2025 ST. LOUIS CARDINALS
TOP 15 PROSPECTS
Quinn Mathews
24年ドラフト全体7位指名。2年時に全米1部トップの打率.449をマークし、USA代表でも活躍。しかし3年時はハムストリングの負傷により36試合の出場にとどまり評価を落とした。対応力の高いラインドライブヒッターで、SS中心に2B/3Bの経験もある。プロではAでの29試合でwRC+137と好デビュー。ライナー中心のアプローチのためISOは.105にとどまったが、ハードヒット率54.9%/上位10%打球速度105.3マイルと平均以上のパワーを秘める。万全なら走力も平均以上で、2年時には55試合で36盗塁を決めている。
JJ WETHERHOLT'S FIRST PRO HOMER@GoPBCardinals | @Cardinals | @CardsPlayerDev pic.twitter.com/vi7wcVyj9n
— Minor League Baseball (@MiLB) August 7, 2024
FV50
23年ドラフト4巡目。チェンジアップでかわすストライクスロワータイプと見られていたが、プロでは突如球速が上昇し、覚醒。マイナー4階級で計143.1回を投げて防御率2.76/FIP2.59/奪三振率35.4%/与四球率8.6%と素晴らしい成績を収めた。5.58フィートという低リリースから平均94マイル/縦変化17.1インチというライジングファストを軸に、スライダー&チェンジアップも上質。statcastデータが得られるA/3Aでスライダー&チェンジアップはいずれも空振り率50%以上を記録した。イニング消化能力と投球クオリティを両立したローテーション半ば級のワークホースとして期待。
Quinn Mathews
小柄ながら傑出したアスリートであり、潜在能力は非常に高い。マーカス・ストローマンやトレバー・バウアーが比較対象か。平均96マイルのホップ系4シームに、カーブ、スライダー、チェンジアップとどの球種も質が高い。全身を有効に使ったメカニクスで、オーバースローながらリリース高が5フィート2とサイドスロー並に低くなっているため、高めの4シームは数値以上によく伸びる。24年は肩と胸の張りで欠場、復帰後は長くても4イニングの投球にとどまり、シーズン最終登板では広背筋を痛め降板するなど年間を通して健康面に不安を露呈した。しかし2Aでの20先発で79.2回を投げて防御率2.71/FIP2.51/奪三振率34.1%/与四球率8.1%と投球内容は素晴らしかった。球威や制球力はローテーション上位クラスなだけに、耐久面の不安を払拭していきたい。
Tink Hence
台湾出身。台湾の大学でプレーした後、米国へ移住。サマーリーグで経験を積んで23年7月に50万ドルで契約した。24年はAでの22先発で116回を投げて防御率2.79/奪三振率26.6%/与四球率7.8%をマーク。6フィート7の迫力ある体格から平均96.4/最速101マイルの4シームを投げ込む。4シームはシュート方向への変化量が16.3インチもあり、これは昨季のMLBであれば右投手トップの数値。制球や変化球は要改善だが、長身細身の体格から伸びしろは大きい。
素手でバットを構え、無駄のないスムーズなスイングで左右にラインドライブを量産する二塁打マシーン。23年に24歳以下の選手としては2A全体2位となるwRC+142を記録し、リーグMVPを獲得。しかし24年は3AでwRC+93と不調だった。コンタクト率の高さとバレル感覚(ゴロ率35%/引っ張りフライ率11.7%)、平均的なパワー(上位10%打球速度103マイル)とMLBで成功できる要素はあるも、四球率5.9%/スイング率53%というフリースインガーなアプローチがネック。守備能力も平均以下で、長期的には2Bが定位置になりそうだ。
攻守に確かな能力を示し、バックアップ適性を見せている捕手プロスペクト。24年は2Aで打率.321/11本塁打/wRC+152をマークし、リーグMVPを獲得。オープンスタンスからフラットなスイングで広角に長短打を量産する。捕手守備も優秀で、Baseball Prospectusの出すフレーミング&送球指標で3年連続プラス数値をマーク中。特に23年はフレーミングにより24.2失点を防いだ。
