2022年2月12日土曜日

2022 MIAMI MARLINS TOP 20 PROSPECTS

2022 MIAMI MARLINS 

TOP 20 PROSPECTS

Eury Perez

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.
ユーリー・ぺレス(RHP)/Eury Perez:19歳
(A/A+)1.96ERA 78.0IP BB/9=3.0 K/9=12.5 K/BB=4.15
◯速球 奪三振 3球種 体格 コントロール / △素材型
昨季急成長を遂げたエースポテンシャル。19年の契約時に80マイル中盤だった速球は、平均94.9マイル/スピンレート2671rmpに成長。カーブ&チェンジアップもプラスピッチ候補で、6-8/200と大柄ながら身体操作も◎でメカニックも滑らか。依然として身体的な伸びしろを残しており、可能性は無限大。
Eury Perez

(2A/3A)2.27ERA 111.0IP BB/9=3.4 K/9=10.5 K/BB=3.10
◎球速 スライダー / △体格 先発経験 チェンジアップ
20年ドラフト全体3位指名。最速100マイルの速球&90マイル前半に達するスライダーはいずれも20-80スケールで70評価と絶品。先発経験の浅さとアンダーサイズな体格から先発適性に疑問をもたれていたが、22先発で111イニングを投げ切り、防御率2.27と不安を払拭。力感のない滑らかなフォームでコントロールも◎。チェンジアップの向上が先発として大成できるかの鍵を握る。
Max Meyer


3.カリル・ワトソン(SS)/Kahlil Watson:19歳
(R)9G 33AB 0HR 8BB 7K .394/.524/.606/1.130
◯打撃 スピード / △素材型 SS守備
事前の21年ドラフトランキングではMLB公式5位、Baseball Americaで6位に付けていたが、MIAが全体16位でスティールに成功。上手く育てば5ツール揃った大型SSになり得る高卒選手。パワー&コンタクトを両立し、スピードもプラス評価。SS守備のフットワークに課題があり、俊足を生かしてCF転向の可能性もある。
Kahlil Watson

◎速球 / 〇コマンド チェンジアップ / △体格 故障明け 
21年は肩の故障により全休。6-0/185と体はあまり大きくないが、
最速101マイルの速球と平均89マイルのチェンジアップ&スライダーでトンネルを通す。20年はメジャーデビューし7先発で防御率3.46、ワイルドカードでも5回無失点と好投を披露した。速球平均97.6マイルは2020年のMLB先発投手で両リーグ3位だった。春季トレーニングには万全の予定だが、健康に復帰できるか。

(A/2A/3A)2.93ERA 61.1IP BB/9=3.7 K/9=13.5 K/BB=3.68
(MLB)5.81ERA 26.1IP BB/9=6.5 K/9=9.6 K/BB=1.47
◎速球 / 変化球 奪三振 / △コマンド
コマンドに課題があるが、投げているボールはエース級。平均96.7マイルのランニングファスト、縦に落ちるスライダー&カーブ、平均92マイルの高速チェンジアップをバランス良く投げ込む。MLBでもイニング以上の奪三振を奪うなど球威は通用しているので、コマンドを磨いてMLBの打者に適応していけるかがポイントとなるだろう。
Edward Cabrera
(2A)1.77ERA 71.1IP BB/9=3.4 K/9=12.5 K/BB=3.67
◯速球 スライダー 奪三振 / △TJ手術明け
20年ドラフト4巡目。大学では通算防御率4.00、BB/9=4.6と不安定だったが、プロでは別人のように好投。しかし昨夏にTJ手術を受け、来季は全休が濃厚。力感のない滑らかなフォームを習得しコントロールが大幅に改善。角度の利いた93-96マイルの4シームとプラスのスライダー、平均的なチェンジアップのコンビネーション。
Jake Eder


7.
ジョー・マック(C)/Joe Mack:19歳
(R)19G 53AB 1HR 20BB 22K .132/.373/.208/.581
◯打撃 アプローチ 肩 / △素材型
21年ドラフト全体31位指名。攻守を両立した捕手への成長が期待される高校生。成熟したアプローチでライナー性の打球を量産し、平均以上の打者になれる可能性を秘めている。プラスの強肩の持ち主で、レシービングなど全体的な守備力を磨く必要はあるが、少なくとも捕手には残れるとの見立て。

8.ホセ・サラス(SS)/Jose Salas:19歳
(R/A)55G 200AB 2HR 22BB 51K .305/.391/.405/.796
◯パワー スピード / △素材型 アプローチ
19年に契約金280万ドルで入団したベネズエラン。祖父、父、おじがベネズエラのプロ野球でプレーというサラブレッド。「20-20」を狙えるスイッチヒッターSSで、ポテンシャルは高い。バットコントロールが良い一方で、何でも当てに行くアプローチのせいでウィークコンタクトが多く、Aでは平均打球速度が84マイルと悪かった。アプローチを磨く必要あり。

