2022年3月25日金曜日

2022 ARIZONA DIAMONDBACKS TOP 20 PROSPECTS

2022 ARIZONA DIAMONDBACKS

TOP 20 PROSPECTS

Jordan Lawlar


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.ジョーダン・ラウラー(SS)/Jordan Lawlar:19歳
(R)
2G 5AB 0HR 1BB 1K .400/.500/.600/1.100
◎5ツール / △素材型 
21年ドラフト全体6位指名の大型SS。傑出した5ツールを備えており、トッププロスペクトのボビー・ウィットJr(KC)と比較する声も。高校ではやや空振りの多さが目立ったので、プロで修正していきたい。Rで2試合出場した後に肩の関節を損傷し、手術を行った。
Jordan Lawlar


2.
コービン・キャロル(OF)/Corbin Carroll:21歳
(A+)7G 23AB 2HR 6BB 7K .435/.552/.913/1.465
◎スピード / ◯打撃 CF守備 / △肩 故障明け
19年ドラフト1巡目の高卒選手。ジャコビー・エルズベリー(元BOS他)やジョニー・デーモン(元NYY他)と比較されるリードオフCF。
フィールド全体にラインドライブを量産し、ダブルプラスのスピードを生かした守備走塁も優秀。21年はスイング時に肩の関節を損傷しシーズン終了となる手術を行った。プロ3年で49試合の公式戦出場にとどまっている。マイナーでの実績では3位のトーマスに劣るが、ポテンシャルは上。
Corbin Carroll


3.アレク・トーマス(OF)/Alek Thomas:22歳
(2A/3A)106G 435AB 18HR 52BB 99K .313/.394/.559/.953
◯コンタクト スピード CF守備 / △パワー 肩
18年ドラフト2巡目。小柄だが俊足巧打でCF守備も素晴らしく、アダム・イートン(元CWS他)やブレット・ガードナー(元NYY)と比較されている。本塁打を量産するタイプではないが、マイナー通算で打率.312・OPS.883・四球率10.0%と実績は十分であり、ソリッドプレーヤーになってくれるだろう。
Alek Thomas

4.ヘラルド・ペルドモ(SS)/Geraldo Perdomo:22歳
(A/A+)85G 298AB 5HR 49BB 82K .238/.357/.359/.716
(MLB)11G 31AB 0HR 6BB 6K .258/.378/.419/.798
◯アプローチ 肩 SS守備 スピード / △パワー
パワーは
平均以下だが、プラスのSS守備と出塁能力の高さが光るソリッドプレーヤー候補。21年は打撃不振に苦しんだが、シーズン中盤からスイング強化に励んで8,9月は打率3割超え、特に9月はOPS1.010と復調を見せた。昨季後半の調子が続けば、ニック・アメッドを追いやって次期SSレギュラーとして計算できるだろう。
(A/A+)3.76ERA 95.2IP BB/9=3.1 K/9=11.0 K/BB=3.55
◯速球 4球種 コントロール / △素材型 球速不安定
バリー・ジト(元SF他)と比べられる19年のドライチ高卒左腕。すでに4球種を扱うことができ、速球とカーブの2球種がプラスピッチ候補。特に速球は高校時90マイル前後だったものがプロ入り後に最速97マイルと成長著しい。6-5/195の恵まれた体格とクオーターバックとしても活躍の運動能力の高さからさらなる伸びしろが期待できる。しかし21年はシーズン通して球速が安定せず、先発としての調整力に課題あり。

6.
ライン・ネルソン(RHP)/Ryne Nelson:24歳
(A+/2A)3.17ERA 116.1IP BB/9=3.1 K/9=12.6 K/BB=4.08
◎速球 / 〇奪三振 / △チェンジアップ
平均94マイル、最速で90マイル後半に届く高スピンの速球が武器のパワーピッチャー。21年は課題の制球が向上を遂げ、マイナー全体3位タイの164Kを奪うなどブレークを飾った。平均以下のチェンジアップも向上中。

(A+/2A)3.98ERA 110.2IP BB/9=2.9 K/9=11.8 K/BB=4.03
◯速球 スライダー 奪三振 / △体格 耐久面
アンダーサイズな体格と制球面の不安からリリーフ向きと目されていたが、21年はその評価を覆す快投。MAX100マイルの4シームと93マイル前後のツーシームを軸に、ダブルプラスのスライダーで打者を仕留める。カーブ&チェンジアップも平均以上のボールになる可能性を秘めており、耐久面の不安をクリアできればローテーション半ばポテンシャル。
(A-/A)69G 255AB 14HR 31BB 77K 17SB .282/.368/.514/.881(※19年)
◎パワー / ◯スピード 肩 / △素材型 コンタクト 精神面 2年間プレー無し
豪快なパワーとスピードを備えた5ツール候補で、完成型はジャスティン・アップトン(LAA)やアダム・ジョーンズ(元BAL他)か。しかし21年は精神的な問題により母国バハマで休養。ここ2シーズンプレーが無く、実戦経験を失ったことがどう響くか。22年は元気に春季トレーニングに参加している。
Kristian Robinson

