2020年12月18日金曜日

2021 CHICAGO WHITE SOX TOP 20 PROSPECTS

2021 CHICAGO WHITE SOX

TOP 20 PROSPECTS

Andrew Vaughn


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.アンドリュー・ボーン(1B)/Andrew Vaughn:23歳
(R/A/A+)55G 205AB 6HR 30BB 38K .278/.384/.449/.832
◎パワー 打撃 / ✖スピード
19年ドラフト全体3位指名のスラッガー。広角に軽々と長打を量産し、将来は「3割・30本」が安定して見込めるだろう。19年プレミア12ではアメリカ代表としてプレーして打率.321をマーク。ホセ・アブレウの契約が22年まで続くため、ポジションがブロックされている状況。代替キャンプでは3Bの練習も行ったが、平均以下のスピードから1Bに落ち着くことになるとの見立て。
Andrew Vaughn

2.
マイケル・コペック(RHP)/Michael Kopech:25歳
◎速球 / ◯奪三振 スライダー / ✖コマンド TJ手術明け
最速105マイルの速球に加え、スライダーもよく切れてスカウトからはノア・シンダーガード(メッツ)と比較されている。TJ手術により19年は全休し、20年は新型コロナウィルスの感染拡大を考慮してシーズンをオプトアウトした。2シーズンプレーはない上にマイナー5年でBB/9=4.4と制球難だがポテンシャルはエース級である。

3.ニック・マドリガル(2B)/Nick Madrigal:24歳
(A+/2A/3A)120G 473AB 4HR 44BB 16K 35SB .311/.377/.414/.792
(MLB)29G 103AB 0HR BB4 7K .340/.376/.369/.745
◎コンタクト / ◯スピード 2B守備 / ×パワー
18年ドラフト全体4位。小柄ながら卓越したコンタクトスキルを有する「第二のホセ・アルトゥーベ(アストロズ)」。20盗塁以上が見込めるスピードに加え、2B守備はゴールドグラブ相当。20年はMLBデビューして少ないサンプルながら打率.340をマーク。2ストライク時の高打率(.321)も話題になった。本塁打は期待できないだろうが、二塁打を増産できるかが
評価を分けるポイントとなるだろう。

4.ギャレット・クロシェ(LHP)/Garrett Crochet:22歳
◎速球 / △コントロール リリーフ向き? 球種
(MLB)0.00ERA 6.0IP BB/9=0.0 K/9=12.0
20年ドラフト全体11位指名。制球難ながらMAX102マイルのパワーボーラー。マイナーでのプレー無しでリリーフとしてメジャーデビューすると、PS含めて6登板無失点と好投した。今後先発に戻るかリリーフを続けるかは不明だが、リリーフで100.1マイルを計測した馬力は見過ごせない。先発としてやっていくには、コントロールと第3球種であるチェンジアップの精度を高めることが求められる。

5.
ジャレッド・ケリー(RHP)/Jared Kelley:19歳
◎速球 / 〇チェンジアップ 体格 / △素材型 スライダー
20年ドラフト全体47位指名。事前のMLB公式によるドラフトランキングでは12位という高評価を得ていた高卒右腕で、1巡目相当となる契約金300万ドルでプロ入りとなった。MAX99マイルの速球とチェンジアップの2球種がプラスピッチで、スライダーを磨いていくのが課題。6-3/230の恵まれた体格でスタミナ&コントロールも安定しているが、すでに成熟した体格から伸びしろは少ないか?
Jared Kelley

6.
マシュー・トンプソン(RHP)/Matthew Thompson:20歳
(R)0.00ERA 2.0IP BB/9=0.0 K/9=9.0
◯速球 カーブ 伸びしろ 体格 / △素材型 コマンド
19年ドラフト2巡目の高校生で高いアップサイド評を得ている。速球はすでに常時92-95マイル、最速97マイルに達しており、傘下No.1の運動能力&6-3/195の細身の体格からさらなる伸びしろが期待できる。第2球種のカーブはスピン効率が良く、プラスピッチになる可能性を秘める。テイクバックでの腕の動きが大きいフォームのため、コントロールに課題があるが、先発候補として育成されるだろう。

