2021年12月18日土曜日

2022 BALTIMORE ORIOLES TOP 20 PROSPECTS

2022 BALTIMORE ORIOLES 

TOP 20 PROSPECTS

Adley Rutschman

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.アドリー・ラッチマン(C)/Adley Rutschman:24歳
(2A/3A)123G 452AB 23HR 79BB 90K .285/.397/.502/.899
◎打撃 / ◯パワー アプローチ 肩 守備 / △スピード
19年ドラフト全体1位指名。メジャーで中軸を打てるだけの打力を有したスイッチヒッター捕手で、守備面の評価も高い。四球率14.5%はマイナー全体で上位10%以内に入る水準にもかかわらず、空振りも少なく完成度の高さを見せつけた。MVPクラスのスター選手になることが期待されている。
Adley Rutschman

2.グレイソン・ロドリゲス(RHP)/Grayson Rodriguez:22歳
(A+/2A)2.36ERA 103IP BB/9=2.4 K/9=14.1 K/BB=5.96
◯奪三振 球威 コマンド 4球種 体格 伸びしろ / 
18年ドラフト全体11位指名の高卒投手で、プロ入り後に急成長を遂げている。長身から投げ下ろされる平均97マイルの速球は威力抜群で、スライダー、カーブ、チェンジアップはいずれも平均以上の球種になれるとの見立て。4球種全てをコマンドする制球力も身につけており、エースポテンシャル。21年はマイナーで100イニング以上投げた投手ではトップとなるK/9=14.1をマークした。
Grayson Rodriguez

(A/A+/2A) 105G 399AB 17HR 56BB 143K .258/.350/.476/.826
◯パワー 肩 / △素材型 3B向き?
19年ドラフト2巡目の高卒選手。コリー・シーガー(レンジャース)と比較される攻撃型SSで、プラスのパワーが最大の武器。A+昇格後はOPS.775と数字を落としたが、四球率を13.8%に伸ばすなど進歩もあった。6-3/195と、SSにしては体が大きいというシーガー同様の欠点を抱えているが、体格に比してアスレチックであり、平均以上のスピードとプラスの強肩を有する。

4.コルトン・カウザー(OF)/Colton Cowser:22歳
 (R/A) 32G 120AB 2HR 25BB 23K .375/.490/.492/.982
◯打撃 アプローチ スピード / △CF守備
21年ドラフト全体5位指名。大学屈指の好打者として評判で、21年は大学で55試合/16本塁打と長打力を伸ばして評価を上げた。俊足だが、CFに残れるかどうか守備面では評価が分かれている。高打率・高出塁率で守備はコーナー向き。選手としての将来像はブランドン・ニモ(NYM)と比較されている。
Colton Cowser

5.DLホール(LHP)/DL Hall:22歳
(A+)3.46ERA 80.2IP BB/9=6.0 K/9=12.9 K/BB=2.15
◯奪三振 球威 3球種 / △コントロール
制球に苦しむ場面が目立つが、ボール単体の威力は圧倒的。躍動感あるクロスファイアーから放たれる速球、カーブ、チェンジアップはどれも決め球として空振りが取れる。21年は平均97マイルを計測するなど速球のパワーアップが見られたが、肘の痛みにより7試合の登板にとどまった。マイナー4年でBB/9=5.1。

(A/A+/2A)112G 424AB 15HR 61BB 127K .285/.389/.479/.868
◯打撃 スピード / △3B向き?
20年ドラフト全体30位指名。フリースインガーな点が懸念されていたが、四球率12.1%をマークするなどプロレベルへの適応に成功。ハードコンタクトを量産し、20ホーマー級のパワーを秘めている。守備ではSSにふさわしいアスリート性を有しているが、SSから移るとなれば強肩から3Bが適任だろう。

(A+/2A/3A) 124G 449AB 27HR 73BB 171K .278/.383/.514/.897
◯パワー / △コンタクト
傘下トップの27ホーマーを放つなど持ち前のパワーポテンシャルを十分に発揮。大振りのため三振数は多いが、四球率13.8%をマークするなど選球はOK。守備面もアスレチックで、非常時にはCFを守れる程度の力があり、メジャーではRFを守るのが適任と見られている。
Kyle Stowers

◯パワー 肩 / △コンタクト スピード 両翼向き 健康面
20年ドラフト全体2位指名も、心臓の筋肉の炎症により21年シーズンは全休に終わった。レッグキックの大きいアッパースイングで空振りは多いが、健康ならばダブルプラスのパワーは疑う声無し。平均以下のスピードとプラスの強肩から守備はコーナー向き。

