2022年3月5日土曜日

2022 CHINCINNATI REDS TOP 20 PROSPECTS

2022 CHINCINNATI REDS

TOP 20 PROSPECTS

Hunter Greene

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.ハンター・グリーン(RHP)/Hunter Greene:22歳
(2A/3A)3.30ERA 106.1IP BB/9=3.3 K/9=11.8 K/BB=3.56
◎速球 / ◯スライダー メークアップ 体格 / △チェンジアップ
17年ドラフト全体2位指名。滑らかなフォームから最速104マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込むポテンシャルの塊。学業も優秀でメークアップの評価が高い。21年はTJ手術から復帰すると課題のコントロールを改善させてブレーク。次はチェンジアップの精度を上げていきたい。
Hunter Greene

2.ニック・ロドロ(LHP)/Nick Lodolo:23歳
(2A/3A)2.31ERA 50.2IP BB/9=2.0 K/9=13.9 K/BB=7.09
◯3球種 コマンド 即戦力 / △健康面
19年ドラフト全体7位指名。エースポテンシャルではないが完成度が高く、即戦力でローテーション半ばクラスの活躍が見込める。6フィート6の長身から90-94マイルの速球、スライダー、チェンジアップをコマンドよく投げ込む。投手としての実力は申し分ないが、肩の痛みでシーズンを終えており健康面が心配。

3.
エリー・デラクルーズ(SS/3B)/Elly De La Cruz:20歳
(R/A)61G 247AB 8HR 14BB 80K .296/.336/.539/.874
◎パワー スピード 肩 / ✖アプローチ 
パワー、スピード、肩の3ツールがダブルプラス評価を受けるポテンシャルの塊。しかしAで四球率4.8%/三振率31.0%、ボール球スイング率45.3%(MLB平均は20%)と選球眼に致命的な欠陥がある。それでもMLB平均を上回る平均打球速度89.3マイル、95マイル以上の打球割合43.4%をマークするなど実戦でもパワーを発揮できており、ヒットツールを磨ければどんでもない選手になり得る。
Elly De La Cruz


(A+/2A)3.39ERA 98.1IP BB/9=3.0 K/9=14.0 K/BB=4.64
◯奪三振 速球 カーブ 
ジェシー・ウィンカー&エウヘリオ・スアレスを放出したトレードのメインパッケージ。プロ入り後に急成長を遂げ、21年はSEA傘下トップの153Kをマークするなどブレーク。6-6/210の迫力ある体格から最速97マイルの速球とプラスのカーブを投げ込む。大学時代はBB/9=4.2と制球難だったが、プロ入り後はマイナー2年でBB/9=3.0と制球難を克服。ローテーション3-4番手級のポテンシャル。
Brandon Williamson

(R/A+)31G 106AB 3HR 17BB 24K .283/.389/.462/.851
◯打撃 スピード / △パワー 2B向き?  
高校時代の18年にもARIから1巡指名を受けたエリートで、名門UCLAに進学するとそこでも結果を残し、21年ドラフトでも1巡指名を受けてCIN入りを果たした。将来像をマイケル・ヤング(元TEX)と比較されており、完成度の高いコンタクトヒッター。大学時代は3BやCFも経験しており、プロでは2Bに回る可能性あり。
Matt McLain

(R/A)54G 201AB 12HR 17BB 65K .259/.332/.542/.874
◎パワー / ◯肩 / △素材型 RF向き? / ✖コンタクト
潜在的なパワーは20-80スケールで文句無しの80評価。シーリングに達することができれば40本塁打も夢ではない。しかしヒットツールに欠陥があり、空振りの多さが心配。Aでは三振率28%と空振りの多さは相変わらずだったが、ゴロ率を33%にとどめるなどフライ性の打球をキープし、ISO.286と長打を量産した。ショーケースで98マイルを計測した強肩は三塁に適任も、守備範囲とハンドリングの問題からRF向きと見るスカウトも多い。攻守にハイリスク。
Rece Hinds

