2025年12月26日金曜日

2026 MIAMI MARLINS TOP 15 PROSPECTS

2026 MIAMI MARLINS 

TOP 15 PROSPECTS

2026年 マイアミ・マーリンズ プロスペクトランキング

Thomas White

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は26年6月30日見込みのもの。

FV55

1.トーマス・ホワイト(LHP)/Thomas White:21歳
23年ドラフト全体35位指名の高卒左腕。200万ドル近いオーバースロットとなる契約金410万ドルで入団を決めた。6フィート5/240ポンドの恵まれた体格から平均95マイルの4シームを軸に、高い空振り率を誇るスラーブ&チェンジアップのコンビネーション。25年はA+/2A/3Aで計89.2回を投げて防御率2.31/奪三振率38.6%と支配的な内容。3球種プラスピッチ候補と素質は申し分ないが、与四球率13.6%とコントロールに難あり。与四球を出しながらも支配力でカバーする投球スタイルはブレイク・スネル(LAD)と重なる。
Thomas White


FV50

2.ロビー・スネリング(LHP)/Robby Snelling:22歳
23年に防御率1.82の好投でマイナー最優秀投手に選出も、24年は防御率5.15とスランプ。同年の夏のトレードでSDから加入した。25年は完全復活を果たし、2A/3Aで計136回を投げて防御率2.51/奪三振率30.3%/与四球率7.1%と素晴らしい投球内容だった。平均94マイルでフラット軌道の4シームと82マイルのパワーカーブのコンビネーション。右打者にはチェンジアップを効果的に織り交ぜる。
Robby Snelling


3.アイバ・アーケット(SS)/Aiva Arquette:22歳
25年ドラフト全体7位指名。25年ドラフト組では大学No.1プレーヤーとの呼び声が高った大型遊撃手であり、プラス評価のパワーが武器。A+では27試合でOPS.674と期待外れの内容だった。6フィート5/220ポンドとSSとしては大柄であるが、MLBでもSSに留まれるとの高い守備評価を得ている。

FV45

4.ケビン・デフランク(RHP)/Kevin Defrank:17歳
コントロール改善など課題は多いが、全てが上手く行けばホセ・フェルナンデス(元MIA)のような球界を代表するエースになれる大器。6フィート5/202ポンドの年齢離れした巨体からMAX100マイル。チェンジアップもプラス評価を得ている。


5.ジョー・マック(C)/Joe Mack:23歳
21年ドラフト全体31位指名。24年にマイナーのゴールドグラブ賞を獲得した守備型捕手。打ってもマイナーで2年連続wRC+120超え。コンタクト力は最低クラスだがフライボール率が高く、低打率ながら20HR前後が狙えるだろう。捕手守備では強肩と素早い握り替え、巧みなフレーミング、俊敏なフットワークを兼備。Baseball Prospectusの出す守備指標ではここ3シーズンでフレーミング指標&送球指標はいずれも大きくプラスを叩き出している。
Joe Mack


潜在的なパワーは20-80スケールでも80相当。3Aでは20試合という小サンプルながら、90th EV110.3マイル(25年の大谷翔平が110.1マイル)という球界トップクラスの打球速度を記録した。シーズン通じては2A/3Aで計130試合に出場して22本塁打/wRC+135を記録。平均以下のコンタクト率&スイング率52%というフリースインガー傾向から、MLBの舞台でもパワーを発揮できるかは疑問。守備は両翼向き。

7.スターリン・カバ(SS)/Starlyn Caba:20歳
23年に契約金300万ドルで入団したドミニカ共和国出身のトップアマチュア。24年11月にヘズス・ラザルドとのトレードでPHIから移ってきた。ゴールドグラブ級の守備力を疑う声は無いが、打撃面は伸び悩んでいる。1Aではゾーンコンタクト率90%を記録し、打球角度やチェイス率も優秀だったが、非力さが足を引っ張り、wRC+は85止まりだった。

22年ドラフト3巡目の高卒投手。高校ではバスケットボールとの二刀流で鳴らしたアスリートで、伸びしろに期待。プロ4年目の昨季は、A/A+/2Aで計90回を投げて防御率3.00/FIP3.17とブレイク。奪三振率が20.7%から29.0%に大きく向上した。90マイル中盤のランニングファスト、鋭いカーブ&スライダーで空振りを量産。左打者にはカッター&チェンジアップを効果的に織り交ぜる。与四球12.3%と平均以下の制球力を改善したい。

9.キャム・キャナレラ(OF)/Cam Cannarella:22歳
25年ドラフト全体43位指名。クレムゾン大学では1年からレギュラーを張り、3年間で打率.360をマーク。コンタクト能力と俊足を生かした華麗なCF守備が強み。今季開幕前に肩の手術を受けた影響か、61試合で5本塁打&6盗塁にとどまった(2年時は11本塁打、1年時は24盗塁)。
全快の状態でどうなるか。

