2022年2月13日日曜日

2022 NEW YORK METS TOP 20 PROSPECTS

2022  NEW YORK METS 

TOP 20 PROSPECTS

Francisco Alvarez


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.
フランシスコ・アルバレス(C)/Francisco Alvarez:20歳
(A/A+)99G 327AB 24HR 55BB 89K .272/.388/.554/.941
◯パワー 打撃 肩 / △素材型 スピード 捕手守備
18年に契約金270万ドルで入団のベネズエラン。ダブルプラスのパワーポテンシャルを秘めた攻撃型捕手で、若くして速球、変化球どちらも苦にせずバレル性の打球を量産する。一方の守備面は発展途上。着実に向上中とはいえ、21年は59試合マスクをかぶって14パスボール&12失策とまだまだ。肩の強さは平均以上だが盗塁阻止率は22%にとどまった。
Francisco Alvarez
(A+/2A)91G 332AB 12HR 46BB 98K .292/.382/.473/.855
◯打撃 肩 パワーポテンシャル / △ゲームパワー
19年ドラフト全体12位指名。パワーと辛抱強さを兼ね備えたスラッガーで、バレル性の打球を量産できる。6フィート3の体格と打球速度の速さからパワーポテンシャルを秘めており、昨季の22二塁打を本塁打に転換できるかがポイント。3B守備は要改善だがバスケ&アメフトでも活躍の運動能力を磨けば光るかもしれない。昨季はLFでも18試合に出場した。

3.
ロニー・マウリシオ(SS)/Ronny Mauricio:21歳
(A+/2A)108G 423AB 20HR 26BB 112K .248/.296/.449/.745
◯パワー 肩 守備 / △スピード 3B向き? アプローチ
フリースインガーで打率.248・四球率5.7%とヒットツールは黄色信号だが、20歳のシーズンで20本塁打を放つなどパワーポテンシャルを秘める。打球速度も優秀なため、選球眼などの打撃技術を磨けばMLBでも20本塁打以上が見込めるだろう。SS守備ではスピードが平凡ながら強肩&打球判断力でカバーしており、Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAでは+10.5をマークした。SSで守備プラスを出しながら20本塁打以上できれば低打率でもWAR2.5~3.5程度が見込めるだろう。
Ronny Mauricio

4.
マット・アラン(RHP)/Matt Allan:21歳
◯速球 カーブ 奪三振 コントロール / △素材型 TJ手術明け
19年ドラフト3巡指名ながら1巡目相当となる契約金250万ドルで入団の高卒右腕。球威、体格、メークアップ、力感のないフォームどれも◎。最速97マイルの速球にダブルプラスのカーブをゾーンの低めにコマンドできる。チェンジアップも平均以上のボールになり得る可能性を示しており、ポテンシャルはローテ2番手クラス。TJ手術により昨季は全休。22年半ばの復帰予定。
Matt Allan

(2A/3A)83G 310AB 25HR 33BB 100K .281/.352/.581/.933
◯パワー 肩 / △スピード 3B守備
フライボールに特化したアプローチで長打を量産するパワーヒッター。21年は選球眼に改善が見られ、逆方向も有効に使って自己最多の25本塁打をマーク。大振りで高打率は望めないだろうが、MLBでも30ホーマーを狙えるポテンシャルだ。ドラフト時はSSも守備範囲が狭く、今では3B/LFに。1B転向の可能性もあり、ライアン・マウントキャッスル(BAL)のようなキャリアを辿るか。
Mark Vientos

(A)76G 302AB 5HR 23BB 104K .258/.326/.384/.710
◯パワー 肩 CF守備 / △素材型 / ✖アプローチ 
19年に契約金205万ドルで入団の大型ドミニカン。ダイナミックな5ツールCFで、中でもパワーツールが高評価。昨季の平均打球速度は90.1マイルと優秀だったが、コンタクト率とボール球スイング率に課題があり、アプローチを磨いていくことが求められる。契約後に増量しスピードは平均レベルに落ちたが、強肩で守備センスも良くCF/RF向き。

7.
ドミニック・ハメル(RHP)/Dominic Hamel:23歳
(2A)0.00ERA 3.0IP BB/9=0.0 K/9=21.0
◯速球 スライダー / △チェンジアップ
21年ドラフト3巡目。高いスピンレートを誇るMAX96マイルのライジングファストボールで空振りを量産し、スライダー&カーブもよく切れる。コントロールやチェンジアップの質は平均的であり、ローテーション下位もしくはリリーフで輝くタイプか。

8.
キャルビン・ジーグラー(RHP)/Calvin Ziegler:19歳
〇速球 / △素材型 コントロール チェンジアップ
21年ドラフト2巡目の高校生。アスレチックで力強いフォームから投げ込まれる常時93マイル、最速97マイルのランニングファストが特長。シュート方向に鋭く伸び上がる軌道のため、よく空振りが取れる。第2球種のカーブは決め球としてもカウント球としても確立している。80マイル中盤のチェンジアップは軌道が良いだけに、ロケーションや扱いを磨いていけば有効な第3球種になれるだろう。

