2020年1月11日土曜日

2020 KANSAS CITY ROYALS TOP 20 PROSPECTS

2020 KANSAS CITY ROYALS

TOP 20 PROSPECTS

Bobby Witt Jr.(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ボビー・ウィット Jr(SS)/Bobby Witt Jr.
(R)37G 164AB 1HR 13BB 35K 9SB .262/.317/.354/.670
◎5ツール / △素材型 コンタクト
19年ドラフト全体2位指名の高卒選手。傑出した5ツールポテンシャルを秘めており、上手く育てば、ゴールドグラブ級のSS守備&「30-30」も実現可能。ヒットツールに課題があり、RではOPS.670止まり。20年はAで開幕予定。

2.ダニエル・リンチ(LHP)/Daniel Lynch
(A+)3.10ERA 78.1IP BB/9=2.6 K/9=8.8 K/BB=3.35
◯速球 3球種 コマンド 即戦力 / 
大学では90マイル前後のツーシーム主体も、プロではフォーシーム主体に切り替えたことで支配力が向上。AFLでは短いイニングではあるが、97-99マイルを計測するなどプロ入り後に球速が大幅UP。スライダー&チェンジアップもプラスピッチ。6-6の長身の長いリーチから投げ込んでくるため打ちにくい。

3.ジャクソン・コワー(RHP)/Jackson Kowar
(A+/2A)3.52ERA 148.1IP BB/9=2.6 K/9=8.7 K/BB=3.35
◎チェンジアップ / ◯速球 コントロール / △スライダー
18年ドラフト全体33位。常時94-95マイルの速球とプラスプラスのチェンジアップのコンビネーションは支配的。コマンドも平均以上でストライク先行の投球で試合を作れる。スライダーが平均から平均以下のため、磨いていく必要がある。

4.ブレイディ・シンガー(RHP)/Brady Singer
(A+/2A)2.85ERA 148.1IP BB/9=2.4 K/9=8.4 K/BB=3.54
◯シンカー スライダー コマンド 即戦力 / △チェンジアップ
18年ドラフト全体18位。エースポテンシャルではないが即戦力でローテーション半ばクラスの活躍が見込める。スリークォーターから90マイル前半のシンカーと大きく曲がるスライダー。ゴロアウトが多い。チェンジアップはめったに投げず、2ピッチタイプのためリリーフ向きか。チェンジアップを磨くなど左打者対策が課題。

5.クリス・ビュビック(LHP)/Kris Bubic
(A/A+)2.23ERA 149.1IP BB/9=2.5 K/9=11.1 K/BB=4.40
◯奪三振 3球種 / △球威
18年ドラフト全体40位。ゆったりとしたフォームから「思ったよりも来る」速球とブレーキの利いたチェンジアップで打者を欺く米製和田毅(ホークス他)。カーブも第3球種として安定しており、6-3/220のガッシリした体格は先発向き。19年はマイナートップの185Kをマークし、防御率2.23も140イニング以上投げた投手の中で1位だった。

6.カイル・イスベル(OF)/Kyle Isbel
(A+)52G 194AB 5HR 15BB 44K 8SB .216/.282/.361/.643
◯スピード CF守備 打撃 / △パワー コンディション不良
打撃はコンパクトに左右へライナーを打ち分ける二塁打マシーンで、スクーター・ジェネットと比較するスカウトも。スピードに優れ、走守でも貢献できる。19年はハムストリングの故障などで59試合の出場にとどまり、特にラスト39試合は打率.176とスランプに陥った。AFLでは打率.315と復活の兆しを見せたが、今季はどうなる?天井は「3割・20本・30盗塁のCF」。

7.ジョナサン・ボウラン(RHP)/Jonathan Bowlan
(A/A+)3.14ERA 146.0IP BB/9=1.4 K/9=9.2 K/BB=6.52
◯体格 速球 コントロール / △変化球
18年ドラフト2巡目、198cm/118㎏の巨漢右腕。18年のプロデビューはRでは防御率6.94と不安なデビューだったが、19年は11勝をあげるなどブレーク。最速97マイルの速球をゾーンに集めるイニングイータータイプで、変化球の質向上がカギ。将来像は200イニングをコンスタントに投げて防御率4点台前後。

