2023年1月27日金曜日

2023 LOS ANGELES ANGELS TOP 20 PROSPECTS

2023 LOS ANGELES ANGELS

TOP 20 PROSPECTS

Logan O'Hoppe

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV50

1.ローガン・オホピー(C)/Logan O'Hoppe:23歳
(2A)104G 26HR 70BB 74K .283/.961
◯パワー 肩 守備 / ✖走力 
昨夏にブランドン・マーシュとのトレードで獲得したプロスペクト。打撃と守備の両面で評価されており、リーダー性も◎な司令塔候補。22年は自己最多の26本塁打を放ち、四球率15.7%/三振率16.5%とアプローチ面も大幅に改善された。捕手としての守備力もプラス評価で、Baseball Prospectusの出すフレーミング指標でも2年続けてプラス数値を記録した。
Logan O'Hoppe


2.ザック・ネトー(SS)/Zach Neto:22歳
(A+/2A)37G 5HR 12BB 33K .299/.853
◯打撃 肩 走力 / △積極打法
22年ドラフト全体13位指名。プラスヒッターになり得る打撃力とSSに残れるだけの守備力を兼ね備える即戦力選手。プロではA+で7試合プレーしたのち、2Aに昇格して30試合でwRC+132と早速適応してみせた。積極アプローチであまり四球を選ばない点と平均的なパワー面がプロでどうなるか。守備では投手として93マイルを計測した強肩の持ち主で、走力も平均以上の評価。
Zach Neto

FV45

3.チェース・シルセス(RHP)/Chase Silseth:23歳
(2A)2.28ERA 83.0IP BB/9=2.9 K/9=11.9
(MLB)6.59ERA 28.2IP BB/9=3.8 K/9=7.5
◯球速 3球種 / △速球の質 スタミナ リリーフ向き?
21年ドラフト11巡目ながら、昨年5月にMLBデビュー。ドラフト指名から10か月のスピード昇格であった。平均95.4マイル/最速99マイルの4シームにキレの良いスライダー&スプリットのコンビネーション。
速球はスピードこそ優秀だが、質に問題があり、MLBでは被打率.333・長打率.750と痛打されてしまった。長打を避けられるように、速球のコマンドを磨いたり、変化球を上手く織り交ぜたりしていくことがカギとなるだろう。ボールのレパートリーは先発ローテーション4番手相当も、スタミナ面への課題からマルチイニングリリーバーが適任との声も。

4.
エドガー・クエロ(C)/Edgar Quero:20歳
(A)111G 17HR 73BB 91K .312/.965
◯打撃 アプローチ / △素材型 守備 走力
成熟したアプローチとスムーズなスイングが魅力のスイッチヒッター捕手。22年はwRC+150と素晴らしいパフォーマンスを披露し、AのリーグMVPに輝いた。肩の強さや俊敏性といった捕手としての資質は及第点だが、レシービング&リード面が発展途上。打撃は申し分ないが、捕手としての守備力は実戦を通じて磨かれる必要があるだろう。

(2A)3.67ERA 103.0IP BB/9=2.5 K/9=8.8
◯スライダー 4球種 / 
21年ドラフト2巡目。6フィート6の長身を生かした垂直に近いオーバースローから常時94マイル前後の伸びのあるフォーシーム、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げ下ろす。アウトピッチはスライダーで、先発に残るには平均以下のカーブ&チェンジアップを磨いていきたい。エースポテンシャルではないが、順調ならば23年中のデビューが狙えるだろう。
(A)55G 5HR 45BB 70K .295/.917
◯パワー 走力 / △素材型 守備 コンタクト
走塁時のハムストリング&手への死球による故障で計3か月ほど離脱したが、wRC+145とよく打った。強烈かつスムーズなスイングでライナーを量産し、6-3/185の体格が成熟すれば20ホーマーも夢ではない。走力は平均以上も守備面は要改善であり、外野に転向される可能性もある。まずは健康に1シーズンを過ごしたい。
Werner Blakely


7.
デンザー・グズマン(SS)/Denzer Guzman:19歳
(R/A)57G 3HR 21BB 54K .278/.748
〇打撃 肩 / △走力 素材型 パワー
21年1月に契約金200万ドルで入団の原石。年齢に比して発達しており、同年の国際アマチュアFAでは屈指のピュアヒッターと評判だった。成熟したアプローチでゾーン理解も深く、ハードコンタクトを量産する。守備ではSSに残れるだけの資質を持っているが、平均以下の走力から3B向きか。精神面も成熟しており、メークアップも高評価だ。

8.ベン・ジョイス(RHP)/Ben Joyce:22歳
(2A)2.08ERA 13.0IP BB/9=2.8 K/9=13.8
◎速球 / ◯即戦力 / △コマンド リリーフ専門
22年ドラフト3巡目。MAX105マイルを計測し、日本メディアでも話題になった剛腕。制球も破綻しておらず、クローザーポテンシャルの持ち主だ。すでに2Aでも結果を出しており、即戦力として期待できる。リリーフプロスペクトではあるが、セットアップ以上で防御率2点台の活躍ができればWAR2.0前後(FV50相当)が見込めるため、この順位とした。

FV40

(R/A+/2A)105G 12HR 61BB 134K .241/.780
◯打撃 走力 / △守備 パワー 三振多い
19年ドラフト2巡目の高卒選手。将来像は攻撃型二塁手と目され、天性のヒットツールでギャップを破る。22年は5月終了時点でOPS.556・三振率39.3%と悲惨な成績だったが、7月1日以降は2Aでの14試合を含めて50試合でOPS.952・三振率22.9%と別人のようなパフォーマンス。夏場に見せた打撃力を23年は開幕から見せられるか。SSに残れる守備力がない点と、長距離タイプでもないのに三振が多い点はマイナス材料。
Kyren Paris


