2021年1月16日土曜日

2021 LOS ANGELES ANGELS TOP 20 PROSPECTS

2021 LOS ANGELES ANGELS

TOP 20 PROSPECTS

Brandon Marsh


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.
ブランドン・マーシュ(OF)/Brandon Marsh:23歳
(2A)96G 360AB 7HR 47BB 92K .300/.383/.428/.811
◯スピード 肩 CF守備 アプローチ / △パワー
5ツール全てが平均以上で、中でも平均を大きく上回るスピードと強肩を生かしたCF守備は傘下ベストとの評判。しかし、チームにはマイク・トラウトがいるため両翼に回ることになるだろう。19年はスイング改善に成功し、アベレージ、パワー面ともに成長。フルシーズンを通して長打力を証明できるかがポイント。
Brandon Marsh

2.リード・デマーズ(LHP)/Reid Detmers:21歳
◎カーブ / ◯コントロール 即戦力 / △球威
20年ドラフト全体10位指名のカレッジ左腕。完成度の高いストライクスロワーで、大学OBのブレンダン・マッケイ(レイズ)と比べられる。20年は大学で4先発ながら防御率1.23、全米一部リーグ2位のK/9=19.6をマークしていた。平均92マイルの速球と20年ドラフトNo.1のカーブのコンビネーション。チェンジアップの扱いも成長中。エースポテンシャルではないが、即戦力でローテーション4番手を狙えるタイプ。
Reid Detmers

3.ジョーディン・アダムス(OF)/Jordyn Adams:21歳
(R/A/A+)109G 420AB 8HR 56BB 111K .257/.351/.369/.720
◎スピード / △素材型 パワー
18年ドラフト全体17位。高校ではフットボールとの二刀流で鳴らし、自慢のスピードは20-80スケールで80評価。野球経験が浅く、昇格までは長い時間がかかるだろう。スイングスピードの速さと体の線の細さからパワーは向上が見込める。19年はフルシーズン1年目にして四球率は11.7%と優秀なアプローチ。20年は代替キャンプで経験を積んだ。

4.ジェレミア・ジャクソン(SS)/Jeremiah Jackson:21歳
(R)65G 256AB 23HR 24BB 96K .266/.333/.605/.939
◯パワー / △素材型 コンタクト 2B向き?
19歳ながらパイオニアリーグのシーズン記録となる23本塁打をマークした長打力は文句無し。三振率31.8%のコンタクト面とSSに残れるか疑問の守備面が課題。ジョナサン・スコープ(タイガース)のような攻撃型二塁手が将来像か。20年は代替キャンプと教育リーグで経験を積み、3Bも数試合守った。

5.クリス・ロドリゲス(RHP)/Chris Rodriguez:22歳
(A+)0.00ERA 9.1IP BB/9=3.9 K/9=12.5 K/BB=3.25
◯速球 3球種 コマンド 伸びしろ / △素材型 コンディション
故障続きで実績はないが、ポテンシャルの高さはエンゼルス傘下の投手でNo.1。常時95マイルオーバーのツーシームは強烈の一言で、スライダーも平均89マイルとパワフル。チェンジアップもスクリューのように大きく曲がる。コマンドも上質で、もし健康に過ごせればエース級の投手への成長が見込める。20年は代替キャンプで65-70イニングほどを投げた。21年こそブレークに期待したい。

6.
ジャック・コチャノウィッツ(RHP)/Jack Kochanowicz:20歳
◯速球 カーブ 体格 伸びしろ / △素材型
19年ドラフト3巡目の高卒選手。6-6/220と規格外の体格を有しており、ポテンシャルは無限大。入団時最速95マイルの速球はすでに97マイルに到達。伸びがあり、ゾーンに集めることができる。ハンマーカーブもベストピッチと評される。チェンジアップは投げ始めたばかりだが、軌道は良いため平均レベルの球種になれるだろう。21年にプロデビューを迎える。

