2025 COLORADO ROCKIES
TOP 20 PROSPECTS
2025 コロラド・ロッキーズ プロスペクトランキング
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は25年6月30日見込みのもの。
FV60
1.チェイス・ドーランダー(RHP)/Chase Dollander:23歳23年ドラフト全体9位指名。ドラフトイヤーの不調で評価を落としたが、24年は完全復活。A+/2Aで計23先発して防御率2.59/FIP2.92/奪三振率33.9%/与四球率9.4%をマークした。低リリースから繰り出される平均96/最速100マイルのライジングファストと80マイル後半の高速スライダーで打者を制圧する。カーブ&チェンジアップも効果的に織り交ぜることができる。球威、球種、制球力、耐久性とエースにふさわしい資質を兼ね備えている。
Chase Dollander
FV55
24年ドラフト全体3位指名。トライアウトを受けて大学の野球部に入部し、1年時は公式戦未出場だったが、そこから大学屈指のスラッガーに成長。24年は全米トップとなる打率.433・37本塁打・OPS1.565をマークし、大学MVPに当たるゴールデンスパイク賞を受賞した。プロ(A+)では25試合という小サンプルではあるが、打率.180/三振率31%とコンタクト面で苦戦。また守備も3Bとしては機敏さに欠けるとの評価で、LFや1Bに回る可能性が高い。
.@BaseballUGA's Charlie Condon (https://t.co/Z3s2EpgF39's No. 4 Draft prospect) hits his THIRD HR of the day and that ball was crushed 💥
— MLB (@MLB) March 23, 2024
(📹: @ESPN) pic.twitter.com/e5MiUNmyWp
FV50
平均以上のコンタクト能力とスピードで得点貢献できる攻撃型二塁手。24年は不調で評価を落としたが、それでも6月以降は2Aで出塁率.353/ISO.183と持ち前の出塁能力の高さとパンチ力を発揮。wRC+は130をマークした。前半戦の不調はBABIPによる不運(5月まではBABIP.200、6月以降は.302)も要因にあったと考えられる。守備力は平均以下との評価で、昨季まではSSメインだったが、24年は2Bに本格転向。2Aでの94試合で16失策を喫したが、Baseball Prospectusの出す守備指標DRPは+2.0と優秀だったので、守備範囲自体はまずまずといったところか。
Adael Amador
FV45
23年ドラフト2巡目。プロ入り後に打撃覚醒の片鱗を見せている身体能力お化け。プラスのスピード&ダブルプラスの強肩を武器にC、SS、CFをハイレベルでこなせるユーティリティー性が最大の武器。大学通算133試合で7本塁打と打力はそこまでではなかったが、24年はA+で16本塁打/wRC+132と覚醒の兆し。打撃技術に未熟さはあるが、スラリとした長身でパワー向上の余地あり。
キューバ出身で、同じくキューバ出身の怪物打者であるヨーダン・アルバレス(HOU)と重なる雰囲気があるスラッガー候補。23年にA+でwRC+148、24年は2AでwRC+120と結果を出し、21歳シーズンで3Aまで昇格した。一方で何でも振りに行くアプローチは要改善。選球眼を磨けば30本塁打以上も狙えるだろう。守備走塁の能力は平均以下で、打撃の出来がすべてを左右する。
22年ドラフト4巡目。22年ドラフト組の大学生ではNo.1ディフェンダーとの呼び声高い守備職人で、俊足と強肩を生かした広大な守備範囲が魅力。打撃はプルヒッティングを得意としており、2Aでの91試合で7本塁打/wRC+126をマーク。しかしフリースインガー傾向のアプローチが欠点。不動のレギュラーというよりも下位チームのレギュラーor守備型ユーティリティー向きか。
20年ドラフト全体35位指名。ゴールドグラブ級の守備力が最大の武器で、リーダーシップや野球IQも◎。24年は送球精度の向上に努め、盗塁阻止率が前年の19%から29%に大幅アップ。課題とされてきた打撃も3AでwRC+104をマークし、3年連続でwRC+100超え。コンタクト能力の高さが強みだが、パワーレス&フリースインガーな点がネック。MLBでは53打席で打率.176・0本塁打・三振率34%と苦しんだ。ボールの見極めを磨いてMLBの投手に対応したい。
