2022年12月10日土曜日

2023 BOSTON RED SOX TOP 20 PROSPECTS

2023 BOSTON RED SOX 

TOP 20 PROSPECTS

Marcelo Mayer


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV60

1.マルセロ・メイヤー(SS)/Marcelo Mayer:21歳
(A/A+91G 13HR 68BB 107K .280/.887
◎打撃 / ◯SS守備 肩 / △走力
21年ドラフト全体4位指名の高卒選手。コリー・シーガーの打撃力&ブランドン・クロフォードの守備力と評され、走力以外の4ツールがプラス評価。特に鋭いスイングでバレル性の打球を量産するコンタクトツールが最も評価されている。実戦でのパワーをどれだけ伸ばせるか。

FV55

2.トリストン・カサス(1B)/Triston Casas:23歳
(3A)72G 11HR 46BB 68K .273/.863
(MLB)27G 5HR 19BB 23K .197/.766
◎パワー / ◯アプローチ 1B守備 / ✖走力
18年ドラフト1巡目の高卒選手で、未来の4番候補。広角に長打が打て、追い込まれたら軽打に切り替えるなど対応力も非常に高い。高校時代には三塁を守っていただけあり、一塁守備も素晴らしい。攻守に能力が高く、フレディ・フリーマンやアンソニー・リゾーのような球界を代表する一塁手になることが期待されている。MLBではアベレージ面で苦戦も、5本塁打・四球率20%と
Triston Casas


FV50

3.ミゲル・ブレイス(OF)/Miguel Bleis:19歳
(R)40G 5HR 10BB 45K .301/.896
〇パワー 走力 肩 / △アプローチ 素材型
21年に契約金150万ドルで入団した原石。パワーと走力を両立した5ツール候補で、上手く育てばスケールの大きい選手になり得る。三振率27%/四球率6%とボールの見極めや変化球の対応などのアプローチ面を改善していく必要がある。
Miguel Bleis

(A+/2A)116G 21HR 26BB 113K .299/.880
◯走力 守備 / △アプローチ
SSとCFを中心に複数ポジションをこなせるユーティリティプレイヤー。プラスの走力を生かした広大な守備範囲が魅力で、課題の打撃でもキャリアハイとなる成績を残した。最低でもホセ・シリのような守備型CFにはなれるだろうとの見立て。
Ceddanne Rafaela


5.吉田 正尚(OF)/Masataka Yoshida:29歳
(NPB)119G 21HR 80BB 41K .335/1.008
◎コンタクト / 〇即戦力 / △走力 守備 パワー
ポスティング制度により5年$90Mで入団。首位打者2回、NPB通算打率.327をマークのヒットマシーン。一方でLF専門で平均以下の守備力、MLBのコーナー選手としてはパワー不足な点を指摘されている。高打率&高出塁率で最低限の成績は残せそうだが、オールスター級の貢献をできるかは、長打力をどれだけ示せるかにかかっているだろう。Fangaraphsの予測では打率.298・17本塁打・OPS.867・WAR3.6となっている。

FV45

(R/A)19G 1HR 8BB 15K .304/.874
◯コンタクト / △2B向き? 素材型
22年ドラフトの全体24位指名。滑らかで無駄のないスイングからラインドライブを量産するヒットツールが高評価。守備動作などは悪くないが、SSとしては守備範囲の狭さを指摘されており、MLBでは2B向きとの見立て。

7.
ニック・ヨーク(2B)/Nick Yorke:21歳
(A+)80G 11HR 33BB 94K .232/.668
〇打撃 / △2B守備 22年不調
20年ドラフト1巡目指名。ヒットツールを高く評価されており、21年はA/A+で打率.325・14本塁打・OPS.928とモンスターイヤーを送ったが、昨季はコンディション不良も重なり大スランプ。二塁守備も平均以下のため、打撃の復調に全てがかかっている。オフのAFLでは19試合でOPS.950と好調だった。