(A)4.59ERA 96.0IP BB/9=3.6 K/9=7.4 K/BB=2.08
◯速球 体格 / △素材型 コントロール
1年間Aで投げ抜き、特にラスト10登板中6試合で6イニング以上を投げるなどスタミナ面もアピールした。6-7/244の恵まれた体格から投げ下ろされる平均93.5マイルのシンカーを主体にグラウンドボール率49%をマークした。第2球種のスライダーも空振り率41%と有効だった。体格と球威はイニングイーターに適任であり、コマンド&チェンジアップの向上がカギとなるだろう。

(A/A+)105G 389AB 6HR 64BB 146K .244/.354/.368/.722
◯パワー スピード / △素材型 / ✖コンタクト
三振が多くハイリスクだが、プラスのパワーポテンシャルを秘めた素材。辛抱強いアプローチで甘い球を強く叩き、Aでは平均打球速度91.4マイルを計測。30盗塁を決めるなど足も使える。A+昇格後にコンタクト率が68%→58%へと大幅に落ち、三振率も38%と上昇したため、コンタクトの向上が今後の課題だろう。元々はSSだったが昨季は3B/CFでプレー。

11.ホセ・ブットー(RHP)/Jose Butto:24歳
(A+/2A)3.83ERA 98.2IP BB/9=2.2 K/9=10.0 K/BB=4.58
◯チェンジアップ 奪三振 / △カーブ リリーフ向き?
21年は傘下2位の110K、自己ベストのK/9=10.0をマークするなど支配力が向上。傘下ベストとも評されるチェンジアップと平均93マイルの4シームとのコンビネーションでゾーンを積極的に攻める。ブレーキングボールの質が平凡なため、マルチイニングリリーバーの方が輝けるか?

12.カリル・リー(OF)/Khalil Lee:24歳
(3A)102G 292AB 14HR 71BB 115K .274/.451/.500/.951
(MLB)11G 18AB 0HR 0BB 13K .056/.056/.111/.167
◯出塁率 肩 スピード / △打撃 両翼向き?
20年にアンドリュー・ベニンテンディが絡んだ三角トレードでKCから加入。辛抱強いアプローチで21年は3Aでリーグトップの出塁率.451&四球率18.3%、同8位のOPS.951と開花。MLBでは打てなかったが、平均以上の走守を併せて第4の外野手にうってつけ。守備はRFが最もフィットするとの見立て。

(2A)79G 304AB 14HR 35BB 85K .257/.332/.487/.819
◯パワー アプローチ OF守備 / △体格 2B守備
身長5フィート7と小柄ながらパワーと選球眼を兼ね備えており、18,19,21年と平均以上のwRC+を記録するなど打撃での貢献が期待できる選手。特に21年は14本塁打・26二塁打・四球率10.1%といずれも自己ベストをマーク。プロ入り後は2Bに転向も、昨季は大学時代の本職だった外野に再コンバート。Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAで+11.2と好成績を残した。

14.
ニック・プラマー(OF)/Nick Plummer:25歳
(2A/3A)117G 386AB 15HR 73BB 126K .280/.415/.479/.894
◯21年ブレーク アプローチ / △守備指標
15年にSTLから1巡指名。故障や不調でマイナーでは苦戦していたが、昨季プロ7年目にして開花。自己最多の15本塁打を放ち、3Aまで登りつめた。オフにFAとなり、マイナー契約でNYMに移籍してきた。アプローチの良いミドルヒッターで、パワーも覚醒の兆し。スピードも平均以上で外野3ポジションOK。即戦力の控え外野手として来季中のMLB昇格に期待。

15.
トーマス・ザパッキー(LHP)/Thomas Szapucki:26歳
(A/A+/2A)4.10ERA 41.2IP BB/9=6.0 K/9=8.9 K/BB=1.46
(MLB)14.73ERA 3.2IP BB/9=7.4 K/9=9.8 K/BB=1.33
◯3球種 奪三振 / △耐久性 コントロール リリーフ向き?
キレの良い4シームとカーブのコンボで三振が取れ、昨季はMLBデビューも経験。球持ちが良く、低めのリリースポイントから投げ込んでくるため打者は球速以上に打ちにくい。しかしマイナー6シーズンで最も投げられたのが19年の61.2回であり、先発投手に必要な頑丈さを備えているとは言い難い。コントロールにも課題があり、ブルペンが適任だろう。

16.
JT シュワーツ(1B)/JT Schwartz:22歳
(A)25G 82AB 0HR 13BB 12K .195/.320/.256/.576  
◎コンタクト / △パワー
21年ドラフト4巡目。アプローチ&コンタクトの磨かれた巧打の一塁手で、名門UCLAの主軸打者として21年は打率.396をマークした。高打率が望める一方で、パワー面は不透明であり、一塁という長打力が求められるポジションでどのようにアピールしていけるか。守備は一塁に限られる。