20年ドラフト全体9位指名の高卒選手。ドラフト時にカイル・タッカー(HOU)と比較された大器も、プロでは度重なる故障で評価を落としている。24年は2Aで36試合/wRC+135をマークしたが、約3か月の欠場があり、リハビリ含め65試合の出場にとどまった。打者としては選球眼の良さが強み。24年はアッパースイング気味のスイングに変更し、ゴロ率が減少し、長打数を増やした。しかし依然として平均以下の打球速度から将来的なパワーポテンシャルには疑問が持たれている。走力は平均的だが盗塁技術に長けており、通算343試合で134盗塁(162試合換算で63盗塁)を決めている。守備力は平均的で、24年は外野3ポジションをこなしたが、最も多く守ったのはLFだった。
22年ドラフト3巡目の技巧派左腕。球速は90マイル前半止まりだが、サイドハンドから高めに浮き上がる軌道のため多くの空振りを奪える。速球と70マイル台のスラーブを投球の軸としており、第3球種にチェンジアップを扱う。24年は2Aで18先発して防御率3.17/FIP3.16/奪三振率34.2%/与四球率10.0%をマークした。ローテーション中軸クラスの球威は無く、ローテーション下位のイニングイーターからミドルリリーフ向きだろう。
23年ドラフト2巡目のカレッジ左腕。速球は平均で87-88マイルほどだが、サイド気味の低リリースにより浮き上がるような軌道を描くため、空振りを量産できる。この速球が全投球の約70%を占め、残り20%にチェンジアップ、10%にスライダーを扱う。24年はA+/2Aで計21先発して防御率2.11/FIP2.83/奪三振率28.2%/与四球率3.4%と好投。速球頼り&幻惑系の投球スタイルが上位でも通用するかどうか。
ドジャースなどで活躍したエリック・キャロスの息子。名門UCLAで3年間プレーした後、23年ドラフト5巡目でCOLから指名されプロ入りした。広角に打ち分けるラインドライブヒッターで、24年はA+で打率.311/15本塁打/wRC+145をマークした。守備ではプラスの強肩を武器に平均的な3Bディフェンダーになれるとの評価。DRPは+2.1を記録した。
24年ドラフト2巡目。コンタクト能力と運動能力に優れた珍しい一塁手。プラスの一塁守備に加え、CFも平均レベルでこなせる。打者としてはアプローチにやや荒さはあるが、ドラフトイヤーの24年に本塁打数を前年の4本から16本に増やすなどパワーが向上中。まだ線が細く、さらなるパワー向上の余地を残している。
元MLBリリーバー、ヨーキス・ぺレスの息子。6-3/153の長身細身の体格から伸びしろが期待できる。93-95マイルの速球と70マイル台の大きく割れる縦カーブ。23年はAで60イニング以上投げた19歳以下の投手としては3位となるFIP4.07・奪三振率26.1%と健闘も、TJ手術により24年は全休。25年のカムバックに期待がかかる。
Notable Prospects
ルイチ・カシーヤ(LHP)/Luichi Casilla:20歳
22年に国際アマチュアFAで契約したハイシーリング左腕。95マイル前後の速球はMAX100マイルに届き、80マイル台のカーブ&チェンジアップを交える。24年は米国デビューを果たし、Rでの36イニングで防御率7.00/FIP4.67/奪三振率32.9%/与四球率16.2%をマーク。壊滅的なコントロールを改善できるか。
マイケル・プロセッキー(LHP)/Michael Prosecky:24歳
大学ではリリーフだったが、プロでは先発として結果を出している。90マイル前半の伸びのある4シームがベストピッチで多くの空振りを奪える。速球中心の配球だが、スライダー、カーブ、チェンジアップとレパートリー自体は豊富。24年はR/A/A+で計48.2回を投げて防御率4.44/FIP3.12/奪三振率36.1%/与四球率9.7%をマーク。コントロールや耐久性を磨いていけば先発ローテーションに定着できるポテンシャルを持っている。
グレゴリー・サンチェス(RHP)/Gregory Sanchez :18歳
6-4/190と体格に恵まれたハイシーリング右腕。MAX97マイルでアームサイドに大きく動く速球と80マイル台のスライダーのコンボ。細身の体格から増量を経てさらなる球速アップに期待がもてる。DSLでは33.1回を投げて防御率5.40/FIP4.43/奪三振率25.0%/与四球率11.3%をマーク。腕のストロークが大きく、コントロールに苦しんでいる。
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