2022年2月4日金曜日

2022 TEXAS RANGERS TOP 20 PROSPECTS

2022 TEXAS RANGERS 

TOP 20 PROSPECTS

Josh Jung


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.
ジョシュ・ヤング(3B)/Josh Jung:24歳
(2A/3A)78G 304AB 19HR 31BB 76K .326/.398/.592/.990
◎打撃 / 〇パワー 肩 / △スピード
19年ドラフト1巡目。滑らかなスイングで二塁打を量産するヒットツールが武器。パワー面に疑問を持たれていたが、21年は78試合で19本塁打、平均打球速度も91.1マイルと優秀だった。元々は遊撃だったがスピードが平均以下のため三塁転向。堅実なグラブ捌きと平均以上の肩の強さはホットコーナーに適任と見られている。3Aで開幕を迎える予定で、順調なら22年半ばにはMLBデビューを飾るだろう。完成型は「3割・25本」。
Josh Jung
◎速球 / 〇奪三振 変化球 / △スタミナ コントロール 一発病
21年ドラフト全体2位指名。凄まじいノビを誇るMAX99マイルの速球が武器のパワーピッチャー。変化球も切れ、大学ではK/9=14.6、全米1部トップタイの179Kをマークするなど高い奪三振能力が光る。一方で6-1/205と先発投手としてはサイズ不足で、メジャーでローテーションを回せるかが未知数。ボールの質は申し分ないだけに、スタミナ面の心配を払拭できるか。
Jack Leiter

3.
コール・ウィン(RHP)/Cole Winn:22歳
(2A/3A)2.41ERA 86.0IP BB/9=3.2 K/9=11.2 K/BB=3.45
◯速球 4球種 フォーム / △素材型 
18年ドラフト1巡目の高卒右腕。20年の教育リーグで力をつけると、21年は開幕から好投を続け、フューチャーズゲームの先発マウンドを託されるなどブレークを飾った。90マイル中盤の速球&プラスのカーブを主体に4球種を織り交ぜる。特に21年はチェンジアップの向上に取り組んだ。運動能力が高く、フォームも滑らかで長いイニングを投げるための適性も備えている。
Cole Winn

(A+)105G 416AB 19HR 40BB 130K .267/.342/.486/.827
◯パワー 2B守備 / △コンタクト
現段階では荒削りだが「20-20」級のアップサイドを秘めている。21年はラインドライブ率27.1%/フライ率31.3%とバレル性の打球を量産。打球速度も平均90.8マイル/最速112マイルと優秀で打撃のポテンシャルはかなり高い。また2B専門と見られてきた守備でも2BとSSをほぼ半分ずつ守ってFRAA+7.8(
Baseball Prospectusが出す守備指標)と向上を辿った。打率はともかく、20HR級のパワー&2Bや3Bに専念すれば平均以上の守備力からジャズ・チザム(MIA)のようなWAR2.5程度の働きが見込めるだろう。
(R/A)3.06ERA 35.1IP BB/9=3.1 K/9=14.3 K/BB=4.67
◯速球 奪三振 運動能力 / △耐久面
18年ドラ2。19年はTJ手術、20年はコロナでシーズン休止と不運が重なり、21年にようやくプロデビュー。手の骨折で9登板にとどまったが、90マイル中盤のライジングファストボールを武器にK/9=14.3と支配的な投球を見せた。オフのAFLでも6先発で防御率1.91と好投した。変化球の精度向上と耐久面の証明ができればローテーション半ばクラスのポテンシャル。

6.
エバン・カーター(OF)/Evan Carter:19歳
(A)32G 106AB 2HR 34BB 28K .236/.438/.387/.825
〇打撃 スピード CF守備 / △素材型
Baseball Americaのドラフトトップ500にも入っていなかったが、20年ドラフト2巡目でTEXが指名。スムーズなスイングで打撃の才能が抜きん出ており、ブランドン・ニモ(NYM)と比較される。Aでは32試合の出場にとどまったが四球率23.3%/三振率19.2%と上質なアプローチを示し、平均打球速度91マイルとハードコンタクトを量産していた。CFに残れるスピード&守備センスも備える。(A)111G 413AB 12HR 49BB 110K .266/.345/.404/.749
◯守備 スピード 肩 / △素材型
ロナルド・アクーニャ(ATL)の弟。体は大きくないが、ゆったりとした一本足打法から素早く力強いスイングでライナーを量産する姿は兄と重なるものがある。兄のような傑出したポテンシャルはないがチームトップの12本塁打を放つなど着実に進歩を見せている。プロ入り前は二塁かセンターへの転向が濃厚と見られていたが、飛躍的に向上を遂げ、遊撃にとどまれる可能性を示した。
(A/A+/2A)78G 288AB 13HR 43BB 62K .309/.429/.535/.963
◯コンタクト アプローチ / △パワー 2B向き?
19年ドラフト2巡目。プラスツールはないが完成度の高いユーティリティータイプ。打撃はアプローチよくライナーを量産し、ボール球には手を出さない。守備の
本職はSSだが、多くのスカウトは守備範囲を考慮して2Bが適任だと見ている。トミー・ラステラのような攻撃型ユーティリティーが将来像だろう。
(R/A+/2A)62G 229AB 17HR 25BB 72K .275/.371/.590/.960
◯パワー / △スピード アプローチ 2B守備
20年ドラフト1巡目指名。パワーとアベレージを両立した攻撃型二塁手。フライボール特化のアプローチでヒットツールに懸念があるが、適応できれば「.280・25本塁打」との評判。一方でガッシリ体型で足も速くないため、二塁守備は平均から平均以下との評価。三塁や外野に移る可能性もある。
(A/A+)110G 404AB 20HR 47BB 73K .327/.401/.542/.943
〇打撃 パワー スピード / △3B守備
19年ドラフト11巡目。20年にマイク・マイナーとのトレードでOAKから加入すると、21年はマイナーで本塁打、二塁打、盗塁の「20-20-20」を達成するなど大ブレーク。コンパクトかつ力強いスイングでライナー性の打球を量産する。一方で守備面は不透明。3Bとして上位でプレーするのは厳しいと見られ、1B転向が濃厚。教育リーグではLFも経験した。
Dustin Harris


