2022年3月20日日曜日

2022 PITTSBURGH PIRATES TOP 20 PROSPECTS

2022 PITTSBURGH PIRATES

TOP 20 PROSPECTS

Oneil Cruz

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。
(2A/3A)68G 271AB 17HR 28BB 69K .310/.375/.594/.970
(MLB)2G 9AB 1HR 0BB 4K .333/.333/.667/1.000
◎パワー 肩 / △SSとしては大きすぎる アプローチ
身長6フィート7と規格外の体格に規格外のツールを備えたSS。大柄な体格からSSとしては厳しいとの声もある一方でプラスのスピードとダブルプラスの肩から広い守備範囲を示しており、SSに残れる可能性は0ではない。転向するなら3BやRFがフィットするだろう。打撃では「20-80スケール」で80評価のパワーポテンシャルを秘めている。ヒットツールを懸念されているが、成長著しく3A昇格6試合で5本塁打、MLBでも9打数3安打1本塁打と覚醒の兆しあり。
Oneil Cruz


(R/A+)8G 26AB 3HR 4BB 10K .308/.387/.808/1.195
◯打撃 パワー 肩 / △スピード 守備
21年ドラフト全体1位指名。パワーと打撃技術を兼ね備えた攻撃型捕手で、大学では50試合で打率.370・15本塁打・OPS1.146と圧倒的な成績を残した。また四球率13.6%/三振率10.5%とゾーンコントロールにも隙がない。守備ではダブルプラスの強肩は申し分ないが捕球力に課題があり、三塁や外野に転向の可能性もある。
Henry Davis


(2A/3A)2.64ERA 58.0IP BB/9=2.0 K/9=12.7 K/BB=6.31
(MLB)0.00ERA 3.0IP BB/9=3.0 K/9=12.0 K/BB=4.00
◯速球 3球種 コントロール / △体格
ジェームソン・タイオンのトレードでNYYから獲得したプロスペクト。93-98マイルの4シーム、スライダー、カーブはいずれも高スピンでプラスピッチになり得る強烈なボール。フォームも滑らかで、BB/9=2.0をマークするなどコマンドも安定している。球威と制球力を兼備しており、ローテーション3番手相当のポテンシャルはあるが、アンダーサイズな体格から先発投手としての耐久面を不安視する声もある。

4.ニック・ゴンザレス(2B)/Nick Gonzales:23歳
(A+)80G 324AB 18HR 40BB 101K .303/.385/.565/.950
〇打撃 / △パワー 三振多い アウェイ成績
20年ドラフト全体7位指名。身長5フィート10とアンダーサイズだが、「20-80スケール」で70評価のヒットツールが自慢。プロ1年目からOPS.950と好成績を残した一方で、三振率27%と想定よりも空振りの多さが目立ち、また18本塁打中13本が打者有利な本拠地でのモノだったため、パワー面を
含めた全体的な打撃評価には疑問の声も多い。2B守備も平均的であり、打撃能力が本物であるかを証明していく必要がある。
Nick Gonzales


5.リオバー・ペゲーロ(SS)/Liover Peguero:21歳
(A+)90G 374AB 14HR 33BB 105K .270/.332/.444/.776
◯スピード コンタクト SS守備 / △パワー
ズバ抜けた運動能力の持ち主で走攻守にオールラウンド。19年オフにスターリング・マーテとのトレードでARIから移ってきた。打撃ではバレル性の打球を生み出すコンタクトが武器で、二塁打・三塁打も多いため体格がつけば本塁打も増えてくるだろう。28盗塁を決めた俊足に支えられた守備範囲は◎で、安定感を磨けば長くSSでプレーできるかもしれない。Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAでは+8.1をマーク。
Liover Peguero


(A+)3.04ERA 97.2IP BB/9=3.6 K/9=9.0 K/BB=2.51
◯速球 カーブ 伸びしろ グラウンドボーラー / △素材型
19年ドラフト1巡目。高校ではアメフトとの二刀流で、クオーターバックとして州大会を優勝している実力者。高校のチームにはピッチングコーチがおらず、投球はYoutubeで独学。プロでの練習を経て速球はMAX99マイルに到達した。4シーム、ツーシーム、プラスのカーブにカッター、チェンジアップと多彩な球種を織り交ぜ、20歳のシーズンにしてA+で結果を出した。またグラウンドボール率54.7%とゴロを打たせるのも得意。ローテーション3番手相当のポテンシャルと評される。
(A)98G 377AB 15HR 50BB 77K .294/.380/.512/.892
◯アプローチ コンタクト / △パワー 素材型
ジョー・マスグローブを放出した三角トレードでNYMから獲得したプロスペクト。スムーズなスイングで、アプローチ良くコンタクトを量産するスイッチヒッター。マイナー通算66試合で四球率12.2%/三振率17.3%と素晴らしいゾーンコントロールを披露しており、パワーがつけば面白いだろう。捕手としての守備力は発展途上だが、外野コーナーや一塁も経験するなどユーティリティー性も見込める。

