2022年4月2日土曜日

2022 LOS ANGELES DODGERS TOP 20 PROSPECTS

2022 LOS ANGELES DODGERS

TOP 20 PROSPECTS

Diego Cartaya


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.ディエゴ・カルタヤ(C)/Diego Cartaya:20歳
(A)31G 114AB 10HR 18BB 37K .298/.409/.614/1.023
◯C守備 肩 パワー / △スピード 素材型
将来像をサルバドール・ペレス(KC)と比較されているトッププロスペクト捕手。上手く育てば30ホーマー&ゴールドグラブが狙える。6-3/219とすでに大柄な体格ながらも俊敏性を備えておりゴールドグラブ候補と評されているが、11捕逸&盗塁阻止率20%と磨かれる必要がある。
Diego Cartaya


2.
ボビー・ミラー(RHP)/Bobby Miller:23歳
(A+/2A)2.40ERA 56.1IP BB/9=2.1 K/9=11.2 K/BB=5.38
◎速球 / ◯スライダー チェンジアップ 奪三振 / △スタミナ
20年ドラフト1巡目のカレッジ投手。コントロールに課題があったが21年は大きく評価を上げてブレークイヤーとなった。MAX100マイルの4シームと90マイル中盤の2シームを軸にキレの良いスライダー&チェンジアップでピッチトンネルを通す。スペックはローテーション2番手相当も、17登板で5イニングを投げ抜いたのは1度のみとスタミナ面をこれから証明していく必要がある。
Bobby Miller


3.
ミゲル・バルガス(3B)/Miguel Vargas:22歳
(A+/2A)120G 483AB 23HR 45BB 89K .319/.380/.526/.906
◎打撃 / △スピード 3B守備
21年は2Aで首位打者となる打率.321、A+/2A通じてキャリアハイとなる23本塁打とブレーク。ゾーンを長く通すスイングを身に着けており、バレル性の打球を量産する打撃が強み。完成度の高い打撃とは対照的に、守備ではスピード、運動能力ともに3Bとしては欠如しており、1B向きと見るスカウトが多い。同じくキューバ出身のユリ・グリエル(HOU)と比較される。
Miguel Vargas


4.
マイケル・ブッシュ(2B)/Michael Busch:23歳
(2A)107G 409AB 20HR 70BB 129K .267/.386/.484/.870
◯打撃 パワー / △スピード 肩 守備
19年ドラフト全体31位指名。美しいスイングで広角に長打が打て、バランスの取れたアプローチで四球も多い。パワーとアベレージを両立した平均以上の打者になれるとの見立て。一方で守備面が課題。大学では主に1B/LFとしてプレーしていが、ドジャースは2Bとして育成中。ダニエル・マーフィー(元WSH他)が理想像か。

(R)63G 235AB 19HR 26BB 79K .298/.398/.651/1.049
◎肩 パワー / △RF向き? 素材型 / ✖コンタクト 
キューバ出身で、強靭なフィジカルや運動能力の高さはヤシエル・プイグ(元LAD他)を連想させる。21年はA+でリーグトップの31本塁打を放つなどの大活躍でMVPを獲得した。三振率を19年の28%から24.5%に、四球率を9.3%から14.3%に伸ばすなどアプローチ面に進歩が見られたが、アッパー気味のスイング軌道は要改善。ダブルプラスの強肩はRFに適任も、残念ながらプイグ同様に緩慢プレーが目立つ。

6.ライアン・ペピオ(RHP)/Ryan Pepiot:24歳
(2A/3A)4.62ERA 101.1IP BB/9=4.2 K/9=11.3 K/BB=2.70
◎チェンジアップ / ◯速球 奪三振 / ✖コントロール
94-96マイルの速球と80グレイドのチェンジアップのコンボ。投球フォームが乱れやすく、コントロールに課題。21年は2Aでは15登板/防御率2.87と好投も、3A昇格後は11登板/防御率7.13と苦しんだ。ローテーション半ばポテンシャルだが、デビン・ウィリアムズ(MIL)のようにリリーフに専念して開花するパターンもあり得る。

7.ランドン・ナック(RHP)/Landon Knack:24歳
(A+/2A)3.18ERA 62.1IP BB/9=1.2 K/9=11.8 K/BB=10.25
◎コマンド / ◯速球 チェンジアップ / △対右打者
20年ドラフト2巡目。ダブルプラスのコントロールが強みで、MAX98マイルの4シームと80マイル前半のチェンジアップでトンネルを通す。スライダー&カーブが平均的なため、右投手ながら左打者の方が得意。先発としての価値を高めるためには、変化球の精度を磨いて右打者も封じていきたい。

