2020年4月24日金曜日

2020 ST. LOUIS CARDINALS TOP 20 PROSPECTS

2020 ST. LOUIS CARDINALS

TOP 20 PROSPECTS

Dylan Carlson(OF)
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ディラン・カールソン(OF)/Dylan Carlson:21歳
(2A/3A)126G 489AB 26HR 58BB 116K 20SB .292/.372/.542/.914
◯パワー アプローチ スピード 肩 守備 /△両翼向き?
昨季マイナーで「20-20」を達成のオールラウンダー。5ツールすべてが平均以上の評価を得ており、四球率10.4%と選球眼も良い。スイッチヒッターだが、両打席で高いフライ/ラインドライブ率をマークしており、穴のない1,2番打者に育つだろう。現在はCFを守っているがスピードは平均をやや上回る程度のため、長い目で見るとRF向きか。もしRFに回れば平均以上の守備貢献が期待できるだろう。

2.マシュー・リベラトーレ(LHP)/Matthew Liberatore:20歳
(A)3.10ERA 15GS 78.1IP BB/9=3.6 K/9=8.7 K/BB=2.45
◯速球 カーブ 4球種 コマンド グラウンドボーラー / 
高卒出身ながら完成度が高く、スティーブン・マッツ(メッツ)やタイラー・スキャッグス(元エンゼルス)と比較されている。6フィート5の長身から平均以上の4球種を低めに投げ分け、グラウンドボール率57.8%とゴロを打たせる技術に優れている。将来は三振を量産するエースとまではいかないだろうが、堅実なローテーション投手に育ってくれるだろう。

3.ノーラン・ゴーマン(3B)/Nolan Gorman:19歳
(A/A+)125G 456AB 15HR 45BB 152K .248/.326/.439/.765
◎パワー / △スピード 3B守備 / ✖コンタクト
空振りは多いが40ホーマーを狙えるパワーヒッター候補。昨季は三振率29.7%とコンタクト難に苦しんだが、リーグ平均よりも3歳以上若かったことと、A+は投高であり、傑出度を見るwRC+は123(100が平均)と平均以上だったことから今季のブレークに期待できる。強肩だが守備範囲に乏しく、三塁に残るには特訓が必要。

4.イバン・ヘレーラ(C)/Ivan Herrera:19歳
(A/A+)87G 306AB 9HR 40BB 72K .284/.374/.405/.779
◯コンタクト / △素材型 パワー / ✖スピード
素早くコンパクトなスイングでコンタクトを量産する攻撃型捕手。めったに空振りすることもなく、増量を経てパワーも15本程度まで向上する可能性がある。守備では運動能力は十分も技術的に未発達。しかし、チームのプログラムに懸命に取り組んでおり、改善が期待できる。ブロッキングでは進歩もフレーミングと送球に課題。それでも19年は盗塁阻止率31%と特訓の成果が出始めている。

5.ジェネシス・カブレラ(LHP)/Genesis Cabrera:23歳
(MLB)4.87ERA 13G 20.1IP BB/9=4.9 K/9=8.4 K/BB=1.73
(3A)5.91ERA 18GS 99.0IP BB/9=3.5 K/9=9.6 K/BB=2.72
◎速球 / ◯奪三振 3球種 / ✖コントロール フォーム 
荒々しいフォームから最速99マイルの速球を投げ込む剛腕。フェリペ・バスケス(パイレーツ)とよく比べられる。過去のバスケス同様にコントロールに課題があり、リリーフ向きとの声が多い。5月に先発としてメジャーデビューも最終的にはリリーフに落ち着いた。それでもチームは今季カブレラに再び先発の機会を与える予定。ポストシーズンのロースター入りも果たすなどチームの期待は高い。

6.ライアン・ヘルスリー(RHP)/Ryan Helsley:25歳
(MLB)2.95ERA 24G 36.2IP BB/9=2.9 K/9=7.9 K/BB=2.67
(3A)4.58ERA 17G/7GS 37.1IP BB/9=4.8 K/9=9.9 K/BB=2.05
◎速球 / △コマンド リリーフ向き?
トレバー・ローゼンタール(元カージナルス)と比べられる豪腕。本職は先発だが、昨季はリリーフとしてメジャー昇格しブルペンの一角として好投。最速101マイルの速球はスピンレート2510と平均を大きく上回っており、平均88マイルのカッターとのコンボで打者を制圧する。先発時にはカーブ、チェンジアップも扱う。今後もリリーフとして起用されればクローザーも狙えるだろう。