(A/A+)120G 12HR 48BB 94K .289/.808
◎パワー / △3B守備 素材型 コンタクト
20年ドラフト3巡目指名。13歳で500フィート超え弾を放つなどアマチュア時代から飛ばし屋として注目されていた逸材。大振りでプロへの適応が心配されていたが、ここまで上手く適応している。守備は不得意で昨季は3Bと1Bをおおよそ半分ずつ守った。将来像はマーク・トランボ(元BAL他)か。
(A/A+/2A/3A)2.49ERA 83.0IP BB/9=5.0 K/9=11.4
◯球威 グラウンドボーラー / ✖コントロール
93-98マイルのシンカーと80マイル後半のスライダー主体のパワーピッチャー。22年はTJ手術から復帰すると、三振率30%・グラウンドボール率53%と強みを発揮。ポテンシャルはローテーション半ばクラスだが、コントロールの悪さがネック。

FV40

10.ロマン・アンソニー(OF)/Roman Anthony:19歳
(R/A)20G 0HR 9BB 8K .306/.735
〇パワー / △素材型 コンタクト 
22年ドラフト2巡目の高卒選手。スロットバリューの3倍になる契約金$2.5MでBOSが口説き落とした。将来メジャーで中軸を打てるようなパワーヒッター候補であり、不安視されていたコンタクト面もプロでは打率.306・三振率9.6%と適応。守備は将来的にはコーナー向きか。
(A)114G 13HR 64BB 105K .266/ .827
◯打撃 / △パワー 素材型 ツール
アプローチよくライナー性の打球を量産するヒットツールが武器で、22年はISO.203をマークするなど長打力も見せつけた。ヒットツール以外の4ツールは平均的だが、22年は内外野で幅広くプレー。スーパーユーティリティになり得る。

(A+/2A)3.59ERA 57.2IP BB/9=1.1 K/9=11.7
〇3球種 コントロール / △球威
サイドハンドから速球、スライダー、チェンジアップを投げ分け、コントロールも良い技巧派左腕。21年に94-96マイルを計測していた速球は、22年に88-90マイル程度に落ち込んだが、横滑りしてワイプアウトするスライダーに磨きがかかり、68K/3BBという驚異のパフォーマンスを見せた。来季26歳ながらプロ通算180イニング止まり。
Brandon Walter


13.クリス・マーフィー(LHP)/Chris Murphy:25歳
(2A/3A)4.03ERA 152.0IP BB/9=4.3 K/9=8.8
◯4球種 奪三振 / △コントロール 一発病
90-94マイルの速球を主体に4球種を扱い、奪三振能力の高さが売り。22年は2Aでの76.2回では防御率2.58・K/9=10.7と好投。一方でフライボーラーかつコマンドの甘さが課題で、3Aでは苦戦。ローテーションに残るには長打を食らわないようにコマンドを磨く必要がある。
(A/A+)4.21ERA 98.1IP BB/9=4.9 K/9=11.1
◯3球種 / △体格 素材型 コントロール
16歳の契約時から球速を10マイル程伸ばすなど急成長中。92-96マイルの速球に平均以上のカーブ&チェンジアップで3球種を確立しており、ローテーション3番手級のポテンシャルだ。6-0/167と先発投手としては小柄な点が不安材料。

15.ルイス・パラレス(RHP)/Luis Perales:20歳
(R/A)1.77ERA 35.2IP BB/9=5.0 K/9=12.6
〇コントロール / ✕球威
6-1/160とアンダーサイズながらオーバースローからMAX99マイルの4シームと縦に鋭く落ちるカーブのコンビネーション。契約時から体格は良くなり、球威は安定してきたが、コントロールが発展途上。

