2022年2月5日土曜日

2022 ATLANTA BRAVES TOP 20 PROSPECTS

2022 ATLANTA BRAVES 

TOP 20 PROSPECTS

Michael Harris


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.
マイケル・ハリス(OF)/Michael Harris:21歳
(A+)101G 374AB 7HR 35BB 76K .294/.362/.436/.798
◯スピード CF守備 コンタクト / △素材型 パワー
19年ドラフト3巡目の高卒選手。ツールの宝庫で、21年は俊足を生かして27盗塁。守ってもBaseball Prospectusの出す守備指標FRAAで+11.4と素晴らしい成績を残した。打撃でもスムーズなスイングでコンタクトを多く生み出すピュアヒッターであり、投手有利な本拠地でプレーしながら傘下トップの26二塁打。昨季残した数字以上に潜在的なパワーはある。
Michael Harris


2.ボーン・グリッソム(SS)/Vaughn Grissom:21歳
(A/A+)87G 317AB 7HR 45BB 54K .319/.418/.464/.882
◯打撃 肩 / △3B向き 素材型
19年ドラフト11巡目ながらバットスピードとアプローチが優秀でA/A+では四球率11.9%/三振率14.2%をマーク。6-3/180の大柄な体格からパワーも成長が期待できる。守備ではSS/2Bをメインに守ったが、肩の強さやグラブ捌き、大柄な体格から3B向きと見るスカウトが多い。守備力はプラスというわけではないため、パワースタッツをどれだけ伸ばせるかにかかっている。
Vaughn Grissom


3.
カイル・マラー(LHP)/Kyle Muller:24歳
(3A)3.39ERA 79.2IP BB/9=4.7 K/9=10.5 K/BB=2.21
(MLB)4.17ERA 36.2IP BB/9=4.9 K/9=9.1 K/BB=1.85
◯球威 / △コマンド
21年はMLBデビューし8先発を任された。平均93.4マイルでスピンレート2435rmpの4シーム、被打率.138/空振り率34.6%のスライダー、空振り率41%のカーブと平均以上の球種を3つ持っている。球威は十分だがコマンドに課題があり、先発に残るには磨かれる必要がある。

(3A)103G 404AB 11HR 47BB 142K .240/.329/.381/.710
◯打撃 スピード 肩 CF守備 / ✖アプローチ 
卓越したヒットセンスの持ち主で、スムーズなスイングで広角に打ち分けるスイッチヒッター。走肩守もプラス評価でポテンシャルはオールスター級。しかしアプローチに課題があり、MLBの投手に適応できるかが未知数。21年は1年を通して適応に苦しんだが、それでもラスト1か月は三振率21.9%と適応しつつあった。
Drew Waters
(A/A+/2A/3A)3.64ERA 94.0IP BB/9=3.8 K/9=14.6 K/BB=3.83
(MLB)3.86ERA 2.1IP BB/9=3.9 K/9=0.0 K/BB=0.00
◎速球 / ◯奪三振 / △球種 コントロール 体格
20年ドラフト4巡目ながら昨季一気にMLBデビューも経験した出世株。MAX100マイルのライジングファストボールと縦スライダーのコンビネーションで多くの三振を奪った。2ピッチタイプで体もあまり大きくないためリリーフ向きか。
Spencer Strider

(A+/2A)3.44ERA 73.1IP BB/9=3.4 K/9=13.4 K/BB=3.89
◯速球 奪三振 体格 / △コントロール
恵まれた体躯から豪快に投げ込む姿はケンリー・ジャンセン(ドジャース)と重なる。90マイル中盤の速球&パワーカーブを主体に4球種を扱い、コントロールも先発候補としては及第点。全体的に磨かれる必要はあるが、ローテーション半ばポテンシャルだ。
(3A)1.17ERA 23.0IP BB/9=2.0 K/9=11.0 K/BB=5.60
(MLB)3.60ERA 20.0IP BB/9=3.6 K/9=8.1 K/BB=2.25
◯速球 スライダー / △リリーフ向き? 第3球種 
コントロールの悪さからドラフト19巡目でプロ入りも、プロ入り後に制球難を改善させて開花。コンスタントに96-97マイルを叩き出す速球とスライダーのコンビネーション。特にスライダーはMLBで被打率.118・空振り率35.7%と効果的だった。MLBでは限られたサンプルながら速球&スライダーが全投球の89%を占めており、先発として大成できるかは未知数。
(2A)83G 324AB 12HR 17BB 75K .228/.271/.401/.672
◯コンタクト スピード / △SSにしては体大きい
19年ドラフト全体21位。卓越したコンタクトスキルとスピードが武器で、守備力もSSとして平均~平均以上の評価。昨季は5月の月間打率.099と出遅れたが、6月以降はOPS.765・wRC+110とリーグ平均以上の打撃成績を残した。打率や出塁率はやや怪しい部分があるものの、SSで二桁本塁打が打てればWAR2.0前後が計算できる。
(A+/2A)4.44ERA 73.0IP BB/9=2.5 K/9=11.1 K/BB=4.50
◯チェンジアップ 奪三振 / △球威 一発病
20年ドラフト1巡目。コンパクトなストロークから90マイル前半の速球&チェンジアップでトンネルを通す。突出した球威は無いため、HR/9=1.8と甘く入ると長打を浴びるリスクが高い。即戦力だがローテーション下位向きのポテンシャルか。
Jared Shuster