8.
ウィルマン・ディアズ(SS)/Wilman Diaz:18歳
(DSL)24G 85AB 1HR 9BB 26K .235/.309/.353/.661
◯5ツール / △素材型 
21年1月に契約金269万ドルで入団の原石。21年はDSLでOPS.661とプロデビューは不発だったが、打撃能力を改善できれば攻守に平均以上のSSになれるポテンシャルを秘める。スピード&肩はすでにプラス評価で、かりに今後増量してもSSとして育成されるとの見立て。
(A/A+)107G 425AB 22HR 51BB 116K .297/.390/.539/.929
◯打撃 パワー / △守備
21年は自己最多の22本塁打を放つなどブレーク。バットスピードは傘下トップクラスであり、ゾーン管理などのアプローチ面も悪くない。課題は守備で、将来的な守備位置が不透明。昨季はSSメインにプレーもMLBレベルでは2Bもしくは外野が適任と目されている。
Eddys Leonard


10.
ホセ・ラモス(OF)/Jose Ramos:21歳
(R/A)62G 255AB 11HR 23BB 71K .329/.396/.577/.972
◯パワー 肩 / △素材型 アプローチ 
強肩強打のRF向きプロフィールで、リスト5位のパヘズと似たタイプ。雑なアプローチを修正できれば、パワーとアベレージを両立した打者になり得る。守備では非常時にCFを守れるだけの力があり、平均以上のRFになれるだろう。プロ通算113試合で20補殺を記録している。

11.ヨービット・ビバス(2B/3B)/Jorbit Vivas:21歳
(A/A+)106G 413AB 14HR 40BB 55K .312/.396/.496/.893
〇コンタクト / △パワー 守備
卓越したコンタクト能力を有しており、ルイス・アラエス(MIN)と比較される。小柄ながら14本塁打を放つなどパンチ力あり。守備はMLBでSSを守れるレベルではなく、2Bが適任との見立て。20本塁打以上が打てるほどのパワーがない上に守備も平均から平均以下のため、レギュラーよりもユーティリティー向きか。

12.
マダックス・ブランズ(LHP)/Maddux Bruns:20歳
(R)16.20ERA 5.0IP BB/9=12.6 K/9=9.0 K/BB=0.71
◯速球 スライダー カーブ / △素材型 / ✖コントロール  
21年ドラフト1巡目の高卒左腕で、制球難を改善できればエースを狙えるポテンシャル。MAX98マイルの4シームにカーブ&スライダーもプラスピッチ候補。第4球種としてチェンジアップも扱う。まずはフォームを固めてコントロールを安定させたい。

13.クレイトン・ビーター(RHP)/Clayton Beeter:23歳
(A+/2A)3.44ERA 52.1IP BB/9=3.8 K/9=13.4 K/BB=3.55
◯速球 カーブ 奪三振 / △耐久性 コマンド リリーフ向き?
20年ドラフト2巡目。コントロールの悪さや肘の故障歴からリリーフ向きとの見方が強いが、最速98マイルの速球とプラスのカーブのコンビネーションは強烈。21年はオープナーとして起用され、最長でも1試合3.1イニングの投球にとどまった。22年は先発として投球回数を増やしていくと見られる。
Clayton Beeter


14.ニック・ナストリニ(RHP)/Nick Nastrini:22歳
(R/A)1.93ERA 14.0IP BB/9=4.5 K/9=20.6 K/BB=4.57
◎速球 / 〇変化球 奪三振 / ✖コントロール
21年ドラフト4巡目。大学では92-94マイルほどだったが、プロでは短い起用ということもあるが、平均96マイルを計測するなど球速が大幅に上昇。速球に加えて、高スピンのカーブ&スライダーもプラスピッチ候補。課題のコントロールを改善できればローテーション半ばポテンシャル。

15.アンドレ・ジャクソン(RHP)/Andre Jackson:26歳
(A/2A/3A)3.68ERA 95.1IP BB/9=2.8 K/9=9.7 K/BB=3.43
(MLB)2.31ERA 11.2IP BB/9=4.6 K/9=7.7 K/BB=1.67
〇チェンジアップ / △コントロール 年齢
来季26歳と年を食っている点はネックだが、昨季2Aで63.1回/防御率3.27、MLBデビューも済ませているなど即戦力である点は強み。プラスのチェンジアップを低めに落とす投球が持ち味だが、先発としては球威、コントロールともにあと一歩であり、リリーフ向きか。
(A+/2A)104G 414AB 18HR 63BB 139K .266/.379/.490/.869
◯スピード 肩 CF守備 / △コンタクト
プラスのスピード&強肩に支えられたCF守備が高評価で、第4の外野手にうってつけの選手。打撃面でもキャリアハイとなるOPS.869、オフのAFLでもOPS.974と結果を出した。三振率28.3%のコンタクト能力の改善が課題だろう。

