2022年2月27日日曜日

2022 CHICAGO CUBS TOP 20 PROSPECTS

2022 CHICAGO CUBS

TOP 20 PROSPECTS

Brennen Davis

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.ブレネン・デービス(OF)/Brennen Davis:22歳
(A+/2A/3A)99G 350AB 19HR 50BB 118K .260/.375/.494/.869
◯スピード パワー 肩 / 
「30-30」も狙えるズバ抜けたポテンシャルを秘め、6-4/175の体格から伸びしろ抜群。長身選手ながら腕を上手くたたんで速球にも対応できるなどコンタクトも苦にしていない。守備面もスムーズなルート取りで平均以上のCFになれるとの評価。体が成熟すればRFにコンバートされるだろう。
Brennen Davis
(DSL)47G 158AB 5HR 30BB 39K .285/.398/.424/.822
◯パワー スピード 肩 / △素材型 ゴロ多い
21年1月に国際アマチュア選手としては球団記録となる契約金300万ドルで入団の原石。若き日のアレックス・ロドリゲスやマニー・マチャドと比較されるポテンシャルの持ち主で、DSLではOPS.822・21盗塁と好スタート。守備ではSSに必要な守備範囲、肩の強さを兼ね備える。プロスペクトとしての比較対象はノエルビ・マーテイ(SEA)のような感じか。
3.ケビン・アルカンタラ(OF)/Kevin Alcantara:19歳
(R)34G 119AB 5HR 17BB 36K .345/.423/.588/1.012
◯5ツール 体格 / △素材型 両翼向き?
昨夏にアンソニー・リゾーとのトレードでNYYから獲得した選手。6フィート6の恵まれたフィジカルに傑出した運動能力も兼ね備えた5ツール候補。軽々と広角に長打を生み出すプラスのパワーが強みで、21年はRで好成績を残し評価を大きく上げた。しかしスイングの長さは依然として要改善で上位レベルに適応するには磨かれる必要がある。守備はCFに残れる可能性を示すも大柄な体格から将来的には両翼がフィットするだろう。
(R/A)54G 182AB 7HR 42BB 67K .302/.434/.489/.923
◎パワー / 〇肩 / △コンタクト 素材型 守備
ダルビッシュ有とのトレードでSDから加入した1人。6-4/190の大柄な体格にジョーイ・ギャロ(NYY)とも比較されるパワーポテンシャルを秘める。ドラフト時はコンタクト面が課題との評価だったが、打率.303をマークするなど比較されるギャロよりもヒットツールは上だろう。スピード&肩は平均的だが、打球判断やルート取りに難があり、全体的な守備力は平均以下との見立て。
Owen Caissie

(R)25G 101AB 6HR 7BB 18K .327/.376/.594/.970
◯打撃 肩 / △素材型 守備
21年ドラフト2巡目。ヒットツールを高く評価されており、打撃面のポテンシャルはアレックス・ブレグマン(HOU)やデビッド・ライト(元NYM)と比較されるほど。すでにスイングスピードも素早く、Rでの25試合で6本塁打を放つなどパワーも開花の兆し。守備は高校ではSSもプロでは2Bへコンバートされる可能性あり。

6.ブレイリン・マルケス(LHP)/Brailyn Marquez:23歳
◎速球 / ◯奪三振 体格 / △コントロール 肩の故障明け
最速102マイルを誇るファイアーボーラー。第2球種のスライダーもプラスピッチで、右打者にはチェンジアップを扱う。しかしリリースにばらつきがあり、コントロールが不安定。21年は新型コロナ感染→肩の故障によりシーズン全休に終わった。純粋な球威はローテーション2-3番手級も、健康面とコントロールを改善できなければブルペン転向だろう。
Brailyn Marquez

(R)34G 141AB 3HR 11BB 35K .333/.383/.511/.894
◯パワー 肩 体格 / △3B向き? スピード 素材型
ダルビッシュ有とのトレードでSDから加入の1人。19年に130万ドルで契約のパナマ出身プロスペクト。6-4/185の体格に秘められたパワーポテンシャル&SSとしてはスピード不足でコンバートの可能性が指摘されている守備面からコリー・シーガー(TEX)と比較する声も。RではOPS.894と好スタートを切ったが、ややフリースインガー傾向あり。ボールの見極めを磨いていきたい。
Reginald Preciado
(A)6G 24AB 0HR 7BB 6K .417/.563/.500/1.063
◎CF守備 / ◯スピード 肩 / △パワー 素材型
20年ドラフト全体19位指名。昨夏のハビアー・バイエズのトレードでNYMから加入した。パワー面の評価が分かれるが、それ以外の4ツールは間違いなく平均以上でグレディ・サイズモア(元CLE)と比較される。守備範囲も広大で、未来のゴールドグラブ候補と評判。パワーを伸ばせばスケールの大きい1番CFになれるだろう。ちなみに両親はハリウッド俳優。