9.
イアン・ルイス(2B)/Ian Lewis:19歳
(R)43G 149AB 3HR 11BB 24K .302/.354/.497/.851
◯パワー スピード / △素材型  
バハマ出身プロスペクト。速球に強く、小柄ながら素早いスイングでバレル性の打球を量産できる。Rでは全安打の45%が長打とパワーポテンシャルも見せた。守備は長い目で見ると2B向きとされているが、平均以上のスピードと小回りの利く俊敏性から内野にはとどまれるだろうとの見立て。
(A/A+)4.60ERA 78.1IP BB/9=4.4 K/9=9.7 K/BB=2.21
◯体格 速球 カーブ / △コントロール チェンジアップ
20年ドラフト2巡目。ドラフト後にTJ手術を受けたが、21年は19先発とローテーションを回し経験を積んだ。6フィート7の長身を生かした角度のある4シーム&縦カーブのコンビネーション。高校時に90-93マイルだった球速はAで平均92.4マイル/最速96.3マイルに到達し、チェンジアップも向上をたどった。フォームを固めて制球難を改善したい。

11.
JJ ブレデイ(OF)/JJ Bleday:24歳
(2A)110G 397AB 12HR 64BB 101K .212/.323/.373/.695
◯パワー 肩 守備 / △両翼向き 21年不調
19年ドラフト全体4位指名。大学屈指のスラッガーとしてプロ入りも、昨季は大不振だった。それでもオフのAFLではOPS1.035と復調を見せており、来季の復活に期待したい。20年に15ポンドの増量に成功するとスピーディさが増し、Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAで+12.2を記録するなど守備が上達。投手としても活躍した強肩と併せてプラスのRFディフェンダーになりうる。

(A+/2A)4.36ERA 97.0IP BB/9=2.4 K/9=11.1 K/BB=4.62
◯カーブ 奪三振 / △チェンジアップ 被弾多い
20年ドラフト3巡目。20年ドラフティーNo.1と評されたカーブが武器で、90-94マイルの高スピンの4シームとのコンビネーションで三振を量産する。A+では11先発/防御率3.79・BB/9=0.9と抜群の内容も、2Aでは9先発で防御率5.18・BB/9=4.5と苦戦。コマンド&チェンジアップの発達が先発に残れるかを左右するだろう。
13.エバン・フィッター(RHP)/Evan Fitterer:22歳
(R/A)4.15ERA 30.1IP BB/9=3.0 K/9=9.8 K/BB=3.30
◯速球 カーブ / △素材型 
19年ドラフト5巡目。名門UCLAへの進学が内定していたが、オーバースロットとなる契約金150万ドルでスティールに成功した右腕。91-95マイルの動きに富んだ速球と鋭いカーブを主体に4球種を織り交ぜる姿は、「球威を足したカイル・ヘンドリクス(カブス)」と形容される。

14.
イディ・キャッぺ(SS)/Yiddi Cappe:19歳
(DSL)55G 189AB 2HR 19BB 35K .270/.329/.402/.731
◯SS守備 肩 パワー / △素材型 コンタクト
21年1月に契約金350万ドルで入団したキューバ出身の大型SS。6フィート3の長身細身の体型は若き日のカルロス・コレアを連想させる。スムーズな守備動作とプラスの強肩からSSとして長く育成させる見込み。打撃は大振りで改善点も多いが、スイング自体は力強くパワーポテンシャルあり。
(2A/3A)114G 401AB 23HR 79BB 146K .224/.367/.456/.823
◯パワー 肩 / △両翼向き コンタクト
19年ドラフト3巡目。筋肉質でプラスのパワーポテンシャルの持ち主。2Aで打率.231・三振率29%とヒットツールは荒いが、フライボールに特化したアプローチでリーグトップタイの23ホーマーを放った。守備では強肩かつ守備範囲もあり適性はRFだが、守ろうと思えばCFも行けるとの見立て。
(A+/2A)3.89ERA 85.2IP BB/9=3.4 K/9=9.0 K/BB=2.69
(MLB)5.03ERA 34.0IP BB/9=5.3 K/9=8.5 K/BB=1.60
◯変化球 / △耐久性 球威
16年ドラフト全体7位左腕。4シームは平均90.3マイルとパワーレスだがホップ変化が大きく、変化量の大きいスライダー&チェンジアップ&カーブを上手く織り交ぜてストライクゾーンを上下左右に揺さぶる。ストライクゾーンへの投球割合は悪くなく、むしろ初球ストライク率はMLB平均を上回っているにもかかわらず、球威不足からか与四球は多い。ローテーション下位向きか。

