2023年4月15日土曜日

2023 ST. LOUIS CARDINALS TOP 20 PROSPECTS

2023 ST. LOUIS CARDINALS

TOP 20 PROSPECTS


Jordan Walker

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

(2A)119G 19HR 58BB 116K .306/.898
◎パワー / 〇肩 走力 / △コンタクト 3B守備
20年ドラフト1巡目。6-5/220の恵まれた体格にパワーを秘めたスラッガー候補。昨季は20歳にして2Aで19本塁打・OPS.898と結果を出した。平均90.9マイル/ハードヒット率45.5%と打球速度も優秀だ。春季トレーニングでは115.9マイル(昨季のMLBなら上位2%)を計測するなどパワーポテンシャルは申し分なし。大振りでコンタクト&選球眼は向上の余地を残す。本職は三塁だが、平均以上の走力&強肩を生かして昨季後半より外野に転向。走っては22盗塁、外野守備では31試合で10個の補殺を記録している。
Jordan Walker


FV50

2.
ティンク・ヘンス(RHP)/Tink Hence:20歳
(A)1.38ERA 52.1IP BB/9=2.6 K/9=13.9
◎運動能力 / ◯速球 カーブ / △素材型 耐久面 体格
20年ドラフト2巡目補完指名。小柄ながら傑出したアスリートであり、潜在能力は非常に高い。マーカス・ストローマンやトレバー・バウアーが比較対象か。平均96マイルのホップ系4シームとプラスのカーブを主体に、スライダー&チェンジアップも扱う。全身を有効に使ったメカニクスで、オーバースローながらリリース高が5フィート2とサイドスロー並に低くなっているため、高めの4シームは数値以上によく伸びる。投手としての素質はポジティブな一方で、プロ通算64.1イニング止まりであり、エースポテンシャルを証明するには耐久力を示す必要があるだろう。
Tink Hence

(A+/2A)119G 12HR 63BB 115K .283/.832
◎肩 / 〇打撃 走力 SS守備 / △体格 パワー
20年ドラフト2巡目。SS/RHPの二刀流選手としてドラフト指名されたが、昨季は野手としてブレークを果たし評価を一気に上げた。打球速度は傑出しておらず、パワーポテンシャルは現時点では平均以下だが、MLBで遊撃守備プラスを出しながらOPS.750程度が狙え、WAR3.5以上の貢献が期待できる。遊撃から100マイルを計測する強肩は要注目。走塁でも俊足を生かして43盗塁(成功率89.5%)を決めた。
Masyn Winn


4.
ゴードン・グラセフォ(RHP)/Gordon Graceffo:23歳
(A+/2A)2.97ERA 139.1IP BB/9=1.8 K/9=9.0
◯コントロール 速球 3球種 体格 スタミナ / △奪三振
21年ドラフト5巡目ながら球威を伸ばして急成長。大学ではMAX93マイル止まりだったが、プロでは常時93-95マイル、MAX99マイルを計測。この速球と平均80マイルと球速差が大きいチェンジアップ、縦に鋭く落ちるスライダーで積極的にゾーンを攻める。安定したコントロール&6-4/210の体格からワークホース向き。球威の割に奪三振はそこまで多くなく、現時点ではエースというよりもローテーション3番手タイプか。支配力向上が評価アップの鍵。

5.
マシュー・リベラトーレ(LHP)/Matthew Liberatore:23歳
(3A)5.17ERA 115.0IP BB/9=3.2 K/9=9.1
(MLB)5.97ERA 34.2IP BB/9=4.7 K/9=7.3
◯完成度 4球種 コントロール / △速球打たれすぎ
高卒出身ながら完成度が高く、スティーブン・マッツ(STL)やタイラー・スキャッグス(元LAA)と比較されている。6フィート5の長身から平均以上の4球種を低めに投げ分け、コントロールも平均以上。MLBではロケーションに苦しみ、速球が被打率.351・得点価値+4と打ち込まれた。三振を量産するエースとまではいかないだろうが、堅実なローテーション投手に育ってくれるだろう。