10.
サム・バックマン(RHP)/Sam Bachman:23歳
(2A)3.92ERA 43.2IP BB/9=5.2 K/9=6.2
〇速球 スライダー / △スタミナ リリーフ向き? 健康面
21年ドラフト全体9位指名。リリーフ転向のリスクは高いが、即戦力が期待できるカレッジ右腕。MAX101マイルの沈む速球と80マイル後半の縦スライダーはいずれもプラスピッチ。しかし、2球種に頼った投球スタイルと平均以下のコントロール、、スタミナ面への不安から先発適性には疑問。22年は背中のけいれんで1か月、上腕の痛みで2か月を離脱するなど心配されていた耐久面で不安を露呈してしまった。

11.
ランドン・マルソー(RHP)/Landon Marceaux:23歳
(A+/2A)2.98ERA 90.2IP BB/9=1.6 K/9=7.2
◯コマンド 4球種 / △球威 
21年ドラフト3巡目。速球は90-92マイル程度だが、4球種をコマンドよく投げ分ける投球能力の高い右腕。力感のない滑らかなフォームでストライクゾーンの四隅にボールを集めることができる。球威不足でシーリングは高くないが、完成度の高さからローテーション下位向きのポテンシャル。

12.ネルソン・ラダ(OF)/Nelson Rada:17歳
(DSL)50G 1HR 26BB 26K .311/.885
◯コンタクト / △パワー 素材型
22年1月に契約金185万ドルで入団した原石。リードオフCFになり得るポテンシャルを秘めており、DSLではwRC+147と好デビューを飾った。コンタクト能力に秀でており、左右にライナーを打ち分ける。Baseball Americaでは球団トップ10入りも、まだ17歳と若く、MLB昇格までの道のりは長く険しい。

(A)104G 13HR 76BB 142K .254/.814
◯打撃 / △素材型 三振多い 2B向き? 
19年に契約金110万ドルで入団の原石。辛抱強いアプローチでライナーを量産するスイッチヒッター。22年はリーグ平均よりも2.1歳若いながらも、四球率16.2%・wRC+116と打撃面で結果を出した。辛抱強いアプローチの一方で三振率30.3%と空振りの多さが深刻。守備はハンドリングが良好も、走力不足から2B転向が目されており、攻守に不安要素がある。

14.ランディ・デヘズス(OF)/Randy De Jesus:18歳
(DSL)52G 7HR 20BB 45K .272/.829
◯パワー / △素材型 両翼向き
12位のラダと並んで22年の国際アマチュアFAで高評価を得ていた原石。契約金120万ドルでプロ入りしている。DSLではwRC+127と好デビューを飾り、DSLのオールスターゲームではMVPも獲得した。強打のコーナー外野手タイプ。
(2A)87G 14HR 38BB 77K .215/.712
◯パワー / △コンタクト SS守備
二遊間タイプながら20本塁打以上が見込めるパワーが魅力。一方で低打率なコンタクト面とSSを31試合守って12失策の守備面が弱点。22年は三振率を前年の33.2%から21.9%に改善させたが、打率は大幅に下げてしまった。A+を飛ばして2Aに配属された点を加味しても、現状では攻守に発展途上であり、これから証明すべき点が多い。

◯速球 体格 ポテンシャル / △素材型 / ✖コントロール
22年ドラフト4巡目ながら潜在能力は要注目。6フィート6の長身投手で、運動能力あふれるメカニクスからMAX98マイルの速球を投げ下ろす。スライダー&チェンジアップも扱えるが、制球難が致命的。上手く育てられれば大化けする可能性を秘めている。

17.
ケイデン・デナ(RHP)/Caden Dana:19歳
(R/A)6.48ERA 8.1IP BB/9=1.1 K/9=8.6
◯速球 体格 / △素材型 コマンド
22年ドラフト11巡目指名の高卒投手。ケンタッキー大への進学が内定していたためスリップしたが、2巡目相当となる契約金150万ドルで入団した。6-4/215の恵まれた体格と強靭な肩力からノア・シンダーガード(LAD)と比較される。腕の振りに頼ったフォームでコマンドに課題。故障リスクも懸念される。

FV40-

18.コールマン・クロウ(RHP)/Coleman Crow:22歳
(2A)4.85ERA 128.0IP BB/9=2.5 K/9=9.0
◯スライダー / △球威 体格
19年ドラフト28巡目指名。大学進学が見込まれていたためスリップしたがスティールに成功。プロ入りすると、22年はリーグ平均よりも3.4歳若い中でK/BB=3.66とポジティブな投球内容を見せた。アンダーサイズで速球も90マイル前半とパワーレスながら、スピンレート3000rpmに達するスライダーが切れ味抜群。先発としては今のところ球威不足であり、リリーフ向きか。

19.
メイソン・ウーラ(RHP)/Mason Erla:25歳
(2A)4.28ERA 82.0IP BB/9=2.1 K/9=7.0
〇速球 / △年齢 奪三振
21年ドラフト17巡目。コロナ禍もあり、大学で5年間を過ごしたためプロ入りが遅くなったが、ボールの威力は要注目。サイド気味のスリークォーターから95-96マイルの伸びのある4シームが武器。80マイル中盤のハードスライダーが第2球種で、左打者には外に逃げるチェンジアップも織り交ぜる。年齢を考慮するとリリーフでMLB昇格を狙うのが現実的だろう。

(A)112G 7HR 50BB 116K .250/.713
〇走力 / △素材型 パワー
20年ドラフト3巡目の高卒選手。プラスの走力が武器のアスリート選手で、CF適性あり。打撃もスムーズなスイングでコンタクトを生み出すが、パワーレスがネック。22年はフルシーズン1年目ということを考慮すれば健闘した方だろう。特に8月1日以降はOPS.920・wRC+135とよく打った。

