2024 WASHINGTON NATIONALS
TOP 20 PROSPECTS
FV60
1.ジェームズ・ウッド(OF)/James Wood:21歳フアン・ソトの見返りの1人。6-7/240の恵まれた体格、30ホーマー級のパワーポテンシャル、CFに残れるだけの運動能力のパッケージは、アーロン・ジャッジ(NYY)を彷彿とさせる。23年はA+をwRC+155と圧倒。2Aでも8月以降は138と適応してみせたが、三振率は36.6%と高いままであり、コンタクト面には不安を残した。守備はCF残留の可能性を示すが、体格を考慮するとジャッジ同様にRF転向が現実的だろう。
James Wood
23年ドラフト全体2位指名。ダブルプラスヒッターになり得る逸材で、CF版アンソニー・レンドン(現LAA)が筆者の見立て。大学3年間でOPS1.187、146K/152BBとアプローチも隙なし。Aでは14試合で打率.355と圧倒も、2A昇格後は高めの速球を空振りする場面が増え、20試合という少ないサンプルながら打率.208と苦戦。来季は適応して欲しいところ。順調ならば24年中のデビューも射程圏内。
FV50
21年ドラフト1巡目。強肩強打の大型内野手で、ドラフト時にはマット•チャップマン(前TOR)とMLB公式は比較していた。23年は前年の不調を乗り越えブレイク。A、A+でいずれもwRC+140超え、2Aでも36試合でwRC+127と勢いは止まらず。パワー特化の打撃スタイルで荒っぽいアプローチを改善して行く必要があるだろう。特に2Aでは四球率4.7%/三振率28.4%。
20年ドラフト1巡目。マイナー屈指の豪腕プロスペクトとして評判も、23年はトミージョン手術により全休となった。平均95-96マイル/最速100マイルの速球が武器で、カーブ&チェンジアップもプラスピッチ候補。24年半ばの復帰予定。ローテーション上位ポテンシャルの持ち主ですでにMLBデビュー済みも、健康面とコントロール面に不安がある。
Cade Cavalli
FV45
5.ヨハンディ・モラレス(3B)/Yohandy Morales:22歳
23年ドラフト2巡目。プラスのパワーが武器のスラッガー候補で、3B守備も軽快。コンタクト&アプローチの荒さを不安視されていたが、プロでは4階級で打率.349・OPS.917と上々なヒットツールを披露。MLBクラスの投手にも対応できるように大振りなスイングを改善していくこと、3Bに残れるように守備力を磨いていくことが求められる。
22年ドラフト2巡目。完成度の高さを評価されているワークホースタイプで、MLB公式は6フィート6の巨体も含めてジョーダン・モンゴメリー(前TEX)と比較。91-94マイルの速球とプラスのチェンジアップ、平均的なスライダーのコンビネーション。23年はAでは9先発/防御率1.93と快投も、A+では6先発/防御率5.57と足踏み。
21年に契約金492万ドルで入団したキューバ出身の両打ち外野手。5ツールを兼ね備えた原石であり、中でもベストツールである走力はダブルプラスの評価。プラスの肩力と合わせてCFに長くとどまれるとの評価を得ている。打撃では平均以上のパワーポテンシャルを秘めるが、R/Aでの58試合で2本塁打・ISO.107と実戦ではあまりパワーを発揮できていない。フライ性の打球を増やしてパワーナンバーを伸ばしていくことが今後の課題だろう。
フアン・ソトの見返りの1人。6-6/235の恵まれた体格から最速103マイルを投げ込む剛腕。80マイル後半のスライダーも切れ、チェンジアップの軌道も良いが、コントロールの悪さからリリーフ転向のリスクを抱える。23年はAで17先発を経験したが、与四球率14.4%・防御率5.14と不安定な投球内容だった。
フアン・ソトの見返りの1人。20年ドラフトNo.1ピュアヒッターと評判だったが、23年は手首の故障の影響もあり、2AでwRC+81・三振率31.9%と打撃不振に悩まされた。プラスのヒットツール、平均以下のパワー、CFなら平均/コーナーなら平均以上の守備力から完成型はアンドリュー・ベニンテンディ(CWS)やMIA時代のクリスチャン・イエリッチ(現MIL)だろう。
11.トラビス・シッコーラ(RHP)/Travis Sykora:20歳
22年ドラフト全体5位指名の高卒大型選手。NFL選手だった父譲りのズバ抜けたアスリートであり、真の5ツールプレーヤーになり得る大器。しかしAで三振率41.9%とコンタクト面の不安が的中。それでもMAX打球速度117マイルを計測(昨季のMLBで117マイル以上を計測したのは9人だけ)するなど、ポテンシャルは凄まじいだけにコンタクトを改善できるかが今後を左右するだろう。
ジェイマー・キャンデラリオとのトレードで昨夏獲得。速球のレンジは90マイル前半止まりだが、プラスのチェンジアップとのコンビネーションで、2A/22先発で奪三振率32.3%をマークしたKマシーン。特にWSH加入後は8先発で防御率2.55と好投。与四球率13.9%と制球難が致命的で、リリーフ転向が濃厚との見立て。
23年ドラフト4巡目。5ツールタイプのアスリート。ヒットツールに不安があり、ドアスイング気味なスイングも含めて昨季28本塁打とブレークを飾ったレーン・トーマスを彷彿とさせる。プロデビューは41試合で打率.321・4本塁打・OPS.872とよく打った。外野3ポジションOKで、トーマスのようなユーティリティー外野手に適任。
16.ドリュー・ミラス(C)/Drew Millas:26歳
守備型捕手ながら、23年は打撃でも健闘。2AでwRC+175、3Aでも96をマークし、MLBデビューも経験した。3A/MLBで平均打球速度85マイル、95マイル以上の打球割合26%と非力ながら、コンタクト&ゾーン管理に優れる。来季26歳と歳を食っている上にロースターの捕手枠が埋まっているのが惜しい。
22年ドラフト3巡目指名。シンプルなスイングで広角にライナーを打ち分け、2AでwRC+102と健闘。また強肩と運動能力を生かした3B守備では、マイナーのゴールドグラブを受賞した。3Bのレギュラーとしてはややパワー不足であり、複数ポジションを習得してユーティリティーを目指す道が現実的か。
ダブルプラスのスピードが武器の韋駄天で、CF守備もプラス。23年はA+/2A/3Aで打率.305・6本塁打・OPS.794とバットで結果を出してMLBデビューも経験。メジャー33試合で打率.252・OAA+3をマーク。さらにスプリント速度はMLB上位2%だった。打撃でプラスを出せる選手ではないが、第4,5の外野手に適任だろう。
19年に契約金125万ドルで入団のベネズエラン。6-5/235の立派な体格とそれをコントロールできる運動能力を兼ね備える。好調時は94マイル前後の速球で両コーナーの低めを突き、低めのスライダーor高めの4シームで打者を制圧できる。開花すればトップ100入りも狙えるような素材だが、安定感がなく好不調の波が大きいのが残念。
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