2022年1月7日金曜日

2022 DETROIT TIGERS TOP 20 PROSPECTS

2022 DETROIT TIGERS

TOP 20 PROSPECTS

Riley Greene


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。


1.
ライリー・グリーン(OF)/Riley Greene:21歳
(2A/3A)124G 485AB 24HR 63BB 153K .301/.387/.534/.921
◎打撃 / 〇オールラウンダー /△両翼向き?
19年ドラフト全体5位の高卒選手。成熟したアプローチでバレル性の打球を量産するヒットツールが高評価で、すでにゲームパワーも示している。スピード&肩は平均以上で、CFに残れる可能性を示すが、将来的にはRFに回るだろうと言われている。21年は20歳にして3Aに到達し、3A昇格後もOPS.953と勢いは止まらず。カイル・タッカー(HOU)が比較対象か。
Riley Greene


(A+/2A/3A)121G 431AB 30HR 77BB 114K .267/.383/.552/.935
◎パワー / ◯打撃 / △スピード 3B守備 
20年ドラフト全体1位指名で、パワー、打撃技術、辛抱強いアプローチすべてが揃った生粋の長距離砲と評判
広角に本塁打を量産でき、大学1年にして国内最多の25ホーマーを放った経歴をもつ。大学では1Bも3Bとしてドラフト指名。A+、2Aでは1Bと3Bを半々で守ったが、3Aでは1Bに専念。3Bとして平均程度にやれるとの見方もあるが、長い目で見れば1Bに落ち着くだろう。
Spencer Torkelson

3.
ジャクソン・ジョーブ(RHP)/Jackson Jobe:19歳
◎スライダー / ◯速球 チェンジアップ 運動能力 / △素材型
21年ドラフト全体3位指名の高卒投手。スピンレート3000rpm超のスライダーがベストピッチ。MAX96マイルの高スピン4シームにプラスのチェンジアップ、平均以上のカーブを織り交ぜる。力感のないスリークォーターで運動能力も抜群なため、フォームの再現性も高く、コントロールの評価も平均以上。
Jackson Jobe
(R)30G 106AB 1HR 18BB 43K .226/.339/.330/.669
◯パワー 肩 / △スピード 素材型 / ✖コンタクト 
21年ドラフト全体39位指名。6-4/225の大きな体格と強烈なスイングからダブルプラスのパワー評を得ている大砲候補。一方で引っ張り重視のアプローチで変化球&外角球の対応に難があり、Rでは打率.226・三振率34%とヒットツールに不安。守備では大柄な体格の割に機敏に動け、肩もプラス評価だが、将来は3B転向が濃厚。3Bとしては平均以上の守備力だろう。

5.
タイ・マッデン(RHP)/Ty Madden:22歳
◯速球 奪三振 スライダー 即戦力 / △高めの速球
21年ドラフト全体32位指名。球威・制球・スタミナと揃っていて早期昇格が狙える先発右腕。リリースの高いオーバースローから最速99マイルの速球&高強度の縦スライダーを低めに集めてピッチトンネルを通す。高めに速球を集める最近の野球トレンドと逆行しており、しかも大学では高めに浮いた球が痛打される傾向にあっため、プロではどのような投球スタイルを見せるかに注目したい。

(A/A+/2A)85G 322AB 12HR 22BB 101K .239/.310/.407/.717
◎肩 / ◯運動能力 C守備 / △打撃
20年ドラフト2巡目。アスレチックな守備型捕手で、昨季ゴールドグラブを授業したショーン・マーフィー(OAK)と比較されている。大学2年時にCFから捕手に転向すると、大学では盗塁阻止率50%をマークするなどスローイングは申し分なし。フレーミング&レシービングもプロ入り後に向上を辿っている。打撃のポテンシャルは目立たず、低打率な一発屋。比較されるマーフィーは昨季打率.216・17本塁打でrWAR2.7を稼いでいる。
(2A/3A)129G 482AB 22HR 56BB 158K .270/.349/.454/.803
◯パワー 肩 SS守備 / △コンタクト
6-4/208の大型SS。19年は60試合で2本塁打止まりだったが、21年は22本塁打を放つなどプラスのパワーポテンシャルを実戦で発揮。一方で3A昇格後は改善傾向にあるもののシーズン通して三振率28.7%とコンタクトに不安。守備では体型に比して機敏に動け、肩の強さもプラス評価で、SS含め内野どのポジションでもプラスのディフェンダーになれると高評価。クリス・テイラー(LAD)やキケ・ヘルナンデス(BOS)のようなスーパーユーティリティーに適任か。
Ryan Kreidler