Sleeper Prospects

(A/A+)3.81ERA 118.0IP BB/9=3.4 K/9=11.6
◯パワー 速球 / △素材型 / ✖コンタクト
A+では数字を落としたが、Aでは10先発で防御率2.66・K/9=12.9・BB/9=2.9と好投した。アングルの高いオーバースローから89-90マイルの速球とキレの良い縦カーブのコンビネーションでゾーンの上下を攻める。マルチイニングリリーバー適性あり。

(R/A)3.48ERA 62.0IP BB/9=2.2 K/9=13.1
◯カーブ コマンド / △素材型 球威
17年にはキューバのU-15でもプレーした実力者。21年にLAAと契約すると、22年はR/Aで年上選手を相手にK/BB=6.00と好投した。91-93マイルの速球にブレーキの利いたカーブ、チェンジアップにスライダーも織り交ぜる。トッププロスペクトとしてはやや球威不足だが、コマンドも良く、来季のブレークに期待したい。

(A)122G 2HR 56BB 139K .262/.681
◯走力 肩 CF守備 / △コンタクト パワー 素材型
バハマ出身。プラスの走力&平均以上のCF守備のパッケージでリードオフ向き。課題の打撃ではAで38試合/OPS.878も、A+では84試合/OPS.594と年上選手を相手に苦戦した。
パワーレスな上に三振が多い点がネック。レギュラークラスの選手になるには、打撃の安定感を高めていく必要があるだろう。

2023年1月21日土曜日

2023 HOUSTON ASTROS TOP 20 PROSPECTS

2023 HOUSTON ASTROS

TOP 20 PROSPECTS

Hunter Brown

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV55

1.ハンター・ブラウン(RHP)/Hunter Brown:24歳
(3A)2.55ERA 106.0IP BB/9=3.8 K/9=11.4
(MLB)0.89ERA 20.1IP BB/9=3.1 K/9=9.7
◎速球 / 〇カーブ 即戦力 / △コマンド 
ホップ型のMAX100マイルの4シームとプラスの縦カーブのコンビネーションで打者を制圧する豪腕。第3球種として平均93マイルの高速スライダー、第4球種にはほとんど投げないがスプリットチェンジも交える。22年は課題のコマンドに改善が見られ(21年のBB/9は4.5だった)、MLBでも防御率0.89と好デビュー。あとはMLBで先発としての力を証明するだけだ。
Hunter Brown

FV50

2.ヤイナー・ディアズ(C/1B)/Yainer Diaz:24歳
(2A/3A)105G 25HR 34BB 79K .306/.898
◯打撃 パワー / △守備 / ✖走力
プラスのパワーとマイナー5年で打率.321のコンタクト力を兼ね備えた攻撃型捕手。フリースインガーで高出塁率が見込めない点と捕手としての守備力に疑問符が付く点が不安材料。1Bで36試合、DHで10試合に出場するなどすでに捕手以外の出番が増えており、捕手としてどれだけプレーできるかが争点となるだろう。

FV45

3.ドリュー・ギルバート(OF)/Drew Gilbert:22歳
(R/A)10G 2HR 4BB 2K .313/.937
◯オールラウンド / △体格 パワー
22年ドラフト1巡目。走攻守揃ったオールラウンダーであり、レギュラーCFになり得るポテンシャルを有する。打撃ではアプローチ良くバレル性の打球を量産できるが、5-9/185と小柄ですでに完成された体格から将来的なパワーには懐疑的な声も多い。
Drew Gilbert


4.
コリン・バーバー(OF)/Colin Barber:22歳
(A+)63G 7HR 30BB 57K .298/.857
◯打撃 走力 メークアップ / △素材型 両翼向き 故障がち
19年ドラフト4巡目の高卒選手。プラスヒッターになり得るポテンシャルに加えて、
ある球団オフィシャルがアレックス・ブレグマンと比較するほどの勤勉なメークアップを備える。一方でプロ4年で110試合の出場にとどまるなど故障がちである点が懸念事項。まずはシーズンを通してプレーできることを証明する必要がある。

(R/A)23G 4HR 11BB 26K .261/.819
◯パワー 走力 / △コンタクト
22年ドラフト2巡目。パワーとスピードを兼ね備えたダイナミックなCF候補。一方で動きの多い打撃フォームと荒っぽいアプローチからプロレベルへの対応力に疑問を持たれている。守備はCFを中心に、外野3ポジションどこでもフィットするとの見立てだ。
(3A)104G 10HR 80BB 103K .298/.898
(MLB)16G 1HR 5BB 6K .345/1.027
◯打撃 アプローチ / △年齢 2B向き?
18年ドラフト26巡目の無名選手だったが、22年は3AでwRC+130とブレークを果たし、MLBでも16試合でwRC+194と打ちまくった。コンタクト&選球眼に優れた中距離タイプだが、優秀な打球速度からパワーも覚醒の可能性あり。守備は飛び抜けてはいないが、内野全ポジションをプレー可能であり、ユーティリティーに適任だ。
(2A/3A)124G 24HR 51BB 134K .302/.942
◯パワー 肩 / △両翼向き? コンタクト
20年にドラフト外で入団の無名選手だったが、レギュラーポテンシャルにまで評価が上昇。広角に長打を打てるパワー&フライボールを量産できる打撃技術を兼備しており、走力&肩も平均以上でCF適性あり。2AではOPS1.027・wRC+157と打ちまくったが、3Aでは四球率7.3%/三振率28.2%とアプローチを乱してOPS.703・wRC+73と成績ダウン。選球眼や打席での辛抱強さを磨いていきたい。
Justin Dirden


