2022年3月13日日曜日

2022 MILWAUKEE BREWERS TOP 20 PROSPECTS

2022 MILWAUKEE BREWERS

TOP 20 PROSPECTS

Aaron Ashby

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.
アーロン・アシュビー(LHP)/Aaron Ashby:24歳
(3A)4.41ERA 63.1IP BB/9=4.5 K/9=14.2 K/BB=3.13
(MLB)4.55ERA 31.2IP BB/9=3.4 K/9=11.1 K/BB=3.25
◎スライダー / ◯速球 奪三振 グランドボーラー / △コントロール
21年はMLBデビューすると先発にロングリリーフにクローザーに幅広く起用された。平均96.5マイルのハードシンカーはゴロを打たせるのに有効で、MLBでグラウンドボール率69.8%をマーク。決め球のスライダーは被打率.077・空振り率42%とMLBの打者相手にも絶対的で、第3球種のチェンジアップも被打率.167・空振り率34.6%と対右打者の決め球として効果的だった。課題のコントロールを改善できればローテーション2-3番手ポテンシャル。ブレイク・スネル(SD)やフレディ・ペラルタ(MIL)が比較対象か。
Aaron Ashby


(2A/3A)117G 431AB 6HR 60BB 83K .258/.348/.362/.709
◯アプローチ スピード SS守備 / △パワー 
未来の1番SS候補。21年に2A/3Aで20盗塁を決めたスピードと四球率12.1%/三振率16.7%をマークしたアプローチはリードオフ向き。パワーは平均以下で本塁打を量産するタイプではないが、一部スカウトは15-20本塁打を狙えるとも。現段階での将来像はJ.P.クロフォード(SEA)であり、パワーを伸ばせればさらにバリューを上げられるだろう。
Brice Turang


(A+/2A)64G 221AB 8HR 46BB 71K .258/.388/.412/.800
◎スピード / ◯肩 / △ゲームパワー 糖尿病 ゴロ多い
20年ドラフト1巡目。20年ドラフト屈指のアスリートで、20-80スケールで80評価のスピードがベストツール。CF守備も◎。20ホーマー級のパワーを秘めているが、ゴロ率60%以上と実戦でパワーを発揮できていない(昨季のMLBでゴロ率60%以上はライメル・タピアのみ)。ステージ3の1型糖尿病と闘いながらも懸命にプレーしている。
将来像はトレント・グリシャム(SD)か。
Garrett Mitchell

(A/A+)109G 396AB 27HR 63BB 105K .296/.403/.556/.958
◎肩 / ◯パワー スピード / △コンタクト 
20年ドラフト4巡目ながら21年はA/A+で27本塁打・30盗塁とブレーク。ヒットツールを不安視されているが、打率.296・三振率22%と大学時代よりも改善が見られた。守備では20-80スケールで80評価の強肩を有し、プラスのRFディフェンダーになれるとの見立て。上位レベルの投手にも対応できるかがポイント。

5.
ヘドベルト・ペレス(OF)/Hedbert Perez:19歳
(R/A)48G 185AB 7HR 9BB 59K .276/.330/.460/.790
◯パワー スピード / △素材型 / ✖アプローチ
19年に契約金70万ドルで入団。父ロベルトは99年にオリックスでもプレーの元メジャーリーガー。スムーズかつコンパクトなスイング軌道を身に着けており、平均以上のパワーと併せて打撃のポテンシャルは高い。しかし四球率4.5%とアプローチが荒く、特にA昇格後は四球率1.5%/三振率36.8%と最悪だった。現段階でのスピードは平均以上で、CFとして育成されているが、将来的にはLFが適任と見られている。

6.
サル・フレリック(OF)/Sal Frelick:22歳
(R/A/A+)35G 146AB 2HR 21BB 25K .329/.414/.466/.880
◎スピード / ◯コンタクト 守備 / ✖パワー
21年ドラフト1巡目。小柄ながらダブルプラスのスピードと卓越したコンタクトスキルからリードオフポテンシャルを示す。現段階ではスラップヒッターであり、ピークでも10-15本塁打程度だろう。守備は20年までRF、21年からCFに転向。経験は浅いが平均以上のCFになれる可能性あり。
Sal Frelick

(R)23G 68AB 2HR 12BB 10K .309/.434/.500/.934
◯パワー 肩 守備 / △素材型 スピード
19年に契約金20万ドルで入団すると急成長。攻守を両立した捕手への成長が期待されている。守備面ではアスレチックでプレート後方での機敏な動き、柔らかいキャッチング、プラスの強肩から平均以上の捕手になれると評判。打撃でもBB>Kをマークするなどゾーン管理ができ、平均以上のパワーポテンシャルも秘める。
(DSL)45G 159AB 5HR 23BB 28K .296/.386/.447/.833
 ◯スピード パワー / △素材型 肩
21年1月に契約金180万ドルで入団の原石。パワーとスピードを兼ね備えたアスリートで、アダム・ジョーンズ(元BAL他)のような5ツールCFに育つ可能性あり。DSLでは四球率12.2%/三振率14.8%と優秀なゾーンコントロールを見せた。アマチュアではSSもプロ入り後にCFに転向した。

