2024年2月3日土曜日

2024 BALTIMORE ORIOLES TOP 20 PROSPECTS

2024 BALTIMORE ORIOLES 

TOP 20 PROSPECTS

Jackson Holliday

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。


FV65

1.ジャクソン・ホリデイ(SS)/Jackson Holliday:20歳
22年ドラフト全体1位指名。マット・ホリデイ(元STL)の息子で、ダブルプラスのヒットツールが武器のピュアヒッター候補。23年はフルシーズン1年目にして3Aまで昇格。マイナー4階級で打率.323・12本塁打・OPS.941と文句無しの成績を残した。守備走塁の能力も平均以上で、二遊間にとどまれるとの見立て。


FV60

2.サミュエル・バサヨ(C/1B)/Samuel Basallo:19歳
21年に契約金130万ドルで入団した攻撃型捕手。6-4/200と体格に恵まれており、10代離れしたパワーポテンシャルを秘める。23年はA/A+/2Aで打率.313・20本塁打・OPS.953と年上選手を相手に圧倒。上位10%の打球速度106マイルは、すでにMLB平均(103)以上に到達している。捕手守備ではプラスの強肩が強み。俊敏性は悪くないが、すでに1Bでも28試合に出場しており、フルタイムの捕手としては厳しいか。


FV55

6-5/215の大型選手で、ダブルプラスのパワーが自慢。23年は傘下トップの29本塁打(打率.290・OPS.974)と覚醒。アプローチ面での成長が著しく、四球率を前年の9.1%から15.1%に大きく良化させた。三振率24.1%とややコンタクトに不安はあるが、ゾーン内コンタクト率83%が平均レベルであり、四球の多さを考えればそこまで悪くない。3B守備は平均レベルのポテンシャルも、1BやLFに転向の可能性も。


FV50

4.コルトン・カウザー(OF)/Colton Cowser:24歳
21年ドラフト全体5位指名。プラスのヒットツールとCFとしては平均レベルの守備力から、選手としての将来像をブランドン・ニモ(NYM)と比較されている。23年は3Aで打率.300・17本塁打・OPS.937をマークも、MLBでは26試合で打率.115と苦しんだ。3Aで三振率26.2%、MLBで28.6%とコンタクトに課題があり、MLBの投手に対応できるか。
Colton Cowser


20年ドラフト全体2位指名。故障がちだったが、23年は2A/3Aで自己最多の122試合に出場して打率.303・21本塁打・OPS.904と本領発揮。ダブルプラスのパワーが武器の左打者で、ゾーン内コンタクト率88%とコンタクト能力も悪くない。守備は外野コーナーもしくは1Bに限られる。


FV45

22年ドラフト全体33位指名。6フィート4と体格に恵まれており、パワー、走力、肩力がプラス評価とポテンシャル大。クリスチャン・イエリッチ(MIL)と比べるスカウトも。ドラフト時には大振りなスイングからコンタクト能力を懸念されていたが、コンタクト率81%(MLB平均77%)を記録するなど大幅に改善。守備はRFが適性との見立て。

MAX98マイルのライジングファストボールと落差の大きいカーブのコンビネーションで高い奪三振能力を誇る。マイナー3年で奪三振率34.0%。昨季2Aで14先発/防御率3.56、3Aで8先発/防御率2.49と上位でも好投したが、通算与四球率13.8%とコントロールに課題があり、リリーフで輝くタイプか。

90マイル前半の速球と大きく横滑りするスライダーを主体に5球種を器用に扱い、マイナー3年で奪三振率31.5%をマーク。昨季は2A/3Aでの28先発で防御率5.04・与四球率12%とコマンドに苦しんだが、バウンスバックすればローテーション4~5番手ポテンシャルとの見立て。

21年ドラフト2巡目。プラスのヒットツールが武器で、ここ2シーズンで50本塁打、昨季3AでwRC+109をマーク。しかし平均打球速度86.5マイル/上位10%の101マイルはいずれもMLB平均以下であり、2Bでマイナスの守備力と併せて考えると「本塁打不足のLF」に終わる可能性も。