(R/A) 53G 182AB 9HR 29BB 40K .319/.426/.555/.981
◯パワー 肩 / △素材型 守備
20年ドラフト4巡目ながらオーバースロットとなる契約金175万ドルで入団した大器。6-5/215の大型選手で、パワーツールが強み。プロ入り後にスイング改善に成功し、長身ながらクリーンなスイングで打率.319・四球率13.4%と結果を出した。守備は強肩だが、3Bに残るには特訓が必要との評価。1BやLFに転向のリスクがある。

(2A/3A)3.68ERA 100.1IP BB/9=3.9 K/9=11.8 K/BB=2.98
◯速球 奪三振 / △コントロール メカニクス
垂直に近い独特のオーバースローから平均94マイルのフォーシーム&86マイルのスライダーのコンボ。左打者にはひざ元のカーブも扱うが、カーブ&チェンジアップはまだ未発達。独特なメカニクスゆえ打者を惑わせる一方で、リリースポイントが安定せず、コントロールに課題がある。コントロールを磨いて先発として働けるか。

11.コナー・ノビー(2B)/Connor Norby:22歳
(R/A)33G 121AB 3HR 22BB 35K .264/.380/.405/.785
◯コンタクト / △肩
21年ドラフト2巡目。プラスのヒットツールが最大の武器で、大学では打率.415をマークするなど全米体育協会トップの102安打を放った。プロでは打率.264と目立った成績は残せなかったが、四球率14.7%とアプローチは◎だった。走守のツールは平均的で、守備位置は2Bに限られるだろう。

12.ハドソン・ハスキン(OF)/Hudson Haskin:23歳
(A/A+)83G 308AB 5HR 32BB 78K .276/.381/.406/.786
◯スピード CF守備 / △打撃フォーム ゲームパワー
20年ドラフト2巡目指名。ぎこちない打撃フォームと5ツールポテンシャルからハンター・ペンス(元ジャイアンツ)と比較される。独特な打撃フォームゆえ、プロレベルへの適応が心配されていたが、プロ1年目からアジャスト。20ホーマー級と評されるパワーが実戦で発揮できるようになれば、さらに評価を上げるだろう。プラスのスピード&CF守備もセールスポイント。

13.ドリュー・ロム(LHP)/Drew Rom:22歳
(A+/2A)3.18ERA 107.2IP BB/9=2.2 K/9=10.0 K/BB=4.62
◯奪三振 3球種 / ✖球速
マイナーで11勝1敗と快投。K-BB%は、A+でも2Aでも20%超えという高水準でパフォーマンス面は文句無し。速球が90マイル前後とパワーレスなため、各媒体での評価は控えめだが、現BALエースであるジョン・ミーンズのようなローテーション投手への成長を期待したい。高めの速球、低めの変化球で空振りを誘う。
Drew Rom

14.マイケル・バウマン(RHP)/Michael Baumann:26歳
(A/2A/3A)3.44ERA 70.2IP BB/9=4.3 K/9=9.0 K/BB=2.09
(MLB)9.90ERA 10.0IP BB/9=5.4 K/9=4.5 K/BB=0.83
◯速球 / △コントロール 第3球種
6-4/225の恵まれた体格からMAX99マイルの速球と88-89マイルのカッターを投げ込むポテンシャルは注目。平凡なコントロールと第3球種の不安定さがネックだが、改善されなくてもリリーフとして潰しが効くだろう。21年はMLB初昇格を果たしたが、コマンドに苦しんだ。来季26歳と正念場を迎える。

15.マイコル・ヘルナンデス(SS)/Maikol Hernandez:18歳
(DSL)40G 130AB 0HR 20BB 33K .231/.340/.308/.647
◯パワー スピード / △素材型
21年に1月に契約金120万ドルで入団したベネズエラ出身の原石タイプ。6-3/175と長身細身の体型で、パワー&スピードのポテンシャルを買われている。運動能力と肩の強さはSSとして合格点だが、体格の成長次第では3Bに移ることになるだろう。

16.サミュエル・バサロ(C)/Samuel Basallo:17歳
(DSL)41G 134AB 5HR 19BB 32K .239/.338/.410/.748
◯パワー 肩 / △素材型 C守備
21年1月に契約金130万ドルで入団した攻撃型捕手。6-4/200と体格に恵まれており、16歳の時点で100マイル以上の打球速度を計測するなどパワーポテンシャルを期待されている。捕手守備ではプラスの強肩が強み。俊敏性は悪くないが、このまま体が大きくなれば捕手にとどまるのは厳しいか。

