2024 CHICAGO CUBS
TOP 20 PROSPECTS
Pete Crow-Armstrong |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。
FV55
1.ピート・クロウ=アームストロング(OF)/Pete Crow-Armstrong:22歳20年ドラフト全体19位指名。ドラフト時にはグレディ・サイズモア(元CLE)と比較された5ツール候補。未来のゴールドグラバーと評判のCF守備が最大の魅力。課題の打撃も急成長を遂げており、2A/3Aで20本塁打・OPS.876。あとはMLBで打つだけ。ちなみに両親はハリウッド俳優。
22年ドラフト全体7位指名。TJ手術から復帰するとA/A+/2Aで計88.1回を投げて防御率2.65・奪三振率33.5%と圧倒的な投球を見せた。94-98マイルの伸びのある4シームとプラスのスライダーで打者を制圧する。制球やチェンジアップの質は要改善。ローテーション上位ポテンシャルも、耐久面を証明していく必要がある。
FV50
6-4/190の大柄な体格にパワーポテンシャルを秘める。23年は2Aで打率.289・22本塁打・四球率14%・wRC+144と絶好調だった。しかし三振率31.1%とコンタクト能力の改善が課題。大柄な体格に比して動け、強肩と合わせて平均的なRFディフェンダーになれるとの見立て。三振を減らして打者として成長したい。
Owen Caissie
23年ドラフト全体13位指名。小柄ながら広角にバレル性の打球を量産する打撃面を高く評価されており、大学通算53本塁打はメリーランド大の学校記録、22年夏のケープコッドリーグ首位打者&MVPと実績は十分。大学3年のシーズンでは18盗塁/1失敗と走塁も優秀。肩の弱さから守備位置は2Bが適性との評価。
マイナートップクラスのヒッティングプロスペクト。オフのトレードでLADから加入した。美しいスイングで広角に長打が打て、辛抱強いアプローチで四球も多い。23年は3Aで98試合に出場してマイナー全体2位となるOPS1.049をマークするなど傑出したパフォーマンス。一方で平均以下の守備力から1Bが適任との指摘もあり、3Bに残るには守備力向上が求められる。
6フィート6の恵まれたフィジカルに傑出した運動能力も兼ね備えた5ツール候補。軽々と広角に長打を生み出すプラスのパワーが強み。選球眼やスイングの長さは依然として要改善も、A+で12本塁打・wRC+124と健闘。2A以上で打てることを証明したい。守備面もBaseball Prospectusの出す総合守備指標DRPで+6.5を記録するなど守備範囲と強肩を兼ね備える。CFに残れる可能性を示すが、大柄な体格から将来的には両翼がフィットするか。
Kevin Alcantara
22年に契約金100万ドルで入団のドミニカン。18歳ながらAで3番打者に座り、wRC+115と平均以上のパフォーマンス。小柄ながら強烈なフルスイングでバレル性の打球を量産でき、打撃能力の高さが際立つ。守備能力は傑出していないも、ルーティンプレーはOKでSSに残れる可能性を残す。
21年に契約金120万ドルで入団したベネズエラン。パワーとゾーンコントロールを両立した打撃が売りの攻撃型捕手。23年は19歳ながらAでwRC+142、A+で128とブレイク。2Aまで昇格した。一方でずんぐり体型で俊敏性はゼロであり、捕手に残れるかは疑問符が浮かぶ。1B/DHタイプになるリスクがある上に、1Bとしては身長5フィート7と小さすぎるためDH専門になる可能性も。
FV40
21年ドラフト2巡目。ヒットツールを高く評価されている成熟した中距離ヒッターで、1B転向が心配される守備力と合わせてタイ・フランス(SEA)と比較されている。A+では80試合で打率.285・4本塁打・wRC+115をマーク。四球率9.7%/三振率10.6%とゾーン管理の巧さが際立つ。1B専門としてはパワー不足、2Bや3Bとしては守備力不足か。
18年に内野手としてTORと契約したが、公式戦の出場がないままリリース。21年に投手としてCHCと契約した。するとそこから急成長し、速球はMAX100マイルに到達。大きくフェードするチェンジアップもプラスピッチ候補。23年はAでの42.1回で防御率2.55・FIP2.83・奪三振率37.2%と圧倒的な内容。A+では39回/防御率5.77と失速したが、ポテンシャルは非凡。与四球率14.5%のコントロールを改善したい。
22年にマイナーで36本塁打を放った左のパワーヒッター。23年は正一塁手として期待されていたが27試合で打率.167と振るわずMLBに定着することはできなかった。MLBでの99打席で三振率32.3%、3AでもOPS.932ながらコンタクト率は67%止まりとコンタクト面に課題を抱え、低打率に苦しみそうだ。
22年にマイナー2位の37本塁打を放った右のパワーヒッター。圧倒的なパワーポテンシャルの持ち主だが極度のフリースインガーであり、昨季3Aで三振率28%・コンタクト率67%とコンタクト能力に弱点がある。MLBレベルの投手に対応できるか。守備はルート取りに危うさがあるが、走力&肩いずれも両翼としては及第点。
23年ドラフト2巡目。6-6/225の迫力ある体躯からMAX100マイルで縦変化&エクステンション抜群の4シームを投げ込む。アップサイドは大きいが、ドラフト年をTJ手術で全休、21-22年はアーカンソー大で防御率6.17・与四球率13.8%とパフォーマンス不足&制球難と不安要素も大きい。
21年ドラフト3巡目の高卒左腕。23年はTJ手術から復帰するとAでの27.2回でFIP3.49・奪三振率36%をマーク。サイド気味のクロスファイアーから90マイル前半の伸びのある4シーム&大きく横滑りするスライダーのコンボで空振りを量産する。与四球率18.4%の制球難改善と耐久面の証明ができないと、リリーフ転向の道を辿るだろう。
FV40-
23年1月に契約金280万ドルで入団したトップアマチュア。パワーとスピードを両立したダイナミックな大型SSで、DSLでは35試合で6本塁打・ISO.243・wRC+106と長打力を見せつけた。一方で打率.234・三振率40.8%とコンタクト面の脆さを露呈した。昨季3A/MLBで平均95.7マイルの速球と大きく横滑りするスイーパーのコンボで打者を圧倒するリリーフ左腕。A+/2A/3Aで63.2回を投げて防御率2.12・奪三振率37.6%をマーク。MLBでも6.2回を無失点。マイナー3年で与四球率13.8%と制球難であり、セットアップ以上に据えるには改善してほしいところ。
バハマ出身で、昨春はWBCイギリス代表としてもプレー。パワーと選球眼を両立したスイッチヒッターで、23年は2Aで124試合に出場してwRC+128・16本塁打・四球率15.8%をマーク。夏にはフューチャーズゲームにも選ばれた。平均以下の走力から3B守備を不安視されており、1B転向のリスクを抱える。
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