(R/2A/3A)1.98ERA 77.1IP BB/9=4.9 K/9=10.7 K/BB=2.19
◯チェンジアップ 即戦力 / △四球増 球威
19年ドラフト1巡目。エースポテンシャルではないが即戦力のバックエンドSPタイプ。速球は88-92マイル程度で打者を圧倒する球威はないが、高めの速球と低めのチェンジアップのコンビネーションで打者を惑わす。21年は18先発で防御率1.98と優秀な結果を出した一方で、BB/9=4.9とコマンドに苦しんだ。球威不足なため、コマンドの出来がMLBに適応できるかを左右するだろう。
(R/A)46G 168AB 4HR 16BB 55K .268/.354/.470/.824
◯パワー 肩 SS守備 / △素材型 コンタクト
18年に契約金110万ドルで入団の原石。走攻守にオールラウンドさが光り、中でも守備力が際立っている。平均以上の強肩の持ち主で、グラブ捌きも柔らかい。スピードは平均以下だがポジショニングや打球勘が素晴らしく、SSでプラスのディフェンダーになり得る。打撃では三振率29%とコンタクトに課題を抱えるが15-20本塁打を狙るパンチ力を秘める。比較対象はニック・アーメッド(ARI)、理想型はウィリー・アダメス(MIL)か。

11.
フレディ・ザモラ(SS)/Freddy Zamora:23歳
(A/A+)92G 347AB 6HR 57BB 76K .300/.404/.421/.825
◯SS守備 肩 コンタクト / △パワー 
20年ドラフト2巡目。広大な守備範囲を誇るプラスのSSディフェンダーで、課題の打撃も成長中。非力で下位打線向きのポテンシャルながら、コンタクト&ゾーンコントロールが優秀で、フルシーズン1年目から結果を出した。特にA+昇格後は22試合で打率.342と好調だった。ちなみに父はニカラグアの元プロ野球選手。
(DSL/R)40G 117AB 1HR 17BB 12K .316/.409/.470/.879
◯打撃 / △素材型 両翼向き
21年1月に80万ドルで契約の原石。10代にして傑出した打撃スキルを備え、DSL/Rでは打率.316、OPS.879、三振数を上回る四球数を稼ぐなど優秀な打撃成績を残した。6-3/175という長身細身の体格と鋭いスイングからパワーもプラスポテンシャル。守備はCF/RFでプレーしたが、長い目で見ると両翼向きと見られている。
(R/A)26G 87AB 1HR 26BB 31K .241/.426/.322/.748
◯打撃 アプローチ / △守備 肩 
21年ドラフト1巡目指名。打撃の完成度が高く、華麗なスイングでコンタクトを量産し、ゾーンコントロールも優秀。大学のシーズンでは打率.383・13本塁打・OPS1.179・39BB/25Kと文句なしの成績を収めた。プロでは少ないサンプルではあるが苦戦していたため、来季の適応に期待したい。守備力は平均以下で2B向きとされており、選手としての成功は打撃にかかっている。

14.アントイン・ケリー(LHP)/Antoine Kelly:22歳
(R/A/A+)9.78ERA 19.1IP BB/9=8.8 K/9=12.6 K/BB=1.42
◯速球 奪三振 / ✖コントロール
19年のドラフト2巡目。20年の代替キャンプで評価を上げ、ジョシュ・ヘイダーと比較される声も上がっていたが、21年は肩の胸郭出口症候群の手術で出遅れるとシーズンでも制球難に苦しんだ。6フィート6の長身を生かした長いリーチから93-97マイルの勢いある速球を投げ込むポテンシャルはローテーション半ば級も、コントロールの悪さからヘイダー同様にリリーフが天職か。

15.
ジョー・グレイ(OF)/Joe Gray:22歳
(A/A+)110G 405AB 20HR 53BB 131K .252/.355/.499/.854
◯パワー スピード 肩 / △素材型 コンタクト
18年ドラフト2巡目の高卒選手。ハイリスクハイリターンな5ツールタイプで、18,19年と打率1割台に苦しんでいたが、21年は「20-20」を達成するなどポテンシャルを発揮した。しかし依然として三振率27.3%とコンタクトに課題を残す。平均以上のCF守備を含めてマイケル・テイラー(KC)が完成型だろう。
Joe Gray

(A/A+)89G 326AB 13HR 51BB 81K .258/.367/.442/.809
〇アプローチ 肩 / △捕手経験 
20年ドラフト3巡目。大学ではSSをメインにプレーしていたが、捕手としての指名となった。21年は序盤こそ捕手としてプレーしていたが、中盤からは主に3Bでの起用となった。打撃面では持ち前のパンチ力と選球眼を武器に13本塁打&四球率13.2%をマーク。捕手としては発展途上であるが、このまま攻守に成長し続ければスーパーユーティリティになれる可能性あり。