16.マシュー・ルーゴ(SS)/Matthew Lugo:22歳
(A+/2A)117G 18HR 35BB 104K .282/.830
◯ポテンシャル / △素材型 アプローチ エラー多い
19年ドラフト2巡目。叔父であるカルロス・ベルトランの野球アカデミーで育った。スイングが大振りでアプローチも荒っぽいが、22年は18本塁打を放つなどキャリアハイイヤー。SS守備は73試合で20失策(守備率.923)を喫するなど打撃とともに発展途上。将来は3Bや外野に回る可能性もある。
(2A/3A)126G 28HR 64BB 124K .296/.918
◯打撃 / △守備
クリスチャン・バスケスを放出したトレードでHOUから獲得したプロスペクト。身長5フィート9と小柄だがパンチ力があり、四球率11.2%とゾーンコントロールにも優れている。一方で守備力は平均以下であり、レギュラーよりも攻撃型ユーティリティーが適任か。
(R/A)1.88ERA 38.1IP BB/9=3.5 K/9=9.9
〇伸びしろ / △素材型
21年ドラフト4巡目の高卒右腕。6-3/160の長身細身の体型から伸びしろを高く評価されている。92-94マイルの速球にブレーキの利いたカーブ。カッターやチェンジアップも交えることができ、ローテーション半ばポテンシャル。

19.
ブレイナー・ボナシ(SS/2B)/Brainer Bonaci:20歳
(A)108G 6HR 89BB 89K .262/.782
◯コンタクト アプローチ 肩 / △パワー
コンタクト&アプローチに優れたスイッチヒッターで、22年は四球率18%/三振率18%と素晴らしいゾーンコントロールを示した。肩の強さがダブルプラスで、Baseball Prospectsによる守備指標ではFRAAでは+2.1をマーク。パワーレスがネック。

20.カッター・コフィー(SS)/Cutter Coffey:19歳
(R)11G 0HR 7BB 11K .125/.456
◯パワー 肩 / △スピード 素材型
22年ドラフト全体41位指名の高卒選手。投手としても有望視されていたが、SSとしてドラフトされた。コンスタントさが付けばパワーとアベレージを両立したバッターになれると目される。SSとしては走力不足も、投手として94マイルを計測した強肩が強み。

21.ネイサン・ヒッキー(C)/Nathan Hickey:23歳
(A/A+)75G 16HR 63BB 78K .263/.936
◯パワー アプローチ / △C守備
カイル・シュワバー(PHI)タイプの攻撃型捕手。パワーと選球眼が強みで、A+昇格後もOPS.936と圧倒的な成績を残した。問題の捕手守備は、57試合マスクをかぶって盗塁阻止率13%止まり。一塁やDHに回るか?

Sleeper Prospects

(A/A+/2A)120G 26HR 102BB 152K .280/.990
◯パワー アプローチ / ✖守備走塁
21年ドラフト11巡目。6-1/235の巨漢選手で、パワーと選球眼が強みな点も含めてダニエル・ボーゲルバック(NYM)のような選手。22年は26本塁打・四球率19.8%と強みを発揮。守備走塁は平凡で一塁かDHに限られるため、打ちまくるしかない。

(A+/2A)3.89ERA 129.2IP BB/9=3.5 K/9=10.9
〇チェンジアップ 奪三振 / ✖球速
20年ドラフト5巡目。22年はBOS傘下トップの157Kをマークするなどブレーク。速球は90マイル止まりとパワーレスだが、球の出所が見にくいフォームからブレーキの利いたチェンジアップで打者を翻ろうする。ローテーション下位~ロングリリーフ向きのポテンシャル。

(R)9.00ERA 2.0IP BB/9=9.0 K/9=13.5
〇速球 / △リリーフプロスペクト
22年ドラフト3巡目。投球の8割以上を占める4シームが武器。球速は92-93マイル程度だが、低いリリースポイントから高めにあつめる「バーチカルアプローチ」で空振りを量産する。ショーン・ドゥーリトル(WSH)が完成型か。


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