2020年12月24日木曜日

2021 MINNESOTA TWINS TOP 20 PROSPECTS

2021 MINNESOTA TWINS

TOP 20 PROSPECTS

Royce Lewis


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.
アレックス・キリロフ(OF/1B)/Alex Kirilloff:23歳
(A+)94G 375AB 9HR 29BB 76K .283/.343/.413/.756
◎打撃 / 〇パワー / △素材型 打球角度 両翼向き
本人も尊敬するというジョシュ・ハミルトン(元レンジャース)を彷彿とさせる豪快なスイングがトレードマーク。大振りながら並外れた打撃センスでパワーとアベレージを両立。高校ではCFを守っていた運動能力も合わせてコディ・べリンジャー(ドジャース)と共通点が多い。19年は手首の故障の影響もあり、不発に終わったが、平均打球速度91マイルと打球速度は優秀で、ランチアングルの低さを改善できれば本塁打量産が狙える。20年は球団史上初となるポストシーズンでのMLBデビューを達成。
Alex Kirilloff

2.
ロイス・ルイス(SS)/Royce Lewis:22歳
(A+/2A)127G 517AB 12HR 38BB 123K 22SB .236/.290/.371/.661
◯パワー スピード メークアップ / △素材型 コンタクト
ツインズとしてはジョー・マウアー以来となる全体1位指名(2017年)。平均以上のSSになれる守備力&若き日のジョージ・スプリンガー(前アストロズ)と比較されるパワー&20-80スケールで70評価のスピードを兼ね備える。19年はA+/2AでOPS.661とヒットツールに不安を露呈した。オフのAFLではOPS.975の活躍でMVPを受賞。ポテンシャルは文句無しだが、ヒットツールの不安を克服できるかが分かれ目。21年2月に右ひざの前十字靭帯を断裂し、今季中の復帰は厳しいとみられる。
Royce Lewis

3.トレバー・ラーナック(OF)/Trevor Larnach:24歳
(A+/2A)127G 476AB 13HR 57BB 124K .309/.384/.458/.842
◯打撃 アプローチ / △守備走塁
18年ドラフト全体20位。走守は平均以下だが打撃が武器のスラッガー。守備は両翼向き。打撃は三振も四球も多いアプローチだが、ライナーが多く19年は30二塁打をマーク。13本塁打止まりでプラスと評されるパワーにやや疑問はあるが、将来は少なくとも左のプラトーン要員にはなれるだろう。順調なら21年シーズンのデビューが狙える。

4.
ライアン・ジェファーズ(C)/Ryan Jeffers:24歳
(A+/2A)103G 368AB 14HR 37BB 83K .264/.341/.421/.762
◯パワー フレーミング / △肩
成熟したアプローチと二桁本塁打が見込める長打力が魅力の攻撃型捕手。19年は2A昇格後に24試合で4本塁打・OPS.856とよく打って打撃面の評価を上げた。守備では肩の強さは目立たないがフレーミングとブロッキングが優秀で平均以上のレシービング評を得ている。20年はメジャーで攻守に好パフォーマンス。打球速度&フレーミング数値で平均以上をマークした。一方で14許盗塁/2阻止と盗塁阻止能力に課題。
(A/A+)2.69ERA 93.2IP BB/9=2.4 K/9=12.4 K/BB=5.16
◯速球 3球種 体格 奪三振 / △素材型
6-5/215の恵まれた体格から平均93マイルの速球&キレあるスライダー&チェンジアップのコンビネーションはすでにローテーション半ばポテンシャル。19年は支配的なシーズンを送り、伸びしろも大きい。マイナー4年でK/BB=3.71と優秀なコマンド能力を見せているが、2A以上の経験は無く、21年シーズンの活躍が評価を分けるだろう。球威では6位のドゥランに劣るが、コントロールと第3球種の精度から先発適性では勝るか。
Jordan Balazovic

6.
ホアン・ドゥラン(RHP)/Jhoan Duran:23歳
(A+/2A)3.76ERA 115.0IP BB/9=3.1 K/9=10.6 K/BB=3.40
◎速球 スプリット / 〇体格 奪三振 グラウンドボーラー / △コマンド 変化球
長身から力強い速球を投げ下ろし、高い奪三振とゴロアウト率を誇る右腕。大柄な体格から96-100マイルの速球と、90-93マイルのスプリットとシンカーの中間「スプリンカー」を投げ下ろす。カーブは角度があり、決め球にもゴロを打たせるのにも有効。コマンド&カーブを磨き続けることができればローテーション半ばポテンシャル。球威は文句無しであり、仮に先発でダメでもリリーフで輝けるタイプ。