(3A)58G 195AB 10HR 31BB 66K .246/.354/.456/.810
(MLB)24G 23AB 1HR 1BB 8K .174/.208/.391/.600  
〇パワー / △コンタクト 守備
アプローチは荒いが、マイナーで5シーズン連続二桁本塁打中のパワーが武器の攻撃型二塁手。長くツインズ傘下でプレーしてきたが昨季は4球団を渡り歩き、最終的にNYMに落ち着いた。守備は決して得意ではなく、2BもしくはLFが適任と目されており、不安定な打撃と併せてレギュラーというよりもユーティリティー向きか。

(A+/2A/3A)3.73ERA 115.2IP BB/9=2.3 K/9=7.6 K/BB=3.38
◯コントロール 21年ブレーク / △球威 年齢
故障続きだった17年ドラフト37巡目左腕が、プロ6年目にしてブレーク。MAX93マイルと球威は平凡だが、抜群のコントロールで狙い球を絞らせない。高めの4シームと低めのスライダーがアウトピッチ。MLB未到達にもかかわらず、すでに27歳という年齢面がネック。

19.ヘイデン・センガー(C)/Hayden Senger:25歳
(A+/2A)61G 224AB 5HR 19BB 78K .263/.341/.429/.770  
〇肩 守備 / △アプローチ
元々は守備先行型の捕手だったが、ジワジワと打撃を伸ばしている。21年はA+での11試合でOPS.966をマークし2Aに昇格すると、そこでも50試合/17長打とパワフルな内容。守備でも強肩を武器に盗塁阻止率32%、フレーミング指標もプラスを記録した。派手さはないが、攻守の能力はバックアップとして及第点だろう。

20.
マイク・バシル(RHP)/Mike Vasil:22歳
(R)1.29ERA 7.0IP BB/9=0.0 K/9=12.9
◯4球種 コマンド / △実績
21年ドラフト8巡目。大学のシーズンでは16先発で防御率4.52と今一つだったが、Rでは7回1失点10Kと好投を見せた。MAX96マイルの速球と70マイル台の高スピンのカーブを主体に4球種をコマンドよく投げ込む。フルシーズンで飛躍なるか。

Sleeper Prospects

エリック・オージー(RHP)/Eric Orze:24歳
(A+/2A/3A)3.08ERA 49.2IP BB/9=2.5 K/9=12.1 K/BB=4.79
◯スプリット 奪三振 コントロール / △リリーフ専門
2度のガンを乗り越え、20年ドラフトで5巡指名。リリーフプロスペクトながら昨季はプロ1年目にして3Aまで昇格。来季中のMLB昇格も射程圏内だ。90マイル中盤の速球と絶品スプリットのコンビネーション。100マイルを出すようなクローザー級の球威はないが、ブルペンの一角として戦力になってくれるだろう。
Eric Orze

ジョエル・ディアズ(RHP)/ Joel Diaz:18歳
(DSL)0.54ERA 50.1IP BB/9=1.6 K/9=11.3 K/BB=7.00
◯速球 / △素材型
21年1月に契約すると、DSLで06年以降では歴代4位となる防御率0.54と好デビューを飾った。アマチュア時代に80マイル後半だった速球は92-96マイルを計測するまでに急成長。カーブ&チェンジアップへの感覚も良い。長い目で見ていきたい。

ホセ・ペロザ(3B)/Jose Peroza:22歳
(A/A+)102G 359AB 12HR 54BB 111K .254/.365/.421/.786 
〇パワー 肩 / △スピード
パンチ力があり、21年は自己最多の12本塁打・22二塁打を放つなどブレーク。四球率12.6%と見極めも良かった。A+昇格後は数字を落としたので、22年の適応に期待したい。守備では強肩が武器で3B適性も、守備範囲に課題あり。2B/1Bもこなせる。

(A+/2A)84G 337AB 9HR 19BB 73K .285/.337/.454/.791  
〇スピード 守備 コンタクト / ✖パワー
元NFL選手ジョン・マンガムの息子。ミシシッピ州立大時代にはカンファレンスレコードとなる383安打をマーク。パワー皆無のスラップヒッターだったが、昨季はA+/2Aで9本塁打を放つなどパンチ力もつけた。俊足を生かしたCF守備は素晴らしく、Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAで+5.1をマークした。

(A)31G 113AB 1HR 15BB 24K .327/.421/.451/.872  
〇コンタクト 複数ポジションOK / △パワー
名門UCLAで4年間プレーした後、昨ドラフトで7巡指名を受けてプロ入りした。大学ラストイヤーにして打率.356と好成績を残すと、Aでも打率.327と打ち続けた。大学では二遊間を中心に外野でもプレー。長打力はないが複数ポジション守れるユーティリティー性が強み。

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