2021年1月24日日曜日

2021 TEXAS RANGERS TOP 20 PROSPECTS

2021 TEXAS RANGERS 

TOP 20 PROSPECTS

Josh Jung

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.
ジョシュ・ヤング(3B)/Josh Jung:23歳
(R/A)44G 174AB 2HR 18BB 32K 316/.389/.443/.831
◯打撃 肩 / △スピード
19年ドラフト1巡目。滑らかなスイングで二塁打を量産するヒットツールが武器。パワー面には疑問も、一部スカウトは25ホーマーレベルとも。元々は遊撃だったがスピードが平均以下のため三塁転向。堅実なグラブ捌きと平均以上の肩の強さはホットコーナーに適任と見られている。20年は教育リーグで打率.350・OPS1.034とよく打ち、評価を上げた。
Josh Jung

2.
デーン・ダニング(RHP)/Dane Dunning:26歳
(MLB)3.97ERA 34.0IP BB/9=3.4 K/9=9.3 K/BB=2.69
◯即戦力 3球種 グラウンドボーラー / △TJ手術歴
今オフにランス・リンとのトレードでWソックスから獲得。マイナー3年で防御率2.73・K/BB=4.23と安定感抜群で、19年はTJ手術で全休も20年はカムバック。メジャーで7先発して防御率3.97と新人とは思えない落ち着いた投球内容を見せた。90マイル前半のシンカーと平均以上のスライダー&チェンジアップを低めにコマンドするグラウンドボーラー。TJ歴があり、耐久面だけが気がかり。
Dane Dunning

3.
サム・ハフ(C)/Sam Huff:24歳
(A/A+)127G 475AB 28HR 33BB 154K .278/.335/.509/.845
(MLB)10G 31AB 3HR 2BB 11K .355/.394/.742/1.136
◯パワー 肩 / △コンタクト スピード
19年にマイナーで28ホーマーを放つなどブレーク。フューチャーズゲームでも特大ホームランを放ちMVPを獲得した。20年はメジャーデビューすると10試合で3本塁打を放つなど印象的な活躍を見せた。アプローチの荒さは懸念材料だが、メジャーで30本も狙える長打力は魅力。守備ではマイナーで盗塁阻止率48%の強肩が強み。大柄な体格ながらボビー・ウィルソンコーチとの特訓を経てフットワーク&ブロッキングに磨きがかかった。

4.
レオディ・タベラス(OF)/Leody Taveras:22歳
(A+/2A)131G 519AB 5HR 54BB 122K 32SB .279/.344/.376/.719
(MLB)33G 119AB 4HR 14BB 43K 8SB .227/.308/.395/.703
◎スピード / 〇肩 CF守備 / △打撃 パワー 
プロ入り時に「パワーを引いたカルロス・ベルトラン」と評されるポテンシャルも、マイナー4年でOPS.681止まりの打撃面が不安要素。それでも20年はメジャーデビューすると33試合で4本塁打を放ち、平均打球速度&ハードヒット%もメジャー平均を超えるなど成長。守備走塁での貢献は文句無しなので、昨年程度打てればエンダー・インシアーテのような守備走塁型レギュラー、打撃が覚醒すればロレンゾ・ケインのようなオールスター選手になれる。(A+)43G 158AB 4HR 17BB 58K 9SB .234/.315/.386/.701
(MLB)23G 75AB 3HR 2BB 30K .253/.273/.453/.726
◯SS守備 パワー 肩 / ✖コンタクト アプローチ
荒削りだが「20-20」が狙える両打ちSS。メジャーでは限られたサンプルながら平均以上の打球速度&バレル%をマークしたが、三振率39%/四球率2.6%とコンタクト面はかなり怪しい。一方のSS守備はメジャーで18試合守ってDRS+3をマークするなど問題ない。20-80スケールで70評価の強肩が武器。守備はすでに計算できるだけに、打撃の荒さを取り除くことができるかがポイントとなる。21年はマイナーで実戦を積むことになるだろう。

6.
ハンス・クロウズ(RHP)/Hans Crouse:22歳
(A)4.41ERA 87.2IP BB/9=2.0 K/9=7.8 K/BB=4.00
◯速球 スライダー 奪三振 体格 / △チェンジアップ コンディション
19年は肘の故障により19先発にとどまり、オフには手術を受けた。最速99マイルの速球と縦に鋭く切れるスライダーはいずれもプラスピッチになり得る。チェンジアップは磨いている段階だが、課題のコントロールは改善を見せた。20年は家庭の都合で教育リーグに参加できなかったが、チームの投球プログラムに取り組んだ。コンディションが万全なら21年の飛躍に期待がもてる。◯パワー / △スピード フリースインガー 2B守備
20年ドラフト1巡目指名。パワーとアベレージを両立した攻撃型二塁手。フリースインガーながらコンタクトを苦にしておらず、適応できれば「.280・25本塁打」との評判。一方でガッシリ体型で足も速くないため、二塁守備は平均から平均以下との評価。三塁や外野に移る可能性もある。
Justin Foscue