7.アンドリュー・ニズナー(C)/Andrew Knizner:25歳
(MLB)18G 53AB 2HR 4BB 14K .226/.293/.377/.670
(3A)66G 246AB 12HR 24BB 37K .276/.357/.463/.821
◯コンタクト 肩 / △パワー C守備 早打ち
広角にライナーを打ち分けるコンタクトが武器で、マイナー4年で打率.302をマークしている。早打ちで四球も三振も少ない。パワーは平均以下の評価だが、昨季はメジャー/マイナー合わせて14本塁打とキャリアハイを更新。守備では昨季盗塁阻止率42%と肩が強くブロッキングも上手いが、フレーミングが平均以下のため、捕手としての総合評価は平均以下にとどまっている。完成像はカート・スズキ(ナショナルズ)か。

8.レーン・トーマス(OF)/Lane Thomas:24歳
(MLB)34G 38AB 4HR 4BB 8K .316/.409/.684/1.093
(3A)75G 265AB 10HR 32BB 80K 11SB .268/.352/.460/.812
◯パワー スピード CF守備 / △コンタクト 健康面
走攻守に平均以上で、ハリソン・ベイダー(カージナルス)にパワーを足したような選手。コンタクトはやや荒いが18年に傘下最多の27本塁打を放つなど広角に長打が打てる。高打率は期待できないが走守が良いため、少なくとも第四の外野手にはなれる。昨季は手首の故障でシーズンエンドとなっており、健康に復帰できるかが懸念材料。

9.ザック・トンプソン(LHP)/Zack Thompson:22歳
(R/A+)3.52ERA 13G 15.1IP BB/9=2.3 K/9=13.5 K/BB=5.75
◯4球種 即戦力 / △コマンド 耐久性
19年ドラフト1巡目。ガッシリした体格で4球種を織り交ぜるワークホース向きのプロフィール。速球は90マイル前半だが、リリーフ時には96-97マイルを計測するなど馬力がある。コントロールは安定しているが、細かいコマンドは平均以下のため、ローテーション4~5番手のイニングイーター止まりと見るスカウトも。大学2年の時に肘の故障でシーズンを棒に振っており、健康面も心配事の一つ。

10.エレウリス・モンテロ(OF)/Elehuris Montero:21歳
(2A)59G 224AB 7HR 14BB 74K .188/.235/.317/.552
○打撃 パワー 肩 / △スピード 3B守備 / ✖アプローチ
18年にAでリーグMVPに輝く活躍も、昨季は2Aで苦しんだ。しかしリーグ平均よりも3歳以上若く、2度の故障離脱もあったことから救いの余地はある。本来ならば優れたハンドアイコーディネーションとバットスピードを兼ね備えており、選球眼を磨けばパワーとアベレージを両立したバッターになれる。守備では強肩の持ち主だが、守備範囲が平凡で1Bに回るリスクが高い。

11.ジョン・トーレス(OF)/Jhon Torres:20歳
(R/A)54G 178AB 6HR 26BB 65K .242/.337/.410/.747
◯パワー 強肩 / △素材型 RF向き コンタクト 
ハイリスクハイリターンのプロスペクト。6-4/200の恵まれた体格に平均以上のパワーと強肩を兼ね備える。昨季はRではOPS.918と同世代の選手を圧倒したが、Aでは年上相手にOPS.452・三振率38%と苦戦した。守備では外野3ポジションを守れるが、平均的なスピードと平均以上の肩の強さからRFが最も適任だと見られている。

12.ジュニアー・フェルナンデス(RHP)/Junior Fernandez:23歳
(MLB)5.40ERA 13G 11.2IP BB/9=4.6 K/9=12.3 K/BB=2.67
(A+/2A/3A)1.52ERA 45G 65.0IP BB/9=4.2 K/9=11.1 K/BB-2.67
◯速球 チェンジアップ 奪三振 / △コントロール
平均97.0マイルの沈む速球でゴロを打たせ、落差の大きいチェンジアップ&スライダーで空振りを奪うパワーリリーバー。特に速球との球速差が10マイル以上あるチェンジアップはメジャーでも被打率.071・空振り率21.7%と抜群だった。セットアップ以上を担うには、平均以下のコントロールを磨く必要がある。

13.ホアン・オビエド(RHP)/Johan Oviedo:22歳
(A+/2A)4.73ERA 28GS 146.2IP BB/9=4.7 K/9=10.0 K/BB=2.14
◯速球 体格 / ✖コントロール
6フィート6の長身から繰り出される94-98マイルの速球はエクステンションにも富んで抜群。昨季はA+で5先発/防御率1.60と好投も、2Aでは23先発/防御率5.65と苦しんだ。投球フォーム&コントロールを磨く必要がある。スライダーは高スピンで将来の決め球になり、チェンジアップも磨けば平均から平均以上のボールになれる。