(A+/3A)73G 263AB 12HR 35BB 69K .251/.343/.445/.788
(MLB)26G 67AB 0HR 4BB 26K .149/.208/.194/.402
◯スピード アプローチ / △パワー 2B守備
アプローチの良いラインドライブヒッターだが、ここ数年はアベレージ面で苦戦中。21年はMLBで機会を与えられたが、打率.149・三振率36.1%と結果を出せず。それでもボール球スイング率はMLB平均よりも低く、選球はできているため、まだ救いはある。内野守備は二塁に限られるため、ベンチ要員としても需要薄。打ち続けるしかない。

◯SS守備 / △実績
(A+/2A)35G 136AB 4HR 16BB 32K .265/.353/.449/.801
19年ドラフト4巡目。プラスのSSディフェンダーで、20年のコロナ渦に筋力をつけて21年は打撃面に成長の兆しが見られた。肩の手術により35試合の出場にとどまったが、4本塁打・四球率10.3%をマーク。元々のアプローチの良さに加え、実戦での長打力を証明できれば傘下トップ10クラスだろう。

19.テリン・バブラ(2B/SS)/Terrin Vavra:25歳
(R/A+/2A)48G 178AB 5HR 34BB 48K .275/.406/.449/.855
◯アプローチ / △パワー 2B向き?
父ジョーはタイガースの打撃コーチで、幼いころからメジャーリーガーに囲まれた環境に身を置いていた。”マネーボール”型の四球が多いアプローチで、21年も2Aで打率.248と数字を落とした一方で、四球率は15.8%と優秀だった。守備は昨季から2Bに回ったが、CFとしても11試合に出場。将来は高出塁率のユーティリティーか。

20.リード・トリンブル(OF)/Reed Trimble:24歳
(R/A) 22G 80AB 0HR 12BB 25K .200/.309/.225/.534
◯スピード / △コンタクト  
21年ドラフト2巡目指名。大学内でも有数のパワー&スピードのコンビネーションで、「20-20」が狙えるポテンシャル。両打席でフィールド全体に強い打球が打てる。ダブルプラスのスピードに加え肩も強いため、外野3ポジションどこでもフィットするだろう。

Sleeper Prospect
(2A)3.32ERA 95.0IP BB/9=2.5 K/9=11.7 K/BB=4.73
〇カーブ 奪三振 / △スタミナ 球速
19年ドラフト8巡目の右腕で、ディラン・バンディのトレード相手の1人。速球は88-92マイルと平凡だが、ナックルカーブが絶品で三振の山を築く。コントロールも安定しているが、19先発で6イニングを投げ切ったのは1度のみと先発適性があるかはもう少し見極める必要があるだろう。

(R/A) 29G 108AB 2HR 12BB 19K .259/.350/.352/.701
◯5ツール / △昨季不調  
21年ドラフト3巡目指名。ドラフトが6月から7月に移ったことで、ドラフト対象になり、例年よりも1年早いプロ入りとなった。21年は大学で打率.251とスランプ気味だったが、本来であれば走攻守揃ったオールラウンダー。中でもハードコンタクトを量産するヒットツールが買われている。プロの世界でポテンシャルを発揮できるか。

(A)20G 61AB 0HR 28BB 26K .246/.489/.311/.801
◯スピード 守備 肩 / ✖パワー
20年ドラフト3巡目指名。小柄でパワーレスながら守備力は20年ドラフト組の大学生屈指と評判だった。21年は20試合の出場にとどまったが、26K/28BBと持ち前のアプローチを発揮した。20年にゴールドグラブ受賞のセーザー・ヘルナンデス(前インディアンス)と比較したい。

 (2A/3A)116G 414AB 22HR 69BB 143K .242/.354/.461/.815
◯パワー アプローチ / △コンタクト
長打力と出塁能力を兼備し、21年は2Aで22本塁打・四球率14.6%と好パフォーマンス。スムーズなスイングで対応力も高い。来季26歳と年は食っているが、3B中心に2Bや1Bもプレー可能とユーティリティー性も備える。19年、21年と打率.250未満で、アベレージ面がネック。

 (A/A+)72G 265AB 15HR 39BB 72K .291/.390/.536/.925
◯パワー アプローチ / ✖守備走塁
20年にドラフト外のアマチュアFAとして入団すると、21年は15本塁打・OPS.925と自慢のバッティングでアピール。三振はやや多いが、パワー&出塁率の高さが強みの典型的なスラッガータイプ。守備位置は1BもしくはDHに限定される。


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