6.
アレク・バールソン(OF)/Alec Burleson:24歳
(3A)109G 20HR 29BB 67K .331/.905
(MLB)16G 1HR 5BB 9K .188/.535
◯打撃 / △走力 両翼向き
昨季3Aでリーグ首位打者を獲得したスラッガー候補。
大学では二刀流プレーヤーとして活躍し、USA代表として日米大学野球でも来日した。仕掛けの早い中距離ヒッターで、ラインドライブ率の高さが光る。強いてケチをつけるなら、フリースインガー気味で四球をそこまで稼げない点がネックか。足が遅く、守備位置は両翼に限られる。
Alec Burleson


FV45

7.
クーパー・ジャーピー(LHP)/Cooper Hjerpe:23歳
◯3球種 コマンド 変則 / △球速 
22年ドラフト全体22位指名。サイドハンドから90-92マイルの速球と70マイル台のスイーパー&チェンジアップのコンビネーション。球速はそこまでではないが、低いリリースポイントから浮き上がる軌道で高めに投げ込まれるため、空振りが取れる。コマンドも優れており、ローテーションの一角として早期昇格も狙える。

8.
イバン・ヘレーラ(C)/Ivan Herrera:23歳
(3A)65G 6HR 38BB 52K .268/.770
(MLB)11G 0HR 2BB 8K .111/.302
◯コンタクト / △パワー / ✖走力
素早くコンパクトなスイングでコンタクトを量産する攻撃型捕手。22歳ながら3AでwRC+111と平均以上の打撃成績を残し、捕手としての守備力も及第点であることから、レギュラーとしては微妙だろうがウィルソン・コントレラスのバックアップ捕手に最適だろう。

9.ジョナサン・メヒア(SS)/Jonathan Mejia:18歳
(DSL)46G 5HR 33BB 48K .267/.897
◯打撃 / △走力 素材型
22年1月に契約金200万ドルで入団した原石。傑出した打撃能力を秘めたスイッチヒッターで、昨季はDSLでwRC+145と同世代の選手を圧倒。平均的な走力と今後の体格肥大化を考慮すると、将来的には2Bや3Bが適性との見立て。

10.
マイケル・マグリービー(RHP)/Michael McGreevy:22歳
(A+/2A)3.99ERA 144.1IP BB/9=1.9 K/9=7.3
〇コントロール / △球威 被安打多い
21年ドラフト1巡目。4球種を投げ分けるコントロールアーティスト。昨季はA+では8先発/防御率2.58と好投も、2Aでは20先発/防御率4.64と打ち込まれた。90-92マイルで変化量も乏しい速球がウィークポイント。ローテーション下位/リリーフのスイングマン向きのプロフィールか。

11.レオナルド・バーナル(C)/Leonardo Bernal:19歳
(A)45G 7HR 12BB 32K .256/.771
〇パワー 守備 / △走力 素材型
攻守を両立したオールラウンド捕手になり得るパナマ出身の原石。スイッチヒッターで、昨季AでMAX打球速度110.4マイルを計測したパワーが最大の武器。コンタクトやアプローチも破綻していない。捕手としての守備力も平均以上になる可能性あり。

12.イノハン・パニアグア(RHP)/Inohan Paniagua:23歳
(A/A+)2.81ERA 137.2IP BB/9=2.5 K/9=9.5
◯変化球 / △素材型
速球は平均92マイルと打者を圧倒するような球威はないが、変化球を有効に織り交ぜる完成度が魅力。Aにおいて、スピンレート2531rmpのカーブは
右打者に対し空振り率40.5%、チェンジアップは左打者に対して空振り率43.9%と多くの空振りを奪った。ローテーション下位~ロングリリーフ向きのポテンシャル。

13.
ブライセン・マウツ(LHP)/Brycen Mautz:21歳
◯スライダー / △コントロール 第3球種
22年ドラフト2巡目。93マイル前後のシンカーと80マイル前半のスライダーのコンビネーション。奪三振能力が魅力である一方で、平均以下のコントロールと2球種に頼った投球スタイルからブルペン向きとの見方が強い。


FV40

14.
ジミー・クルックス(C)/Jimmy Crooks:21歳
(A)23G 3HR 12BB 22K .266/.864
◯パワー 守備 / △走力 コンタクト
安定した捕手守備とコンタクトはやや弱いがパワーとアプローチを両立した打撃力からバックアップ適性を見せている捕手プロスペクト。昨季はAで平均打球速度89.4マイル、95マイル以上の打球割合41.9%というMLB平均を上回る数値を記録した。コンタクトの弱さを指摘されており、上位投手に対応できるかがポイント。