8.カイル・リー(OF)/Khalil Lee
(2A)129G 470AB 8HR 65BB 154K 53SB .264/.363/.372/.735
◯パワー 肩 スピード アプローチ / △素材型 コンタクト 両翼向き
パワーとスピードを兼ね備えるダイナミックな5ツール候補。19年は四球率11.9%と選べてはいるが、三振率28.2%&ゴロ率53%とヒットツールに疑問符。リーグ最多の53盗塁を決めるなどスピードは平均以上だが、守備ではスピードを生かし切れておらず、強肩と併せてRFが適任と言われている。20年はフライボールを増やし、パワースタッツを伸ばせるかがカギとなるだろう。

9.オースティン・コックス(LHP)/Austin Cox
(A/A+)2.76ERA 130.2IP BB/9=2.6 K/9=8.9 K/BB=3.39
◯速球 3球種 コマンド 奪三振 / 
18年ドラフト5巡目。投げっぷりの良い大型左腕。193cmの長身から最速96マイルの速球と大きく割れる縦カーブをテンポよく投げ下ろす。チェンジアップも向上に取り組んでおり、平均以上のボールになる可能性。課題のコントロールも18年のBB/9=4.1から2.6に大幅改善された。3球種をコマンドよく扱うスターターになれる。

10.エリック・ペーニャ(OF)/Erick Pena 
◯パワー / △素材型 RF向き?
19年に契約金389万ドルで入団のドミニカン。プラスのパワーポテンシャルを秘めており、年齢に比してヒットツールにも穴がない。走力、肩の強さどちらも平均的で守備センスも良いが、将来は体格の成熟に伴って両翼に回るだろう。

11.MJ メレンデス(C)/MJ Melendez
(A+)110G 419AB 9HR 44BB 165K .163/.260/.311/.571
◯肩 C守備 運動能力 パワー / ✖コンタクト 素材型
運動能力抜群のオールラウンドキャッチャー。レシービングは発展途上だが、プレート後方での機敏さや座り投げで盗塁阻止するキャノンアームは魅力満点。19年は驚異の盗塁阻止率60%。打撃は三振率39%と荒削りだがパワーは魅力。まだ21歳と若く、長い目で見ていきたい。

12.ブレイディ・マクコネル(SS)/Brady McConnell
(R)40G 178AB 5HR 15BB 68K .213/.288/.400/.688
◯パワー スピード / △SS守備 / ✖コンタクト
19年ドラフト2巡目。長身で30ホーマーも狙えるパワーポテンシャルを備えているが、空振りの多さと2Bor3Bへのコンバートが目されている守備力が懸念材料。Rでは三振率39.1%と黄色信号。少ないサンプルだったので保留とし、初のフルシーズンで再起なるか。

13.ブルワー・ヒックリン(OF)/Brewer Hicklen
(A+)125G 419AB 14HR 55BB 140K 39SB .263/.363/.427/.790
◯パワー スピード / △LF向き? / ✖肩 コンタクト
17年ドラフト7巡目ながらフットボールで鳴らしたパワーとスピードは要注目。三振率28.3%とコンタクトは不安定だが、23歳にしてA+で14本塁打・39盗塁・OPS.790のポテンシャルを買いたい。守備は弱肩だがLFで平均以上になれる。シーリングは「20本塁打・40盗塁」、フロアーは対左のプラトーン要員。

14.カルロス・ヘルナンデス(RHP)/Carlos Hernandez
(R/A)5.31ERA 57.2IP BB/9=3.7 K/9=10.6 K/BB=2.83
◯速球 3球種 / △素材型
193cm/79㎏の伸びしろ溢れる体格から94-97マイルの速球&チェンジアップ&カーブを投げ込む。19年はRでは打ちこまれたものの、A昇格後は7先発して防御率3.60・K/9=10.8・BB/9=2.3と安定した投球内容だった。同年代の選手と比べ、フォームの再現性も高く先発適性あり。

