2020年4月12日日曜日

2020 PHILADELPHIA PHILLIES TOP 20 PROSPECTS

2020 PHILADELPHIA PHILLIES

TOP 20 PROSPECTS

Spencer Howard(RHP)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.スペンサー・ハワード(RHP)/Spencer Howard
(R/A+/2A)2.03ERA 71.0IP BB/9=2.0 K/9=11.9 K/BB=5.88
◎速球 / ◯速球 奪三振 チェンジアップ / △コマンド
成長著しいエース候補。昨年9月のプレーオフでは最速100マイルを計測しノーヒッターを達成した。93-99マイルの速球でゾーンを突く制球力も持ち併せ、スライダー&チェンジアップは打者の手元で鋭く切れてピッチトンネルを通すことができる。コマンドを磨くことができればローテーション2番手クラスになれるだろう。

2.アレク・ボーム(3B)/Alec Bohm
(A/A+/2A)125G 475AB 21HR 57BB 73K .305/.378/.518/.896
◯打撃 パワー / △スピード 3B守備
18年ドラフト全体3位。6-5/225と体格に恵まれており、パワーとアベレージを両立したピュアヒッター。広角にフライボールを放つ技術を身に付けており、四球率10.4%・三振率14.1%とアプローチも極めて優秀。しかしスピードに欠け、3B守備に不安。将来的には一塁転向が現実的だろう。

3.ブリソン・ストット(SS)/Bryson Stott
(R/A-)48G 166AB 6HR 24BB 39K 5SB .295/.391/.494/.885
◯コンタクト 肩 守備 / △2B/3B向き?
19年ドラフト1巡目。目立ったツールはないが欠点も少ない完成度の高い内野手。その中でもヒットツールが1番評価されており、コンタクト&アプローチを両立している。守備面でもハードワークに取り組んでおり向上が著しい。SSとしては6-3/200と大柄なため、2Bや3Bにコンバートされる可能性は高いが、平均以上のディフェンダーになれるだろう。

4.フランシスコ・モラレス(RHP)/Francisco Morales
(A+)3.82ERA 96.2IP BB/9=4.3 K/9=12.0 K/BB=2.80
◯奪三振 速球 スライダー 体格 / △コントロール チェンジアップ
最速98マイルの速球と昨季空振り率30%を記録したスライダーの2球種がプラスピッチ。チェンジアップも落差があり、第3球種として確立しつつある。しかしリリースが不安定でコントロールを見失う場面が見られ、先発投手に残るための課題となるだろう。

5.アドニス・メディーナ(RHP)/Adonis Medina
(2A)4.94ERA 105.2IP BB/9=3.5 K/9=7.0 K/BB=2.00
◯速球 3球種 スタミナ / △コマンド
91-96マイルのムーブの利いた速球&スライダー&チェンジアップと優秀な3ピッチを兼ね備える。ローテーション3番手クラスのスペックの高さも、パフォーマンスが付いてこない。細かいコマンドに欠けるため、昨季は四球が増えてしまった。また、ツーシーム多用の投球を本人が好んでいるため、球威の割に三振数も伸びない。

6.ルイス・ガルシア(SS)/Luis Garcia
(A)127G 467AB 4HR 44BB 132K 9SB .186/.261/.255/.516
◯SS守備 肩 コンタクト / △素材型 / ✖パワー
レギュラーSSに十分なポテンシャルを秘めるが、5-11/170フィジカルが未完成でパワーレスから打撃不振に苦しんだ。しかし、SS守備は平均以上であり、リーグ平均よりも3.5歳を若い点を考慮すればまだ見込みはある。

7.エニネル・デロスサントス(RHP)/Enyel De Los Santos
(3A)4.40ERA 94.0IP BB/9=3.4 K/9=7.9 K/BB=2.37
(MLB)7.36ERA 11.0IP BB/9=4.1 K/9=7.4 K/BB=1.80
◯速球 / △コマンド チェンジアップ
92-98マイルの速球が武器のパワーアーム。18年は3Aでリーグ2位となる防御率2.63と好投したが、昨季は大きく数字を落としてしまった。コントロールは悪くないが細かいコマンドが平均以下で、シュート方向に切れる速球が真ん中に甘く入ったところを痛打された。ローテーション入りには今年が正念場だろう。

8.ジョジョ・ロメロ(LHP)/JoJo Romero
(2A/3A)5.82ERA 111.1IP BB/9=3.8 K/9=7.4 K/BB=1.96
◯5球種 / △球威 コンディション
5球種を織り交ぜるワークホース。昨季は速球が90マイルを割るなどコンディションが不安定で2A降格も経験した。しかし終盤に3A復帰後は91-93マイルにまで回復し、オフのAFLでリリーフ登板時には最速96マイルも計測した。先発に残るには安定感を高めていきたい。

9.ヨハン・ロハス(OF)/Johan Rojas
(R/A-)60G 238AB 2HR 14BB 41K 14SB .265/.313/.429/.741
◯スピード CF守備 /△コンタクト
運動能力が高く、スピードとCF守備の2つがプラスツール。しかしヒットツールが疑問視されており、パワーポテンシャルを発揮するためには辛抱強いアプローチを覚えていく必要がある。メジャー到達にはまだ時間がかかるだろうが、フィリーズ幹部はロハスのメークアップを買っている。

10.エリック・ミラー(LHP)/Erik Miller
(R/A-/A)1.50ERA 36.0IP BB/9=3.8 K/9=13.0 K/BB=3.47
◯スライダー 奪三振 / △コントロール リリーフ向き? 
90-92マイルの速球とプラスのスライダーのコンビネーションで多くの空振りを奪える。第3球種のチェンジアップも有効に扱うことができる。しかし平均以下のコントロールとコマンドからブルペンに回るだろうと見られている。