7.
コール・サンズ(RHP)/Cole Sands:23歳
(A/A+/2A)2.68ERA 97.1IP BB/9=1.8 K/9=10.0 K/BB=5.68
◯コマンド / 
19年に平均93マイルだった速球は、20年の代替キャンプで平均95マイルにパワーアップ。カーブ&チェンジアップも精度が高く、プロ1年目にしてK/BB=5.68をマークするなどコマンドも素晴らしい。バックエンドSP向きと見られていたが昨年の球威上昇によって評価を上げており、21年の飛躍に期待したい。

8.
ケオニ・キャバコ(SS)/Keoni Cavaco:20歳
(R)25G 87AB 1HR 4BB 35K .172/.217/.253/.470
◯パワー 肩 / △素材型 / ✖コンタクト
19年ドラフト全体13位指名の高校生。未完成でメジャー昇格までは長い時間がかかるが、長打力と守備力を兼ね備えた三塁手になれる大器。現在は遊撃を守っているが、体格の成熟とともに三塁に移った方がよいとの評価。完成型はマニー・マチャド(パドレス)。

9.
アーロン・サバト(1B)/Aaron Sabato:22歳
◎パワー / ✖守備走塁
20年ドラフト全体27位指名。20-80スケールで70評価のパワーが武器のスラッガーで、センターから右方向にもホームランが打てる。ヒットツールにも目立った弱点がなく、19年は大学で16K/22BBと優秀な打撃内容だった。一方で守備走塁の評価は平均以下となっており、打ち続けるしかない。

10.ブレント・ルーカー(OF/1B)/Brent Rooker:26歳
(3A)65G 228AB 14HR 35BB 95K .281/.398/.535/.933
(MLB)7G 19AB 1HR 0BB 5K .316/.381/.579/.960
◯パワー / △守備走塁 コンタクト
メジャー通算195本塁打のジョシュ・ウィリンガム(元ツインズ)と比べられる豪快なパワーヒッター。19年は三振率34.7%とコンタクト能力に懸念があるが、65試合で30本の長打、ISO.254をマークしたパワーは魅力大。平均以下の外野守備力からレギュラー獲得にはサバトと同じく、打ちまくるしかない。

11.
ブレイン・エンロウ(RHP)/Blayne Enlow:22歳
(A/A+)3.82ERA 110.2IP BB/9=3.1 K/9=7.7 K/BB=2.50
◯カーブ 速球 体格 / △素材型
ホセ・べリオスと似たタイプの右腕。変化球&コントロールが年齢に比して発達しており、球速が伸びればべリオスのように大きな飛躍が期待できる。プロ入り後に40ポンドの増量に成功し、すでに高校時90-94マイルだった球速は92-96マイルにアップ。20年は教育リーグで94-97マイルとさらにパワーアップを見せた。21年はシーズン通してもパワーを維持できるか。

12.
ルイス・ソープ(LHP)/Lewis Thorpe:25歳
(3A)4.58ERA 96.1IP BB/9=2.3 K/9=11.1 K/BB=4.76
(MLB)6.06ERA 16.1IP BB/9=5.5 K/9=5.5 K/BB=1.00
◯3球種 奪三振 / △耐久性 
オーストラリア出身の逸材。先発に相応しい球威を有しており、マイナーでのK/BBは18年=4.36、19年=4.76と高水準でコマンドも悪くない。メジャーではリリーフ中心の起用で、K/9=10.1をマークした19年から一転、20年は苦しんだ。21年の再起に期待。

13.クリス・バリモント(RHP)/Chris Vallimont:24歳
(A/A+)3.24ERA 127.2IP BB/9=2.9 K/9=10.6 K/BB=3.66
◯速球 5球種 奪三振 体格 / △コントロール
長身からMAX97マイルの速球とスライダー、カーブ、チェンジアップ、カッターの5球種を扱うパワフルな右腕。大柄な体格ゆえフォームの再現性が課題になっていたが、コントロールも日々改善されている。このままコントロールを磨ければローテーション下位~半ばポテンシャル。