8.
コリー・リー(C)/Korey Lee:24歳
(3A)104G 25HR 36BB 127K .238/.790
(MLB)12G 0HR 1BB 9K .160/.432
◎肩 / 〇パワー / △捕球 / ✖コンタクト
19年ドラフト1巡目。攻守に荒さは残るが、プルサイドへのパワーと20-80スケールで70評価のキャノンアームが自慢。22年は3Aで25本塁打を放ちMLBデビューを果たしたが、低打率な打撃スタイルから守備面の成長がレギュラー定着の鍵を握るだろう。フレーミング&レシービングいずれも課題があり、ここ2シーズンで128試合マスクをかぶってパスボール25個。マイク・ズニーノ(CLE)が比較対象か。

FV40

9.スペンサー・アリゲッティ(RHP)/Spencer Arrighetti :22歳
(A+/2A)4.73ERA 106.2IP BB/9=4.6 K/9=12.8
◯速球 カーブ / △コマンド
バーチカルアプローチを活用して高い奪三振能力を見せる右腕。低く打者寄りのリリースポイントから放たれる93マイル前後のライジングファストで空振りを量産する。スライダーもプラスピッチ候補の決め球で、第3、第4球種としてカーブ、チェンジアップも扱う。コマンドの悪さから長く輝けるのはリリーフか?

10.コルトン・ゴードン(LHP)/Colton Gordon:24歳
(R/A/A+)2.35ERA 53.2IP BB/9=1.3 K/9=13.1
◯速球 コマンド / △耐久面 球速
21年ドラフト8巡目。ドラフト前にTJ手術を受けてスリップしたが、22年は復帰すると、53.2イニングという限られたサンプルではあるが、防御率2.35・K/BB=9.75と素晴らしいコマンド能力を披露した。速球の球速は89-92マイル程度ながら、低リリースを生かしたライジング軌道で空振りを奪え、変化球3種でタイミングも外せる。実力は十分なだけに、1年間ローテーションを守れる耐久面を証明していきたい。

(2A)5.01ERA 73.2IP BB/9=6.2 K/9=13.0
◯速球 / △体格 / ✖コントロール
同じメキシコ出身であるホセ・ウルキディ(昨季HOUで13勝の先発投手)と比較される右腕。5フィート8の低身長を利用した低いリリースポイントから91-93マイルのライジングファストボールを高めに集めて空振りを量産する。投球能力は高いだけに、与四球の多さと耐久面の問題を克服できるかが先発に残るためのポイントだろう。22年の成績は良いものではないが、リーグ平均より4.5歳若い点を加味した。
Jaime Melendez


(R/A)25G 2HR 22BB 31K .247/.815
〇打撃 / △守備 走力 素材型
22年ドラフト11巡目の高卒選手。名門バンダービルト大への進学が内定していたためスリップしたが、2巡目後半相当となる契約金113万ドルで入団を決めた。高校屈指の好打者として知られ、華麗なスイングでパワーとアベレージを両立した打者になり得る。走守の評価は平均以下で守備はコーナー向きなため、打撃で実績を残してから評価したい。

13.ミゲル・ユローラ(RHP)/Miguel Ullola:21歳
(A)3.25ERA 72.0IP BB/9=6.9 K/9=15.0
◎速球 / ✖コントロール
MAX98マイルのライジングファストが強烈で、大きく伸び上がる軌道で打者の空振りを量産する。被打率.155・三振率38%と抜群の支配力を示す一方でコントロールの悪さが課題である点からHOU傘下出身のクリスチャン・ハビアーと比較されている。先発に残るにはコントロールを改善する必要があり、制球がもう少し改善されてから評価したい。
(A/A+)117G 10HR 67BB 98K .261/.767
◯打撃 / △パワー 守備
元MLB選手ビリー・ワグナーの息子。ゾーン理解が深く、打者として洗練されている。四球率13.5%/三振率19.7%とアプローチ面は申し分なく、ISO.133と平均的なパワー面を伸ばせれば一気に評価を上げられるだろう。完成された打撃面とは対照的に、守備面は不透明。2Bで53試合、3Bで37試合、1Bで20試合に出場しており、将来的な守備位置が定まっていない。

15.ミサエル・タマレス(RHP)/Misael Tamarez:23歳
(2A/3A)4.30ERA 121.1IP BB/9=5.2 K/9=10.5
◯速球 / ✖コントロール
19歳でプロ入りと一般的な国際アマチュアFA選手としては遅咲きで、契約金も1万5千ドルと格安だったが、22歳のシーズンで3Aまで到達するなど急成長を遂げている。MAX99マイルのライジングファストで空振りを量産し、スライダー&チェンジアップも平均的。平均以下のコントロールを改善できるかが先発に残れるかを左右するだろう。

16.
ペドロ・レオン(OF/SS)/Pedro Leon:25歳
(3A)115G 17HR 71BB 145K .228/.796
〇走力 肩 / ✖コンタクト
キューバ国内リーグでは、20歳のシーズンでOPS1.256をマークし球宴に選出。その後亡命して契約金400万ドルでアストロズに入団した。プラスの走力&強肩を備えた運動能力の高い選手で、ルート取りに難があるがCF適性あり。打撃ではパワーと選球眼が強みだが、マイナー通算三振率29.4%とコンタクト難で低打率がネック。30%近い三振率で大成したのは近年だとジョーイ・ギャロぐらいであり、不動のレギュラーというよりプラトーンor控え外野手向きだろう。

17.ケネディ・コロナ(OF)/Kenedy Corona:23歳
(A/A+)107G 19HR 49BB 106K .278/.857
〇5ツール / △コンタクト
パワーとスピードを兼ね備えた5ツール候補で、22年はスイング改善が功を奏して19本塁打・28盗塁とブレーク。年上選手の揃うA+昇格後もOPS.871・wRC+135と好成績を残した。守備評価も高く、Baseball Prospectusの出す守備指標FRAAでは+7.1を記録した。2Aの壁を越えられるか。

