2024 MIAMI MARLINS
TOP 20 PROSPECTS
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。
FV50
1.ノーブル・メイヤー(RHP)/Noble Meyer:19歳23年ドラフト全体10位指名の高卒右腕で、エースポテンシャルと評判。6-5/185の伸びしろあふれる体格から93-95マイルのシンカーとプラスのカーブ主体。Aでは7イニングという限られたサンプルではあるが、カーブの平均スピンレートは2785pmsとMLBトップクラスの数値を記録した。多くの高卒投手が通る道だが、コントロールやチェンジアップの質向上が課題。
20年ドラフト全体3位指名。22年7月にTJ手術を受け、昨季は全休したが、24年は開幕から間に合う見込み。22年は23歳ながら3AでFIP3.47と好投。平均94-95マイルの真っスラ系4シームと20-80スケールで70評価のパワースライダーのコンボに加え、チェンジアップも向上中。球威と制球を兼ね備え、ローテーション半ばクラスの実力者だが、肘の故障歴&アンダーサイズな体格から耐久面が心配。
Max Meyer
23年ドラフト全体5位指名の高卒左腕。200万ドル近いオーバースロットとなる契約金410万ドルで入団を決めた。6-5/210と体格に恵まれたロマン派であり、フォームを固めて制球難を克服できるか。Aでは3.2回という限られたサンプルながら4シームは平均94.2マイル/スピンレート2512を記録。決め球カーブは横変化・縦変化いずれもMLB平均を上回った。
FV45
20年ドラフト2巡目。6フィート7の長身を生かした角度のある4シーム&縦カーブのコンビネーションで、奪三振能力とゴロアウトの多さが特徴。しかしドラフト後にTJ手術、昨季も肘の靭帯の修復手術で7登板にとどまるなど健康面にリスクを抱える。春季トレーニングには間に合う見込み。
Dax Fulton
22年ドラフト3巡目の高卒投手。高校ではバスケットボールとの二刀流だったため、野球に専念した環境での伸びしろが期待されている。23年はフルシーズン1年目ながら23先発をこなすなど経験を積んだ。低いリリースポイントからシュートしながら伸び上がるランニングファストを中心に、鋭いカーブ&左打者の外にフェードするチェンジアップのコンビネーション。速球はAで平均94.1マイル/平均2531rpmを記録。
7.ビクトル・メサ Jr.(OF)/Victor Mesa:22歳
長くキューバ代表チームの監督を務めたビクトル・メサの息子。パワーとスピードを両立したCFで、23年は2Aで自己最多の18本塁打&16盗塁とブレーク。CF守備でも守備範囲指標RDAで+3.3と好調だった。大振りで三振率22.9%とコンタクト面に不安があり、不動のレギュラーというよりも、守備型CFもしくはプラトーン外野手が将来像か。
21年1月に契約金350万ドルで入団したキューバ出身の大型SS。6フィート3の長身細身の体型は若き日のカルロス・コレア(MIN)を連想させる。四球率3.3%とフリースインガーでアプローチに難があり、A+ではOPS.558とスランプだった。打者不利な本拠地で26二塁打を放つなどパワーポテンシャルは潜めており、アプローチを磨けば開花の可能性あり。守備面ではすでにSSから2B中心にコンバート。将来は外野転向も危惧されている。
FV40
元々は17年にタイガースから投手としてドラフト指名も、21年に野手転向。昨季は27歳のシーズンにして2A/3AでOPS.896とブレークを果たし、MLBデビューも飾った。3A/MLBで平均打球速度90.3マイル/ハードヒット率47.3%のパワーに加え、スプリント速度&送球速度もMLB上位20パーセント以内とポテンシャルは凄まじい。
23年ドラフト2巡目。6-3/250の強靭な体格を備えたパワーヒッターで、Aでは34試合という少ないサンプルながらMAX打球速度112.7マイル/ハードヒット率44.0%を記録。運動能力は悪くないが、平均以下の走力から守備は外野両翼向き。大学では1Bや捕手の経験もある。
23年1月に$650Kで入団したドミニカ共和国出身の原石。スムーズかつレンジの広いプラスのSSディフェンダー候補で、打撃もDSLでOPS.732とまずまずのデビュー。フィジカル不足に加えて49試合で55三振とコンタクト面にも不安があり、打撃能力の向上が課題。
23年1月に$520Kで入団したベネズエラ出身の原石。6-3/180と体格に恵まれており、CFに残り得る運動能力とパワーポテンシャルを兼備している。DSLでは17歳にしてMAX打球速度108マイルを計測するなどパワーポテンシャルを披露。コンタクトやアプローチを磨いていけば大化けする可能性あり。
22年ドラフト2巡目。垂直に近いオーバースローから投げ込まれる平均2300rpm超えのカーブ&スライダーが高評価。対左打者にはチェンジアップが空振り率43.4%と効果的で、対左の方が被OPSが良かった。高校時にMAX97マイルを計測した速球は平均91.8マイルと今一つだった。
21年ドラフト全体31位指名。プロではコンタクト面の適応に苦しんでいるが、パワー&プラスの強肩を評価されている。A+ではOPS.582も、投手有利な環境&20歳ということを考慮すればまだ救いはある。Baseball Prospectusによると、捕手守備ではフレーミングにより8.2点阻止しており、肩も強いため捕手に残れるとの見立て。
FV40-
23年ドラフト4巡目。91-94マイルのライジングファストと82-84マイルのスライダーのコンビネーション。強気の投球で打者の胸元を攻める。6-4/230の恵まれた体格はイニングイーターに適任だが、平均的な球威と第3球種の平凡さを考えるとリリーフが適任か。
22年ドラフト全体6位指名。大学屈指の強打者として鳴り物入りで入団も、プロ通算144試合でOPS.682と実力を発揮できていない。また、守備でも俊敏性の乏しさから将来は一塁転向が危惧されており、同じくMIA傘下出身という点も含めてコリン・モランを彷彿とさせる。
6-7/230という巨体のスラッガー候補。選球眼に優れたヒットマシーンで、大学ではBB>Kをマーク。一方で純粋なパワーは平均レベルであり、一塁専門の選手としてはパワーナンバーを供給できるかが評価を分けるだろう。
速球は平均89マイルとパワーレスだが、緩急とコントロールで勝負する技巧派。多彩な球種を投げ分けるが、中でもチェンジアップがプラスピッチ。MLBでプラスを生み出せるような選手になることは難しいだろうが、トミー・ミローン(元OAK他)のようなイニングイーターとして浮上できるか。
18年ドラフト2巡目。捕手守備の評価は傘下No.1。打撃力には乏しいが、オースティン・ヘッジス(元SD他)のような守備型捕手としてMLBでやっていける可能性あり。昨季は苦手な打撃でも2Aで23本塁打・OPS.773と自己最高の成績を残した。ちなみにヘッジスは通算打率.189ながら通算fWAR6.2。
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