(A)4.64ERA 66.0IP BB/9=4.6 K/9=14.0 K/BB=3.03
◯速球 変化球 奪三振 運動能力 / △素材型 コントロール
20年ドラフト2巡目。外野手としても評価を得ていたアスリートで、ハイポテンシャル。平均95.4マイルでスピンレート2500rmp超の4シームを軸に、スピンレート2600rmp超えのスライダー&カーブを交える。チェンジアップを含めて変化球3種はいずれも空振り率40%以上とキレが良く、課題のコントロールを改善できれば大化けする可能性を秘めている。

(A+/2A)112G 435AB 23HR 56BB 108K .306/.388/.552/.939
◯スピード パワー / △肩 LF向き
21年はスイング&アプローチの変更が功を奏し、A+/2Aで打率.306・23本塁打・OPS.939とブレーク。フライ性の打球を安定して打てるようになり、パワーが開眼した。プラスのスピードの持ち主で15盗塁を決めたが、平均以下の肩からCFよりもLF向きとの見立て。対左投手に対してもOPS.871と結果を残しており、やや荒いアプローチを改善させていけばレギュラーの道も見えてくるだろう。
Matt Fraizer


10.アンソニー・ソロメト(LHP)/Anthony Solometo:19歳
◯速球 コマンド / △素材型
21年ドラフト全体37位指名の高卒左腕。サウスポーながら最速96マイルを誇るポテンシャルと大きく腕を引くメカニクスからマディソン・バムガーナーと比較する声も。一般的な高卒投手よりもコマンドに優れており、完成度の高さが強み。癖の強いフォームを修正していきたい。

11.マイケル・バロウズ(RHP)/Michael Burrows:22歳
(A+)2.20ERA 49.0IP BB/9=3.7 K/9=12.1 K/BB=3.30
◯速球 カーブ 奪三振 / △チェンジアップ コマンド 
21年はA+で13先発して防御率2.20・K/9=12.1と目立ったパフォーマンス。常時94-95マイルを計測するパワフルな速球にプラスのカーブ主体の投球スタイル。平均以下のチェンジアップ&コマンドからリリーフで輝くタイプか。故障離脱があった上に、基本的に球数が多く4イニング前後しか投げられておらず、先発としては育成するには時間を要するだろう。

12.
ババ・チャンドラー(RHP/SS)/Bubba Chandler:19歳
(R)11G 30AB 1HR 5BB 16K .167/.324/.300/.624
◯二刀流 運動能力 / △素材型
21年ドラフト3巡目の高卒選手。高校では投打の二刀流に加えてアメフトでも活躍した生粋のアスリート。投打に粗削りながら野球に専念した環境でどれだけ能力を伸ばせるか注目。投手としてはMAX97マイル、野手としては両打ちSSと魅力大。

13.トラビス・スワゲーティ(OF)/Travis Swaggerty:24歳
(3A)12G 41AB 3HR 6BB 8K .220/.333/.439/.772
◯スピード CF守備 / △パワー 打撃
ドラフト時にはアンドリュー・ベニンテンディ(KC)と比べられたオールラウンダーも、プロでは伸び悩み中。21年は走塁で故障し12試合の出場に終わった。走守の能力はプラス評価であり、マイナー3年でOPS.724と平凡な成績にとどまっている打撃面を改善できればレギュラーCFになれるだろう。

(A+/3A)3.96ERA 52.1IP BB/9=3.8 K/9=11.4 K/BB=3.00
◯速球 グラウンドボーラー / △耐久性 変化球
19年ドラフト全体31位指名。92-94マイルのシンカーが武器のグラウンドボーラーで、エースというよりはイニングイーター寄り。スライダー&カッターが平均以上になる可能性がある球種だが、カーブ&チェンジアップは発展途上。21年は肩の故障による離脱もあり、健康面に不安を抱える。

15.
ロニー・ホワイト(OF)/Lonnie White:19歳
(R)9G 31AB 2HR 2BB 14K .258/.303/.516/.819
◎スピード / 〇パワー CF守備 / △素材型 コンタクト
21年ドラフト全体64位指名。高校ではアメフトのワイドレシーバーとしても有望視されていたパワフルなアスリートで、ダブルプラスのスピードが最大の武器。打撃はジャンカルロ・スタントン風の力強いスイングから強烈な打球を弾き返す。一方でRで三振率42%とヒットツールに課題があり、磨かれる必要がある。

16.ハドソン・ヘッド(OF)/Hudson Head:21歳
(A)101G 348AB 15HR 68BB 137K .213/.362/.394/.756
◯パワー スピード / △素材型 / ✖コンタクト
ジョー・マスグローブを放出した三角トレードのメインパッケージ。5ツールポテンシャルを秘めており、上手く育てば「20-20」も狙える。しかし大振りでコンタクトに課題があり、三振率31.6%、対左投手に対して打率.101と適応能力に黄色信号。それでもStatcastで平均打球速度87マイル、95マイル以上の打球を放った割合39.1%と実戦でもパワーを見せている点は評価したい。