(A)63G 209AB 7HR 51BB 100K .211/.380/.388/.767
◯パワー 肩 / △両翼向き? 素材型 / ✖コンタクト
20年ドラフト全体12位指名。スイングの美しさ&バットスピードの速さは20年ドラフト組でNo.1と絶賛されていた。ところがAでは三振率37.6%とコンタクト面に大苦戦。
マイナーでの三振率が30%以上で大成しているメジャーリーガーはジョーイ・ギャロ(NYY)ぐらいであり、このままコンタクトが改善されなければMLB到達すらできない可能性もある。守備ではスピード&ルート取りが平均以下でCFよりも両翼向きか。攻守のパッケージはジョック・ピーダーソン(ATL)を連想させる。

8.ジェイ・アレン(OF)/Jay Allen:19歳
(R)19G 61AB 3HR 8BB 12K .328/.440/.557/.997
〇5ツールオールラウンド / △素材型 LF向き?
21年ドラフト全体30位指名の高校生。アメフトのクオーターバックとしても鳴らしたアスリートであり、5ツール揃ったオールラウンドタイプ。RではOPS.997と好デビューを飾り、6-3/190のフィジカルからパワー面の伸びしろも期待できる。守備は最終的にLFに落ち着くと見るスカウトも。レッズ傘下出身のテイラー・トランメル(現SEA)が比較対象か。

9.
チェース・ぺティ(RHP)/Chase Petty:19歳
(R)5.40ERA 5.0IP BB/9=1.8 K/9=10.8 K/BB=6.00
◎速球 スライダー / △フォーム 素材型 チェンジアップ
今オフにソニー・グレイとのトレードでMINから加入。21年ドラフト1巡目の高卒右腕。MAX102マイルのシュート成分強めのランニングファストと打者の手元で切れるスライダーは20-80スケールでいずれも70評価とパワフル。マックスで力んで投げるフォームとアンダーサイズな体格から先発適性には疑問符。チェンジアップも未発達であり、育成に時間はかかるだろう。

(A+/2A)3.00ERA 111.0IP BB/9=3.0 K/9=10.5 K/BB=3.49
◯速球 スライダー 奪三振 / △チェンジアップ コマンド
最速100マイルで伸びのある速球にプラスのスライダー、平均以上のカッターを交える剛腕。コマンド&チェンジアップの精度が平均以下のため、先発として育成するにはまだ時間がかかりそうだ。それでも22先発中16試合で5イニング以上を投げ切り11勝を挙げるなど着実に先発投手としての力をつけている。

11.
マシュー・ネルソン(C)/Matheu Nelson:23歳
(R/A+)10G 28AB 0HR 6BB 17K .179/.343/.321/.664
◯パワー 肩 / △コンタクト 守備
大学2シーズンで7本塁打止まりだったが、ドラフトイヤーにして23本塁打を放つなど打撃面が覚醒。全体35位指名でCIN入りを果たした。しかしブレークを飾った昨季でさえも53試合/58三振、プロでも35打席で三振率48.5%と空振りの多さが懸念材料。守備では強肩だが捕球面に課題を残す。

12.ブライス・ボニン(RHP)/Bryce Bonnin:23歳
(R/A/A+)2.87ERA 47.0IP BB/9=3.3 K/9=13.6 K/BB=4.18
◯速球 スライダー 奪三振 / △コントロール リリーフ向き?
20年ドラフト3巡目。制球難のため大学最終年は4先発/防御率7.36と振るわなかったが、21年は11先発/防御率2.87と好投。94-99マイルのライジングファストボールを高めに、プラスのスライダーを低めに落として空振りを量産した。一方で第3球種が育っておらず、コントロールも依然として平均以下であるため、ブルペン転向のリスクを抱えている。

