2025年1月11日土曜日

2025 BALTIMORE ORIOLES TOP 15 PROSPECTS

2025 BALTIMORE ORIOLES 

TOP 15 PROSPECTS

2025年 ボルティモア・オリオールズ プロスペクトランキング
Samuel Basallo

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は25年6月30日見込みのもの。


FV60

10代離れしたパワーポテンシャルを秘める怪物捕手。24年は19歳にして2Aで打率.289/16本塁打/wRC+134と年上選手を相手に圧倒。19歳以下で2A/wRC+134は、2012年以降だと歴代5位(400打席以上なら1位)であり、マチャドやタティスJr.、チョーリオらを上回る。一方で何でも振りに行くアプローチは要改善か。捕手守備ではプラスの強肩が強み。巨体の割に俊敏性も悪くないが、昨季127試合中捕手として出場したのは56試合のみで、残りは1B/DHでの出場だった。現実的にはアドリー・ラッチマンの控え捕手として週数試合マスクをかぶり、残りは1B/DHでの出場という形になるか。
Samuel Basallo


FV55

6-5/215の大型選手で、ダブルプラスのパワーが自慢。23年にマイナーで29本塁打/OPS.974とブレイクすると、24年も3AでwRC+135と着実にステップアップ。MLBでは苦戦したが、経験を積んで徐々に適応するだろう。ゾーン内コンタクト率81.5%はやや平均を下回るが、上位10%打球速度106マイル/ハードヒット率41%/バレル率13%/ゴロ率29.8%と確かなパワー&打撃技術を持っている。守備は強肩だが、送球ミスの多さが課題。MLBではわずか17試合でDRS-2/OAA-2と拙さを露呈。1BやLFに転向の可能性も。
Coby Mayo


FV50

マイナー通算奪三振率33.7%と高い奪三振能力を誇る右腕。ホップ変化量18.1インチを誇るライジングファスト、3Aで空振り40%超えのスライダー&チェンジアップと主要3球種がプラスピッチ候補。カーブ&スイーパーも扱える。通算与四球率13.8%のコントロールを改善することが、先発として大成するための課題となる。


FV45

4.バンス・ハニーカット(OF)/Vance Honeycutt:22歳
24年ドラフト全体22位指名。ドリュー・スタッブス(元CIN他)と比較されるツール特化型。CFでゴールドグラブ&「20-20」が狙えるポテンシャルだが、コンタクト難が致命的。大学3年生シーズンで三振率27.5%、プロでも13試合という小サンプルながら三振率42.9%を喫した。

23年ドラフト1巡目。80グレイドのスピード&CF守備が武器のリードオフポテンシャル。パワーレスだが、コンタクト&選球眼が磨かれている。24年はA+/2AでOPS.729/74盗塁をマークし、マイナーのゴールドグラブ賞を獲得した。23年のプロデビュー時に70%を超えていたゴロ率は50.2%にまで改善された。

22年ドラフト全体33位指名。6フィート4と体格に恵まれており、パワー、走力、肩力がプラス評価とポテンシャル大。24年は2Aで15本塁打/四球率13%/31盗塁/wRC+118を記録した。大振りでコンタクト能力に課題がある。2年連続でwRC+120程度を記録しており、平均的なコーナーOFに成長できるチャンスあり。

高卒1年目シーズンにして、Aで防御率3.18/FIP2.47/奪三振率29.9%と好投し評価急上昇。A+で数字を落としたが、それでも奪三振率28%と支配力は見せた。MAX97マイルの4シームに縦横2種類のスライダー、真下に落ちるものと横に逃げる2種類のチェンジアップと多彩な球種で勝負できる。6-3/190と体格的にも伸びしろ大。

8.ルイス・デレオン(LHP)/Luis De León:22歳 
6フィート3の長身細身から平均95マイル超えの速球を投じるロマン枠。アームサイドに大きく曲がるチェンジアップ&鋭く落ちるスライダーもよく切れる。24年はAでの7先発で防御率2.25/FIP2.08/ゴロ率62%と好投も、A+昇格後は防御率5.73/FIP4.46と大きく数字を落とした。コントロールの悪さが欠点。

9.ネスター・ヘルマン(RHP)/Nestor German:23歳
23年ドラフト11巡目のカレッジ右腕だが、Aで防御率1.49、A+でも1.78と好投。計73.2回で奪三振率31.4%/与四球率5.9%と素晴らしいコマンド能力を披露した。大学時代よりも球威を伸ばし、MAX97マイルの4シームにスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。6-3/225と体格も先発向きだが、21試合に登板して70球以上投げた試合はなく、来季は先発としての耐久性を証明したい。