17.
ミゲル・ヤフーレ(RHP)/Miguel Yajure:24歳
(A/3A)3.40ERA 47.2IP BB/9=2.6 K/9=8.5 K/BB=3.21
(MLB)8.40ERA 15.0IP BB/9=4.2 K/9=6.6 K/BB=1.57
◯球種 コマンド / △球威 耐久性
ジェームソン・タイオンのトレードパッケージとしてヤンキースから獲得したプロスペクト。21年は3Aでの9先発で防御率3.04と安定した投球を見せた。
抜群の制球力と多彩な球種を生かした投球が持ち味も、MLBでは球威不足から打ち込まれた。また肘の故障歴があり、健康面も心配。即戦力だが、上限はローテーション下位だろう。

(A)89G 320AB 7HR 38 22 5 54 116 .234 .354 .347 .701
〇パワー スピード 肩 / △素材型 エラー多い / ✖コンタクト
ジェームソン・タイオンのトレードでNYYから獲得したプロスペクトの1人。平均以上のパワーを秘めた攻撃型も、Aで三振率29.9%・グラウンドボール率53%とヒットツールに黄色信号。SS守備では肩・守備範囲は及第点も77試合で24失策を喫するな不安定。2B転向が既定路線か。攻守に磨かれる必要がある。

19.ターナ・トーマス(RHP)/Tahnaj Thomas:23歳
(A+)5.19ERA 60.2IP BB/9=5.2 K/9=9.2 K/BB=1.77
◎速球 / 〇伸びしろ / △コマンド 素材型 / ✖チェンジアップ
アップサイドの塊。常時95-99マイル、最速101マイルの速球と平均以上のスライダーで打者を支配する。細かいコマンドがなく、チェンジアップもめったに投げないため、先発よりもリリーフ向きだろう。21年はBB/9=5.2・HR/9=1.9とコマンドに苦戦したが、チームはまだ先発としての可能性を信じている模様。

20.
カイル・ニコラス(RHP)/Kyle Nicolas:23歳
(A+/2A)4.18ERA 99.0IP BB/9=4.5 K/9=12.4 K/BB=2.78
◯速球 奪三振 / △コントロール 第3球種
ジェーコブ・スタリングスとのトレードでMIAから獲得したプロスペクト。MAX98マイルのライジングファストボールを高めに、キレの良いスライダーを低めに投げ込み多くの空振りを奪うパワーピッチャー。コントロール&第3球種に課題があり、リリーフ向きとの声が多い。

Sleeper Prospects

(A+)2.66ERA 20.1IP BB/9=3.1 K/9=12.0 K/BB=3.86
◯スプリット / △健康面 実績
昨夏にリカルド・ロドリゲスのトレード対価としてATLから獲得したプロスペクト。ダブルプラスのスプリットが武器の右腕で、90-94マイルだった速球も昨季常時94マイルにまで上昇した。20年はコロナでシーズン休止、21年は尺骨神経の故障により5先発に終わるなど来季23歳にしてプロでの実績はほとんどない。

(A)2.46ERA 95.0IP BB/9=2.8 K/9=11.1 K/BB=3.90
◯スラーブ 奪三振 / △第3球種
21年は傘下トップの117Kを奪うなどブレーク。平均92マイルのフォーシーム&ツーシームとスピンレート2500rmp超で大きく曲がるスラーブのコンビネーション。速球とスライダーが全投球の9割以上を占めており、球威も先発としてはやや物足りないため、ブルペンが適任か。

(R)42G 134AB 8HR 26BB 43K .284/.409/.552/.961
◯パワー / △素材型 コンタクト 守備
パワーツールはPIT傘下でも屈指。21年はRで8本塁打、リーグトップの長打率.552をマークするなど実戦でもパワーを発揮してみせた。三振率26%と全体的なヒットツールは今後磨いていく必要がある。育成に時間はかかるだろうが、ロマン砲として注目したい。

(A+)108G 421AB 15HR 42BB 94K .304/.369/.480/.849
◯肩 守備 21年好成績 / △打撃
19年ドラフト2巡目。SSとしてもOKな守備力の高さが魅力の3Bだったが、21年は打撃で覚醒。大学通算182試合で14本塁打だったのに対し、昨季だけで15本塁打を放って見せた。マイナー上位でも結果を出し続けることができれば、MLB昇格が見えてくるだろう。

アレクサンダー・モヒカ(3B/1B)/Alexander Mojica:19歳
(A)87G 287AB 9HR 41BB 90K .209/.322/.342/.663
◯パワー / △素材型 3B守備 スピード コンタクト 
19年にはDSLでOPS1.048に加えて四球>三振のアプローチと素晴らしいパフォーマンス。
パワーとアベレージを両立したヒッティングプロスペクトとして期待されていたが、21年はAで年上選手を相手に歯が立たず。ボール球スイング率37%(MLB平均30%)とボールの見極めに苦労した。守備でも動きの鈍さがネックとなり1Bでの出場が増えた。それでも最速打球速度110.3マイルを計測するなど打撃のポテンシャルは非凡。

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