(A+)101G 360AB 24HR 34BB 115K .244/.320/.522/.842
◯パワー 守備 / △コンタクト 両翼向き
20年ドラフト3巡目。スキーによる負傷で20年は公式戦でのプレー無しも、野球センス抜群で走攻守にオールラウンドな人材。打撃ではスイングの長さからヒットツールに懸念も平均以上のパワーの持ち主。守備ではCFが本職で打球判断やルート取りも悪くないが、メジャー基準で考えると両翼が適任だろう。両翼なら平均以上になれると評判。

11.ブライス・エルダー(RHP)/Bryce Elder:23歳
(A+/2A/3A)2.75ERA 137.2IP BB/9=3.7 K/9=10.1 K/BB=2.72
◯3球種 コントロール スタミナ / △球威
20年ドラフト5巡目。球威は平均的だが緩急を巧みに扱い、21年はマイナー全体トップの137.2イニングを投げ切るなどワークホース向きの投手。プラスのスライダーが最大の武器で、90マイル前半のシンカーと組み合わせてゾーンをゆさぶる。ストライク先行で球数が少なく、100球未満で6-7回を投げられる点も強み。

12.スペンサー・シュウェレンバック(RHP)/Spencer Schwellenbach
◯速球 スライダー 二刀流 / △TJ手術明け
21年ドラフト2巡目。肘の故障から復帰して21年はSS兼クローザーとして活躍。万全ならMLBでローテーション半ばクラスのポテンシャルと評され、投手としてドラフト指名された(しかしドラフト後にTJ手術)。MAX99マイルの速球に高強度のスライダー&チェンジアップ。

13.
AJ スミス=シャウバー(RHP)/AJ Smith-Shawver:19歳
(R)8.64ERA 8.1IP BB/9=10.8 K/9=17.3 K/BB=1.60
◯速球 / △素材型 野球経験 コントロール
21年ドラフト7巡目の高卒右腕。オーバースロットとなる契約金でプロ入りを決めた。高校ではアメフトの方でより活躍しており、投手経験の浅さと6フィート3の恵まれた体格、そしてすでにMAX95マイルを計測している潜在能力の高さからアップサイド大。野球に専念してどれだけ伸びるか。

14.アラン・ランゲル(RHP)/Alan Rangel:24歳
(A+/2A)3.87ERA 104.2IP BB/9=2.2 K/9=11.7 K/BB=5.23
◯緩急 奪三振 コントロール / △球威 コマンド
球威はズバ抜けていないが、落差大のカーブ&チェンジアップで打者を翻ろうする。18,19,21年と100イニング以上投げており、スタミナ面もOK。ストライク先行で与四球は少ないが、ゾーンの甘い所に集まる傾向があり、痛打されないためにも細かいコマンドを磨く必要がある。

15.
ディラン・ドッド(LHP)/Dylan Dodd:24歳
(A/A+)9.00ERA 14.0IP BB/9=1.9 K/9=12.9 K/BB=6.67
◯チェンジアップ コントロール / △球威
21年ドラフト3巡目の大学生左腕。落差抜群のチェンジアップがベストピッチで、90-93マイルの伸びのある4シームとの組み分けで打者を惑わす。カーブ&スライダーは平均的なボールにとどまる。大学3年間でK/BB=5.07とコントロールも安定しており早期昇格も狙える。

16.
デリアス・バインズ(RHP)/Darius Vines:24歳
(A/A+)2.92ERA 111.0IP BB/9=2.4 K/9=10.5 K/BB=4.45
◯4球種 コントロール / △球威
身長6フィート1とアンダーサイズでプラスピッチはないが、4球種をバランスよく織り交ぜる技巧派。中でも80マイル前半のチェンジアップがベストピッチ。高校では投打二刀流に加え、複数スポーツでも活躍したアスリートであり、フォームの再現性&コントロールに優れる。被本塁打多めで細かいコマンドは改善の余地あり。

