2024 COLORADO ROCKIES
TOP 20 PROSPECTS
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。
FV55
1.アダエル・アマダー(SS)/Adael Amador:21歳アプローチ良くライナー性の打球を打ち分け、ヒットツールは20-80スケールで70評価を受ける。23年はA+での54試合でwRC+144・BB>Kと圧倒的なパフォーマンス。コンタクト率87%(MLB平均77%)/ゾーン内コンタクト率91%(MLB平均85%)とコンタクト力が卓越している。課題のパワーもISO.212・MAX打球速度110マイルを計測するなど着実に成長している。SS守備では打球勘やポジショニングに冴えるが、ツール自体は傑出していないため、MLBレベルでは2B向きか。
Adael Amador
FV50
23年ドラフト全体9位指名。2年生の時点では全体1位候補の1人でもあったが、ドラフトイヤーで防御率4.75・与四球率7.8%・HR/9=1.4と不調に悩まされた。本調子ならば、低リリースから繰り出される90マイル後半のライジングファストと80マイル後半の高速スライダーで打者を制圧する。第3球種のチェンジアップも80マイル後半で左打者の外に逃げていく特殊なボール。エース級のボールを持っているだけに、かつてのようなコマンドを取り戻せるか。
22年ドラフト38位指名。フィジカルに恵まれたパワーヒッター候補で、22年ドラフト組ではベストアスリートの1人と評判だった。コンタクト能力に課題がある点も含めて、完成像はハンター・レンフロー(KC)か。23年はA/A+で25本塁打・20盗塁の「20-20」を達成。一方で三振率25.2%・ゾーン内コンタクト率75%とコンタクト能力は依然として平均以下の水準だった。
20年ドラフト全体35位指名。ゴールドグラブ級の守備力が最大の武器で、リーダーシップや野球IQも◎。課題の打撃は5月終了時点でOPS.566と絶不調だったが、6月以降はOPS.871と復調。パワーは平均以下だが、コンタクト力が高く、トータルで平均程度のパフォーマンスを期待したい。レギュラー捕手ポテンシャル。
Drew Romo
20年ドラフト全体9位指名の高卒選手。攻守のポテンシャルはカイル・タッカー(HOU)と比較され、長身細身の体格と素晴らしいスイングスピードから30ホーマー級の長打力を秘める。23年はwRC+72と2Aの壁にぶち当たり、左手首の故障で6月にシーズン終了となった。22年には50盗塁、昨季も46試合で22盗塁を決めた俊足の持ち主だが、守備は平均的な評価で、タッカーと同様に両翼が適任と見られている。復活に期待したい。
キューバ出身で、同じくキューバ出身の怪物打者であるヨーダン・アルバレス(HOU)と重なる雰囲気があるスラッガー候補。23年はA+での58試合で17本塁打・wRC+148とパワーを発揮。一方で何でも振りに行くアプローチは要改善で、2Aでは56試合で打率.206・三振率32.9%と対応できなかった。守備走塁の能力は平均以下で、打撃の出来がすべてを左右する。
22年ドラフト全体31位指名の大学生スラッガー。フラットなスイング軌道で広角にラインドライブを量産する二塁打マシーン。23年はA+でwRC+147、2Aでも111と健闘。守備は本職の3B以外に2Bや外野コーナーも経験。完成型はパワーを落としたライアン・マクマーン(COL)やマックス・マンシー(LAD)のような攻撃型ユーティリティーと見ている。
FV40
23年ドラフト2巡目。プロ入り後に打撃覚醒の片鱗を見せている身体能力お化け。ズバ抜けた身体能力を武器にC、SS、CFをハイレベルでこなせるユーティリティー性が最大の武器。大学通算133試合で7本塁打と打力はそこまでではなかったが、プロ36試合で打率.350・5本塁打・OPS1.008と覚醒の兆し。来季フルシーズンでブレイクなるか。
元MLBリリーバー、ヨーキス・ぺレスの息子。6-3/153の長身細身の体格から伸びしろが期待できる。93-95マイルの速球と70マイル台の大きく割れる縦カーブ。23年はAで60イニング以上投げた19歳以下の投手としては3位となるFIP4.07・奪三振率26.1%と健闘も、TJ手術により24年は全休予定。リハビリを通して体を作りながら球威やコマンドを磨いていきたい。
23年ドラフト2巡目のカレッジ左腕。球速のレンジは88-95マイルほどだが、サイド気味の低リリースから2500rpmsに達するライジングファストで空振りを量産する。大学のシーズンでは奪三振率39.8%をマーク。一方でこの速球が全投球の7割を超えており、先発として大成するには変化球の向上が課題となるだろう。
21年ドラフト全体8位指名の高卒選手。ガチャついた不格好なスイングと5ツールポテンシャルからハンター・ペンス(元SF他)と比較されている。ポテンシャルは素晴らしいが、スイングに改善点が多く、三振率27.2%・ゴロ率62.6%とヒットツールが未熟。MAX打球速度113マイルはすでにMLBトップクラスで、守備走塁もプラス評価。
ここ2シーズンで計70ホーマーを放っているマイナー屈指のホームランバッター。長打特化のアプローチで高打率は望めないが、ダブルプラスのパワーポテンシャルを有する。大学時代の本職は捕手だが、すでにプロでは1Bがメインになりつつある。大学時代には外野の経験もあり、コナー・ジョー(PIT)のような強打のユーティリティーになれると理想。
22年ドラフト全体10位指名。大学2年までは二刀流、3年のシーズンから投手に専念し、防御率3.21・K/9=12.7と好投。90マイル中盤のムービングファストと80マイル後半のスライダーを主体にカッター&チェンジアップも扱う。23年はA/A+で防御率6.21と苦戦。7月上旬にシャットダウンされ、TJ手術となった。24年は全休見込みで、育成ペースを考えるとリリーフ転向の可能性が高まったか。
22年ドラフト4巡目。22年ドラフト組の大学生ではNo.1ディフェンダーとの呼び声高い守備職人で、俊足を生かした広大な守備範囲が魅力。打撃では恵まれたバットスピードの持ち主でパンチ力あり。23年はA/A+/2Aで24本塁打・20盗塁・OPS.902とブレイク。しかし、三振率29.0%とコンタクトが欠点であり、不動のレギュラーというよりも下位チームのレギュラーor守備型ユーティリティー向きか。
22年ドラフト3巡目の技巧派左腕。球速は90マイル前半止まりだが、サイドハンドから高めに浮き上がる軌道のため多くの空振りを奪える。A/A+では奪三振率34.3%と高数値をマークした。左打者にはスライダー、右打者にはチェンジアップを決め球に扱えるが不安定。先発に残るには変化球の精度を高めていきたい。
23年ドラフト3巡目のカレッジ右腕。大学1年時はリリーフ中心、2年時はTJ手術で全休、23年はフルタイムの先発として84.1回で防御率4.17とまずまずの内容だった。MAX97マイルのムービングファストが武器。大学での出場経験の少なさから伸びしろがあり、変化球を磨いて速球偏重の投球スタイルを脱却できれば先発としての可能性が見えてくるだろう。
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