13.タイラー・カリハン(2B/3B)/Tyler Callihan:22歳
(A)23G 87AB 2HR 8BB 13K .299/.351/.437/.787
◯パワー 打撃 / △スピード 素材型 守備
19年ドラフト3巡目。U-18の米国代表でもプレーした経歴をもち、パワーとアベレージを兼ね備えた打撃面の評価が高い。打撃には疑う余地がない一方で運動能力には疑問。高校ではSSもプロでは早速2B/3Bに回った。レギュラー選手になるには守備を磨く必要がある。21年は故障で23試合の出場にとどまったが、22年は本格ブレークとなるか。
(R/A)4.15ERA 13.0IP BB/9=2.8 K/9=15.2 K/BB=5.50
◯スピンレート カーブ 奪三振 / △先発経験
大学4年にして先発に転向するとブレークを果たし、ドラフト2巡目でCIN入り。プロでもK/9=15.2を記録するなど持ち前の奪三振能力を見せた。速球はMAXでも95マイル止まりだが、高スピンの4シーム&カーブを軸に空振りの山を築く。リリーフに専念すれば早期昇格もあり得る。

15.ホセ・トーレス(SS/Jose Torres:22歳
(R/A)28G 105AB 5HR 10BB 19K .333/.387/.591/.977
◯SS守備 / △打撃 フリースインガー
21年ドラフト3巡目。21年ドラフト組No.1ディフェンダーにも挙げられていたSS守備が強み。フリースインガーでパワー&スピードのポテンシャルも平凡なため、攻撃面の評価は高くなかったが、R/AではOPS.977と大爆発。プロ入り後に打撃を伸ばしてトッププロスペクトに成長したジェレミー・ペーニャ(HOU)のようになるか。

16.
アラン・セルダ(OF)/Allan Cerda:21歳
(A/A+)87G 304AB 17HR 41BB 105K .250/.361/.523/.884
◯パワー フライ多い / △コンタクト CF守備 
パワーポテンシャルを高く評価されており、21年は自己最多の22二塁打&17本塁打マークした。またフライボールを打つ技術も身に付けており、グラウンドボール率はAで26.0%/A+で28.1%と昨季のMLBであればNo.1の低さであり、課題のコンタクト力を改善できればMLBでも本塁打を量産できる可能性あり。守備はCFメインでの出場だったが、Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAで-9.8を叩き出すなど両翼転向が目される。

(A+/2A)3.56ERA 101.0IP BB/9=2.9 K/9=9.7 K/BB=3.30
◯速球 カーブ / △第3球種
18,19年とスウィングマンとして起用されていたが、21年は1年間先発としてプレー。支配力が向上しキャリアハイとなるK/9=9.7をマークするなど自己最高のシーズンを送った。95マイル前後の4シームを高めに、85マイル前後のハンマーカーブを低めに集めるアプローチで打者をねじ伏せる。

18.
クリスチャン・ロア(RHP)/Christian Roa:23歳
(R/A/A+)3.53ERA 58.2IP BB/9=4.0 K/9=10.3 K/BB=2.58
◯4球種 コントロール / △健康面 与四球多かった
20年ドラフト2巡目。平均92マイルの速球を主体に4球種を織り交ぜるストライクスロワー。コントロールは良いはずだが、故障の影響か21年はBB/9=4.0と与四球の多さが目立った。それでもA+でのラスト4登板は18イニングで3失点と好投を見せており、来季に期待がもてる。

19.ジャクソン・ミラー(C)/Jackson Miller:20歳
(R)3G 4AB 0HR 2BB 0K .500/.714/.500/1.214
◯運動能力 / △素材型
20年ドラフト2巡目。プラスツールはないが攻守にオールラウンドで、一般的な捕手よりも運動能力が高いのが強み。打撃はシンプルなスイングでラインドライブ中心。ブロッキング&レシービングは要改善だが、守備動作や肩の強さは問題ないので、持ち前の運動能力も考慮すれば将来的には少なくとも平均レベルの守備力に育つだろう。21年は故障で3試合の出場にとどまった。