23年ドラフト1巡目。80グレイドのスピード&CF守備が武器のリードオフポテンシャル。大学通算191試合で15本塁打とパワーレスだが、コンタクト&選球眼が磨かれている。プロでは25試合で出塁率.473・25盗塁をマークした。


FV40

11.ルイス・デレオン(LHP)/Luis De León:21歳 
6フィート3の長身細身から平均95マイル超えの速球を投じるロマン枠。アームサイドに大きく曲がるチェンジアップ&鋭く落ちるスライダーもよく切れる。R/Aで計53.2回/0被本塁打、GB%=69%のゴロの多さも強み。唯一にして最大の欠点は与四球率13%のコントロールの悪さ。

22年ドラフト2巡目。コンタクトに致命的な欠点があるが、プラスのパワー&優秀な選球眼、CF守備も平均以上とツールは申し分なし。23年はA+でwRC+139と圧倒も、2Aでは64試合で打率.176・三振率37.5%とコンタクト面で脆さを露呈。理想の完成像はアダム・デュバル(元BOS他)か。

13.ブレイリン・タベラ(OF)/Braylin Tavera:19歳
22年に170万ドルで契約した原石タイプ。現時点では未完成だが、上手く育てばパワー&スピードを兼ね備えた5ツールCFになり得る。23年はRで35試合に出場してwRC+117。四球率16.5%/三振率17.3%とアプローチも磨かれている。ビルドアップしてパワーを伸ばしたい。

14.マック・ホーバス(3B)/Mac Horvath:22歳
23年ドラフト2巡目。ヒットツールは荒いが、パワー、スピード、肩力がプラス評価のアスリート3B。プロデビューでは三振率26.3%と空振りは依然として多かったが、OPS1.057・四球率19.2%と辛抱強いアプローチを見せた。大振りだがプロの投手レベルに対応できるか。

23年ドラフト2巡目。大学2年でドラフト資格を得たため、オーバースロットとなる160万ドルで契約した。MAX98マイルでホップ変化の大きい4シームがベストピッチで、大学2年間で防御率5.23ながら奪三振率31.4%。変化球3種を扱え、6-4/226の体格も先発向き。制球面を改善できるか。

16.セス・ジョンソン(RHP)/Seth Johnson:25歳
今年TJ手術から復帰予定。MAX98マイルの速球とプラスのスライダーで三振を量産するポテンシャルは非凡。カーブ&チェンジアップも扱え、先発適性も期待できるが、「25歳で2A以上の経験がないTJ明けの投手」であることを考慮すると、ブルペンに専念する方が現実的か。

打者を圧倒する球威は無いが、安定したコントロールと豊富なスタミナからイニングイーター適性あり。4シームは平均92.4マイルだが、高スピン&ホップ変化大のため、高めで空振りを取れる。変化球はカッター、スライダー、カーブと多彩に扱え、対左打者も被OPS.676と苦にしない。

18.トレイス・ブライト(RHP)/Trace Bright:23歳
22年ドラフト5巡目。MAXで96-97マイルに達するホップ型の4シームと大きく弧を描く70マイル台のカーブを主体にスライダー&チェンジアップもレパートリーとして扱える。A+/2Aで99.2回を投げて防御率3.97・奪三振率33.9%と球威は優秀だが、先発に残るにはコントロールとスタミナ面の課題を改善したい。

22年ドラフト2巡目。22年は大学の全米一部リーグで3位となる27本塁打を放ったパワーの持ち主だが、プロ1年目となった昨季は三振率25.9%・打率239とコンタクト面の適応に苦しみ、13本塁打・OPS.747と平凡な成績に終わった。3B/2Bで平均から平均以上の守備力を持っているだけに、あとは打てることを証明したい。

20.フアン・ヌネス(RHP)/Juan Nunez:23歳
22年夏ホルヘ•ロペスのトレードの見返りの1人。平均94マイルの4シームを軸にキレの良いスライダー、カーブ、チェンジアップとローテーション相当の球威を有する。与四球率12.9%のコントロールを改善できるかが先発残留への課題。

0 件のコメント:

コメントを投稿