(A/A+)118G 452AB 12HR 53BB 157K .246/.326/.434/.760
◯パワー 肩 守備 / △コンタクト
20年ドラフト4巡目。
空振りの多さは気になるが、平均以上のパワーを秘めたスイッチヒッター。運動能力&肩の強さも平均以上で3BでもSSでもプラスのディフェンダーになれるとの見立て。21年はAで平均打球速度89.1マイルとMLB平均以上の数値を記録し、A/A+で計37二塁打を放った。パワーはあるだけに、きっかけをつかめば本塁打増が狙えそうだ。
(DSL)54G 171AB 9HR 30BB 46K .269/.421/.520/.942
◯打撃 / △素材型
21年1月にチームレコードとなる契約金295万ドルで入団した原石。選手としての将来像はMLB通算15シーズンをプレーしたジョニー・ペラルタと比較されている。スムーズなスイングでアプローチも辛抱強く、現段階では細身だが体格が成熟すればパワー増も見込める。走守もメジャー平均レベルになり得る。完成に時間はかかるだろうが、長い目で見ていきたい。

10.
ロベルト・カンポス(OF)/Roberto Campos:19歳
(R)39G 136AB 8HR 17BB 41K .228/.316/.441/.757
◯パワー / △両翼向き 素材型 コンタクト
19年に当時のチームレコードとなる契約金285万ドルで入団の原石。6-3/200のガッシリした体格からプラスのパワーを披露するスラッガー候補。Rではコンタクト面で苦しんだが、8本塁打・ISO.213と実戦でもパワーを見せた。守備はCFで22試合、RFで12試合に出場したが、すでにコーナー向きとの烙印を押されている。9位のサンタナ同様、育成に時間はかかるだろうが、レギュラーRFにふさわしいポテンシャルを秘める。
(R/A)3.68ERA 66.0IP BB/9=3.3 K/9=12.3 K/BB=3.75
◯速球 カーブ 奪三振 / △素材型 第3球種
ジャイアンツでプレーするウィルマー・フローレスの弟。20年にアマチュアFAでプロ入りすると、21年はポテンシャルの片鱗を見せた。自慢の速球はAで平均93.6マイル、平均スピンレート2346rmpと優秀な数字を計測。第2球種のカーブも平均2605rmpで空振り率51%をマーク。傘下ベストのカーブと評される。第3球種にはカッターを扱い、チェンジアップの投球割合は2%にとどまった。ボールのスペックだけなら先発投手にふさわしいポテンシャルの持ち主であり、制球やチェンジアップの精度を改善できれば大きく評価を上げるだろう。ちなみにこのウィルマーとメジャーリーガーのウィルマーに加えて、父親と別の2人の兄弟も名前は「ウィルマー」。

12.コルト・キース(3B)/Colt Keith:20歳
(R/A/A+)65G 224AB 2HR 41BB 66K .286/.396/.393/.789
◯パワー スピード 肩 / △素材型 コンタクト ゲームパワー
20年ドラフト5巡目の高卒選手。高校ではSS/RHPの二刀流だったが、プロでは即3Bコンバートとなった。6-3/211と体格に恵まれており、パワー、スピード、肩がプラスツールになる可能性がある。プロ1年目となった21年はゴロ/ライナー中心のアプローチで2本塁打止まりだったが、Aでは44試合で打率.320・四球率16.6%と好成績だった。しかしA+昇格後は三振率が21.5%から35.5%に悪化するなど対応に苦しんだ。来季もA+で開幕を迎えるだろうが、しっかり適応できるか、そして実戦でパワーポテンシャルを発揮できるかが注目ポイントとなる。

