2025 ATLANTA BRAVES
TOP 15 PROSPECTS
Drake Baldwin |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は25年6月30日見込みのもの。
FV50
1.ドレイク・バルドウィン(C)/Drake Baldwin:24歳22年ドラフト3巡目。パワーとゾーン管理に優れる攻撃型捕手で、24年は3AでwRC+135、四球率15.6%/三振率16.2%、上位10%の打球速度はプラス水準である106.7マイルをマーク。コンタクト率も77%と平均的で、大きな欠点は見当たらない。打撃面は明るい一方で、捕手としての守備力は平均程度の評価。23年にBaseball Prospectusのフレーミング指標で+9.1を記録していたが、24年は-1.9と不調だった。送球面や捕球面の指標も平均ややマイナスにとどまっており、守備力を改善し、捕手に残れるかどうかが選手としてのバリューを左右しそうだ。
Drake Baldwin
ポテンシャルの割に苦しんでいる印象だが、21歳シーズンにして3Aで通年ローテを回した(20先発/防御率4.86・xFIP4.61)だけで十分健闘したシーズンと言えるだろう。本来は平均95マイル/縦変化量17.6インチというライジングファストと80マイル中盤のジャイロスライダーで打者を制圧するスタイルだが、3Aではこの2球種が甘いゾーンに集まり、打ち込まれてしまった。一方で平均83.5マイルと速球よりも10マイル以上遅いチェンジアップが空振り率44.1%/被wOBA.238と効果的で、第2球種として確立する収穫もあった。HR/9=2.07、与四球率11%とコマンドに課題があるが、まだカレッジ投手と同年齢であり、そう悲観する必要はないだろう。
AJ Smith-Shawver
3.ハーストン・ウォルドレップ(RHP)/Hurston Waldrep:23歳
23年ドラフト全体24位指名。ダイナミックなフォームからMAX99マイルの4シームとプラスのスプリットチェンジで打者を圧倒するKマシーン。フルシーズン1年目となった24年は2Aでの9登板で49.1回を消化し、防御率2.92/xFIP3.52と安定したパフォーマンス。3Aでは与四球増で数字を落としたが、シーズン100イニングをクリアするなど耐久面で健闘を見せた。先発として大成できるかはコントロールと4シームの質改善が鍵を握るか。
FV45
4.キャム・キャミニティ(LHP)/Cam Caminiti:18歳
24年ドラフト全体24位指名。高校生No.1左腕と評判の大器で、MAX98マイルでキャリー成分の強い4シームが武器。また、CFとして鳴らしたアスリート性の高さも魅力で、フォームの再現性の高さも評価を得ている。多くの高校生投手と同じように、変化球や制球力の向上が今後の課題か。
22年ドラフト全体35位指名。TJ手術から復帰すると1Aでの32.1回で防御率1.95・奪三振率30.8%と順調な回復ぶりを見せた。滑らかなフォームから92-95マイルの速球を両コーナーに投げ分け、高スピンのスライダーで打者を仕留める。また対左打者にはチェンジアップも扱える。97-98マイルを計測していた術前の水準まで球速を戻せれば、ローテーション半ばポテンシャル。
JR Ritchie
コンタクト能力に優れ、2A/3Aでは四球率13.4%/三振率16.9%と上質なゾーン管理能力を披露。パワーポテンシャルは平凡(3Aでの上位10%打球速度101マイルはMLB平均以下)ながら、打率&出塁率の高さを売りにwRC+123をマークした。守備面では決して名手というわけではないが、SS中心に3B/2Bも守れるユーティリティー性が魅力。23年にBaseball Prospectusの出す守備指標DRPで+10.7をマークも、24年は-1.5に後退。守備だけで食っていける選手ではなさそうなので、パワーナンバーを伸ばして打撃でプラスを出せるかがレギュラー定着の鍵になりそうだ。
22年ドラフト全体20位指名。球威と制球力を両立した投球能力と投打に加えてアメフトでも活躍した運動能力の高さを評価されている。90マイル前半ながらホップ変化の大きい速球が武器。24年はA+での7先発で防御率1.54・奪三振率38.7%と好投も、TJ手術によりシーズン終了。6-1/190と小柄な体格で伸びしろを疑問視されていた上、TJ手術で耐久面のバリューを落とした。まずは健康に復帰することが目標だ。
Owen Murphy
24年度のMLB公式国際アマチュアFAランキングで3位につけていた大器で、契約金500万ドルでブレーブスに入団した。無駄のないスムーズなスイングでラインドライブを量産するコンタクト能力を最も評価されている。プロ1年目の24年はDSLで8試合の出場にとどまった。これからの飛躍に期待。
23年ドラフト4巡目の高卒投手。6-8/245の恵まれた体格の持ち主でアップサイドに期待。24年は高卒1年目ながらAでの92回で防御率3.42/xFIP3.38と安定したパフォーマンスを披露。最速98マイルの速球と平均的なスライダー&チェンジアップのコンビネーション。長身投手でありながら与四球率6%と制球が安定している希少な存在であり、球種の質を磨いて平均的な奪三振能力を伸ばせるとバリューが上がるだろう。
FV40
23年ドラフト2巡目。平均93マイルのシンカーと80マイル前半のスラーブを主体にカッター&チェンジアップを交え、ゴロの山を築くイニングイータータイプ。24年はA+/2A/3Aで25先発/129回を投げて防御率3.07・FIP3.21と好投。与四球率11.3%は気になるが、高いゴロ率のおかげでHR/9=0.16と被弾を許さず、好成績の要因となった。
23年ドラフト6巡目ながら、A+/2Aで計143.2回を投げて20.5K-BB%、FIP3.14と好投。特に2Aでも好投を維持した点はポイントが高い。92マイルの速球とキレの良いスライダーを軸に、4球種でストライクを稼げる。エース級の球威は無いが、ローテーション下位のイニングイーターになり得る。
MAX98マイルの4シームと80マイル後半のスライダーの2球種で打者を制圧するパワーピッチャー。24年はA+での62回で防御率3.92・xFIP4.13・奪三振率26.2%をマーク。先発に残るには第3球種であるスプリットチェンジの質改善と、A+で与四球率13.1%、2Aでは20.2回で25%を喫した制球難の改善が求められる。
Aで75.2回を投げて防御率2.74・奪三振率32.1%・与四球率6.9%・xFIP2.86と好投したコロンビア出身右腕。90マイル前半でシュート方向に食い込む4シームと横滑りするスライダーでゾーンの左右を揺さぶり、第3球種としてスプリットを織り交ぜる。いずれもプラスピッチではなく、また6-0/170という体格も含めて先発投手としてはスペック不足が否めないが、このまま好投を続ければ先発としての可能性も見えてくるだろう。
24年ドラフト2巡目。強豪バンダービルト大で3年間先発を張った実力者。クロスファイアーからMAX98マイルの4シームとハードスライダーを軸に4球種扱える。アンダーサイズな体格と年々防御率が悪化している点が不安材料。
23年1月に契約金250万ドルで入団の逸材。プラスのパワー、ダブルプラスのスピードを兼ね備えるポテンシャルの塊も、プロ2シーズンで打率.228・OPS.657と不発。打者として磨かれる必要がある。とはいえ、まだ高卒選手と同じ年齢であり、これからの成長に期待。
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