8.
マキシモ・アコスタ(SS)/Maximo Acosta:18歳
◯打撃 スピード 肩 / △素材型
19年に契約金165万ドルで加入の18歳。ツールや体格からグレイバー・トーレス(ヤンキース)と比べられる大器。すでに高い打撃技術を身に付けており、平均以上の打者になり得る。守備は傑出していないが、SSとして必要な資質を見せており、ポジションに残れるとの見立て。20年は教育リーグでプレーした。(DSL)51G 202AB 2HR 34BB 26K 17SB .342/.438/.455/.893
◯スピード 肩 / △素材型
ロナルド・アクーニャ(ブレーブス)の弟。体は大きくないが、ゆったりとした一本足から素早く力強いスイングでライナーを量産する姿は兄と重なるものがある。プロ入り前は二塁かセンターへの転向が濃厚と見られていたが、飛躍的に向上を遂げ、遊撃にとどまれる可能性を示した。20年は教育リーグでプレーし、打率.344とアピールに成功。

10.ジョー・パルンボ(LHP)/Joe Palumbo:26歳
(2A/3A)3.01ERA 80.2IP BB/9=3.9 K/9=12.0 K/BB=3.09
(MLB)11.57ERA 2.1IP BB/9=11.6 K/9=19.3 K/BB=1.67
◯速球 カーブ 奪三振 / △チェンジアップ 耐久性
クロスファイヤーから最速96マイルの速球と平均以上のパワーカーブのコンボ。マイナーでは4年連続K/9=11.0超、19年はメジャーでも16.2回/21Kと自慢の奪三振能力を示した。20年は春季トレーニングで結果を残せず、シーズンもわずか2試合に登板にとどまった。プロ7年で100イニング以上投げたシーズンが一度もなく、耐久性に不安。

11.
コール・ウィン(RHP)/Cole Winn:21歳
(A)4.46ERA 68.2IP BB/9=5.1 K/9=8.5 K/BB=1.67
◯速球 4球種 フォーム / △素材型 コントロール
18年ドラフト1巡目の高卒右腕。よく磨かれた右腕で、滑らかで無駄の少ないフォームから平均から平均以上の4球種を投げ込む。93-97マイルの縦変化の大きい速球と70マイル台の縦カーブがプラスピッチ。平均以上のスライダー、発達途中のチェンジアップが後に続く。20年は代替キャンプで自信をつけ、教育リーグでは9イニングで2失点16Kと支配的な内容。

12.
バイロン・ローラ(OF)/Bayron Lora:18歳
◎パワー / △素材型 コンタクト 守備
19年に契約金390万ドルで入団の18歳。40ホーマーも狙える驚異的なパワーの持ち主で、ジョーイ・ギャロ(レンジャース)のような選手への成長を期待されている。スイングが大振りでコンタクト面に不安があり、実戦でパワーを証明する必要がある。RF守備ではルート取りが荒く、1B転向になるリスクもある。

13.カイル・コディ(RHP)/Kyle Cody:26歳
(MLB)1.59ERA 22.2IP BB/9=5.2 K/9=7.1 K/BB=1.38
◯速球 スライダー / △スタミナ 肘の手術歴
TJ手術の影響で19年はプレーがなかったが、20年はメジャーデビューすると印象的なパフォーマンス。デビューから3試合無失点リリーフを続けると、以降は先発として5試合を任された。平均94マイルの4シームと平均以上のスライダー主体の投球で的を絞らせず、バレル%は上位8%と致命傷を防いだ。21年はローテーション入りが期待される。肘の手術歴がある上、スタミナにも課題があるため、先発としてイニング消化ができるかが分かれ目。

14.
ジョナ・ヘイム(C)/Jonah Heim:26歳
(2A/3A)85G 287AB 9HR 35BB 45K .310/.385/.477/.863
(MLB)13G 38AB 0HR 3BB 3K .211/.268/.211/.479
◯コンタクト C守備 / △パワー 
今オフにエルビス・アンドラスとのトレードでレンジャースから加入の守備型捕手。19年に突如打撃覚醒し、20年はメジャーデビューを飾った。好球必打の早打ちアプローチでラインドライブを量産した。肩の強さ、守備力はいずれも平均以上でこのまま打てれば優秀なバックアップになれるだろう。20年はショーン・マーフィーのバックアップとしてプレーオフのロースター入りを果たした。