9.DJ ハーズ(LHP)/DJ Herz:21歳
(A/A+)3.31ERA 81.2IP BB/9=4.8 K/9=14.4 K/BB=2.98
◯速球 チェンジアップ 奪三振 / △コントロール
迫力あふれるクロスファイアーから強烈なボールを投げ込み、21年はマイナー全体3位のK/9=14.4(80イニング以上)をマーク。92-95マイルの4シーム、ダブルプラスのチェンジアップ、平均的なカーブの3球種はどれも空振りが取れる。コントロールに課題があり、ブルペンに転向してジョシュ・ヘイダーのような火消しセットアップが天職か。
 
10.
ジョーダン・ウィックス(LHP)/Jordan Wicks:22歳
(A+)5.14ERA 7.0IP BB/9=3.9 K/9=6.4 K/BB=1.67
◯コマンド チェンジアップ / △球威
打者を圧倒する球威はないが、投球術とコントロールに長けた完成度の高さが光る。完成型をマルコ・ゴンザレス(SEA)と比較されているローテーション3-4番手タイプ。91-93マイルでムーブ大の速球とダブルプラスのチェンジアップのコンビネーション。第3球種のスライダーも向上中。

11.ケイレブ・キリアン(RHP)/Caleb Kilian:25歳
(A+/2A)2.42ERA 100.1IP BB/9=1.2 K/9=10.0 K/BB=8.62
◯コマンド / △プラスピッチ無し
昨夏にクリス・ブライアントのトレードで獲得したプロスペクトの1人。プラスのコントロールが強みの投手だったが、球速がMAXで96-97マイルを出すなどパワーアップしたことがブレークの要因。速球をスポットに投げ分け、変化球3種も効果的に織り交ぜる。とはいえプラスピッチはなく、ローテーション下位のイニングイーター向きか。

12.
エド・ハワード(SS)/Ed Howard:20歳
(A)80G 302AB 4HR 18BB 98K .225/.277/.315/.592
◯SS守備 肩 / △素材型 打撃 / ✖アプローチ 
20年ドラフト全体16位指名。滑らかな動作、素早い動き、柔らかなハンドリング、平均以上の強肩からプラスのSSディフェンダーになれると評判。一方の打撃は未完成。プロデビューはOPS.592、三振率30.1%/四球率5.5%とアプローチ面の課題を露呈した。ドラフト時は打撃の評価も高かっただけに、雑なアプローチを修正して才能を開花させられるか。

13.
ネルソン・ベラスケス(OF)/Nelson Velazquez:23歳
(A+/2A)103G 385AB 20HR 30BB 132K .270/.333/.496/.829
◯パワー 守備 肩 / △コンタクト アプローチ
プロ5年目にして自己最多の20本塁打を放つなどパワーポテンシャルが開花。ゴロ性の打球割合を減らし、フライ性の打球を増やせたことが好結果につながった。またオフのAFLでは、すり足打法に変更するなどコンパクトなフォームに切り替えて26試合で打率.385・9本塁打をマーク。AFLのMVPに輝いた。守備でも強肩を武器にBaseball Prospectusの出す守備指標FRAAで+9.4を記録した。
Nelson Velazquez


14.
ミゲル・アマヤ(C)/Miguel Amaya:23歳
(2A)23G 79AB 1HR 21BB 22K .215/.406/.304/.710
◯アプローチ 肩 / △スピード 集中力 TJ手術明け
パナマ出身の大型捕手。21年は前腕の痛みで23試合の出場にとどまると、オフにはTJ手術を受けた。打撃はマイナー通算四球率10.6%の選球眼と二桁本塁打程度のパワーを兼ね備えており、守備面もよく磨かれている。強肩を武器にマイナー通算盗塁阻止率38%、21年も12試合という限られたサンプルだが45%をマークしている。攻守の能力はレギュラー捕手にふさわしい水準であり、故障から健康に復帰できるかがポイントとなるだろう。
(A+/2A)4.16ERA 80.0IP BB/9=3.5 K/9=10.1 K/BB=2.90
◎速球 / △コマンド 変化球 リリーフ向き? 
MAX98マイルのライジングファストボールが武器の剛腕。変化球の安定感がイマイチだがスライダーは平均以上のボールになり得る。速球の威力に加えスタミナも豊富で、50%以上のゴロ率を記録するなどのプラス面もあるが、チェンジアップ&コマンドの精度が高くなく、体も大きくないためブルペンに回るリスクが高い。球種を絞ってリリーフに転向すればクローザーも狙えるだろう。

16.アレクサンダー・カナリオ(OF)/Alexander Canario:22歳
(A/A+)107G 408AB 18HR 43BB 125K .230/.300/.431/.732
〇パワー 肩 / △素材型 両翼向き / ×アプローチ
クリス・ブライアントとのトレードで獲得したプロスペクトの1人。圧倒的なパワーポテンシャルの持ち主だが極度のフリースインガーであり、打率.230・三振率27.4%とヒットツールに課題がある。守備ではルート取りが拙く危なっかしいため、強肩を生かせるRFが最もフィットするだろう。攻守に荒さが目立ち、クリント・フレイジャーのような控え外野手止まりに終わる可能性あり。