マイナーで3年連続wRC+110以上を記録しているスイッチヒッター捕手。24年は課題であった実戦でのパワー発揮と守備力向上で成長を遂げた。打撃ではA+でwRC+120を記録し、本塁打を昨季の3本から10本に、ISOを.097から.150に上げてみせた。守備ではマイナスだったフレーミング、ブロッキング、送球指標がいずれも大きくプラスに転じた。若さでは6位のクルックスよりも分があり、来季2Aで結果を出せば大きく評価を上げるだろう。
23年夏にジョーダン・モンゴメリーとのトレードでTEXから加入した1人。身長6フィート1と体格はそこまでではないが、常時95マイル前後の4シーム&高スピンのハンマーカーブを武器に、スライダー&チェンジアップも効果的に織り交ぜる。24年は肩の故障により38.1回のプレーにとどまり、特に2Aでの7先発は防御率6.75/FIP6.59と悲惨なものであった。球威、球種のレパートリー、コントロールは十分にローテーション中盤級だが、2年続けて故障離脱するなど耐久面に不安がある。
24年1月に76万ドルで契約した原石。運動能力の高い両打ちSSというスペックの塊で、ベストツールのスピードはダブルプラス評価。DSLでは35試合で打率.287/1本塁打/wRC+121と好成績を残し、リーグのオールスターチームにも選ばれた。現時点ではコンタクト重視だが、体格が成熟すればパワーも向上が見込める。守備では二遊間にふさわしい守備範囲と3Bにふさわしい強肩を兼ね備える。
24年4月に30万ドルで契約すると、DSLでの41試合で打率.345/10本塁打/wRC+186と圧巻の内容。パワーポテンシャルと引っ張りフライを量産する打撃技術を兼ね備えた攻撃型捕手として評価を伸ばした。一方で捕手守備は発展途上であり、磨かれる必要がある。
21年ドラフト1巡目。5球種を投げ分けるコントロールアーティスト。平均91マイルのシンカーとスライダーを軸に、カッター&カーブ&チェンジアップを織り交ぜる投球で、マイナーでは毎年50%前後のグラウンドボール率を維持。支配力は平凡だが、3年連続144イニングオーバー、今季3A/MLBで173イニングを消化するなどイニングイーター適性あり。ローテーション下位にフィットするだろう。
22年ドラフト全体22位指名。サイドハンドから高めに浮き上がる90-92マイルの速球と70マイル台のスイーパー&チェンジアップのコンビネーション。24年はA+/2Aでの15先発で防御率3.27/FIP3.22/奪三振率35.2%をマークするなど投球内容は上々。しかし2年続けて肘の負傷で離脱しており、23-24年で計93イニング止まり。健康面に不安を抱える。与四球率13%とコマンドにも苦しんでおり、リリーフに回される可能性もある。
23年ドラフト1巡目。カルロス・ゴンザレス(元COL)似のフルスイングで長打を量産するスラッガー候補。24年は5月終了時点で打率.184/OPS.572/三振率29.4%と苦戦していたが、6月以降は打率.288/OPS.867/三振率21%とプロの世界に適応。statcastデータが得られるAではチェイス率15%(MLB平均22%)を記録するなど選球眼に優れる。守備走塁の能力は平均的であり、最終的にはコーナーが適任と見られる。
24年はA/A+で計123回を投げて防御率2.71/FIP/2.67/奪三振率27.4%/与四球率6.7%とブレイク。速球は平均93マイルと平凡だが、リリース高5フィート5という低リリースから投げ込まれるフラット軌道なため、打ちにくい。この速球を高めに集める投球を得意としており、Aでは4シームが空振り率32.7%/得点価値6.7と効果的だった。先発に残るには変化球やコマンドの精度を磨いていきたい。
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