23年ドラフト全体10位指名の高卒右腕だが、制球難がネックとなり、期待通りの活躍ができていない。長身を生かしたエクステンション幅から平均93マイルのシンカーと大きく曲がるスライダー中心の投球。左打者にはチェンジアップを決め球に使う。与四球12.8%のコントロールを改善したい。


FV40

11.ルイス・コバ(OF)/Luis Cova:19歳
24年1月に契約金140万ドルで入団した原石。U-15のベネズエラ代表CFを務めた実力者で、ダブルプラスのスピードが魅力のアスリートタイプ。25年はDSLでの50試合で9本塁打/wRC+144とよく打った。現時点ではギャップヒッターだが、スイングスピードの速さから筋肉がつけばパワーも向上が見込まれている。仮にパワーが向上しなくてもある程度打てれば守備走塁と出塁能力でチームに貢献できるだろう。

22年に8万ドルで入団とプロ入り時の評価は高くなかったが、25年はAで101回を投げて防御率3.30/奪三振率28.1%と台頭。平均93マイルで変化量大のシンカーと上質なスローカーブ&スイーパー。チェンジアップは開発中の段階で、他の球種には劣る。6フィート2/165ポンドと細身で、球速向上の余地を残す。

13.ディロン・ヘッド(OF)/Dillon Head:21歳
23年ドラフト1巡目の高卒選手。20-80スケールで80評価のスピードが武器の1番CF候補。ルイス・アラエスの見返りの1人としてSDから加入した。現時点ではコンタクト&選球眼に長けたギャップヒッターだが、90th EV103.4マイルと年齢に比してパンチ力を秘めており、15~20本塁打を打てる可能性も。

14.キーナー・ベニテス(LHP)/Keyner Benitez:20歳
若き日のフランシスコ・リリアーノ(元PIT他)を思わせるクロスファイアー左腕。Aで空振り率42.9%を記録したチェンジアップがプラスピッチ候補。平均93マイルのシンキングファストと組み合わせて右打者を手玉に取る。58.9%という高いグラウンドボール率も強み。与四球率13%とゾーンにボールを集めることに苦戦している。

グラウンドボール率の高いワークホース候補。6フィート7の長身から94マイル前後の速球、カーブ、チェンジアップを投げ下ろす。25年はTJ手術から復帰。2A/3Aで103.2回を投げて防御率5.38の一方で、FIPは3.55と優秀だった。

Notable Prospects

25年ドラフト2巡目。豪快なパワーが武器の左打者で、ドラフトコンバインでは打球速度116.9マイルを計測。一方でアプローチ&スイングの荒さが課題で、プロのレベルに対応できるかは疑問。A+では27試合で三振率32.7%を喫した。守備はLFが適任との評価で、貢献するには打つしかない。

PJ モーランド(OF)/PJ Morlando:21歳
24年ドラフト全体16位指名。高校生ホームラン競争優勝&全米オールスターゲームMVPの実力者だが、ドラフトイヤーに不調で評価下落。フルシーズン1年目はAで四球率17.7%とよく選び、wRC+は111と及第点だったが、打率.215/ISO.117とパワーもコンタクト力も物足りない数字だった。守備はLF向きとされており、打ち続けることが求められる。

トッププロスペクトであるイーサン・サラス(SD)の弟で、25年1月に契約金370万ドルで入団した原石。いきなりAでデビューするとwRC+74と年上選手を相手に苦戦したが、コンタクト率&チェイス率はリーグ平均よりも優秀だった。打球速度がマイナー最低クラスだったので、筋力アップが求められる。アマチュア時代はSSだったが、プロではCFを中心に起用された。

コンタクト&選球眼に優れた打撃と平均以上のスピードで外野3ポジションをこなす汎用性が売りのソリッドプレーヤー。25年はA+/2AでwRC+131をマーク。オフのAFLでは85打席という小サンプルながら90th EV105.8マイルと平均以上の打球速度を記録しており、パワーはまずまず。47.8GB%というゴロ打球の多さを改善できれば長打数も増えるはず。

ロマン枠。6フィート7の長身オーバースローから90マイル中盤で縦変化20インチ超えの速球を投げ下ろす。体格的な伸びしろを残しており、今後さらに球速が向上することが望める。

ロマン枠。7月にTJ手術から復帰すると101マイルを計測するなど剛腕ぶりをアピール。力任せのフォームから90マイル後半の速球と変化量の大きいスライダーのコンボ。DSL通算10.2回の投球にとどまっており、先発としての実績は0。

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