(A/2A)4.50ERA 72.0IP BB/9=5.1 K/9=10.3 K/BB=2.00
◯緩急 奪三振 体格 / △耐久性 球速 コントロール
19年夏にシェーン・グリーンとのトレードで獲得した左腕。垂直に近いオーバースローから90-92マイルで高スピンのフォーシーム(Aで縦変化14インチ・平均スピンレート2327rmp)を高めに、平均以上のチェンジアップ(Aで空振り率57%)を低めに投げ分けて空振りを誘う。また、第3球種の緩いカーブでタイミングを外すこともできる。21年は18先発して5イニングを投げ切ったのは2度だけとイニング消化力には疑問符。先発で3-4イニングで交代するような起用かリリーフ転向が予想される。

14.リース・オルソン(RHP)/Reese Olson:22歳
(A+/2A)3.96ERA 104.2IP BB/9=4.4 K/9=9.8 K/BB=2.24
◯奪三振 変化球 / △体格 コントロール
ダニエル・ノリスとのトレードで昨夏MILから移籍。速球は93-94マイルと目立った球威はないが、変化球の扱いに長けている。右打者にはカーブ、左打者にはチェンジアップを外角に決めて仕留める。マイナー3年でBB/9=4.4とコントロールが悪く、また球威もズバ抜けているわけではないので、ポテンシャルはローテーション下位orリリーフ向きだろう。

15.ディラン・スミス(RHP)/Dylan Smith:22歳
◯スライダー 4球種 / △実績
21年ドラフト2巡目。大学のシーズンでは2勝8敗・防御率3.84と勝ち星は積めなかったが、K/9=10.3・BB/9=1.8と内容は良かった。91-94マイルのランニングファストとプラスのスライダーを主体にカーブ&チェンジアップを織り交ぜることができる。安定してストライクを投げることができる一方で、HR/9=1.3と被本塁打が多く、長打を浴びないようにコマンドを磨いていく必要があるだろう。大学生ながら良くも悪くも発展途上で、伸びしろがあるとも言える。

16.ダニエル・カブレラ(OF)/Daniel Cabrera:23歳
(A+/2A)116G 449AB 13HR 35BB 113K .232/.285/.392/.677
◯打撃 / △守備両翼 21年スランプ
20年ドラフト2巡目指名。強豪ルイジアナ州立大の主軸選手で、タイガース未来のLFと期待されていたが、21年は今一つのプロデビューとなった。スムーズなスイングでフィールド全体にライナーを打ち分ける打撃が最大の武器だが、A+/2Aの年上選手相手に苦戦。走守の能力は平均的で、守備位置は両翼なので打撃で復調できるかにかかっている。

17.アンドレ・リプシウス(3B/2B)/Andre Lipcius:24歳
(A+/2A)116G 424AB 12HR 51BB 98K .243/.321/.399/.719
◯打撃 / △スピード
コンタクト技術が高く、素早いスイングスピードでフィールド全体にライナーを量産する。21年は48長打&四球率10.6%をマーク。2A昇格後はOPS.690と数字を落としたが、9月は15試合でOPS.925と適応してみせた。スピードは平均以下だが守備のセンスは◎。大学ではSSも経験しており、マイナーでは3B/2Bでプレー。ジェド・ジョーコ(元STL他)のような打撃の良い内野ユーティリティーが将来像か。

18.アベル・バスティダス(SS)/Abel Bastidas:18歳
(DSL)54G 181AB 2HR 35BB 46K .188/.324/.276/.600
◯SS守備 / △素材型
国際アマチュアFAでは有数のプロスペクトで、21年1月に契約金117万ドルで入団した。軽快かつ華麗なSS守備が最大のアピールポイント。一方で6-2/165という長身細身の体格から、将来体が成熟した時は3B転向もあり得る。打撃の方はDSLで打率.188と発展途上で、MLB昇格には長い時間がかかりそうだ。

