2020年3月9日月曜日

2020 ATLANTA BRAVES TOP 20 PROSPECTS

2020 ATLANTA BRAVES 

TOP 20 PROSPECTS

Cristian Pache(OF)
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.クリスチャン・パチェ(OF)/Cristian Pache
(2A/3A)130G 487AB 12HR 43BB 122K 8SB .277/.340/.462/.802
◯スピード CF守備 肩 コンタクト / △パワー 
傑出した運動能力の持ち主で、チームの主砲R.アクーニャと比較される原石。中でも俊足と強肩を生かしたCF守備はマイナーNo.1の呼び声高い。課題とされてきた打撃でも36二塁打・12本塁打とキャリアハイを更新。パワーを磨きつつあり、将来は20-25本塁打も可能と評されるまでになった。

2.ドリュー・ウォーターズ(OF)/Drew Waters
(2A/3A)134G 527AB 7HR 39BB 164K 16SB .309/.360/.459/.819
◯打撃 スピード 肩 CF守備 / ✖アプローチ 
卓越したヒットセンスの持ち主で、スムーズなスイングで広角に打ち分けるスイッチヒッター。19年は2Aでリーグの首位打者を獲得するなどオールスター級の打者になり得る。しかし四球率6.7%・三振率28.6%とアプローチが脆く、プレミア12では9打席で7三振を喫するなど各国の上位投手相手に苦戦した。まだ時間はかかるだろうがアプローチを修正し適応できればオールスター選手になれる。

3.イアン・アンダーソン(RHP)/Ian Anderson
(2A/3A)3.38ERA 135.2IP BB/9=4.3 K/9=11.4 K/BB=2.65
◯奪三振 体格 速球 3球種 運動能力 / △コマンド
16年ドラフト全体3位指名。長身から角度の利いたMAX98マイルの速球と縦カーブを投げ下ろす。またチェンジアップもプロ入り後に磨きがかかり、今では平均以上のボールに成長。昨季はキャリアハイとなるK/9=11.4をマークするなどボールの威力は申し分なし。しかしマイナー4年でBB/9=4.0とコントロールに課題があり、特に3A昇格後は5試合でBB/9=6.6と大荒れだった。

4.カイル・ライト(RHP)/Kyle Wright
(3A)4.17ERA 112.1IP BB/9=2.8 K/9=9.3 K/BB=3.31
(MLB)8.69ERA 19.2IP BB/9=5.9 K/9=8.2 K/BB=1.38
◯体格 速球 4球種 体格 / △コマンド
17年のドラフト全体5位指名。最速99マイルの速球を主体に平均以上のスライダー&カーブ&チェンジアップ織り交ぜるハイスペック右腕。メジャー通算25イニングでBB/9=6.7を叩き出すなどコントロールに難ありだが、昨季3AでマークしたK/BB=3.31はキャリアハイだった。今季は開幕ローテーションを争う。

5.ブライス・ウィルソン(RHP)/Bryse Wilson
(3A)3.42ERA 121.0IP BB/9=1.9 K/9=8.8 K/BB=4.54
(MLB)7.20ERA 20.0IP BB/9=4.5 K/9=7.2 K/BB=1.60
◯速球 運動能力 スタミナ / △スライダー
22歳ながら6-1/225と体格は成熟。伸びしろはあまり見込めないが、完成度が高くワークホース向きだ。常時94-95マイルを計測する速球をゾーンに集めるが、メジャーではHR/9=2.3と被弾の多さに苦しめられた。チェンジアップが第2球種で、スライダーのキレを磨く必要がある。マイナー4年でK/BB=4.01。

6.シェイ・ランゲリアーズ(C)/Shea Langeliers
(A)54G 216AB 2HR 17BB 55K .255/.310/.343/.652
◯C守備 肩 パワー / △スピード
19年ドラフト1巡目。守備能力は昨季DRS+21を記録したオースティン・ヘッジス(パドレス)と比べられる司令塔候補。Aでは盗塁阻止率41%をマークするプロデビューを飾り、フレーミングも優秀。打撃のポテンシャルは少なくともヘッジスより上で、将来的に「.270・20本」も狙えるだろう。