18.ジョーイ・ロパーフィード(OF/1B)/Joey Loperfido:24歳
(A/A+)108G 12HR 53BB 101K .316/.900
〇打撃 / △守備
打撃能力が高く、高打率&高出塁率が強み。打撃成績の傑出度を示すwRC+はAで142、A+で166を記録した。シンプルなスイングで広角にライナーを量産し、選球眼にも優れている。また走塁でも32盗塁を決めた。一方で守備評価は高くなく、MLBではLF/1B向きとも。

19.
アンドリュー・テイラー(RHP)/Andrew Taylor:21歳
〇速球 / △変化球
22年ドラフト2巡目の大学生右腕。球速は90-91マイルほどだが、高スピンのライジングファストボールを武器に空振りの山を築き、大学では21-22年の2シーズンでK/9=12.7を記録した。速球が投球の8割近くを占めており、変化球の向上が今後の課題。第2球種はチェンジアップで、スライダー&カーブは平均以下の評価。
(A)86G 15HR 47BB 110K .253/.832
◯5ツール / ✖コンタクト
ヒットツールに課題があるも「20-20」が狙える5ツールタイプ。肩力や守備力も平均以上の評価で、完成型はドリュー・スタッブス(元COL他)。22年はAでwRC+で129と順調なフルシーズンを送った一方で、リーグ平均よりも1.3歳年上だったこと、三振率29.6%とコンタクト難であることが不安材料。

Sleeper Prospects

◯コマンド / △球威
22年ドラフト4巡目の大学生。速球はMAXでも93マイル止まりだが、スポットへ投げ分けるコマンドが武器。速球とスライダーが全投球の約8割を占め、カーブ&チェンジアップを時折織り交ぜる。先発に残るにはもう数マイル球速を伸ばしたいところ。

(A/A+/2A)119G 17HR 76BB 100K .280/.857
◯コンタクト 走力 守備 / △パワー 年齢
21年ドラフト5巡目。打高な環境&年齢の高さから成績については差し引いて考える必要があるものの、コンタクト&アプローチ面に優れている。A/A+では年下選手を相手に圧倒したが、2AではOPS.661と苦しんだ。守備はCFを中心に外野3ポジションをこなせる。来季25歳とプロスペクトとしては高齢であり、2Aの壁を破れるか。

J.C. コレア(C/IF)/J.C. Correa:24歳
(A+)105G 8HR 37BB 36K .309/.810
◯コンタクト ユーティリティー性 / △体型 パワー 走力
カルロス・コレアの弟。20年にドラフト外で入団。大学時代から内野の様々なポジションで出場していたが、22年は捕手に挑戦。65試合マスクをかぶった。打撃はラインドライブを量産するタイプで、マイナー2年で打率.310を記録している。6-0/219とずんぐりな体型で、兄のようなアスリート性はないが、スリーパーとして注目したい。

2023年1月14日土曜日

2023 OAKLAND ATHLETICS TOP 20 PROSPECTS

2023 OAKLAND ATHLETICS

TOP 20 PROSPECTS

Tyler Soderstrom

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。


FV55

1.タイラー・ソダーストロム(C/1B)/Tyler Soderstrom:21歳
(A+/2A/3A)134G 29HR 40BB 145K .267/.825
◎打撃 / 〇パワー / △守備
20年ドラフト1巡目指名。パワーとアベレージを両立した打撃のポテンシャルが高く評価されており、22年はOAK傘下トップの29本塁打を記録した。打撃能力に疑問は少ないが、課題を挙げるとすれば四球率7.2%/三振率26.1%のアプローチ面か。
発達した打撃面と対照的に、捕手としての守備力はかなり怪しく、外野や一塁転向が濃厚との見立て。ウィル・マイヤーズ(CIN)のような将来を辿るか。22年は捕手で52試合、一塁で59試合の出場だった。
Tyler Soderstrom

(2A/3A)2.84ERA 95.0IP BB/9=3.4 K/9=13.0
(MLB)4.93ERA 34.2IP BB/9=2.6 K/9=8.6
◯即戦力 速球 スライダー / △コマンド
フランキー・モンタスとのトレードで昨夏NYYから加入すると、MLBでの7先発でK/BB=3.30 とまずまずのデビューを飾った。低めのスリークォーターからエクステンションに富んだライジングファストボールが威力抜群。一方で頼れる変化球が無い点を指摘されていたが、スライダーがMLB全体11位の横変化量+6.5%を記録するなど第2球種として確立しそうだ。あとはマイナー通算BB/9=3.6と平均的なコマンドを伸ばせるか。
Ken Waldichuk


3.カイル・マラー(LHP)/Kyle Muller:25歳
(3A)3.41ERA 134.2IP BB/9=2.7 K/9=10.6
(MLB)8.03ERA 12.1IP BB/9=5.8 K/9=8.8
◯球威 即戦力 / △コマンド
ショーン・マーフィーを放出した三角トレードのメインパッケージ。平均94.2マイルで高スピンの4シーム、被打率.143/空振り率45.5%のスライダー、被打率.200/空振り率38.9%のカーブと平均以上の球種を3つ持っている。球威は十分だがコマンドに課題があり、MLB通算49イニングでBB/9=5.1、マイナー通算では3.6となっている。スペックでは2位のウォルディチャックより上だろうが、MLBでのパフォーマンスと不安定なコマンドを考慮して3位とした。

4.メイソン・ミラー(RHP)/Mason Miller:24歳
(R/A+/3A)3.86ERA 14.0IP BB/9=1.9 K/9=16.1
◎球威 / 〇体格 / △実績 耐久面
肩の故障により前半戦を棒に振ったが、8月に復帰すると圧倒的なパフォーマンスを見せた。常時90マイル後半でシュート方向に大きく伸び上がる4シームとプラスのスライダーの2球種で打者を制圧する。体格・制球ともに先発投手としてふさわしい水準にあり、シーリングは3番手クラス以上だが、1年間ローテーションを回して先発投手としての力を証明していく必要がある。
Mason Miller


