2024 KANSAS CITY ROYALS
TOP 20 PROSPECTS
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。
FV45
1.ニック・ロフティン(IF/OF)/Nick Loftin:25歳スターポテンシャルではないが、KC傘下出身であるウィット・メリーフィールド(PHI)のようなスーパーユーティリティとして期待できる即戦力選手。打者としてはコンタクト力が高く、3Aでゾーン内コンタクト率89.7%・OPS.788をマーク。MLBでも19試合でOPS.803とよく打った。メークアップの高さ、昨季は9盗塁にとどまったが22年に29盗塁を決めた俊足、内外野幅広く守れる守備力からチームの戦力として役立ってくれるだろう。
23年ドラフト全体8位指名の高卒攻撃型捕手。22年のUnder Armour All-America GameでMVP獲得、U-18では捕手兼投手の二刀流でプレーとアマチュアでの実績は十分。プラスのパワーポテンシャルを秘めるが、プロではR/Aでの13試合で打率.147・三振率26.9%とコンタクト面で苦戦(四球率32.7%と選んでもいたが)。これからの成長に期待したい。
FV40
4.ラモン・ラミレス(C)/Ramon Ramirez:19歳23年1月にわずか契約金5.75万ドルで契約するとDSLでOPS1.005・wRC+168と打ちまくり評価を一気に上げた。打撃ポテンシャルが魅力で、DSLではゾーン内コンタクト率90%、すでにMLB平均相当となる上位10%の打球速度103マイルを計測。捕手守備は発展途上だが、貴重な強打の捕手になり得る素材だ。
21年ドラフト全体7位指名。コントロールに難があるが、89-92マイルのホップ変化の大きい4シーム&21年ドラフト組No.1と評される絶品カーブのコンビネーション。23年は最初の9先発で防御2.14・奪三振率40.0%と順調だったが、練習でチームメイトと衝突し故障離脱、復帰後は体重減少によるコンディション不良などで以降は12先発/防御率7.14と不振に悩まされた。昨季前半のような投球を1年間続けられるか。
23年ドラフト2巡目の高卒投手。オーバースロットとなる契約金280万ドルで入団した。高校ではあまり多くのショーケースでの実績はないが、ドラフト年2月のショーケースで参加者トップとなるMAX97.7マイルを計測し評価上昇。MLBトップクラスの縦変化量20インチと球質も良く、スライダーも2700rpmに達するなどポテンシャルは高い。数年後のブレークに期待。
22年ドラフト2巡目。アーリーエントリーで大学2年時にプロ入り、21歳のシーズンで2A到達と数字以上に頑張っている印象。広角にライナーを打ち分ける二塁打マシーンタイプで、パワーを伸ばせるかが価値を決めるだろう。守備ではダブルプラスの強肩の持ち主で、走力も平均から平均以上と機敏さも問題なく、3Bにとどまれるとの見立て。21年ドラフト3巡目指名。ドラフト時はNo.1ピュアヒッターとの呼び声高かったが、22年=打率.227、23年=.211と低打率に苦しんでいる。しかしながらプラスのパワー&四球率18.5%のアプローチは強み。19歳のシーズンであることを考慮すればA+でwRC+109は健闘したと言える(300打席以上では2位、200打席以上でも6位)。捕手守備は発展途上ながら昨季は捕球/送球いずれも向上。
ワークホースポテンシャル。6-5/220の巨体投手で、昨季はA+/2Aで防御率3.33とブレイク。25先発で135.1回(平均5.4回)を消化。安定して6回を90球でまとめることができる。平均93マイル超で高スピンの4シームを軸にスピンレート2600rpm超で切れの良いスライダーで仕留める。第3球種のカーブもスピンレート2700rpm超で空振りが取れる。チェンジアップの向上が課題。
20年ドラフト3巡目。パワーと選球眼を兼ね備えており、走力&肩の強さもメジャー平均レベルでRF適性あり。23年は3AでwRC+103と平均的な数字にとどまったが、8月以降はwRC+133・四球率18.4%/三振率19.6%と素晴らしい内容だった。MAX打球速度&上位10%の打球速度はいずれもMLB平均以下の数字だったが、アプローチの良さや走守の安定性から少なくとも第4の外野手にフィットしそうだ。