17.
ヨヘンドリック・ピアンゴ(OF)/Yohendrick Pinango:20歳
(A/A+)108G 421AB 5HR 31BB 69K .276/.327/.373/.700
◯コンタクト / △両翼向き / ✖パワー
パワーレスだが卓越したコンタクト能力の持ち主で、アプローチ良くフィールド全体にヒットを量産する。21年はリーグ平均よりも3歳以上若いA+においても打率.289をマークするなど健闘した。すでに成熟した体格と平均的なスピード&肩の強さから守備はLF専念が既定路線だろう。

◯速球 3球種 / △素材型 実績
下半身を有効に使えるようになったことで17年に89マイル止まりだった速球は最速97マイルにまで上昇。チェンジアップの扱いに長け、課題とされてきたブレーキングボールもナックルカーブを習得。3球種で平均以上の評価を得ている。ローテーションポテンシャルの持ち主だがプロ4年でフルシーズン経験がなく、22年こそは健康なシーズンを送りたいところだ。
(2A/3A)110G 403AB 18HR 45BB 134K .223/.303/.427/.729
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト アプローチ
コンタクト&アプローチは要改善だが傘下トップクラスのバットスピードを誇り、21年は自己最多の18本塁打を放った。元々はSSを守っていたアスリートであり、21年は内外野を幅広くプレー。打撃の安定感を高めることができればキケ・ヘルナンデス(BOS)やクリス・テイラー(LAD)のようなスーパーユーティリティーになれるかもしれない。
(R)0.00ERA 4.0IP BB/9=2.3 K/9=20.3 K/BB=9.00
◯体格 カーブ / △素材型 / ✖コントロール
21年ドラフト3巡目の高卒左腕。90-93マイルの4シームとスピンレート2800rmp前後のカーブのコンビネーション。6フィート3の長身を生かしたエクステンション大のフォームもプラス材料。高校時代は二刀流で投手としての実戦経験は浅いが、今後経験を積んでいけば大化けする可能性を秘めている。現段階では制球が壊滅的で捕手も取れないようなすっぽ抜けボールも少なくない。

Plus One Prospect

(A)4.79ERA 41.1IP BB/9=5.2 K/9=11.3 K/BB=2.17
◎速球 /△変化球 素材型 / ✖コントロール
昨夏にアンドリュー・チェイフィンとのトレードでOAKから加入の右腕。90マイル後半を計測する強烈なライジングファストボールが武器で、第2球種の縦カーブも落差抜群。打者の手元で切れるカッターと平均以下のチェンジアップも時折交える。球威は申し分ないがコントロールが悪く、先発に残るには磨かれる必要がある。

マックス・ベイン(RHP)/Max Bain:24歳
(A+)5.52ERA 93.0IP BB/9=5.4 K/9=10.9 K/BB=2.02
◯速球 カーブ / △コントロール
大学卒業後にドラフト指名されず米独立へ。ツイッターで自身の投球動画を投稿し”就活”していたところ、CHCとの契約に成功。21年はAで21先発すると防御率は5.51と振るわなかったが、K/9=10.9と支配力は示した。コンスタントに96-98マイルを計測する速球を高めに、落差の大きいカーブ&スライダーを低めに集めて空振りを誘う。パレンシア同様にコントロールに課題があり、リリーフとして早期昇格を目指すことになるか。

ザッカリー・リー(RHP)/Zachary Leigh:24歳
(R/A+)1.04ERA 8.2IP BB/9=3.1 K/9=17.7 K/BB=5.67
◯速球 / △コントロール フォーム
21年ドラフト16巡目のカレッジシニア右腕。出所の見にくい91-95マイルの4シームを軸に、スライダー&チェンジアップはどちらも空振りが取れる。プロでは短いイニングでの起用だったこともあり、MAX98マイルを計測。ギクシャクしたフォームと要改善なコマンドを含めてリリーフで輝くタイプか。

(A/A+)79G 264AB 5HR 25BB 86K .224/.323/.318/.641
◯肩 運動能力 / △素材型 スピード コンタクト
18年に20万ドルで入団とアマチュア時代の評価はあまり高くなかったが、20歳にしてA+まで昇格を果たすなど急成長中。打撃ではコンパクトかつ力強いスイング、守備ではアスレチックさが目を引く。とはいえ攻守に未完成であり、育成には長い時間がかかるだろう。

ヨナサン・ペルラザ(OF)/Yonathan Perlaza:23歳
(A+)99G 357AB 15HR 38BB 95K .280/.350/.479/.829
◯パワー / △守備 スピード
21年は自己最高の15本塁打・24二塁打・OPS.829とブレーク。豪快なパワーが武器のスイッチヒッターで、右打席OPS.811/左打席.833と両打席で結果を出している。守備は両翼専門で、DHでも29試合に出場するなど不得意。ユニバーサルDH導入をチャンスにしたい。

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