17.ジャシエル・デラクルーズ(RHP)/Jasseel De La Cruz:25歳
(3A)7.03ERA 56.1IP BB/9=5.3 K/9=8.8 K/BB=1.67
〇速球 / △チェンジアップ コントロール 21年スランプ
荒削りながらハイポテンシャルで19年に24先発/防御率3.25と好投したが、21年は大スランプ。シーズンを通して制球に苦しみ、BB/9=5.3・HR/9=1.3はいずれもキャリアワーストだった。最速100マイルの速球に高スピンのスライダーはプラスピッチ候補も、チェンジアップ&コントロールの改善が見られなければブルペン転向となるだろう。

(A+/2A)1.20ERA 45.0IP BB/9=3.2 K/9=16.6 K/BB=5.19
◎奪三振 / △リリーフプロスペクト
21年はマイナーで40イニング以上投げた投手としてはNo.1となる三振率47.4%をマーク。100マイルを出すような圧倒的な球威はないが、93-95マイルのホップ変化の大きいライジングファストボールを高めに集めて空振りを量産する。成績次第では22年中のMLBデビューもあり得る。

19.カル・コンリー(SS)/Cal Conley:22歳
(A)35G 140AB 2HR 14BB 33K .214/.304/.307/.611
◯弱点少ない / △ツール パワー
21年ドラフト4巡目。目立ったツールはないが弱点の少ないユーティリティー向きのポテンシャル。打撃はコンタクト能力が高く、パワーも昨春大学で15本塁打を放つなど覚醒の兆し。プロではコンタクトに苦しんだので、丁度いいアプローチを見つけられると良いだろう。守備は堅実でMLBでも二遊間としてプレーできる水準。

(2A)89G 273AB 19HR 51BB 118K .216/.344/.465/.809
◯パワー / ✖コンタクト
プラスのパワーが武器のヒッティングプロスペクトで、21年は自己最多の19本塁打・四球率15.5%と長所を発揮した。一方で打率.216・三振率35.9%とコンタクト難が深刻。強肩で外野コーナーとして及第点の守備力も、昨季は1Bメインでの出場だった。

Sleeper Prospects

(A/A+)3.90ERA 108.1IP BB/9=1.7 K/9=9.1 K/BB=5.19
〇コントロール 緩急 / △球威 年齢 
19年ドラフト6巡目。21年はA/A+で計21先発してK/BB=5.19をマーク。速球は90マイル程度だが、カーブ&チェンジアップの扱いに長ける。しかしAではリーグ平均よりも1歳上だったため、成績は差し引いて考える必要あり。A+昇格後は防御率4.44・K/9=7.8と支配力が落ちていた。

(R/A)5.61ERA 51.1IP BB/9=5.6 K/9=12.1 K/BB=2.16
〇速球 奪三振 / △素材型 チェンジアップ コントロール 
19年ドラフト14巡目の高卒右腕。95マイル前後の速球&切れの良いスライダー主体のパワーピッチング。先発としてキャリアを成功させるにはチェンジアップ&コマンドの向上が求められる。パワーリリーバーの適性あり。

(A)37G 122AB 5HR 24BB 30K .271/.388/.434/.822
◯アプローチ / △3B守備
大学通算82試合で52K/63BBをマークのゾーンコントロールが強みの中距離バッター。パワーも今春大学で11本塁打を放つなど開花の兆しを見せている。プロ入り後も37試合で5本塁打を放つなど好調をキープ。来季フルシーズンでのブレークに期待したい。3B守備は堅実ながら送球に難あり。

(R)45G 148AB 1HR 25BB 62K .196/.328/.324/.652
◯ポテンシャル / △素材型 コンタクト
高校では野球に専念するまでアメフトのクオーターバックとしても活躍。投手としても注目されていたが野手としてATLに指名された。プロ77試合で打率.196と苦しんではいるが、ポテンシャルは高い。才能を開花させることができれば、パワー&スピードを兼ね備えたCFになり得る。

(R)23G 75AB 0HR 7BB 23K .347/.424/.453/.877
◎スピード / 〇コンタクト / △素材型 / ✖パワー
21年ドラフト8巡目で、ディー・ゴードン(元SEA他)と比較されるリードオフポテンシャル。長打は全く期待できないが、ダブルプラスのスピード&コンタクトに徹したスプレーヒッティングが売り。CF守備は打球判断やルート取りは磨く余地ありも、脚力は十分であり最終的にはプラスディフェンダーになる見込みがある。

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