段階。
7.サド・ウォード(RHP)/Thad Ward
(A/A+)2.14ERA 126.1IP BB/9=4.1 K/9=11.2 K/BB=2.75
◯球威 奪三振 / △コントロール
93-96マイルのシンカーと80マイル中盤のスライダーでハードコンタクトを許さないシンカーボーラー。19年はBB/9=4.1とコントロールが不安定だったが、A/A+で126.1回を投げて防御率2.14・K/9=11.2と支配的な投球内容だった。チェンジアップも扱え、先発ローテーション3-4番手クラスのポテンシャル。
8.ジェイ・グルーム(LHP)/Jay Groome
(R/A-)2.25ERA 4.0IP BB/9=2.3 K/9=13.5 K/BB=6.0
◯エースポテンシャル / △TJ手術明け 素材型
C.カーショウ(LAD)と比較されるエースポテンシャルの持ち主も、TJ手術明けで健康面に不安を抱えている。8月にマイナー復帰すると92-94マイル、最速96マイルをマークするなど順調な回復ぶりをアピールした。20年はAで開幕を迎える予定。
9.タナー・ハウク(RHP)/Tanner Houck
(2A/3A)4.01ERA 107.2IP BB/9=3.8 K/9=8.9 K/BB=2.33
◯球威 / △コントロール リリーフ向き?
92-97マイルのツーシームで打者を捻じ伏せるパワーアーム。スライダーもよく切れ、チェンジアップまで扱えるポテンシャルは先発ローテーション3番手相当。しかし、クロスファイアー気味のフォームで特に左打者へのコントロールに苦しんでいる。ブルペン向きとの声も多く、3A昇格後はリリーフメインでの起用となった。
10.ギルバート・ヒメネス(OF)/Gilberto Jimenez
(A-)59G 234AB 3HR 13BB 38K 14SB .359/.393/.470/.863
◎スピード / △素材型 / ✖パワー
20-80スケールで80評価のスピードが武器の19歳。19年はA-でリーグトップの打率.359をマーク。非力な上にゴロ性の打球が非常に多く、将来メジャーでインパクトを残せるかは疑問。B.リビア(元PHI他)やD.ゴードン(SEA)のような将来像になるか。
11.マシュー・ルーゴ(SS)/Matthew Lugo
(R) 39G 136AB 1HR 15BB 36K .257/.342/.331/.673
◯ポテンシャル / △素材型 パワー
19年ドラフティーではNo.1評価を得たプエルトリカン。叔父であるカルロス・ベルトランの野球アカデミーで育ち、SSとして必要な資質を全て持ち併せている。攻守に発展途上で時間はかかるだろうが、メジャーでSSを張れる可能性を秘めている。スイングが大振りで適応に時間はかかるだろうが、長い目で見ていきたい。
12.チージャン・リュウ(RHP)/Chih-Jung Liu
◎速球 / △素材型
「台湾の大谷翔平」と形容される二刀流プレーヤー。19年10月に75万ドルでBOSと契約したばかりの20歳。最速98マイル(一部スカウトのガンでは101マイルを計測)の速球に86-88マイルのスライダー&スプリットを投げ込む本格派。スイッチヒッターな上に打撃の才能も非凡。
13.ブライアン・ベロ(RHP)/Brayan Bello
(A)5.43ERA 117.2IP BB/9=2.9 K/9=9.1 K/BB=3.13
◯スライダー 奪三振 / △素材型
シャープなスライダーを武器にAで117.2回/119Kをマークの奪三振能力が魅力。ストライク先行の投球スタイルゆえ甘い球を痛打されることが多く、防御率5.43と打ちこまれてしまった。しかし後半戦は防御率3.31と適応していた。まだ20歳と若く発展途上だが、ジョーダン・ライルズのような投手になれる。
14.ニック・デッカー(OF)/Nick Decker
(A-)53G 170AB 6HR 21BB 59K .247/.328/.471/.799
◯打撃 パワー / △スピード 両翼向き
18年ドラフト2巡目の高卒選手。パワーとアベレージを両立した未来のクリーンナップ候補だが、19年は
目立った成績を残せなかった。しかし、チーム打率.238と本拠地が打低+アウェイではOPS.866とよく打っていたので環境が変われば改善される可能性も。スピードに欠け、守備はLF向き。
(2A/3A)110G 436AB 5HR 22BB 87K .298/.333/.408/.741
◯肩 SS守備 / △四球率 パワー ユーティリティー向き?