15.
ピート・ハンセン(LHP)/Pete Hansen:22歳
◯球種 コントロール / ✖球威
22年ドラフト3巡目。大学3年間でBB/9=1.8のコントロールが武器の技巧派左腕。速球、スライダー、チェンジアップを巧みに投げ分けて打者のタイミングを崩して打ち取る。速球の平均球速が90マイルとパワーレスで、良くてもローテーション下位止まりとの見立て。

16.
モイゼス・ゴメス(OF)/Moises Gomez:24歳
(2A/3A)120G 39HR 52BB 174K .294/.996
◎パワー / △コンタクト 守備
21年に2Aで打率.171と不振でTBからリリースされたが、昨季マイナー最多の39本塁打を放つなど突如覚醒したスラッガー候補。パワーは申し分ないが、昨季三振率34.7%とコンタクト能力に乏しく、MLBの投手に対応できるかは疑問。守備は強肩だが、カバー範囲の狭さから両翼向きとの評価。対左のプラトーンが現実的なラインだろう。
(R/A)32G 4HR 16BB 44K .267/.870
◎パワー 肩 /△走力 素材型 / ✖コンタクト
21年ドラフト2巡目指名。強豪バンダービルト大への進学が内定していたが、オーバースロットとなる契約金225万ドルでSTLが口説き落とした。ダブルプラスのパワー&強肩を備えた強打のRF候補だが、R/Aで三振率36.1%とコンタクト能力が赤信号レベル。またAでは20試合でOPS.957もBABIPが.484と高すぎたことから、再現性には疑問。
〇カーブ / △球威
22年ドラフト6巡目。大学2年生ながらドラフト資格を有し、オーバースロットとなる契約金で入団を決めた。速球は90マイル前半と球威は平凡だが、平均2600rpm超えのカーブが得意球。第3球種のチェンジアップもアームサイドに大きく曲がる。ローテーション5番手~ロングリリーフ向きのポテンシャルか。


19.
チョ・ウォンビン(OF)/Won-Bin Cho:19歳
(R)26G 1HR 20BB 27K .211/.716
◯パワー / △コンタクト 素材型
22年1月に契約。KBOのドラフト1巡目候補にも挙がっていたが、MLB挑戦を志し渡米。パワーポテンシャルを期待されている左打者。Rでプロデビューし、打率.211・三振率27%とコンタクト能力に課題を示す。守備適性はLFとの見立て。

20.
ビクター・スコット(OF)/Victor Scott:22歳
(A)31G 2HR 24BB 26K .222/.747
◎走力 / △パワー
22年ドラフト5巡目。両親は元大学の陸上競技選手というアスリート家系で、20-80スケールで80評価の俊足を受け継いでいる。塁に出れば盗塁を積極的に仕掛け、CF守備でも広大なカバー範囲を示す。打撃はAで平均打球速度79.4マイルとパワーレスだが、MAXで107.6マイルを計測しており、完全なパワーレスというわけではない。打撃向上が鍵。

Sleeper Prospects

ギレルモ・ズニガ(RHP)/Guillermo Zuniga:24歳
(2A)4.77ERA 54.2IP BB/9=4.9 K/9=10.9
◯速球 スライダー / △チェンジアップ
オフにLADからFAとなり、STLとメジャー契約を結んだパワーリリーバー。WBCではコロンビア代表として出場し、MAX102マイルを計測。昨季BB/9=4.9のコントロールと被長打率.682を喫した左打者対策が課題。

(A)21G 0HR 6BB 16K .231/.634
◯パワー 肩 / △コンタクト
22年ドラフト12巡目。名門UCLAでユーティリティープレーヤーとして活躍し、22年はOPS.874をマークした。大学では発揮できなかったが、まずまずのパワーポテンシャルを秘めており、強肩を生かして3B/RFを中心に内外野プレー可能。

(2A/3A)108G 14HR 41BB 82K .291/.808
◯コンタクト アプローチ / △パワー
イギリスのロンドン出身。20年にドラフト外で入団すると持ち前のコンタクト能力&選球眼を武器に2AでOPS.801をマーク。パワーは目立たないが、外野3ポジションをこなすことができ、控え外野手にフィットするだろう。

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