14.エンジェル・ロンドン(RHP)/Angel Rondon:22歳
(A+/2A)2.93ERA 28GS 160.0IP BB/9=3.3 K/9=8.9 K/BB=2.69
◯速球 カーブ コントロール / △コマンド
昨季2Aでリーグの最優秀防御率(3.21)に輝き、傘下の最優秀投手にも選ばれた。平均93マイル/最速97マイルの速球が武器で、縦に鋭く落ちるパワーカーブとのコンビネーションでバレル性の打球を許さない。チェンジアップも平均的で、コマンドは平均以下だが安定してストライクを取れるので、良ければ先発ローテーション4番手クラスになれる。

15.トレジン・フレッチャー(OF)/Trejyn Fletcher:18歳
(R)43G 160AB 4HR 11BB 76K 7SB .244/.291/.375/.666
◯パワー スピード 肩 CF守備 / △素材型 / ✖コンタクト アプローチ
昨年のドラフト2巡目。名門バンダービルド大学への推薦が決まっていたが、オーバースロットとなる契約金150万ドルを積まれて入団した。荒削りだが運動能力が飛び抜けており、完成すれば「20-20」&「CF守備平均以上」が狙える。三振率43.4%とアプローチが荒く、選球眼を磨く必要がある。

16.ジャスティン・ウィリアムズ(OF)/Justin Williams:24歳
(2A/3A)53G 159AB 8HR 20BB 47K .296/.372/.484/.856
◯パワー 肩 アプローチ / △両翼向き 健康面 スピード
18年夏にトミー・ファムとのトレードで獲得した左のパワーヒッター。カージナルス加入後にスイングの改造に取り組み、グラウンドボール率が18年の52.2%から41.7%に改善されるなど、フライボールレボリューションに成功。マイナー通算四球率13%と選球眼も良く、健康を維持できればブレークも見えてくる。

17.エドムンド・ソーサ(SS)/Edmundo Sosa:24歳
(MLB)8G 8AB 0HR 1BB 2K 1SB .250/.400/.250/.650
(3A)118G 453AB 17HR 17BB 96K 2SB .291/.335/.466/.801
◯SS守備 / △フリースインガー 盗塁 
平均以上のSS守備が最大の武器で、フリースインガーながら昨季キャリアハイの17ホーマーを放つなどパワーもつけている。2Bや3Bも守れ、スーパーユーティリティーになれる。レギュラーを取るには出塁率を上げたいところ。足は速いがマイナー通算盗塁成功率61.7%と盗塁は下手。

18.トニー・ローシー(RHP)/Tony Locey:21歳
(R/A)5.29ERA 12G 17.0IP BB/9=6.4 K/9=16.4 K/BB=2.58
◎速球 / △コマンド リリーフ向き? チェンジアップ
19年ドラフト3巡目。先発で常時94-96マイル、最速98マイルの速球が武器のスピードボーラー。コマンド&チェンジアップは平均以下のためブルペン転向が目されているが、リリーフに専念すれば100マイルも狙える。第2球種のスライダーは鋭く小さく曲がり、決め球として有効。

19.アルバロ・セイジャス(RHP)/Alvaro Seijas:21歳
(A/A+)2.81ERA 24GS 134.1IP BB/9=3.6 K/9=7.6 K/BB=2.11
◯速球 / △コントロール チェンジアップ
6-1/175と体は大きくないが、最速97マイルの勢いある速球が武器。第2球種のカーブはスラーブ気味で不安定だが磨けば平均レベルまで向上するだろう。第3球種として平均以下だがチェンジアップも扱うことができる。17-18年の2シーズンでBB/9=4.2とコントロールに課題があるが、昨季は3.6に改善させており、このまま成長できればローテーションを狙えるだろう。

20.アンドレ・パランテ(RHP)/Andre Pallante:21歳
(A-)2.78ERA 11G/9GS 35.2IP BB/9=2.8 K/9=9.6 K/BB=3.45
◯4球種 / △チェンジアップ 
19年ドラフト4巡目。91-94マイルの動く速球と80マイル前半のスライダーを軸に、4球種を扱うストライクスロワー。左打者には平均的なカーブ、平均以下のチェンジアップも効果的に織り交ぜる。安定してストライクを取れるので、上手くいけば先発ローテーション4番手タイプに育つだろう。

Plus One Prospect
マテオ・ギル(SS)/Mateo Gil:19歳
(R)51G 204AB 7HR 17BB 56K 1SB .270/.324/.431/.756
◯打撃 肩 SS守備 / △素材型 
元メジャーリーガー、ベンジー・ギル(元エンゼルス)の息子。柔らかいグラブ捌きと滑らかな守備動作はSS向きで、ポジショニングと肩の強さを生かした守備範囲も広大。打撃ではアプローチの良さを買われており、やや空振りは多いがバレル性の打球を量産できる。リストの強さからパワーも向上が見込まれている。攻守にオールラウンドなスリーパー候補だ

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