7.カイル・マラー(LHP)/Kyle Muller
(2A)3.14ERA 111.2IP BB/9=5.5 K/9=9.7 K/BB=1.76
◯体格 伸びしろ 速球 / △素材型 コントロール 変化球
高校では二刀流としても活躍。6-6/225の体格に素晴らしいポテンシャルを潜めており、ドラフト2巡目ながらオーバースロットとなる契約金250万ドルでブレーブス入りした。プロ入り時に80マイル後半だった速球は投手育成プログラム「ドライブライン」によってMAX98マイルに上昇。変化球&コントロールはまだ粗く、磨かれる必要がある。

8.ブレイデン・シューメイク(SS)/Braden Shewmake
(A/2A)65G 247AB 3HR 25BB 40K 13SB .300/.371/.425/.796
◯コンタクト スピード / △SSにしては体大きい
19年ドラフト全体21位。オーバーピックでの指名となったが卓越したコンタクトスキルとスピードを武器にOPS.868・13盗塁と好デビューを飾った。6-4とSSとしては長身だが高い野球IQと守備能力を持ち併せており、平均レベルの評価。打撃を活かして2Bや3Bに移る可能性もある。

9.ウィリアム・コントレラス(C)/William Contreras
(A+/2A)110G 381AB 6HR 29BB 84K .255/.315/.354/.669
◯打撃 運動能力 / △素材型 精神面
ウィルソン・コントレラス(カブス)の弟。攻守のポテンシャルは高いが、全体的に磨かれる必要がある。捕手ながら運動能力が高く、アジリティや肩の強さは申し分ないが、集中力不足などからミスの多さが目立つ。守備能力ではランゲリアーズに劣るが、打撃では優位に立てる可能性がある。

10.タッカー・デビッドソン(LHP)/Tucker Davidson
(2A/3A)2.15ERA 129.2IP BB/9=3.7 K/9=9.3 K/BB=2.48
◯速球 奪三振 / △リリーフ向き? コマンド
コントロールの悪さからドラフト19巡目でプロ入りも、昨季はコントロールを改善させてブレークを飾った。コンスタントに96-97マイルを叩き出す速球と縦カーブのコンビネーションで、チェンジアップも平均レベルまで磨きがかかった。力んで投げ込むため先発適性にはやや疑問。リリーフ向きか。

11.ジャッセール・デラクルーズ(RHP)/Jasseel De La Cruz
(A/A+/2A)3.25ERA 133.0IP BB/9=3.3 K/9=8.2 K/BB=2.47
◎速球 / △変化球 コマンド
荒削りながらハイポテンシャルで3球種揃った先発投手になり得る。速球は最速100マイルで、カーブ&チェンジアップも平均以下だったのが平均前後の水準まで向上した。コントロールもBB/9を18年の4.4から3.3に改善させるなど進歩が見られた。変化球&コマンドの改善が上手くいかなくてもブルペンで輝けるだろう。

12.マイケル・ハリス(OF)/Michael Harris
(R/A)53G 212AB 2HR 18BB 42K .277/.344/.393/.737
◯スピード 肩 コンタクト / △素材型 パワー アプローチ
19年ドラフト3巡目の高卒選手。ツールの宝庫で、スピード&肩の強さはすでにプラス評価。外野3ポジションどこでも通用する資質を備えている。打撃でもスイッチヒッターで、コンタクトを多く生み出せる。スイング自体は力強く、アプローチを磨いていけば本塁打も量産できるようになるだろう。RではOPS.917とよく打っていたがAでOPS.501と苦しんだ。18歳という年齢を考慮すれば仕方ないだろう。

13.ハスカー・イノア(RHP)/Huascar Ynoa
(A+/2A/3A)5.09ERA 97.1IP BB/9=4.2 K/9=10.2 K/BB=2.44
(MLB)18.00ERA 3.0IP BB/9=3.0 K/9=9.0 K/BB=3.00
◯速球 奪三振 / △コマンド リリーフ向き?
先発時には常時94-95マイル、リリーフ時には100マイルを叩き出すパワーアーム。80マイル中盤のスライダーは回転率が優秀で、決め球に使える。チェンジアップは平均レベルだがリリーフ時にはほとんど使わない。マイナー5年でBB/9=4.1とコントロールに課題があり、昨季はリリーフとしてメジャーデビューした。

