2021年12月27日月曜日

2022 TORONTO BLUE JAYS TOP 20 PROSPECTS

2022 TORONTO BLUE JAYS

TOP 20 PROSPECTS

Gabriel Moreno

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.
ガブリエル・モレノ(C)/Gabriel Moreno:22歳
(R/2A/3A)37G 139AB 8HR 14BB 25K .367/.434/.626/1.060
◎打撃 / ◯肩 / △スピード
21年に大きく評価を上げた捕手プロスペクト。打撃では、抜群のヒットツールで「3割・20-25本」が狙え、課題の捕手守備でも29試合という限られたサンプルではあるが、盗塁阻止率41%&パスボール0個と進歩を見せた。親指の骨折のため37試合の出場にとどまり、大ブレークとはならなかったが、万全ならば来季中のMLB昇格も圏内だ。
Gabriel Moreno

(A/A+)98G 395AB 28HR 43BB 113K .261/.345/.549/.895
◎パワー / ◯肩 / △素材型 スピード 3B向き
エイドリアン・ベルトレ(元TEX)と比べられる強打の内野手で、21年は自己最多の28本塁打を放つなどブレーク。ダブルプラスのパワーを秘めている一方で、フリースインガーかつプルヒッターであり、Aでのボール球スイング率は39.7%(MLB平均30%)、引っ張り方向への打球割合も61%(MLB平均44%)とアプローチに課題がある。選球眼や外角球への対応が改善されれば、より才能を開花できるだろう。守備は現在SSを守っているが、平均以下のスピードから3B転向が目されている。
Orelvis Martinez


(3A)4.40ERA 30.2IP BB/9=3.8 K/9=12.9 K/BB=3.38
(MLB)4.20ERA 15.0IP BB/9=7.2 K/9=12.0 K/BB=1.67
◎速球 / ◯スライダー / △耐久性 スタミナ 
最速104マイルの速球が武器のスピードボーラー。速球派の割にはコントロールが破綻していない点が買われていたが、MLBでは通算33イニングでBB/9=6.8と大荒れ。また、故障がちのため、19年の101.2回がキャリアハイと先発適性には疑問。9月にリリーフとして昇格後は12.2回/20K/自責4と好投。25歳とプロスペクトとしては山場を迎えており、このままリリーフとして育成するのか、先発に再挑戦させるのかチームの判断が問われる。
Nate Pearson


(2A)75G 278AB 7HR 34BB 61K .291/.367/.450/.817
◯打撃 パワー 肩 / △3B向き 耐久性
18年ドラフト全体12位指名の高卒選手。ブルージェイズの新星ボー・ビシェットのような攻撃型SSとして注目されているが、故障がちで21年も本格ブレークとはならなかった。速球に力負けしないスイングスピードと成熟したアプローチを兼ね備えており、パワー&ヒットツールはプラス評価。大柄な体格の割には動けるが守備範囲には欠け、強肩と併せて3B向きのプロフィール。
Jordan Groshans


5.オット・ロペス(2B/OF)/Otto Lopez:23歳
(2A/3A)113G 451AB 5HR 41BB 88K .315/.379/.437/.816
◯コンタクト スピード / ✖パワー
マイナー4年で打率.312をマークのコンタクトヒッター。依然としてゴロ性の打球割合が50%以上を占めているが、21年はフライ性の打球割合を増やし、自己最多の32二塁打を放つなど力強さが出てきた。守備は本職のSSから2B中心にシフト。22盗塁を成功させた平均以上のスピードを生かしてCFもこなした。ウィット・メリーフィールド(KC)やトミー・エドマン(STL)のような内外野守れるユーティリティーが将来像か。

6.マニュエル・ベルトレ(SS)/Manuel Beltre:18歳
(DSL)
53G 182AB  2HR 42BB 33K .225/.391/.346/.737
◯コンタクト アプローチ / △パワー 素材型
21年1月に契約金235万ドルで入団の原石。野球IQが高く、年齢に比して磨かれた選手で、DSLでは三振率13.9%/四球率17.6%と優れたコンタクト&選球眼を披露した。パワー面でも100マイル超の打球速度を計測するなど当てるだけのバッターではないことを示した。守備力は突出しているわけではないが、一歩目の反応やフットワークなどに進歩が見られ、SSに残れる可能性も。

7.
ミゲル・ヒラルド(SS)/Miguel Hiraldo:21歳
(A)105G 390AB 7HR 51BB 111K .249/.338/.390/.727
◯パワー 肩 / △3B向き 素材型 アプローチ
コンパクトかつ鋭いスイングから平均以上の打者になれると目されており、26二塁打を放つなど片鱗を見せた。その一方でボール球スイング率37%(MLB平均30%)と選球眼に課題があり、右投手相手に苦戦している(対左.320/対右.232)。守備は強肩だが、機敏さに欠けるためSS以外のポジションに移る可能性が高い。打撃のアプローチを改善してポテンシャルを開花させられれば3Bでも2Bでも見劣りしない打力を備えた選手になれるだろう。