15.
シェルテン・アポステル(3B/1B)/Sherten Apostel:22歳
(A/A+)121G 418AB 19HR 51BB 120K .251/.339/.440/.779
(MLB)7G 20AB 0HR 1BB 9K .100/.143/.150/.293
◯パワー 肩 / △素材型 3B守備
キュラソー島出身のプロスペクトで、オランダのU-23やU-18でもプレーの経験がある。体格に恵まれたパワーヒッターで、打席での辛抱強さも身に付けている。守備では肩が強く、19年はマイナーの試合で失策も減らしたが、一塁転向になるリスクがある。20年はメジャーデビューを経験した。

16.
デービス・ウェンゼル(3B)/Davis Wendzel:24歳 
(R/A-)7G 19AB 1HR 5BB 6K .316/.458/.526/.985
◯コンタクト 守備 / △パワー スピード
19年ドラフト全体41位指名。1位のヤングと同じくヒットツールに長けた三塁プロスペクトで、ヤングにはパワーで劣るが守備力で勝る。レンジャースはウェンゼルを三塁だけでなく、遊撃や二塁でも起用しているプランを持っている。21年は遊撃として開幕を迎える予定。

17.スティール・ウォーカー(OF)/Steele Walker:24歳
(A/A+)120G 457AB 10HR 50BB 78K 13SB .284/.361/.451/.811
◯コンタクト / △パワー 両翼向き?
ノマー・マザーラとのトレードでホワイトソックスから獲得。走攻守と穴がなく、中でも三振率がわずか15%コンタクト力に長けている。スピードと肩の強さが平均的で、コーナーに回ると心配するスカウトも多い。パワー面を伸ばせるかが分かれ目。

18.ロニー・ヘンリケス(RHP)/Ronny Henriquez:21歳
(A)4.50ERA 82.0IP BB/9=3.0 K/9=10.9 K/BB=3.67
◯速球 3球種 / △素材型 体格
5-10/155と小柄ながら素早い腕の振りで常時93-96マイル、最速98マイルを計測するハードボーラー。スライダー&チェンジアップはどちらも空振りが奪え、決め球になり得る。安定してゾーンに集めるコントロールも備わっており、先発ローテーション半ばクラスのポテンシャル。

19.
イェリー・ロドリゲス(RHP)/Yerry Rodriguez:23歳
(A)2.08ERA 73.2IP BB/9=2.6 K/9=10.4 K/BB=4.05
◯速球 コマンド 3球種 / △素材型 
92-96マイルの速球を軸にした投球が真骨頂。高めで空振りを奪ったり、低めに沈ませてゴロを打たせたりできる。カーブ&チェンジアップを織り交ぜるが、安定感を磨いていきたい。マイナー4年でB/9=1.9とコマンド能力も高い。

20.リッキー・バナスコ(RHP)/Ricky Vanasco:22歳
(A-/A)1.81ERA 49.2IP BB/9=4.5 K/9=13.6 K/BB=3.00
◯速球 奪三振 / △素材型 コントロール チェンジアップ
17年ドラフト15巡目右腕が急成長を遂げている。プロ入り時にMAX93マイルだった速球は99マイルに達し、カーブも第2球種として確立。チームはチェンジアップの向上に取り組ませている。コントロールも磨いていきたい。

21.ブロック・バーク(LHP)/Brock Burke:24歳
(R/A/2A/3A)3.90ERA 62.1IP BB/9=2.6 K/9=9.2 K/BB=3.56
(MLB)7.43ERA 26.2IP BB/9=3.7 K/9=4.7 K/BB=1.27
◯3球種 / △コンディション 
19年はメジャーデビューを果たしたが、肩のコンディション不良で思ったような投球ができず、オフに肩の手術を受けた。20年は全休予定だったが、オフの教育リーグで復帰。万全健康ならば堅実なローテーション4-5番手になれる。90-93マイルの速球、スライダー、チェンジアップ。21年は春季トレーニングでアピールしてローテーション入りを争う。

Plus One Prospect
コディ・ブラッドフォード(LHP)/Cody Bradford:23歳
◯速球 カーブ / △コンディション
18年に大学でカンファレンスの最優秀投手に輝き、USA代表でもプレーした実力者。2巡目相当の評価を得ていたが、肩の胸郭出口症候群の手術を受けたため6巡目での指名となった。同手術は過去にマット・ハリソンやクリス・カーペンターが受けるなど復帰の難しいものだが、健康であれば90マイル前半の速球にキレの良いカーブを軸にチェンジアップも扱う。

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