強肩を生かした広大なカバー範囲が魅力のSSプロスペクト。打撃は四球率4.7%と選べないがライナー中心のアプローチで31本の二塁打を放った。フリースインガーかつパワーもあまりないのでユーティリティー向きの選手だろう。19年プレミア12アメリカ代表。
16.マーカス・ウィルソン(OF)/Marcus Wilson
(A+/2A)119G 386AB 18HR 51BB 142K 13SB .269/.357/.492/.850
◯スピード パワー / △コンタクト
14年にDバックスからドラフト指名時は5ツールタレントとして注目も、今一つ輝けていない。三振は多いが「20-20」を狙えるパワー&スピードはベンチプレーヤーとして重宝されるはず。守備はCF中心に3ポジション守れる。2Aでは打率.223と打てていないので評価は難しいところ。
17.キャメロン・キャノン(SS)/Cameron Cannon
(R/A-)45G 170AB 3HR 12BB 42K .200/.284/.324/.608
◯打撃 / △2B向き? スピード 守備
19年ドラフト2巡目。安定してライナーを量産し、15-20HRが見込める打撃と堅実なグラブ捌きはB.ドージャー(元MIN他)と比較される。スピードは平均的なため2Bや3Bが適任と見られている。R/A-では打率.200・3本塁打・OPS.608と不発だった。
18.クリス・マーフィー(LHP)/Chris Murphy
(A-)1.08ERA 33.1IP BB/9=1.9 K/9=9.2 K/BB=4.86
◯4球種 / △コントロール
大学では制球難に悩まされていたが、A-で防御率1.08・K/9=9.2・BB/9=1.9と別人のようなパフォーマンス。90-94マイルの速球を主体に4球種を扱う。コマンドと変化球の精度を磨くことが課題だが、克服できればローテーション争いに加わることができるだろう。
(A-)4.50ERA 22.0IP BB/9=4.9 K/9=12.7 K/BB=2.58
◯球威 / ✖コントロール
19年ドラフト3巡目のカレッジ右腕。大学全3シーズンでBB/9=4.4超のコントロールがネック。A-でもBB/9=4.9と苦しんだが、K/9=12.7とプロ相手にも球威をアピールした。低めのスリークォーターから93-98マイルと上手くリリースできた時のスライダーは圧倒的。リリーフ向きとの評価が多い。
20.アルド・ラミレス(RHP)/Aldo Ramirez
(A-)3.94ERA 61.2IP BB/9=2.3 K/9=9.2 K/BB=3.94
◯速球 コマンド /
バックエンドSPポテンシャルを示すメキシコ出身右腕。19年は18歳にしてA-で素晴らしいパフォーマンス。92-95マイルの動く速球をコマンドし、カーブはどのカウントでも投げ込むことのできるボール。チェンジアップはスプリット気味に打者の手元で沈む。まだA以上でのプレーがなく控えめの評価としたが、面白い投手。
21.ブランドン・ハウレット(3B)/Brandon Howlett
(A) 113G 390AB 8HR 56BB 144K .231/.341/.356/.698
◯パワー アプローチ / △3B守備 コンタクト / ✖スピード
攻守揃った大型三塁手候補。Aでは投手有利の本拠地で苦しんだが、四球率12.0%と辛抱強いアプローチを示した。三振率31%のコンタクト面を改善したいところ。守備は三塁に残れるかどうかで評価が分かれているが、中軸を打てる三塁手候補という点ですでに貴重な存在。
22.アントニー・フローレス(SS)/Antoni Flores
(A-)55G 181AB 0HR 25BB 59K .193/.293/.227/.520
◯ポテンシャル / △素材型
17年に契約金$1.4Mで入団の19歳。ズバ抜けたツールがあるわけではないが、コンパクトに振り抜く打撃と堅実なSS守備が高評価。年齢に比してゲーム理解やメークアップに優れた実戦向きの選手で、ポテンシャルは傘下でもトップ級。19年は苦しいシーズンとなったが、長い目で評価していきたい。
Plus One Prospect
ノア・ソング(RHP)/Noah Song
(A-)1.06ERA 17.0IP BB/9=2.6 K/9=10.1 K/BB=3.80
◯速球 変化球 / ✖2年間プレーできない
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