8.
リッキー・ティエディマン(LHP)/Ricky Tiedemann:19歳
◯速球 / △コントロール 素材型
20年のドラフトから漏れると短大に進学。無事に21年のドラフトで3巡指名されると、短大時代に88-93マイルだった速球がプロでは94-98マイルと上昇。チェンジアップもプラス評価で、一気に評判を上げた。スライダー&コントロールの改善がカギで、まずはプロ1年目の来季にどんな成績を残すか注目したい。

9.
レオナルド・ヒメネス(SS)/Leonardo Jimenez:21歳
(R/A)59G 181AB 1HR 54BB 36K .320/.523/.392/.915
◯選球眼 コンタクト / △素材型 / ✖パワー
マイナー通算154試合で1本塁打と非力だが、ボール球にはめったに手を出さず、21年はAで驚異の出塁率.512・四球率21%をマーク。平均打球速度86.4マイル/MAX110.7マイルはまずまずなので、アプローチを変えれば長打増が狙えるとの見方も存在。
守備では派手さはないが、打球勘やポジショ二ングに冴え、ルーティンプレーを堅実にこなすことができる。
(2A)87G 320AB 16HR 42BB 110K .294/.385/.503/.888
◯スピード / △三振多い
プラスのスピードと内外野守れるユーティリティー性が売り。打撃の確実性の低さがネックとなっていたが、21年は元阪神マット・ヘイグ打撃コーチの指導で開花。打率.294・16本塁打・OPS.888はいずれもキャリアハイ。とはいえ、29.4%と依然として高い三振率を改善したい。

11.エステバン・マチャド(SS)/Estiven Machado:19歳
(DSL)1G 1AB 0BB 0K 1.000/1.000/1.000/2.000
◯コンタクト 肩 / △パワー 素材型
19年に$775Kで入団のベネズエラン。アスレチックなSSで、両打席からコンパクトなスイングで左右にライナーを打ち分ける。守備面では肩の強さが最も評価されているが、チームは守備での動作も買っている。21年は1試合の出場にとどまったが、来年の活躍次第ではトップ10入りも狙える。(A+)6.22ERA 101.1IP BB/9=5.4 K/9=9.5 K/BB=1.75
◯球威 体格 / △素材型 チェンジアップ コントロール
18年ドラフト3巡目で、オーバースロットの契約金245万ドルで入団。196cm/110㎏の恵まれた体格を有する大型右腕で、最速97マイルのシンカーと平均以上のスライダー&カーブは威力抜群。チェンジアップはまだ安定感に欠けるが左打者の外へ逃げていく有効なボール。21年はリーグ平均よりも3.2歳若い状況で23先発と1年間投げ抜いた点は評価したいが、
制球難で苦しい投球内容だった

13.
セム・ロバース(RHP)/Sem Robberse:20歳
◯スライダー 完成度 / △素材型 体格
オランダの次世代エースとして注目の右腕。91-94マイルのツーシーム&曲がりの大きいスラーブ系のスライダーのコンビネーションでゾーンの左右を揺さぶる。時折トンネルを外すカーブでカウントを取れるなど完成度が高い。6-1/160と細身で、フィジカルを鍛えて球速を数マイルを伸ばせれば面白い存在だ。

14.アーブ・カーター(RHP)/Irv Carter:19歳
◯速球 体格 / △素材型
21年ドラフト5巡目指名ながら50万ドルのオーバースロットとなる契約金85万ドルで入団。6-4/210と体格に恵まれており、トゥキ・トゥサント(ATL)と比較されている。大きく足を上げるダイナミックなフォームからMAX95マイルの速球&ハードスライダー。複雑なフォームだが、ゾーン周辺には集められており、将来的なコントロール評は平均レベル。

15.C.J.バンアイク(RHP)/C.J. Van Eyk:23歳
◯カーブ / △コマンド
20年ドラフト2巡目のカレッジ投手。ピッチトンネルを大きく外すカーブが1番の武器。チェンジアップは落差は小さいが腕がよく振れるため、90-95マイルの速球とペアで三振が取れる。3球種を効果的に織り交ぜる完成度は先発候補として魅力も、コントロールがイマイチ。シーズン通してコマンドに苦しんだが、ラスト5登板は防御率2.57と来季につながる投球を見せた。

16.
ビクター・メシア(C)/Victor Mesia:19歳
(R/A)29G 90AB 2HR 7BB 20K .233/.304/.367/.671
◯打撃 肩 / △スピード 素材型 守備
19年に契約金30万ドルで入団。21年はプロデビューを飾るとRでの21試合でOPS.846とよく打った。鋭いスイングでフィールド全体に長打が打て、パワー&アベレージを両立した平均レベルのバッターになり得る。守備では肩こそ平均以上だが、捕球面は未発達。捕手に残るには守備面の向上が求められる。