7.
カイレン・パリス(SS)/Kyren Paris:19歳
(R)3G 10AB 0HR 3BB 4K .300/.462/.400/.862
◯コンタクト スピード SS守備/ △パワー 素材型
19年ドラフト2巡目の高卒選手。アンドレルトン・シモンズのようなSSディフェンダーになり得るポテンシャル。滑らかな守備動作と華麗なグラブ捌きは天性のモノ。打撃はコンパクトに振り抜きライナーを量産。高校通算91試合で2本塁打止まりだが、上手く育てば12-15本塁打程度も狙えるスイングスピードと筋力を兼ね備える。

8.アロル・ベラ(SS)/Arol Vera:18歳
◯打撃 / △素材型 スピード
19年に契約金200万ドルで入団した原石。若くしてゾーン理解に長けたスイッチヒッターで、ボール球にはめったに手を出さない。細身の体格で増量の余地も十分で、パワーポテンシャルも期待できる。足はあまり速くなく、SSに長くとどまるには一歩目の打球反応を磨く必要がある。長い目で見ると2B/3B向きだろう。
Arol Vera

9.ダショウン・ノウルズ(OF)/D’Shawn Knowles:21歳
(R)64G 253AB 6HR 26BB 76K 5SB .241/.310/.387/.698
◯スピード 肩 CF守備 / △コンタクト パワー 素材型
バハマ出身。20盗塁レベルのスピード&平均以上のCF守備のパッケージでリードオフ向き。打撃では三振率26.5%とコンタクト面の課題を露呈したが、四球率9%と出塁能力は示した。まだ20歳と若いため、打撃の安定感を高めることができれば高出塁率のCFとして重宝されるはずだ。

10.デビッド・カラブレージー(OF)/David Calabrese:18歳
◎スピード / △パワー 素材型 
20年ドラフト3巡目のカナディアン。小柄で長打面は期待薄だが、ダブルプラスのスピードを生かした攻守が光る。打撃はスムーズなスイングで左右にライナーを打ち分け、足を生かした二塁打、三塁打も多い。守備でもCFとして長くプレーできるだけの力をもっている。パワーがつけばアンドリュー・ベニンテンディ(レッドソックス)になれると見るスカウトも。

11.
パッキー・ノートン(LHP)/Packy Naughton:25歳
(A+/2A)3.32ERA 157.0IP BB/9=2.0 K/9=7.5 K/BB=3.74
◯3球種 コントロール スタミナ / △球威
球威は平凡だが、ファンキーなフォームから3球種をコントロールよく投げ分ける左腕。ポテンシャルはローテーション5番手かミドルリリーフ向きと目されている。18-19年にマイナーで2年続けて150イニング以上とスタミナも十分。しかし球威が平凡なためか19年の2A昇格後はK/9=6.9と下降が見られたので、3A、そしてメジャーに適応できるかがポイントとなる。

12.ヘクター・ヤン(LHP)/Hector Yan:22歳
(A)3.39ERA 109.0IP BB/9=4.3 K/9=12.2 K/BB=2.85
◯速球 奪三振 / △体格 / ✖コントロール 
ファンキーなサイドハンドから平均94マイルの速球を投げ込み、19年はAで被打率.190と支配的な投球を披露。スプリット&カーブも及第点だが、コントロールの悪さと小柄な体格からブルペン向きか。

13.ホセ・アルベルト・リベラ(RHP)/Jose Alberto Rivera:24歳
(A)3.81ERA 75.2IP BB/9=4.3 K/9=11.3 K/BB=2.64
◎速球 / ✖コントロール
オフのルール5ドラフトで指名されてアストロズから移籍。腕を素早く振り抜き、97-102マイルの速球を投げ込む。80マイル中盤のスプリットとスライダーは洗練する必要があるが、モノにできれば恐ろしい投手になれるだろう。目一杯力を込めて投げるフォームのためコントロールが悪く、リリーフ向きか。