(2A/3A)96G 18HR 50BB 121K .270/.815
◯パワー / △送球 守備
21年ドラフト2巡目。平均以上のパワーが武器のスラッガーで、確率良くハードコンタクトを量産することができる。コンタクト能力は問題ないが、アプローチ面に課題があり、三振率は27.5%と高め。選球眼や変化球への対応を改善していきたい。大学では3Bだったが、送球難から22年は2Bを中心にプレーした。またCFでも1試合に出場している。

FV45

(R/A)27G 1HR 7BB 25K .298/.758
◯パワー 肩 / △走力 捕手としては大柄
22年ドラフト1巡目。荒さはあるが攻守にハイポテンシャルな大学生捕手。打撃では6フィート4の恵まれたフィジカルに支えられたパワーが武器で、ハードコンタクトを量産できる。守
備では高校時代にクオーターバックとしても鳴らした運動能力とプラスの強肩を武器にダイナミックな捕手守備を見せる。捕球面の向上と大柄な体格ゆえに長く捕手に残れるかがポイントになるだろう。

(A/A+)123G 19HR 69BB 169K .229/.757
◯パワー / △素材型 / ✖コンタクト
21年ドラフト1巡目の高卒SS。LADに所属する同名のメジャーリーガーとは全くの無関係。
20ホーマー相当の打撃ポテンシャル&SSに残り得る守備力から、将来像をダンズビー・スワンソン(CHC)と比較するスカウトも。22年は19本塁打、傘下2位の69四球を記録した一方で、傘下ワーストの169三振(三振率30.5%)を喫するなどヒットツールに黄色信号が灯っている。守備力も現時点では傑出しているわけではなく、体格の成長次第では2Bや3Bに回るかもしれない。

(2A/3A)114G 16HR 66BB 94K .332/.974
(MLB)17G 0HR 1BB 7K .171/.452
◎走力 / △パワー
課題だった打撃の荒さが取り除かれてブレーク。四球率が前年の7.1%から12.2%に良化するなど辛抱強いアプローチを身に着け、打率、本塁打、OPSでキャリアハイを大きく更新した。また自慢の俊足を生かしてマイナートップの85盗塁を決めた。CFを守れる守備面から最低でも第4の外野手にはなれるだろう。MLBでもマイナーで見せた打撃ができるかどうかがレギュラー獲得を左右する。
(2A/3A)120G 19HR 28BB 76K .326/.882
(MLB)15G 0HR 2BB 7K .265/.621
◯打撃 / △守備走塁
天性のコンタクト能力でハードコンタクトを量産するヒッティングプロスペクト。21年、22年ともにリーグ平均よりも若い中で結果を出してきた点は高く評価したい。22年は2Aでも3Aでも打率3割・wRC+120以上を記録するなど高い適応力を見せた。1B/DHタイプの選手としては、ややパワー不足な点がどう響くか。MLBでは2Bを中心に守った。

(A+)81G 11HR 40BB 105K .270/.825
◯パワー 走力 / △コンタクト 素材型
パワーとスピードを両立したダイナミックなプロスペクト。
特にベストツールであるパワーは20-80スケールで70評価を得ている。四球率12%とセレクティブなのは良いが、スイングが大振りで三振率31.5%とコンタクト能力が欠点。守備はCFでも13試合に出場するなど悪くないが、長期的に見れば外野両翼が適任だろう。

11.藤浪 晋太郎(RHP)/Shintaro Fujinami:29歳
(NPB)3.38ERA 66.2IP BB/9=2.8 K/9=8.8
◯球威 即戦力 / △コマンド 
ポスティング制度により1年契約でOAK入り。最速100マイルに届く速球を軸にMLB平均を上回る球速帯のスライダー&スプリットのコンビネーション。昨季記録した速球平均球速96.3マイルは、昨季MLBで100イニング以上投げた投手の中では12位と球威はMLBでもトップクラスだが、NPB通算BB/9=4.1のコントロールが最大の懸念事項。MLBの過去10シーズンにおいて、BB/9が4.0を超えている投手でfWAR3.0(先発ローテーション3番手の目安)を超えたのは21年のランス・マカラースのみであり、制球難が改善されなければローテーション4-5番手程度に落ち着くorリリーフ転向になる可能性が高いだろう。昨季のBB/9=2.8が真の実力かどうか。

(A+)4.55ERA 91.0IP BB/9=3.0 K/9=9.1
◯速球 / △変化球 一発病 
マット・オルソンを放出したトレードでATLから獲得したプロスペクトの1人。低いリリースポイントから高めに93-96マイルのライジングファストボールを投げ込む。21年はAで20先発/防御率2.91も、22年はHR/9=1.7と一発病に泣き、数字を落とした。それでもリーグ平均より3歳若い点を考慮すれば十分健闘したと言える。先発に残るには、変化球の向上と被弾を避けるために投げミスを減らしていくことが求められる。

13.デンゼル・クラーク(OF)/Denzel Clarke:23歳
(A/A+)93G 15HR 56BB 135K .248/.834
◯5ツール / ✖コンタクト 
21年ドラフト4巡目。6-5/220と素晴らしいフィジカルを備えた5ツールタイプ。スイングに穴は多いがパワー&スピードはプラス評価。さらに身体能力を生かした外野守備も魅力。Aでは年下選手を相手にwRC+147と圧倒も、A+では8本塁打・四球率12.8%のおかげでwRC+は102だったが、打率.209・三振率36.2%は赤信号だろう。元CINのアリスティデス・アキーノが将来像か。
Denzel Clarke