11.イーサン・リンドウ(LHP)/Ethan Lindow
(A/A+)2.52ERA 110.2IP BB/9=1.8 K/9=9.7 K/BB=5.41
◎コマンド / △球威
4球種でストライクが取れるローテーション下位ポテンシャル。速球は最速でも92マイル止まりだが、コマンド&スピンレートが優秀で。高めの速球とチェンジアップを自在に組み合わせて空振りが奪える。ブレーキングボールは磨いている段階だが、カーブとカッター気味のスライダーを扱うことができる。


12.コナー・シーボルド(RHP)/Connor Seabold
(R/A+/2A)2.24ERA 56.1IP BB/9=1.8 K/9=9.3 K/BB=5.27
◯3球種 コマンド / △球威
球威は目立ったものではないが、コマンドと打者のタイミングを崩す技術に長けている。特にオフのAFLでは4先発で防御率1.06・K/BB=7.33と支配的なパフォーマンス。90-93マイルの速球に平均的なスライダー、平均以上のチェンジアップを織り交ぜる。

13.デーモン・ジョーンズ(LHP)/Damon Jones
(A+/2A/3A)2.91ERA 114.1IP BB/9=4.6 K/9=12.0 K/BB=2.58
◯速球 カーブ 奪三振 / △チェンジアップ コマンド
6-5の長身でエクステンションを生み出し、リリースの見にくいフォームも生かして多くの空振りを生み出せる。最速96マイルの速球とカーブの2球種がプラスピッチで、チェンジアップの向上にも取り組んでいる。平均以下のコマンドを磨いていけるかが将来を左右するだろう。

14.ミッキー・モニアック(OF)/Mickey Moniak
(2A)119G 465AB 11HR 33BB 111K 15SB .252/.303/.439/.741
◯メークアップ / △パワー 
16年ドラフト全体1位指名。走攻守と欠点が少ないがプラスのツールもない。昨季はキャリアハイとなる11本塁打・長打率.439とパワー向上が見られたが、マイナー4年でOPS.692ではメジャーリーガーになるのは厳しいと言わざるを得ない。第四の外野手止まりと見るスカウトも多い。

15.ニック・マトン(SS)/Nick Maton
(A+/2A)114G 399AB 7HR 50BB 85K 12SB .266/.349/.376/.725
◯アプローチ / △パワー
フィル・マトン(パドレス)の弟。攻守に確実性が高く、少なくともユーティリティーにはなれるだろう。パワーを磨く必要はあるが四球率12.5%とゾーン理解に優れる。メークアップに優れ、守備も平均程度から平均以上に向上した。

16.デイビー・グルーヨン(C)/Deivy Grullon
(3A)108G 407AB 21HR 45BB 133K .283/.354/.496/.851
◯パワー 肩 / △コンタクト
アプローチが荒いため高打率は見込めないが、マイナーで2年続けて20本塁打を放ったパワーが魅力。守備では傘下ベスト評価のキャノンアームを有するが、ブロッキングを磨く必要がある。レギュラーに定着できなくてもクリス・アイアネッタのような優秀なバックアップ捕手になれるだろう。

17.ジャマリ・ベイラー(SS)/Jamari Baylor
(R)4G 11AB 0HR 1BB 2K .273/.333/.455/.788
◯スピード パワー 肩 /△コンタクト 素材型
19年ドラフト3巡目の高卒選手。プラスのスピードを有し、平均以上の打者になれるポテンシャルを秘める。打撃ではヒットツールに不安があるもののバットスピードが速くパワフル。守備では打球反応、肩の強さいずれも平均以上だが、動きや握り替えがやや鈍く、2Bや外野に回るリスクもある。

18.ベイリー・フォルター(LHP)/Bailey Falter
(2A)3.84ERA 77.1IP BB/9=1.7 K/9=7.2 K/BB=4.13
◯コマンド / △チェンジアップ
滑らかな投球フォームと6-4/175の体格からポテンシャルを高く評価されている。それでいてマイナー5年でK/BB=4.75とコマンドに優れている。89-93マイルの速球とカーブ主体にゾーンを攻める投球で、チェンジアップは発展途上。

19.マウリシオ・ルロベラ(RHP)/Mauricio Llovera
(2A)4.55ERA 65.1IP BB/9=3.9 K/9=9.9 K/BB=2.57
◯速球 奪三振 / △コンディション不良 球速低下
5-11/200と上背はないが、最速97マイルの速球はパワフル。第2球種のチェンジアップも昨季空振り率26%と効果的。第3球種のスライダーはキレを磨いていく必要がある。昨季は前腕の故障により球速低下に悩まされ、後半戦を離脱した。健康にプレーできるかがポイント。

20.カイル・ヤング(LHP)/Kyle Young
(A+)4.29ERA 21.0IP BB/9=0.4 K/9=10.7 K/BB=25.0
◯体格 コマンド / △素材型 球速 TJ手術明け
6-10/205の規格外の体格からアップサイドを期待される大器晩成型。速球は90マイル前後だが長身から投げ込まれるため威力があり、変化球やコマンドも安定している。19年は4登板しただけで5月にTJ手術を受けることになった。マイナー4年でK/BB=6/15。

Plus One Prospect
ラファエル・マーチャン(C)/Rafael Marchan
(A/A+)85G 314AB 0HR 30BB 39K .261/.333/.325/.658
◯C守備 肩 / ×パワー 
素晴らしい守備力を有した司令塔候補。アジリティ、ブロッキング、ブレ―ミング、スローイングどれも素晴らしく捕手としての欠点は少ない。打撃でもフラットなスイングでライナーを量産するが、パワー&バットスピードが平均以下。マイナー通算5年で210試合プレーして0本塁打。

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