17.
ラッセル・スミス(LHP)/Russell Smith:23歳
◯コマンド チェンジアップ / △スライダー 球威 
21年ドラフト2巡目。打者を圧倒する球威はないが、コマンドが武器の技巧派左腕。90-94マイルの速球と平均以上のチェンジアップのコンビネーションで打者を惑わす。平均以下とされるスライダーの強度向上が今後の課題。バックエンドSPタイプだが、リリーフに専念すれば早期昇格も狙えるだろう。

18.
マリオ・フェリシアーノ(C)/Mario Feliciano:23歳
(R/3A)39G 130AB 3HR 5BB 32K .239/.287/.362/.648
◯パワー / △アプローチ スピード 健康面 
19年はAでリーグトップとなる19本塁打・81打点・長打率.477とブレーク。リーグのMVPも受賞した。21年は故障&不調で不本意なシーズンとなった。それでも捕手としては希少な長打力を秘めており、選球眼を改善できればMLBでも20ホーマーを狙える。まずは健康にシーズンを過ごし、攻守の安定感を高めていきたい。(A/A+)114G 427AB 11HR 69BB 71K .290/.401/.468/.870
◯コンタクト アプローチ / △パワー 肩 守備 
19年にキーオン・ブロクストンとのトレードでNYMから獲得したプロスペクト。コンタクト&選球眼が武器で、21年は四球率13.5%/三振率13.9%と優秀なゾーンコントロールを見せた。パワーは依然として平均以下ながら37二塁打&11本塁打とパンチ力を伸ばしている。内野全般をこなせるが、決して上手くはなく、攻守のポテンシャルはユーティリティー向きだろう。

20.
ローガン・ヘンダーソン(RHP)/Logan Henderson:20歳
◯チェンジアップ コントロール / △球威 
21年ドラフト4巡目。短大のワールドシリーズでは2勝を挙げる活躍でMVPを獲得した。低いリリースポイントから90マイル前半のライジングファストボールと落差大のチェンジアップでゾーンの高低を揺さぶる。コントロールも安定しており、球威を伸ばせれば先発としての可能性を上げられるだろう。

Sleeper Prospects

(R/A)2.33ERA 85.0IP BB/9=1.6 K/9=12.6 K/BB=7.93(※19年)
◯奪三振 コマンド チェンジアップ / △TJ手術明け / ✖球速
速球は88-90マイル止まりだが球の出所が見にくく、19年はマイナー全体6位となる三振率35.2%(85イニング以上)をマークするなど素晴らしいフォーマンス。平均以上のチェンジアップとの相性も抜群だ。6-3/185と体格も細いため、今後増量できれば球速も数マイルの上積みが見込める。実現すれば投球スタイルの近いマルコ・エストラーダ(前アスレチックス)が比較対象か。21年はTJ手術により全休。来季の復活に注目。

ルン・ジャオ(RHP)/Jolon Zhao:20歳
(R)
1.04ERA 8.2IP BB/9=2.1 K/9=13.5 K/BB=6.50
◯スライダー / △球速 素材型
中国人としては史上9人目となるマイナーリーガー。中国本土出身選手としては初のメジャーリーガーになれるか注目。14歳で140㌔を計測し、16歳では一部スカウトのスピードガンで95マイルを計測したとのレポートも。昨オフに参加したAFLでは最速89マイル止まりも、ベストピッチであるスライダーは平均スピンレート2703rmpをマーク。カーブ、カッター、ツーシーム、チェンジアップと多彩に投げ分ける。

(2A)4.40ERA 120.2IP BB/9=2.3 K/9=9.0 K/BB=3.90
◯カーブ コントロール / △年齢 / ✖球速
18年にドミンゴ・サンタナとのトレードでSEAから獲得したプロスペクト。21年は傘下トップの120.2回を投げ抜き、マイナー3年でK/BB=4.06をマークのコントロールと併せてイニングイーター適性を見せている。速球は90マイル前後だが、高スピンのカーブと左打者の外に逃げていくチェンジアップが効果的。

(R)40G 130AB 6HR 21BB 58K .208/.327/.369/.696
◯パワー スピード 肩 / △素材型 / ✖コンタクト
パワー&スピードのコンビネーションは要注目。三振率37.9%のコンタクト面を改善することができればブレークが見えてくるだろう。マイナーでは主にCFとして育成されているが、体格が成熟すれば強肩を生かせるRFが最もフィットするだろう。

(R)45G 142AB 5HR 30BB 43K .296/.419/.472/.890
◯パワー / △素材型 / ✖守備走塁
パワーが武器で、実戦で打球速度112マイルを計測するなどゲームパワーも示している。四球率17.4%とアプローチも辛抱強い。ずんぐりな体型で捕手としての能力は疑問符で、昨季は1Bのみでの出場だった。MLBに昇格するには打ち続けるしかない。

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