21年ドラフト2巡目。スロット額の倍近い契約金300万ドルで入団した。92-95マイルの速球にスライダー、チェンジアップのコンビネーション。23年は2度目のAを13先発/防御率3.56でクリアしたが、A+では8先発/防御率5.36と足踏み。奪三振率22.2%/与四球率9.6%はいずれも平均以下の水準であり、現時点ではガッシリ体型&昨季108イニング消化の耐久面を売りとしたローテーション4,5番手のイニングイーター向きか。
6フィート5の長身を生かしたクロスファイアーから平均93.1マイルの4シーム、平均以上のスライダー&チェンジアップのコンビネーションを繰り出すバランスの良い左腕。安定したコントロール&2年連続120イニング以上消化のスタミナからバックエンドSPになり得るポテンシャル。今季26歳と歳を食っているため、先発でダメならリリーフとして昇格を目指すことになるか。
23年ドラフト7巡目。ヒットツールに懸念があるもプラスポテンシャルのパワーが強み。大学4年間で通算打率.251・三振率26.2%ながら、R/Aでは35試合で打率.352・9本塁打・OPS1.135と覚醒。上位10%の打球速度108マイルはMLBでもプラス水準。守備はプロでの23試合で8失策と捕球面に不安があるも、キャノンアームは3Bに適任。
22年ドラフト20巡目。進学の可能性が高いためスリップしたが、3-4巡目相当の契約金でプロ入りした。6フィート4の長身アスリートで、投手としても注目されていた。Aでは三振率24.7%・wRC+82とヒットツールが未熟であり、スイングや選球眼の向上が課題だろう。現時点ではロマン枠だが、エリー・デラクルーズ(CIN)やオニール・クルーズ(PIT)のような大器になれる可能性も。
16.カーソン・ロカフォート(OF)/Carson Roccaforte:22歳
23年ドラフト2巡目。プラスツールは持たないが、俊足巧打と広大なレンジを誇るCF守備が武器の4番手外野手タイプ。打撃はギャップヒッターであり、レギュラー選手になるにはパワーを伸ばしていく必要があるだろう。
22年ドラフト4巡目。23年はリリーフとして開幕も、開幕から11回無失点23Kの好投を買われて先発転向。すると18先発で防御率3.95/FIP3.48と安定した投球を披露した。90マイル中盤で変化量大の4シームと80マイル中盤から後半に届くスライダーがプラスピッチ候補。与四球率6.4%とコントロールも安定している。チェンジアップの向上が先発残留の鍵。
18.エリック・セルトーラ(RHP)/Eric Cerantola:24歳
先発として大器晩成も狙えるハードボーラー候補。6フィート5の長身オーバースローからMAX99マイルの速球と80マイル台のパワーカーブのコンビネーション。昨季A+/2Aで76.1回を投げて防御率3.66・奪三振率29.6%をマークした一方で、フォームの再現性に苦しみ与四球率13.8%とコントロールの悪さが欠点。現実的にはリリーフで昇格を目指すことになりそうだ。
速球とチェンジアップをコマンド良く投げ分けるイニングイータータイプ。昨季はA+での7先発で防御率3.60・6.44K/BBと好投したが、2Aでは17先発で防御率6.10と苦しんだ。後半の不調の要因として90マイル中盤出ていた球速が80マイル後半まで落ち込んだことが指摘されており、コンディション面を整えてブレイクできるか。
20.ジョン・マクミロン(RHP)/John McMillon:26歳
制球難を改善できればMLBでクローザーも狙えるポテンシャル。昨季はマイナーで50イニング以上投げた投手の中でトップとなる奪三振率45.3%(防御率2.10)とブレイク。96-100マイルの速球と80マイル後半のジャイロスライダーで空振りを量産した。与四球率12.4%は依然として悪い水準だが、フォームの再現性を高めることに成功したとの報告もあり。
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