10.トレイ・ギブソン(RHP)/Trey Gibson:23歳
23年夏にドラフト外で入団すると、24年はAで奪三振率34.5%/FIP2.75、A+昇格後も奪三振率24%/FIP3.36と好成績を収めた。長身を生かしたエクステンション大でMAX97マイルの4シームとキレの良いスライダー&カーブで空振りを量産。上位3球種と比べて劣るが、カッター&チェンジアップも交えることができる。また、ゴロ率58.8%とゴロの多さも魅力。ボールの質は良いだけに、与四球率10.0%のコントロールを改善していきたい。


11.ブランドン・ヤング(RHP)/Brandon Young:26歳
球威は平均以下だが、多彩な球種のコンビネーションで打者を打ち取るバックエンドSPタイプ。打高の3Aで18先発して防御率3.44/FIP3.61と好投を見せた。4シームは平均92.5マイルだがホップ変化量が17.8インチとMLB平均を大きく上回っており、3Aで空振り率31%/得点価値+13と効果的だった。この速球よりも9インチ外に逃げるチェンジアップ、スピンレート2700rpmのカーブに、カッター&スライダーを交える。


FV40

12.グリフ・オファラル(SS)/Griff O'Ferrall:22歳
24年ドラフト全体33位指名。目立ったツールはないが、野球センスと成熟した技術力でハイパフォーマンスを引き出すタイプ。打撃は大学通算186試合で8本塁打と完全にパワーレスだが、コンタクト率の高さとスウィートスポットに打球を集める弾道管理で打率.344をマークした。大学では3年間SSのレギュラーとして出場してきたが、平均的な肩力からプロでは2Bの方がフィットするか?不動のレギュラーというよりもユーティリティー向きだろう。

22年ドラフト2巡目。コンタクトに致命的な欠点があるが、プラスのパワー&優秀な選球眼、CF守備も平均以上とツールは申し分なし。24年は2Aで18本塁打/wRC+118とソリッドな内容も、三振率29.9%とコンタクトの脆さは相変わらず。3Aでは三振率40.8%と苦戦した。理想の完成像はアダム・デュバル(元BOS他)か。

14.パトリック・レイリー(RHP)/Patrick Reilly:23歳
23年ドラフト5巡目。90マイル中盤の伸びのある4シームと80マイル中盤のハードスライダーが武器のパワーピッチャー。A+/2Aで与四球率12%&HR/9=1.28とコマンドに不安があるため、リリーフ向きと評されるが、フルシーズン1年目で2Aまで経験している点は強み。(同じく23年プロ入りのヘルマンやギブソンはA/A+でのプレー。)

24年ドラフト2巡目。パワーとコンタクト能力を両立した攻撃型スイッチヒッター捕手。大学の1学年上にカイル・ティール(23年ドラフト1巡目)がいたため、2年生までは一塁での出場がほとんどだった。3年生から正捕手に定着したが、捕手守備の評価は高くなく、プロ入り後も捕手9試合/一塁5試合/レフト3試合という出場内容だった。

Notable Prospects

24年1月に契約金17.5万ドルで入団した原石。MAX98マイルの4シームと高回転のスライダーの2球種がプラスピッチ候補で、6-3/175という細身の体格から伸びしろも◎。DSLでは27.2回を投げて防御率3.25/奪三振率36.4%/与四球率12.4%という内容だった。

24年1月に95万ドルで契約した原石。6-4/198と体格に恵まれており、パワーポテンシャルとCF相応の運動能力(将来的にはRFが適性か?)を兼ね備えるアップサイドの高さが魅力。DSLでは4本塁打/wRC+137と持ち前のパワーを早速発揮したが、三振率30.4%とコンタクトの弱さが懸念事項。

DSLでwRC+154と最高のプロデビュー。年齢に比して攻守に完成度が高いプロスペクトだ。打撃はアプローチとコンタクトの良さが光るスイッチヒッターで、現時点ではライナー重視だが、6-2/165の細身の体型から、ビルドアップすればパワーアップが見込める。守備は平均以上の強肩からSS/3B向きと評される。

22年ドラフト8巡目。サイド気味のスリークォーターから90マイル前半のシンカーと切れ味鋭いスライダーのコンボ。24年はA+を4先発/防御率0.54でクリアすると、2Aでも92.1回で防御率3.41/奪三振率28.4%/与四球率6.6%と好投を続けた。イニングイーター~マルチイニングリリーバーにフィットしそうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