15.イェフリ・デルロサリオ(RHP)/Yefri Del Rosario
◯速球 カーブ / △素材型
元々ブレーブスと100万ドルで契約も、ブレーブスの契約違反によりFAとなり、ロイヤルズ入りした。20歳と若くまだ粗削りだが、91-97マイルの速球とカーブの威力は抜群。19年は上腕の故障により全休したが、20年は健康なシーズンを過ごせるかがポイント。フォームを固めて球種の安定感を高めていきたい。

16.ザック・ハーキー(RHP)/Zach Haake
(A)2.85ERA 75.2IP BB/9=4.3 K/9=10.7 K/BB=2.50
◯速球 チェンジアップ 奪三振 / △コントロール リリーフ向き? フォーム
最速97マイルの速球とスプリット気味に鋭く落ちるチェンジアップのコンボでK/9=10.6と球威は◎。しかし、投球フォームに改善の余地があり、コントロールが不安定。5月以降14先発で5.1回以上投げた試合はなく、先発適性に疑問。もしコントロールを改善できればローテーション半ばポテンシャル。

17.スーリー・マティアス(OF)/Seuly Matias
(A+)57G 189AB 4HR 25BB 98K .148/.259/.307/.566
◎パワー 肩 / △素材型 / ✖コンタクト 
18年には20歳ながらAでリーグ最多の31ホーマーを放った長距離砲候補。パワーツールは多くのスカウトから20-80スケールで80評価を受ける。一方でヒットツールが壊滅的で、19年はA+で三振率44%・wRC+=67(100がリーグ平均)と大スランプに終わった。まだ21歳という若さでもう一年は保留としたいが、このまま消えていく可能性もある。天井は40ホーマー打てるRF。

18.マイケル・ギグリオッティ(OF)/Michael Gigliotti
(R/A/A+)87G 337AB 1HR 38BB 75K 36SB .282/.369/.368/.737
◯コンタクト スピード CF守備 / ✖パワー 肩
俊足を生かした攻守が魅力の1番センター候補。マイナー3年で出塁率.392のヒットツールと30盗塁以上が見込めるスピードはプラス評価で、CF守備も優秀。パワー面の平凡さと対左投手への弱さからレギュラーよりは第四の外野手向きか。

19.ウィルミン・キャンデラリオ(SS)/Wilmin Candelario
(DSL)49G 213AB 4HR 23BB 62K 11SB .315/.396/.505/.902
◯ツール / △素材型
全体的にまだ荒削りだがツール溢れる両打ちSS。DSLでOPS.902は魅力も三振率29.1%のヒットツール、11盗塁/11盗塁死の走塁技術、48試合/26失策のエラーの多さを改善する必要がある。SS守備では肩の強さや守備動作の滑らかさなどからプラスのデフィェンダーになり得る。

20.ジョン・ヒーズリー(RHP)/Jon Heasley
(A)3.12ERA 112.2IP BB/9=2.7 K/9=9.6 K/BB=3.53
◯速球 スライダー / △リリーフ向き?
94-95マイルに届く速球とシャープなスライダーのコンビネーションはリリーフ向きだが、19年は先発として結果を出した。大学では通算防御率5.19・BB/9=4.3と苦しんでいたが、マイナーでは課題のコントロールが改善されている。先発としての将来もなくはないだろうが、リリーフが最もフィットするのは間違いないだろう。

Plus One Prospect
エバン・スティール(LHP)/Evan Steele
(A)2.39ERA 49.0IP BB/9=2.8 K/9=10.3 K/BB=3.73
◯3球種 / △リリーフ向き? 耐久性
ジョシュ・ヘイダー(ブルワーズ)になれるポテンシャル。91-94マイルの速球と平均以上のスライダー、平均のチェンジアップの3ピッチを扱い、コントロールも安定している。一方で大学時代から故障が多く、耐久性に不安がある。ヘイダーのようにリリーフで大化けするタイプか。

0 件のコメント:

コメントを投稿