14.ガンナー・ホグランド(RHP)/Gunnar Hoglund:22歳
(R/A)0.00ERA 8.0IP BB/9=1.1 K/9=9.0
◯コマンド 3球種 / △TJ手術明け
マット・チャップマンとのトレードでTORから獲得したプロスペクトの1人。21年ドラフト1巡目指名だが、ドラフト前にTJ手術を受けている。22年は実戦復帰して3試合に登板した。大学3年間でBB/9=2.0のコントロールと6-4/220のガッシリ体型からワークホース向きの人材。健康に1年投げられるかを判断してから評価したい。

15.ロイバー・サリナス(RHP)/Royber Salinas:22歳
(A/A+)3.55ERA 109.0IP BB/9=5.2 K/9=14.4
◯速球 スライダー / ✖コントロール
ショーン・マーフィーのトレードでATLから獲得した1人。コントロールが悪くリリーフ転向のリスクが高いが、支配力はローテーション半ば級。最速98マイルで高スピンのライジングファストとキレの良いプラスのスライダー&カーブのコンビネーションで奪三振を量産する。先発でK/9=14.4は稀有であり、簡単にリリーフに回すには惜しい存在。

(R)11G 0HR 5BB 19K .212/.545
◯5ツール / △素材型 コンタクト
22年ドラフト2巡目の高卒選手。6-3/195と恵まれたフィジカルに5ツールを備えたハイリスクハイリターン型。ヒットツールを懸念されているが、上手く育てばCFで「20-20」達成を狙える。アップサイドで見れば10位以内に入るレベルだが、プロでのパフォーマンスを見てから評価したい。

FV40

(2A/3A)4.05ERA 106.2IP BB/9=3.7 K/9=10.5
(MLB)0.00ERA 0.2IP BB/9=0.0 K/9=13.5
◯速球 体格 / △コントロール
ショーン・マーフィーのトレードで獲得した1人。恵まれた体躯から95マイル前後の速球を投げ込む剛腕。右打者にはスライダー、左打者にはチェンジアップを決め球として扱うことができる。球威で評価すれば先発ローテーション4番手相当だが、平均以下の制球面を考慮すると長く輝けるのはブルペンか?

18.ブレット・ハリス(3B/2B)/Brett Harris:25歳
(2A/3A)113G 17HR 50BB 83K .290/.849
◯コンタクト 守備 / △パワー 年齢
21年ドラフト7巡目ながらA+をwRC+172と圧倒すると、2Aでも107と健闘を見せた。派手なパワーは無いが、コンタクト能力が高く、確率よくライナーを量産できる。また勤勉なハードワーカーであり、守備面も高い評価を受けている。とはいえパワー不足と来季25歳の年齢面がネックであり、不動のレギュラー三塁手というよりはユーティリティー向きとの見立て。

19.ダレル・ヘルナイズ(SS)/Darell Hernaiz:21歳
(A/A+/2A)105G 12HR 35BB 81K .273/.779
◯コンタクト 走力 / △パワー 肩
20歳のシーズンながら、A+でOPS.832、wRC+で127を記録するなど年上選手を相手に健闘。持ち前のコンタクト能力に加えて、フィジカルの向上と共にパワーもついてきてブレークを飾った。守備も運動能力が高く、SSを中心に2B/3Bでもプレー。

20.ホーガン・ハリス(LHP)/Hogan Harris:26歳
(A+/2A/3A)3.42ERA 73.2IP BB/9=5.3 K/9=12.8
◯速球 チェンジアップ / △コントロール 年齢 耐久面 対左打者
遅咲きのドクターK。度重なる故障によりここ2シーズンの公式戦登板がなかったが、22年は3Aまで到達するなどブレークを果たした。平均93マイルの速球とブレーキの利いたチェンジアップのコンビネーションで三振を量産する。先発に残るには無駄な与四球を減らすことと、左打者を抑えるためにスライダーの質を磨くことが求められる。

21.
J.T. ギン(RHP)/J.T. Ginn:24歳
(2A)6.11ERA 35.1IP BB/9=3.6 K/9=10.4
◯グラウンドボーラー シンカー / △耐久面 22年不調
クリス・バシットのトレードでNYMから獲得したプロスペクト。21年はA/A+で
防御率3.03と好投も、22年は2Aの壁と相次ぐ故障に泣いた。それでもK/9=10.4、グラウンドボール率56.6%と持ち味を発揮できている点は救いか。ドラフト前にTJをしている上、22年も故障がちだった点を考慮すると耐久面への不安が非常に大きい。

(2A)5.24ERA 92.2IP BB/9=6.0 K/9=10.4
◎速球 / ◯変化球 / ✖コントロール
フランキー・モンタスの見返りの1人。最速103マイルの速球とダブルプラスのハンマーカーブのコンボは強烈。チェンジアップも良質だが、マイナー6年でBB/9=6.3とコントロールが壊滅的。すでに40人枠入りしていてオプションも1回しか残っていないため、今季中にコントロールが改善されなければリリーフ転向を余儀なくされるだろう。

Sleeper Prospects

ジャック・パーキンス(RHP)/Jack Perkins:23歳
(R/A)2.70ERA 10.0IP BB/9=1.8 K/9=12.6
◯スライダー / ✖コントロール
22年ドラフト5巡目。大学通算BB/9=6.0とコントロールの悪さがネックだが、MAX97マイルの速球と80マイル中盤のハードスライダーは強烈。また第3球種として90マイル前後のカッターも交える。プロでは少ないサンプルながら10イニングで2四球と制球改善の兆しがあり、来季に注目したい。

ホルヘ・フアン(RHP)/Jorge Juan:24歳
A+)4.86ERA 16.2IP BB/9=4.3 K/9=10.8
◯速球 カーブ 体格 / △コマンド チェンジアップ 耐久面
6フィート8の巨体から95-99マイルの速球と80マイル中盤のパワーカーブを投げ込む剛腕。スケールの大きい投手だが、マイナー5年で50イニング以上投げられたシーズンが1度も無く、耐久面の問題をクリアできていない。来季24歳とプロスペクトとしての山場を迎えるため、リリーフとして早期昇格を目指すことになるだろう。