(A)97G 351AB 12HR 69BB 128K .268/.386/.447/.834
◯パワー / △スピード 3B向き? コンタクト
パワーが武器で、コンタクト&アプローチを改善できるかがポイント。21年は最初の2か月は打率.210・三振率38%と苦戦したが、スイング修正に取り組み、ラスト2か月は打率.314・三振率25%と適応を見せた。平均以下のスピードからSSよりも3B向きか。

(A/A+)3.76ERA 91.0IP BB/9=2.5 K/9=13.6 K/BB=5.52
〇速球 奪三振 コントロール / △体格 リリーフ向き?
20年ドラフト5巡目。低めのリリースから高めに投げ込むことで浮き上がるように見える平均94マイルの速球が武器で、この速球と平均以上のチェンジアップを組み合わせて空振りを誘う。アンダーサイズな体格と力んだフォームから先発よりもマルチイニングリリーバーが適任と見る声も。

19.カルロス・ドゥラン(RHP)/Carlos Duran:20歳
(A/A+)5.56ERA 81.0IP BB/9=3.3 K/9=12.8 K/BB=3.83
◎スライダー / 〇体格 奪三振 / △チェンジアップ 対左打者
6-7/230と規格外の体格を備えた大型投手で、92-95マイルのツーシームとマイナートップクラスと評されるスライダーのコンビネーションはパワフル。しかしチェンジアップの質が悪く、対左被OPS.831と先発に残るには左打者対策が課題。
(R)0.00ERA 4.0IP BB/9=4.5 K/9=20.3 K/BB=4.50
〇伸びしろ カーブ / △素材型
21年ドラフト3巡目の高卒右腕。6-3/170の細身の体格から伸びしろを期待されている。90-93マイルの伸びのある4シームを高めに、落差の大きいカーブを低めに投げ込み空振りを誘う。フォームも力感なく滑らかで、将来的なコントロールの評価もまずまず。

Sleeper Prospects

エメット・シーハン(RHP)/Emmet Sheehan:22歳
(R/A/A+)5.17ERA 15.2IP BB/9=4.6 K/9=19.5 K/BB=4.25
◯速球 奪三振 / ✖コントロール
21年ドラフト6巡目。低いリリースポイントから95-99マイルのライジングファストボールを高めに集めて空振りを量産するパワーピッチャー。不安定ながら80マイル前後のチェンジアップも速球との球速差が大きく有効なボール。課題のコントロールが改善されれば大化けの可能性あり。

(R/A)5.57ERA 21.0IP BB/9=4.3 K/9=15.4 K/BB=3.60
◯速球 チェンジアップ 奪三振 / ✖コントロール
アレックス・ベシアとのトレードで獲得したプロスペクト。MAX98マイルの伸びのある4シームとストンと落ちるチェンジアップを軸にパワーカーブ&縦スライダーも交えて空振りを量産する。ボールは良いだけに、制球難を克服できるかがポイント。

(R/A)42G 172AB 3HR 12BB 30K .355/.414/.488/.902
〇コンタクト / △素材型
優れたハンドアイコーディネーションに支えられたヒットツールが高評価で、フィールド全体にバレル性の打球を量産できる。フリースインガーながら選球眼は悪くない。元々は二塁手で、捕手としての守備力は発展途上ながら運動能力や肩の強さは十分。

(A+/2A)92G 340AB 7HR 51BB 69K .365/.443/.485/.928
◯コンタクト / △守備走塁 パワー
21年はマイナートップの打率.365、同2位の出塁率.443とブレーク。一塁手としてはパワーレスながらコンタクト能力に優れている。平均を大きく下回るスピードから守備位置は一塁に限られており、パワーの向上や外野もこなせるようにするなど守備面のユーティリティー性を上げるなどしないと厳しいだろう。

(A/A+)101G 387AB 22HR 46BB 83K .264/.348/.519/.867
◯スピード 肩 / △打撃 
19年ドラフト25巡目と下位指名の出身だが、課題の打撃を磨いて「20-20」を達成するなどブレーク。大学通算111試合で11本塁打に対し、昨季だけで22本塁打を放ってみせた。とはいえ、A+昇格後は打率.232と苦戦していたので、もう1年様子を見たいところ。

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