(A/A+/2A)3.21ERA 131.2IP BB/9=1.9 K/9=10.9 K/BB=5.71
◯コマンド / △プラスピッチ無し
プラスピッチは持たないが、コマンド能力の高さが光る。93-94マイルの高スピンの4シームをスポットに投げ分け、スライダー&チェンジアップと組み合わせて打者を翻ろうする。すでに完成度は高く、22年中のMLBデビューも射程圏内。
Brandon Pfaadt

(R/A+/2A)4.42ERA 75.1IP BB/9=3.6 K/9=10.6 K/BB=2.97
◯速球 チェンジアップ 即戦力 / △一発病
20年ドラフト全体18位指名。完成度の高いカレッジ出身投手で、早期昇格が狙える。チェンジアップが武器のストライクスロワーだったが球速を伸ばしてドラフト前に評価を急上昇させた。元々90マイル前後だった速球は93-96マイルになり、カーブも成長。21年はややコマンドに苦しんだ印象だが、チームはローテーション半ばポテンシャルと期待を寄せる。

11.AJ ブコニッチ(3B)/AJ Vukovich:20歳
(A/A+)92G 368AB 13HR 22BB 105K .272/.320/.446/.766
◯パワー スピード / △素材型 アプローチ 3B守備
20年ドラフト4巡目の高卒スラッガー候補。6-5/210の体格にバスケットボールでも活躍した運動能力を兼ね備える。平均以上のパワーに昨季16盗塁とスピードも使える。純粋なコンタクト能力は悪くないが、変化球の見極めに課題あり。3B守備も不得意でBaseball Prospectusの守備指標FRAAでは-10.0を叩き出してしまった。LFや1B転向もあり得る。

12.
デイビーソン・デロスサントス(3B)/Deyvison De Los Santos:19歳
(R/A)62 227AB 8HR 26BB 67K .295/.370/.489/.859
◎パワー / △素材型 スピード 3B守備
ダブルプラスのパワーを秘めており、ミゲル・サノー(MIN)と比べられる大砲候補。荒っぽいアプローチを磨いていくことがブレークの鍵を握るだろう。守備能力は高くなく、現在は3Bを守っているが、将来的には1B転向が目されている。

(A+)4.12ERA 59.0IP BB/9=3.1 K/9=9.6 K/BB=3.15
◯速球 スライダー 体格 / △素材型 健康面
20年ドラフト全体33位指名。不安定ながら、好調時はインステップの角度あるオーバースローから90マイル後半の速球と縦スライダーを投げ下ろす。21年はシーズンを通して故障に悩まされ、自慢の速球は93マイル程度にとどまっていた。健康にシーズンを過ごして大学時代の球威を取り戻せるかがポイント。

14.ルイス・フリアス(RHP)/Luis Frias:24歳
(A+/2A/3A)4.93ERA 111.1IP BB/9=3.6 K/9=10.2 K/BB=2.80
(MLB)2.70ERA 3.1IP BB/9=13.5 K/9=8.1 K/BB=0.60
◎速球 / ◯カーブ / △リリーフ向き? コマンド
投球のダイナミックさは傘下No.1。力感あふれる垂直に近いオーバースローから最速99マイルの速球と縦に鋭く割れるスパイクカーブのコンビネーション。19年から第3球種にスプリットチェンジを習得した。マックスで力んで投げるフォームとコマンドの荒さからリリーフ向きとの見方が強い。
(2A/3A)85G 328AB 15HR 37BB 95K .253/.332/.500/.832
(MLB)24G 59AB 2HR 8BB 23K .220/.333/.373/.706
◎スピード / 〇CF守備 / △コンタクト
スピード&CF守備に優れており、打撃面でもキャリアハイの17本塁打を放つなど成長を見せた。MLBでの限られたサンプルではあるが、StatcastによるスプリントスピードはMLB全体7位と脚の速さはピカイチ。2A/3Aで三振率25.8%とやや三振が多く、コンタクトを改善できるかがレギュラーCFになれるかどうかを左右するだろう。

16.ライアン・ブリス(SS)/Ryan Bliss:22歳
(R/A)39G 165AB 6HR 13BB 42K .267/.326/.449/.775
◯コンタクト / △パワー 肩
21年ドラフト2巡目指名。身長5フィート9と小柄だがコンタクト能力に優れており、昨季大学で15本塁打(前年まで84試合で5本塁打)を放つなどパワーも開花の兆し。大学ではSS専門も平均以下の肩の強さからプロでは2B向きと見られている。パワーの開花が本物ならレギュラー2Bにふさわしいポテンシャル。