19.パーカー・メドウズ(OF)/Parker Meadows:22歳
(A/A+)97G 366AB 8HR 37BB 102K .210/.292/.331/.622
◯パワー スピード CF守備 / △コンタクト 素材型
18年ドラフト2巡目の高卒選手。オースティン・メドウズ(レイズ)の弟。空振りが多くコンタクトに不安はあるが、CFに残れる守備力と「20-20」も狙えるパワー&スピードを両立。21年もやはりアベレージ面で苦戦。ポテンシャルを買ってのランクインとした。

20.
ボー・ブリエスキー(RHP)/Beau Brieske:24歳
(A+/2A)3.12ERA 106.2IP BB/9=1.9 K/9=9.8 K/BB=5.04
◯チェンジアップ コントロール / △球威 
19年ドラフト27巡目の下位出身ながら21年は9勝をあげるなどブレーク。92-94マイルの速球と70マイル台の緩いカーブで積極的にカウントを稼ぎ、平均以上のチェンジアップで仕留める。打者を圧倒する球威はないが、緩急を生かした投球でイニング数を上回る奪三振をマークした。投手としての上限は限られており、ローテーション下位orリリーフ向きだろう。

Sleeper Prospects

ケイダー・モンテロ(RHP)/Keider Montero:21歳
(A+)5.28ERA 61.1IP BB/9=2.8 K/9=8.7 K/BB=3.11
◯速球 カーブ / △素材型
21年はA+で防御率5.28も、2リーグ平均よりも3.3歳若かった点を考慮すれば救いはある。エクステンションの利いたスリークォーターから92-95マイルのランニングファスト&傘下ベストと評されるスピンレート3000前後のカーブ。チェンジアップもはっきりとした第3球種ながら向上を辿っている。速球とカーブは良いだけに、全体的に磨かれればローテーション下位クラスのポテンシャルはある。
Keider Montero


(2A)3.72ERA 29.0IP BB/9=2.8 K/9=8.1 K/BB=2.89
◯4球種 コマンド / △球威 
速球は90マイル前後だがコマンドに優れ、カーブ&チェンジアップでカウントを稼ぎ、プラスのスライダーで仕留める。速球はスピードがないこそないが、低めのリリースポイントから放たれるため、高めに伸び上がるような軌道を見せる。打者を圧倒するような球威はないが、優れたK/BBで試合を作り上げるバックアップSPが理想型。

(A/R)83G 301AB 5HR 27BB 132K .203/.290/.306/.596
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト 素材型
18年に契約金180万ドルで入団の原石。フリースインガーでコンタクトに難ありの5ツール候補。21年リーグ平均より2.3歳若い1Aで開幕を迎えると39試合/OPS.392と全く歯が立たず。その後Rでは44試合/OPS.776と復調した。来季2度目の1Aで適応できるか。守備ではスピード&肩がプラス評価でRF適性あり。21年はCFで17試合、RFで63試合に出場して9補殺と強肩を発揮した。

(A/A+/2A)104G 359AB 8HR 37BB 124K .273/.367/.440/.807
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト 年齢
来季25歳とプロスペクトとしてはやや歳を食っているが、遅咲きに期待。18年ドラフト7巡目ながらパワー、スピード、肩の強さが平均以上とツール評が高く、21年はマイナー3階級でOPS.807と健闘した。三振率29%とコンタクトの脆さが2A以上でとう響いてくるか。守備はCF中心に外野3ポジションを守れる。

(R/A/A+)39G 135AB 1HR 27BB 29K .319/.440/.393/.832
◯打撃 アプローチ / △パワー 守備走塁
21年ドラフト6巡目。良く磨かれたバッターで、コンタクト&出場能力に優れる。フラットなバット軌道はライナーを量産する一方で、一塁手としては本塁打不足がネック。アッパー気味のスイングにうまく改造できれば面白いだろう。プロデビューでは四球率16.0%と出塁マシーンぶりを発揮。

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