7.
ベンヤミン・ベイリー(OF)/Benyamin Bailey:19歳
(DSL)55G 185AB 2HR 52BB 40K .324/.477/.454/.931
◯打撃 アプローチ / △素材型 肩
19年にDSLでトップの出塁率と四球数をマークしたパナマ出身プロスペクト。成熟したアプローチとコンパクトなスイングでラインドライブを量産し、6-4/215の体格から長打力も向上が見込める。大柄な体格に比して運動能力は高いが、体格の成熟に伴ってスピードを失うと見られ、肩も強くないため、将来的にはLF転向だろう。LFに移っても見劣りしない打撃成績を残し続けることが求められる。
Benyamin Bailey

(A/A+)3.48ERA 145.0IP BB/9=1.7 K/9=9.6 K/BB=5.70
(MLB)9.95ERA 6.1IP  BB/9=5.7 K/9=4.3
◯カーブ 奪三振 / △チェンジアップ リリーフ向き?
18年ドラフト5巡目ながら20年はメジャーデビューを経験。4シームは平均92マイルと飛びぬけていないが、平均以上のスパイクカーブ&ハードスライダーで三振の山を築く。平均以下のチェンジアップと力んで投げる投球フォームからリリーフ向きとの声も。チームとフォームの修正に取り組んでおり、成功すればよりコントロールが安定するようになるだろう。
(R)0.00ERA 3.0IP BB/9=6.0 K/9=6.0 K/BB=1.00
◯速球 コントロール 球種 / △素材型
19年ドラフト3巡目の高卒右腕。6位のトンプソンほどの球威はなくアップサイドでは負けるが、コントロールと球種の多さでは勝る。90-95マイルの速球を軸にカーブ、スライダー、チェンジアップを扱う。コントロールも安定しており、将来像は先発ローテーション4番手クラス。

10.
ブレーク・ラサフォード(OF)/Blake Rutherford:24歳
(2A)118G 438AB 7HR 37BB 118K 9SB .265/.319/.365/.684
◯打撃 / △両翼向き パワー スピード
プラスのツールはないが、滑らかなスイングから長短打を生み出すマイケル・ブラントリー(前アストロズ)のような外野手。スピードが平均以下でブラントリー同様に、守備はCFよりも両翼向きとされる。19年は2Aでパワースタッツが伸び悩んだ。長打力を伸ばせるかがポイントだが、まだ実戦でパワーを発揮できた経験がなくそろそろ正念場を迎える。

11.
ザック・コリンズ(C/1B)/Zack Collins:25歳
(3A)88G 367AB 19HR 62BB 98K .282/.403/.548
(MLB)9G 16AB 0HR 2BB 5K .063/.167/.125/.292
◯パワー アプローチ / ✖コンタクト 守備 スピード
18年にはマイナー2位の101四球を選んだ選球眼と25ホーマー以上も期待できるパワーポテンシャルを兼ね備えたカイル・シュワバー(前カブス)型の攻撃型捕手。しかしマイナー通算で打率.334をマークしたシュワバーに対して、コリンズは打率.244止まりで三振も多い。また捕手としての守備力も平均以下のため、立ち位置は厳しいだろう。1B/DH向きか。

12.
ジミー・ランバート(RHP)/Jimmy Lambert:26歳 
(2A)4.55ERA 59.1IP BB/9=4.1 K/9=10.6 K/BB=2.59
◯3球種 奪三振 / △体格 TJ手術
細身の体型だが、90マイル前半の速球、カーブ、チェンジアップを効果的に織り交ぜるマイケル・ワカ(FA)タイプのバックエンドSP。19年はコンディション不良に悩まされ、最終的にはTJ手術を受けた。20年はTJから復帰してメジャーデビューも経験。ライジング系の4シームで空振りが取れる。

(R/2A)36G 128AB 2HR 21BB 57K .227/.346/.367/.714
◯パワー 肩 / ✖コンタクト
フィールド全体にバレル性の打球を量産するパワーヒッター。19年はTJ手術明けで36試合の出場にとどまり、2AではOPS.632と不調だった。すでに24歳を迎えているが、マイナーで満足行く成績を残したことがなく、評価の難しい立ち位置にある。持ち前のパワーを実戦で発揮できるかが21年シーズンのカギとなるだろう。
(R/A/2A)3.57ERA 93.1IP BB/9=1.6 K/9=7.9 K/BB=4.82
◯コマンド 3球種 / △球威
マイナー4年でBB/9=1.9・K/BB=3.72のコマンドが光る。球威は飛び抜けてないが、コントロールや変化球の評価が高いハイフロアーな先発左腕。88-92マイルの動く速球とチェンジアップのコンビネーションでゴロアウトを多く稼ぐ。課題のブレーキングボールも向上を辿り、平均レベルに。20年はメジャーデビューを経験。