17.スペンサー・ホーウィッツ(1B)/Spencer Horwitz:24歳
(A+/2A)109G 405AB 12HR 70BB 68K .294/.400/.462/.862
◯打撃 肩 / △スピード 素材型 守備
ヒッティングプロスペクト。華麗なスイングでラインドライブを量産し、BB>Kをマークするなどゾーンコントロールも優れている。打撃の実力は申し分ないが、ゲレーロJrがいるチーム状況では出番がなさそうなのが勿体ないところ。LFも練習中だが、いずれにせよもう少し本塁打数が欲しい。
Spencer Horwitz


18.
チャド・ダラス(RHP)/Chad Dallas:22歳
◯カッター コマンド / △球威 身長
21年ドラフト4巡目。テネシー大では17先発で103イニングを消化し、11勝2敗・防御率4.19・K/9=10.7・BB/9=1.7をマーク。打者を圧倒する球威はないが、コマンドに優れているバックエンドSPタイプ。91-94マイルのホップ系の4シームにプラスのカッター、平均的なカーブ、平均以下のチェンジアップのコンビネーション。


19.ボウデン・フランシス(RHP)/Bowden Francis:26歳
(2A/3A)3.93ERA 132.2IP BB/9=3.3 K/9=9.2 K/BB=2.83
◯スライダー 体格 / △コマンド 第3球種
6-5/225とワークホース向きの体格から、MLB通算176勝のデレク・ロウと比べられる右腕。キレのあるスライダーがベストピッチで、90マイル前半のランニングファストも高めで空振りが取れる。カーブ&チェンジアップ&コマンドの質は平凡なため、そこを改善できるかが先発に残るカギとなるだろう。
Bowden Francis

20.タナー・モリス(IF)/Tanner Morris:24歳
(A+)103G 397AB 7HR 58BB 90K .285/.381/.401/.782
◯コンタクト アプローチ / △パワー スピード
19年ドラフト5巡目。コンタクト能力の高さと内野全ポジションをこなす守備力からユーティリティー適性を見せている。21年はA+で四球率12.4%/三振率19.2%と隙の無いアプローチを見せた。レギュラー選手としては長打力が物足りず、打撃の強化が求められる。

Sleeper Prospects

(A/A+)96G 344AB 18HR 36BB 129K .244/.326/.477/.802
◯パワー 肩 / ✖コンタクト
18年ドラフト6巡目。Aでボール球スイング率41.5%・三振率32.9%とコンタクト&選球眼に欠点を抱えているが、18本塁打を放ち、MAX打球速度もチームトップの112マイルを計測したパワーは非凡。守備でもプラスの強肩の持ち主で、SSを中心に内野全ポジションでプレーした。強打のユーティリティー候補として注目したい。

スチュワード・ベロア(OF)/Steward Berroa:23歳
(A/2A)85G 288AB 7HR 50BB 78K .247/.358/.399/.757
◯スピード アプローチ / △打撃 パワー
ドミニカ共和国出身のリードオフポテンシャルで、21年は傘下トップの58盗塁をマークした。打撃はアプローチ良くギャップを破るスタイルで、出塁率.358・四球率14.5%と持ち味を発揮した。守備では外野3ポジションでプレー可能。第4、第5の外野手にフィットしそうだ。

ケンドリー・ロハス(LHP)/Kendry Rojas:19歳
(R)2.28ERA 23.2IP BB/9=1.9 K/9=14.8 K/BB=7.80
◯スライダー コントロール / △素材型 球威
20年にTORと契約したキューバ出身の左腕。飛び抜けた球威はないが、ストライクゾーンに集める制球力があり、キレの良いスライダーで三振を量産する。Rでは23.2回/39Kと支配的なパフォーマンスを見せた。6-2/190と身体的な伸びしろを残しており、球速UPが見込める。

ジョーイ・マリー(RHP)/Joey Murray:25歳
(R)27.00ERA 0.2IP BB/9=27.0 K/9=13.5 K/BB=0.50
◯速球 奪三振 / ✖球速
ジョシュ・コールメンター(元Dバックス他)と比べられるクセ球の投手。速球は88-90マイルとパワーレスだが、カット気味のアクションで面白いほどに空振りが取れる。球速は遅いがマイナー3年でK/9=11.5と奪三振能力が高く、ロングリリーフ向きか。21年は肘に痛みにより1試合の登板に終わった。

チャベス・ヤング(OF)/Chavez Young:24歳
(2A)78G 279AB 7HR 35BB 81K .265/.350/.409/.758
◯スピード 守備 / △打撃 パワー
バハマ出身のプロスペクト。プラスのスピードの持ち主で、18,19,21年と3シーズン続けて20盗塁以上を決めている。また外野守備も素晴らしく、21年はBaseball Prsopectusの出す守備指標FRAAで+6.5を記録。Baseball Americaの選ぶ2Aの最優秀外野守備に輝いた。打撃をもう少し改善できればMLB昇格が見えてくるだろう。

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