(A+)5.09ERA 76.0IP BB/9=4.5 K/9=10.8 K/BB=2.39
◯速球 運動能力 / △素材型 コマンド
ポテンシャルは傘下屈指も、それを生かしきれていない。MAX98マイルのフォーシーム、スライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーションで、運動能力の高さに支えられたフォームも再現性が高い。21年はコマンド難に苦しめられたが、8月はK/BB=4.00と改善の兆し。

21.ダニエル・ベロヒン(C)/Daniel Vellojin:22歳
(A)88G 283AB 7HR 72BB 73K .247/.401/.403/.803
◯肩 守備 アプローチ / △パワー
アスレチックな捕手守備が魅力で、21年は盗塁阻止率43%と好成績をマーク。打撃でも四球率19.9%/三振率20.2%と優秀なゾーンコントロールを見せた。21二塁打を放った一方で、最速打球速度104マイルと実戦でパワーを生かしきれておらず、長打力の向上が課題。

(R)50G 178AB 11HR 12BB 48K .315/.359/.573/.932
◯パワー / △素材型 守備
パワーポテンシャル。プロデビューとなった21年はRでの50試合で11本塁打・OPS.932と素晴らしい活躍を見せた。7盗塁を決めるなどスピードもまずまずで、CFでも7試合に出場した。しかしRFで36試合/7失策と守備面は課題材料。まだまだ未完成。

Sleeper Prospects

(R/A)2.29ERA 19.2IP BB/9=6.4 K/9=18.8 K/BB=2.93
◎速球 スライダー 奪三振 / △先発経験 / ✖コントロール
大学3年間で防御率6.00・BB/9=12.0と超ノーコンがネックだったが、プロでは先発に転向して短いイニングでの起用ながらも防御率2.29・K/9=18.8と支配的な投球を見せた。依然として与四球は多いが、速球は平均95.5マイル、スピンレート2500rmp、縦変化10インチといずれもMLBトップクラスの数値を記録。スライダーもAで空振り率80%と驚異的な数値を残した。

(R/A/A+)0.90ERA 10.0IP BB/9=0.9 K/9=12.6 K/BB=14.00
◯速球 3球種 / △コントロール 身長
21年ドラフト5巡目。93-95マイルで高スピンの4シームに平均以上のカーブ&チェンジアップのコンビネーション。大学ではBB/9=4.1とコントロール/コマンドに課題も、プロでは完璧な投球内容だった。自慢の速球はAで平均91.9マイル止まりだったが、スピンレートは2431rmpと素晴らしかった。

(R)1.59ERA 11.1IP BB/9=3.2 K/9=10.3 K/BB=3.25
◯速球 / △素材型
21年ドラフト8巡目。2年制のコミュニティカレッジを経て20歳でのプロ入りとなった。アームスピードは21年ドラフティー屈指との評価で、6-4/175の体格を含めて将来的には100マイルを狙える素材。93-95マイルの速球にスライダー、チェンジアップを交える。育成には長い時間がかかるだろう。

(R/A)28G 88AB 2HR 16BB 28K .239/.362/.375/.737
◯パワー スピード CF守備 / △コンタクト
21年ドラフト6巡目。ヒットツールに不安も、パワー・スピード・CF守備に優れるドリュー・スタッブス(元CIN他)タイプの外野手。Aでは打率.217・三振率27.7%と予想通りコンタクト面に苦戦した。2年目の来季は克服なるか。

(2A/3A)115G 441AB 10HR 19BB 52K .315/.354/.458/.812
◯コンタクト スピード 守備 / ✖パワー
BOS時代の18年には当サイトのトップ20入りしていた元原石。コンタクト&スピードが武器もパワーレスがネックでインパクト不足なシーズンが続いていたが、21年は自己最多の10本塁打を放った。外野守備でもBaseball Prospectusの出す守備指標FRAAで12.5を記録。第四の外野手にフィットするだろう。

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