11.サム・ハフ(C/1B)/Sam Huff:24歳
(R/2A/3A)61G 224AB 16HR 21BB 97K .246/.317/.496/.813
◯パワー 肩 / △コンタクト スピード 膝の状態
19年にマイナーで28ホーマーを放つなどブレーク。20年はメジャーデビューすると10試合で3本塁打を放つなど印象的な活躍を見せた。しかし21年は膝の手術で出遅れると調子が上がらず、MLB昇格は叶わなかった。アプローチは荒いがメジャーでも30本も狙える長打力は魅力。守備ではマイナーで盗塁阻止率48%の強肩が強み。フットワーク&ブロッキングも向上を辿っているが、21年は膝の手術の影響もあり1Bに専念。

12.
リッキー・バナスコ(RHP)/Ricky Vanasco:23歳
◯速球 奪三振 / △素材型 コントロール チェンジアップ
19年にA-/Aで計11先発して防御率1.81・K/9=13.6と好投。MAX99マイルの速球と平均以上のカーブのコンビネーション。21年はTJ手術により公式戦での登板はなかったが、秋の教育リーグでは健康な姿を見せた。来季の本格ブレークに期待したい。

13.アーロン・ザバラ(OF)/Aaron Zavala:22歳
(R/A)22G 75AB 1HR 13BB 20K .293/.419/.400/.819
◯打撃 / △パワー 
21年ドラフト2巡目。コンパクトなスイングでラインドライブに徹した中距離打者で、ヒットツールがプラス評価。現段階でのパワーは平均以下だが、フライボール重視のアプローチに転身すれば15-20本塁打も可能と見るスカウトも。スピード&RF守備は平均的な評価にとどまる。

14.
テコア・ロビー(RHP)/Tekoah Roby:20歳
(A)2.45ERA 22.0IP BB/9=2.9 K/9=14.3 K/BB=5.00
◯カーブ 奪三振 / △素材型 体格
20年ドラフト3巡目の高卒右腕。身長6フィート1と体格はそこまでではないが、高スピンの4シーム&カーブを武器に6先発でK/9=14.3と三振の山を築いた。チェンジアップは発展途上だが左打者の外角低めに逃げていく軌道で、経験を積んで安定感が磨かれば、良い第3球種になるだろう。22年のブレークに期待。

15.
マキシモ・アコスタ(SS)/Maximo Acosta:19歳
(R)17G 61AB 1HR 3BB 15K .246/.279/.393/.673
◯打撃 スピード 肩 / △素材型 手術明け
19年に契約金165万ドルで加入の18歳。ツールや体格からグレイバー・トーレス(ヤンキース)と比べられる大器。すでに高い打撃技術を身に付けており、平均以上の打者になり得る。守備は傑出していないが、SSとして必要な資質を見せており、ポジションに残れるとの見立て。21年は肩の胸郭出口症候群の手術により17試合の出場にとどまった。22年は春季トレーニングから万全の予定。

16.イェイソン・モロベル(OF)/Yeison Morrobel:18歳
(DSL)51G 185AB 1HR 30BB 25K .270/.395/.411/.806
◯打撃 肩 / △素材型
21年1月に契約金180万ドルで入団した原石。20ホーマー以上を狙える素早いバットスピード&DSLでBB>Kをマークの成熟したアプローチから打撃のポテンシャルは高い。21年は全試合CFを守ったが、体格が成熟すれば強肩を生かしてRFに移ることになるだろう。