17.ジョージ・ソリアーノ(RHP)/George Soriano:23歳
(A/A+)3.43ERA 89.1IP BB/9=3.7 K/9=11.5 K/BB=3.08
◯速球 スライダー 奪三振 / △チェンジアップ コントロール
力強い速球&スライダーを武器に三振が取れる右腕で、チェンジアップ&コマンドを磨けばローテーション入りが狙える。サイド気味のスリークォーターから放たれる速球はAで平均93.4マイルを計測し、平均スピン2600rmp超のスライダーは空振り率47%を記録。第3球種のチェンジアップは投球割合15%ながら空振り率40%と高水準だった。

18.
コディ・モリセット(2B/3B)/Cody Morissette:22歳
(A)34G 137AB 1HR 20BB 38K .204/.308/.299/.608
◯コンタクト / △パワー
21年ドラフト2巡目。コンタクト&アプローチに優れており、大学3年間で打率.337をマークしたアベレージヒッター。ライナー/ゴロ性の打球が多く、本塁打を量産するタイプではないだろう。大学では2B/3Bでプレー。3Bとしては肩が不足しており、2Bがフィットするとの見立て。

19.ニック・ナイダート(RHP)/Nick Neidert:25歳
(3A)3.67ERA 68.2IP BB/9=2.8 K/9=6.8 K/BB=2.48
(MLB)4.54ERA 35.2IP BB/9=5.8 K/9=5.3 K/BB=0.91
◯コントロール 変化球 / △速球
速球は90マイル前半と支配的ではないが、ストライクを積極的に攻めるコントロールと度胸を備えており、スカウトからはティム・ハドソン(元ジャイアンツ)と比較される。21年は変化球が軒並み好スタッツも、4シームが被打率.323・Run Value+5と打ち込まれた。ローテーション下位のイニングイーターとして働くには、速球の質やコマンドを改善する必要がある。

20.グリフィン・コナイン(OF)/Griffin Conine:24歳
(A+/2A) 108G 394AB 36HR 58BB 185K .218/.330/.531/.860
◯パワー 肩 / △スピード 両翼向き / ✖コンタクト
球宴2度の元メジャーリーガー、ジェフ・コナインの息子。21年はマイナー2位タイとなる36ホーマーを放つなど自慢のパワーポテンシャルを十分に発揮。三振率40.1%とヒットツールへの不安を払拭できるか。19年シーズン前に禁止薬物の使用が発覚し、50試合の出場停止処分を受けた過去あり。

Sleeper Prospects

アントニオ・ベレス(LHP)/Antonio Velez:25歳
(A+/2A)2.55ERA 99.0IP BB/9=1.0 K/9=8.5 K/BB=8.45
◯コントロール 3球種 / △球威 先発経験 年齢
5巡目までに短縮された20年ドラフトでは指名されず、ドラフト外でMIAに入団した。大学ではドラフト1巡目右腕のCJバンアイクの陰に隠れ、リリーフ起用だったが、プロでは先発に回り防御率2.25・K/BB=8.45と好投した。コントロールに長けており、速球&スライダー&チェンジアップのコンビネーションで打者を崩す。

(R)46G 156AB 0HR 15BB 59K .218/.295/.321/.615
◯肩 / △素材型
18年に契約金30万ドルで入団したベネズエラン。スラリとした体型でハイポテンシャル。打撃は現段階では非力だが、成熟すればパワーとアベレージを両立した打者になり得る。守備面ではアマチュア時代はSSも、プロでは3Bメインに転向。肩は強いが走力は平凡。

(A/A+)37G 138AB 5HR 6BB 44K .319/.367/.486/.852
◯21年好成績 / △年齢
21年ドラフト18巡目ながらOPS.852と好デビューを飾った。フリースインガーながらパンチ力があり、37試合で5本塁打を放った。大学ではSSとしてプレーしていたが、プロでは3Bメインに転向。来季24歳と年齢面にハンデを抱える。

(A/A+)120G 440AB 15HR 68BB 103K .300/.399/.468/.867
◯打撃 / △守備走塁 年齢
ヒッティングプロスペクト。19年ドラフト17巡目と下位指名の出身ながら打撃の完成度が高く、21年は打率.300・15本塁打・OPS.867をマーク。四球率13.2%とアプローチも磨かれている。元々は外野が本職だが、昨季は1Bメインでプレーした。来季25歳とホステトラー同様に年齢面にハンデあり。

(A)88G 299AB 3HR 33BB 75K .224/.309/.308/.617
◯守備 スピード / △打撃
20歳ながらAで攻守に健闘。SS,3B,2Bを中心にCFもこなすなどユーティリティーぶりを発揮し、Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAでは+11.5を記録。打撃では低打率ながらも四球率9.6%をマークするなどアプローチ面で進歩があった。昨季17盗塁(2失敗)と足も使える。

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