15.
ルイス・ゴンザレス(OF)/Luis Gonzalez:25歳
(2A)126G 473AB 9HR 47BB 89K 17SB .247/.316/.359/.675
◯肩  即戦力 / △パワー 
パワー&スピードはズバ抜けていないが、アプローチよくライナーを弾き返す。18年には傘下でイロイ・ヒメネスに次ぐOPS.866と好成績を残したが、19年は大ブレーキ。20年はスイングの微調整を行い、ホームランよりもフィールド全体を扱った打撃に磨きをかけた。強肩からRFがベストとの守備評だが、CFも平均レベルでこなせる。少なくとも第四の外野手にはなれそうで、打撃が伸びればレギュラーも狙える。

16.
ギャビン・シーツ(1B)/Gavin Sheets:25歳
(2A)126G 464AB 16HR 54BB 99K .267/.345/.414/.759
◯パワー 肩 アプローチ / △コンタクト / ✖スピード
92年に横浜大洋ホエールズでプレーしたラリー・シーツの息子。豪快なスイングからズバ抜けたパワーを披露し、強肩を生かした1B守備も堅い。19年は四球率10.2%と辛抱強いアプローチを維持しながらもキャリアハイの16ホーマーを放った。スイングスピードが速くなく、メジャーレベルの速球に対応できるかが未知数。

17.コナー・ピルキントン(LHP)/Konnor Pilkington:23歳
(A/A+)4.12ERA 129.0IP BB/9=3.5 K/9=9.6 K/BB=2.76
◯4球種 奪三振 / △球威
18年ドラフト3巡目。6-3/225のガッシリした体格のワークホースタイプ。88-92マイルの速球とプラスのチェンジアップで三振が奪える。好調時はカーブやスライダーも切れるが安定感の無さがネック。打者を圧倒できる球威はないがハイフロアーなプロスペクト。

18.
タイラー・ジョンソン(RHP)/Tyler Johnson:25歳
(R/A+/2A)2.59ERA 31.1IP BB/9=2.9 K/9=12.4 K/BB=4.30
◎速球 / △変化球 リリーフ
クロスステップから100マイルの速球を繰り出すパワーリリーバー。この手の投手としては珍しいことに制球に不安はないが、第2球種が定まらない。スライダーはスラーブ気味になることが多く、シャープさを出したい。


19.ザック・バーディ(RHP)/Zack Burdi:26歳
(MLB)11.05ERA 7.1IP BB/9=3.7 K/9=13.5 K/BB=3.67
◎速球/ 〇スライダー 奪三振 / △故障多い コントロール
16年ドラフト1巡目の剛腕リリーバー。17年にTJ手術を受け、耐久性に不安を抱えているが、95-100マイルの高スピンレートの4シームと切れ味鋭い90マイル前半のスライダーのコンビネーションは強烈。マイナー4シーズンで40イニング投げた実績はないが、K/9=12.5と支配的。BB/9=4.9のコントロールと耐久性に課題。

20.
ブライアン・ラモス(3B)/Bryan Ramos:19歳
(R)51G
 188AB 4HR 19BB 44K .277/.353/.415/.768
◯パワー / △素材型 3B守備 / ✖アプローチ
21年シーズンのブレークに期待したい選手。キューバのU-15リーグで2シーズンプレーした後、契約金$300Kで入団した。19年はDSLでプロデビューし攻守に好パフォーマンスを披露。20ホーマー以上を狙えるパワーが最大の武器。選球眼とアプローチを改善する必要がある。守備では肩こそ強いが、平均以下のスピードから守備範囲がネック。

Plus One Prospect
ジェーク・バーガー(3B)/Jake Burger:25歳
◯パワー / △3シーズンプレーなし
17年ドラフト全体11位指名。パワーがベストツールで、トッド・フレイザー(元TEX他)と比較される攻守のポテンシャルだが、
2度のアキレス腱断裂によりここ3シーズン公式戦でのプレーなしというブランクを抱える。それでも20年オフに40人枠入りを果たすなどチームからの期待は厚い。

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