17.キャメロン・カーリー(SS)/Cameron Cauley:19歳
(R)24G 94AB 0HR 8BB 31K .255/.311/.383/.694
◯コンタクト スピード / △素材型 パワー 肩
21年ドラフト3巡目の高卒SS。身長5フィート10ながらフィジカルに恵まれており、高校ではアメフトのワイドレシーバーとしても鳴らした。平均以上のスピードと高校生離れした打撃技術を兼ね備える。守備力はSSとして及第点も、平均的な肩の強さ等から2BやCFの方がフィットするとも。

18.トレバー・ハウバー(2B/OF)/Trevor Hauver:23歳
(A/A+)99G 351AB 15HR 84BB 125K .274/.416/.473/.889
◯打撃 / △守備 スピード 肩
ジョーイ・ギャロのトレード相手として昨夏NYYから加入。選球眼と打球速度を兼ね備えており、Statcastの搭載されていたAでは平均打球速度90.7マイル&ボール球スイング率21%といずれも優秀な数値を残した。一方で走守の能力は平均以下。NYY傘下では2Bを守っていたが、TEX傘下加入後はLFに回されている。

19.
A.J. アレクシー(RHP)/A.J. Alexy:24歳
(2A/3A)1.66ERA 65.0IP BB/9=3.7 K/9=10.5 K/BB=2.81
(MLB)4.70ERA 23.0IP BB/9=6.7 K/9=6.7 K/BB=1.00
◯速球 カーブ / △コントロール
17年にダルビッシュ有とのトレードでLADから獲得した右腕。速球&カーブがプラスピッチで、21年は3Aで好投しMLBデビューも経験した。平均93.3マイルのフォーシームは縦変化が平均+2.5インチあり、被打率.114・Run Value-2と効果的だった。一方で変化球のコマンドに苦戦。速球&カーブは良いだけに、リリーフで球種を絞って調整すれば化ける可能性あり。

20.グレン・オット(RHP)/Glenn Otto:26歳
(2A/3A)3.20ERA 95.2IP BB/9=2.3 K/9=12.6 K/BB=5.58
(MLB)9.26ERA 23.1IP BB/9=3.1 K/9=10.8 K/BB=3.50
◯スライダー / △速球 対左打者
大きく横滑りするスライダーを新たに習得したことが功を奏し、昨季25歳にしてブレーク。ジョーイ・ギャロの見返りの1人としてNYYから加入した。MLBデビュー戦で5回2安打無四球無失点7Kと完璧な投球をしたが、その後は5先発で防御率11.78と打ち込まれてしまった。速球が被打率.378・Run value+7と投球の足を引っ張った。22年はローテーション入りを争う。

Sleeper Prospects

ミッチェル・ブラット(LHP)/Mitchell Bratt:18歳
(R)0.00ERA 6.0IP BB/9=0.0 K/9=19.5
◯3球種 / △素材型 球威
21年ドラフト5巡目。カナダ出身だがコロナウィルス拡大の影響を受け、カナダ国内でのプレー環境が制限されることになったため、アメリカの高校に転校。80マイル中盤だった速球は、21年に90-95マイルを計測するまで成長。カーブ&チェンジアップも効果的に扱え、ローテーション下位ポテンシャル。

(R)3.38ERA 29.1IP BB/9=5.5 K/9=14.7 K/BB=2.67
◯速球 カーブ 奪三振 / ✖コントロール
90マイル後半の4シームにスピンレート3000rmpに迫るカーブのコンビネーション。Rでは19試合にリリーフ登板し、K/9=14.7と支配的な投球内容。コントロールにばらつきはあるが、ボール単体の力は素晴らしい。来季の投球に注目したい。

(R)51G 177AB 10HR 18BB 80K .254/.340/.531/.871
◎パワー / ✖コンタクト
凄まじいパワーポテンシャルを秘めており、Rではリーグ2位の10本塁打をマーク。TEX公式によれば打球速度115マイルのホームランも放った。昨季のMLBで115マイル以上の打球を放ったのは25人だけであり、アプローチの荒さを改善できれば、メジャーでも有数のパワーヒッターになれるはずだ。
Yosy Galan


(A)73G 242AB 10HR 42BB 85K .256/.372/.463/.834
◯パワー / △コンタクト 肩
20年ドラフト5巡目の高卒SS。二桁本塁打相当のパワー&SSでもOK程度の守備力を兼ね備える。素手でバットを構え、豪快なフルスイングで広角に長打を量産し、四球率14.6%と見極めも良かった。高校ではSSメインも、プロでは2B,3B,SSと幅広く守った。

ジェイス・イーズリー(OF)/Jayce Easley:22歳
(A)98G 311AB 1HR 78BB 83K .244/.403/.309/.712
◯スピード CF守備 アプローチ / △打撃 / ✖パワー
21年は傘下トップの70盗塁をマークするなど自慢の俊足を十分に発揮した。守備でも
2BからCFに転向するとBaseball Prospectusの出す守備指標FRAAで+15.9を記録。打撃は5-8/151と小柄でパワーレスながら四球率19.3%/三振率20.7%とゾーンコントロールが巧み。

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