14.
マット・カンテリオ(RHP)/Matt Canterino:23歳
(R/A)1.44ERA 25.0IP BB/9=2.9 K/9=11.2 K/BB=3.88
◯4球種 / △フォーム リリーフ向き?
打者を圧倒するほどの球威はないが、キレのある4球種をコントロールよく扱う右腕。19年は被打率.096と完璧なプロデビュー。現段階ではコントロールに問題を見せていないが、目一杯力んで投げるフォームと長い腕の振りから先発適性には疑問の声が多い。20年はチェンジアップの握りを変更し、落差増加に成功した。

15.
ミサエル・アービナ(OF)/Misael Urbina:19歳
(DSL)50G 183AB 2HR 23BB 14K 19SB .279/.382/.443/.825
◯コンタクト スピード 守備 / △パワー 肩 素材型
ダイナミックな1番CFになれる運動能力抜群の原石。スピード、コンタクト、守備の3ツールが平均以上。パワーと肩が平均未満の評価。三振率6.5%・四球率10.6%のアプローチは非凡なものがある。

16.
マット・ウォルナー(OF)/Matt Wallner:23歳
(R/A)65G 252AB 8HR 24BB 80K .258/.357/.452/.810
◯パワー 肩 / △コンタクト スピード 
19年ドラフト全体39位指名のカレッジ出身スラッガー。コンタクトは荒いがパワーが魅力で、プロデビューでは65試合で31本の長打を放ち、ISO.194と実戦でも長打力を発揮した。四球率8.2%は及第点だがボール球に出を出すことが多く、三振率27.5%と課題は明白。スピードは平均以下だが、大学では90マイル中盤の速球を武器にリリーバーでも活躍した強肩の持ち主で、プロではRFを守った。コンタクトを改善できればレギュラーで20ホーマー以上が見込める。
(A/A+)125G 480AB 10HR 50BB 85K 14SB .277/.349/.410/.759
◯CF守備 肩 / △素材型 パワー 
目立ったツールは持っていないが、アルバート・アルモラ(前カブス)と比較される好守のCF。肩も強く、CF守備はプラス評価を得ている。打撃はアルモラ同様にコンタクト重視でパワー向上が課題。19年は四球率9.5%&10ホーマーをマークするなど「パワーレスなフリースインガー」という前評判を克服しっつある。
(3A)70G 292AB 4HR 18BB 65K 14SB .298/.342/.459/.801
◯守備走塁 二塁打多い / △パワー ツール
ディー・ゴードン(前マリナーズ)の弟。兄のようなズバ抜けたスピードスターではないが、シュアにライナーを打ち分ける二塁打マシーンで、19年は70試合で29二塁打を放った。加えて二遊間の守備力も平均以上。レギュラーとしては打撃力がやや物足りないが、スーパーユーティリティーとしてロースターに柔軟性を与えてくれるだろう。
(A+/2A)108G 440AB 19HR 27BB 105K .277/.321/.466/.787
(MLB)1G 3AB 0HR 0BB 0K .333/.500/.667/1.167
◯パワー / △コンタクト フリースインガー スピード
フリースインガーでK/BBの比率は良くないが、2Bとしては破格のパワーの持ち主。19年はコンタクトが安定するようになり、2Aで18本塁打・ISO.196とパワーを実戦でも発揮した。昨季は主に2Bを守ったが、3B/LFでも経験を積んでおり、打力を武器にユーティリティの座を狙える。20年はメジャーデビューを経験した。
(A)2.65ERA 125.2IP BB/9=2.1 K/9=8.5 K/BB=3.93
◯コマンド / 
コントロールの良いイニングイーター向きの右腕だったが、20年は代替キャンプで球威が大幅に向上し評価を上げた。90マイル前半だった速球は、キャンプで96-97マイルをマーク。平均以上のスライダーを決め球に、平均的なカーブ&チェンジアップも扱える。

Plus One Prospect
ベイリー・オバー(RHP)/Bailey Ober:25歳
(R/A+/2A)0.69ERA 78.2IP BB/9=1.0 K/9=11.4 K/BB=11.11
◎コマンド / △球威
マイナー3年で計181.2回を投げてK/BB=10.62と衝撃的な数字を残している右腕。6-9/260の体格も規格外。80マイル後半のスピンの利いた速球とチェンジアップを主体にスライダー&カーブでカウントを稼ぐ。

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