14.ボーン・グリッソム(SS)/Vaughn Grissom
(R)44G 184AB 3HR 16BB 27K .288/.361/.400/.761
◯パワー 肩 / △3B向き 素材型
19年ドラフト11巡目ながらバットスピードとアプローチが優秀でRでは四球率8.7%・三振率14.7%をマーク。6-3/180の大柄な体格からパワーも成長が期待できる。守備ではSSを守っているが、シーズン後半は3Bでの出番が増えた。肩の強さやグラブ捌き、大柄な体格から3B向きと見るスカウトが多い。

15.フレディ・ターノック(RHP)/Freddy Tarnok
(A+)4.87ERA 98.0IP BB/9=3.3 K/9=7.5 K/BB=2.28
◯3球種 速球 / △コマンド リリーフ向き?
恵まれた体躯から豪快に投げ込む姿はケンリー・ジャンセン(ドジャース)と重なる。昨季はコントロールの改善に取り組み、BB/9を4.8→3.1に改善させた。速球は92-94マイルとデラクルーズやイノアほどではないが、チェンジアップに磨きがかかり決め球として確立。パワーカーブもよく切れる。

16.パトリック・ウェイゲル(RHP)/Patrick Weigel
(2A/3A)2.73ERA 79.0IP BB/9=4.7 K/9=8.1 K/BB=1.73
◯球威 4球種 / △コマンド リリーフ向き? 不安定
昨季はTJ手術から本格復帰となったが、術前の水準まで球威は復活。先発時には90マイル前半もリリーフ時には97-98マイルを計測することもある。スライダー&カーブに加え、第4球種にチェンジアップも織り交ぜる。大柄な体格ゆえコントロールとスタミナがネックで、ブルペンに専念した方がいいかもしれない。

17.ビクター・ボドニック(RHP)/Victor Vodnik
(A)2.94ERA 67.1IP BB/9=3.2 K/9=9.2 K/BB=2.88
◯速球 / △コマンド 変化球 リリーフ向き
最速で96-98マイルに達する速球が自慢。Aではリリーフ中心のプレーとなったが支配的な投球を見せた。スライダー&チェンジアップはキレるが安定感に欠けるのがネック。フォームも未完成でコントロールは平均以下。ブルペン向きと見るスカウトが多いが、球威は先発でも通用しうるレベル。

18.トレイ・ハリス(OF)/Trey Harris
(A/A+/2A)131G 470AB 14HR 36BB 91K 8SB .323/.389/.498/.887
◯コンタクト / △LF向き パワー
5-8と身長は低いが、シンプルなスイングで広角にライナーを弾き返す。プロ入りしてから2年続けて打率.300オーバーを記録。オフのAFLでもOPS.810と健闘。守備はLFが適任とされているが、AFLではRF
も経験。バックアップ向きだが、このまま打てればレギュラーを張れる程度の実力はある。

19.ブライス・ボール(1B)/Bryce Ball
(R/A)62G 263AB 17HR 26BB 50K .329/.395/.628/1.023
◯パワー / △守備走塁
6-6/235と体格に恵まれ、自慢のパワーは20-80スケールで70評価。RではリーグトップのISO.352と長打を量産。それでいて選球眼も備わっている。守備では1B専門だが、フットワーク等を磨いていけば平均程度の守備力になれるだろう。

20.ジャスティン・ディーン(OF)/Justin Dean
(A)109G 429AB 9HR 62BB 115K 47SB .284/.386/.431/.817
◯スピード CF守備 / △打撃 体格
プラスのスピードを備えたリードオフポテンシャル。スピードを生かしたCF守備はリーグ屈指と評判だった。14個の補殺を記録するなどスローイングも良い。5-6と体は小さいが平均程度のパワーを秘めている。しかし打撃面はまだまだ荒削りでレギュラーよりも4番手外野手が適任だろう。

Plus One Prospect
フィル・ファイファー(LHP)/Phil Pfeifer
(A+/2A/3A)2.97ERA 133.1IP BB/9=2.8 K/9=10.7 K/BB=3.79
◯カーブ 奪三振 / △コマンド チェンジアップ
すでに27歳とプロスペクトとしては高齢だが、昨季は3Aでリリーフながら7.1回/13Kと好投。オフのオーストラリアリーグでは9先発で防御率3.10と先発としても成功し、40人枠入りを果たした。90マイル前半の速球と驚異的なスピンレートを誇るカーブのコンビネーション。チェンジアップは&コマンドの質は平凡でブルペン向きか。

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