14.ウィリアム・ホームズ(RHP/OF)/William Holmes:20歳
(R)5.18ERA 24.1IP BB/9=7.4 K/9=14.1 K/BB=1.90
43AB 1HR 7BB 15K .326/.431/.488/.920
◯速球 チェンジアップ 奪三振 二刀流 / ✖コントロール
二刀流プレーヤー。筋肉質の体格で、パワーとスピードを両立したアスリートだが、投手としての方がアップサイド評は上。平均94マイル/最速97マイルのムーブの利いた速球に、落差の大きいカーブ&チェンジアップを扱う。特にチェンジアップの質はエンゼルス傘下No.1とも。

15.
カイル・タイラー(RHP)/Kyle Tyler:24歳
(A/A+)2.59ERA 121.2IP BB/9=2.9 K/9=7.8 K/BB=2.72
◯速球 スライダー / △ブルペン向き? 
18年ドラフト20巡目の右腕が10勝1敗と神がかり的な投球。ブルペン向きとの評判を覆し、先発投手として評価を上げた。91-93マイルのツーシームとスライダーをコントロール良く投げ分け、19年はチェンジアップを習得。投球の幅が広がった。

16.
ホセ・ロハス(IF)/Jose Rojas:28歳
(3A)126G 515AB 31HR 58BB 131K .293/.362/.577/.938
◯打撃 / △年齢
確率よく外野の間をライナーで破るミドルヒッターが覚醒。19年は3Aで打率.293・31本塁打・OPS.938と素晴らしい打撃成績を残した。守備でも遊撃以外の内野3ポジションとレフトを守るなどユーティリティー性をアピール。ポテンシャルは目立たないが、ユーティリティープレーヤーとして期待。

17.
トレント・デボー(OF)/Trent Deveaux:21歳
(R)60G 244AB 7HR 26BB 91K 15SB .238/.320/.422/.742
◎スピード / △素材型 / ✖コンタクト
バハマ出身。20-80スケールで80評価のスピードが光り、強肩と併せてダイナミックなCFになり得る。しかし、現段階では打撃が荒すぎて計算はできない。三振率32.8%と空振りが多く、シーリングに達するにはスイングやアプローチを修正していく必要がある。(R)21G 72AB 0HR 9BB 31K .208/.313/.264/.577
◯パワー 速球 / △素材型 / ✖コンタクト
19年ドラフト4巡目の高卒二刀流プレーヤー。20年に9本塁打とブレークした新人ジョシュ・ウォルシュと同じかそれ以上のポテンシャル。現段階では空振りが目立つが、30ホーマー相当のパワーポテンシャルを秘めており、投げてもMAX95マイルを誇る。

19.
オリバー・オルテガ(RHP)/Oliver Ortega:24歳
(A+/2A)4.14ERA 111.0IP BB/9=4.6 K/9=10.9 K/BB=2.37
◯速球 カーブ 奪三振 / △コントロール チェンジアップ
奪三振能力の高いパワーピッチャー。MAX98マイルの速球と平均83マイルのスパイクカーブの2球種がプラスピッチで、コントロールとチェンジアップの質改善が先発残留の鍵となる。しかし大方の予想はブルペン向きとの見立て。20年はオフにドミニカ冬季リーグに参加。

(A)3.83ERA 108.0IP BB/9=5.1 K/9=12.2 K/BB=2.39
◯速球 奪三振 / △コントロール 素材型
19年に大きな成長を見せた右腕。シーズン序盤に91-93マイルだった速球は終盤には常時94-96マイルを計測するなどパワーアップ。カーブもプラス評価で、6-4/180の体格と併せて高いポテンシャル。コントロールと第3球種の改善が先発残留の鍵となる。

Plus One Prospect
ザック・リンギンフェルター(RHP)/Zach Linginfelter:24歳
◯速球 体格 / △コントロール リリーフ向き?
19年ドラフト9巡目のカレッジ出身右腕。大学最終年はHR/9=1.3と被弾増に苦しみ、防御率5.64と振るわなかったが、6-5/220の体格からMAX97マイルの速球と強度のあるスライダーを投げ込むポテンシャルは注目。コントロールの悪さからブルペン向きとの見方が強いが、時間をかけて育成すれば大化けの可能性もある。

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