17.
ドリュー・エリス(3B)/Drew Ellis:26歳
3A)81G 296AB 20HR 46BB 87K .294/.399/.615/1.014
(MLB)28G 69AB  1HR 10BB 27K .130/.277/.203/.480
◯パワー 肩 / △スピード コンタクト
パワーと辛抱強いアプローチを兼ね備えている生粋のスラッガータイプ。また3B守備もマイナー生活を経て平均以上に向上した。MLBでは打率.130・三振率32.5%とコンタクトに苦しんだため、修正が必要だろう。3AでOPS1.014を叩き出した実力を発揮できれば正三塁手の道が見えてくるだろう。

18.セス・ビーア(1B/OF)/Seth Beer:25歳
(3A)100G 362AB 16HR 39BB 76K .287/.398/.511/.909
◯打撃 / ✖守備走塁
18年ドラフト1巡目の左のパワーバット。パワーとヒットツールを兼ね備えており、広角に長打を打てるのが強み。30本塁打を超すようなパワーヒッターというよりは、20本塁打前後で二塁打の多いタイプ。マット・アダムス(元STL他)が比較対象か。

(R/3A)46G 162AB 9HR 22BB 41K .296/.383/.562/.945
(MLB)12G 15AB 0HR 1BB 3K .133/.235/.200/.435
◯オールラウンド / △ツール 年齢
アーチー・ブラッドリーとのトレードでレッズから獲得したプロスペクト。プルヒッターで高打率が望めるタイプではないが「出塁率.350・15本塁打・15盗塁」が狙える。平均以上のスピードを生かして外野3ポジションが守れ、ハイフロアーな第四の外野手と見るスカウトが多い。打撃力を伸ばせるかがレギュラーになれるかを左右するだろう。
(R/A)24G 83AB 1HR 11BB 29K .265/.367/.422/.789
◯コンタクト / △守備
21年ドラフト2巡目指名。ヒットツールが高評価の攻撃型捕手で、アレックス・アビーラ(元DET他)と比較されている。大学1,2年ではいずれも打率.330オーバーも、ドラフトイヤーに打率.275と不振に陥った。捕手としての守備力にも疑問を持たれており、攻守に実力を証明する必要がある。1BやDHに回るリスクも。

Sleeper Prospects

(R/A)3.52ERA 53.2IP BB/9=1.2 K/9=9.9 K/BB=8.43
◯コマンド / △球威 体格
速球は90-92マイル程度と打者をねじ伏せるような球威はないが、抜群のコマンドが武器。21年は年上選手を相手にK/BB=8.43と素晴らしい数値を残した。速球を両コーナーに投げ分け、チェンジアップでタイミングを崩す。全体的な球威向上が先発に残るための鍵となるだろう。

(R/A)0.00ERA 10.0IP BB/9=4.5 K/9=16.2 K/BB=3.60
◯速球 チェンジアップ / △故障多い 実績
21年は肩の故障により10イニングの登板に終わったが、18K&無失点と目立ったパフォーマンスを見せた。躍動感のあるフォームからMAX97マイルの速球&スピンレート1000rmp未満のバルカンチェンジのコンビネーション。健康に投げられればブレークもあり得る。

バディ・ケネディ(3B)/Buddy Kennedy:23歳
(A+/2A)96G 348AB 22HR 50BB 98K .290/.384/.523/.907
◯パワー / △スピード 守備
マイク・トラウトを輩出したミルビルシニア高校からドラフトされた史上2人目の選手。パワフルなバッティングが自慢で、21年はA+/2AでOPS.907と素晴らしいシーズンを送った。一方でずんぐり体型で3B守備も平均以下なため、将来的なポジションが不透明。

クーパー・ハメル(OF/C)/Cooper Hummel:27歳
(3A)92G 293AB 12HR 63BB 61K .311/.432/.546/.978
◯アプローチ / △スピード 守備
昨夏エドゥアルド・エスコバーのトレードでMILから加入。四球率17.2%/三振率16.6%とゾーンコントロールが素晴らしく、マイナー5年でOPS.831をマークしている。メインは外野だが捕手
としても9試合に出場しているユーティリティー性から上手くハマればベンチ要員にフィットするだろう。

ネイフィー・カスティーヨ(OF/1B)/Neyfy Castillo:21歳
(A)103G 382AB 21HR 58BB 170K .230/.347/.453/.800
◯パワー スピード / ✖コンタクト
荒削りだがフィジカルに恵まれており、Aで21本塁打&26盗塁と「20-20」を達成。しかし三振率37.4%とヒットツールが脆く、MLB到達までの道のりは険しそうだ。守備は外野3ポジションに加えて1Bも守れるが、将来的には肥大化して1BかLFが適任との見立て。

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