シェーン・マグワイア(C)/Shane McGuire:24歳
(A/A+)83G 2HR 58BB 60K .269/.758
〇アプローチ / △守備 走力 パワー
元TORリース・マグワイアの弟。シンプルで無駄のないスイングからライナーを量産する中距離タイプ。本塁打を量産するタイプではいが、四球率16.2%/三振率16.7%とゾーン管理は申し分なし。捕手としての守備力は平均的であり、1Bでも27試合に出場している。パワーがつけば控え捕手としての道が見えてくるだろう。

2023年1月7日土曜日

2023 MINNESOTA TWINS TOP 20 PROSPECTS

2023 MINNESOTA TWINS

TOP 20 PROSPECTS

Royce Lewis

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV55

1.ロイス・ルイス(SS)/Royce Lewis:24歳
(3A)34G 5HR 18BB 32K .313/.940
(MLB)12G 2HR 1BB 5K .300/.867
◯パワー 走力 メークアップ 守備 / △健康面
21年を右ひざの前十字靭帯断裂で全休したが、22年は復帰してMLBでもOPS.867と良く打ったが、再び前十字靭帯を断裂してシーズン終了となった。MLBでは限られたサンプルながら平均打球速度90.7マイル、MLB上位6%となるMAX打球速度114マイルを計測するなどパワーポテンシャルを披露。3AでもMLBでも3割以上の打率を記録するなどヒットツールへの不安も払拭した。守備もSSとして及第点であり、2BやCFに回ればプラスのディフェンダーになり得る。あとは健康に復帰できるか。
Royce Lewis
(A)47G 9HR 57BB 52K .272/1.044
◯打撃 パワー 肩 / △素材型 健康面 
19年に契約金250万ドルで入団した大器。パワーとゾーン理解に富んでおり、22年はAでwRC+196とズバ抜けたパフォーマンス。四球率28.6%と出塁マシーンぶりを発揮し、平均打球速度も90マイルを上回った。守備のセンスもよく、スピードも平均的でCF適性あり。しかし、体の成熟によって将来的にはコーナーがフィットするか。
Emmanuel Rodriguez

FV50

3.
ブルックス・リー(SS)/Brooks Lee:22歳
(R/A+/2A)31G 4HR 16BB 20K .303/.839
◎打撃 / △走力 3B向き?
22年ドラフト全体8位指名。卓越したヒットツールを示すスイッチヒッターで、大学3年間で打率.351・OPS1.073、BB>Kと素晴らしいパフォーマンスを見せている。6-3/205とすでにSSとしてはガッシリしており、今後打撃を生かすためにさらにビルドアップすることを考慮すると、3B転向は既定路線だろう。
Brooks Lee


4.マルコ・ライヤ(RHP)/Marco Raya:20歳
(A)3.05ERA 65.0IP BB/9=3.2 K/9=10.5
◯速球 スライダー カーブ / △素材型 スタミナ
20年ドラフト4巡目。肩の故障により21年は全休したが、22年は素晴らしいプロデビューを飾った。平均で93-95マイルの4シームに平均以上のスライダー&カーブと3球種がプラスピッチ候補。課題のチェンジアップもシーズンを通して向上の兆し。コントロールも平均的で、細身の体格からもアップサイド大。19試合投げて65球以上投げたのは6試合だけとスタミナ面が不透明。

(2A)113G 17HR 98BB 125K .300/.931
◎アプローチ / 〇打撃 / ✖守備
辛抱強いアプローチでラインドライブを量産する中距離バッター。22年は2AでwRC+144・四球率19.3%と傑出したパフォーマンスを披露するなど打撃面は申し分ない。一方で平均を大きく下回る守備力から、将来的な守備位置が不透明。1BやLFに回ることになるかもしれない。

FV45

6.
デービッド・フェスタ(RHP)/David Festa:23歳
(A/A+)2.43ERA 103.2IP BB/9=3.0 K/9=9.4
◯速球 チェンジアップ 体格 / △緩急
21年ドラフト13巡目。大学で86-88マイル程度だった速球が、プロでは平均95マイル/MAX99マイルにまで上昇。スピンレートも2400rpm超と球質も良い。この4シームを軸に87マイルのカッターと83マイルのチェンジアップという高速系の2球種を織り交ぜる。6-6/185と細身でビルドアップの余地を残しており、さらなる球速増も狙える。

7.ホセ・サラス(SS)/Jose Salas:20歳
(A/A+)109G 9HR 43BB 95K .250/.723
◯コンタクト 走力 / △素材型
ルイス・アラエスとのトレードで加入した1人。19年に契約金280万ドルで入団したベネズエラン。祖父、父、おじがベネズエラのプロ野球でプレーというサラブレッド。「20-20」を狙えるスイッチヒッターSSで、19歳のシーズンながらAでwRC+123と平均以上の打撃成績を残した。ビルドアップしてさらにパワーをつけたいところ。

8.コナー・プリーリップ(LHP)/Connor Prielipp:22歳
◎スライダー / ◯速球 / △TJ手術明け 実績
ドラフト一桁ピック候補にも挙がっていた大器だが、TJ手術により大学通算7登板・28イニングのプレーにとどまっているなど健康面に不安があり、2巡目にスリップした。健康であればMAX96マイルの4シームにダブルプラスのスライダーのコンビネーション。

9.
ルイ・バーランド(RHP)/Louie Varland:25歳
(2A/3A)3.06ERA 126.1IP BB/9=3.0 K/9=10.4
(MLB)3.81ERA 26.0IP BB/9=2.1 K/9=7.3
◯速球 即戦力 コントロール / 
MLB平均より15㎝低いリリース高を生かした平均94マイルのライジングファストを高めに、スライダー&チェンジアップを低めのコーナーに投げ分けるストライクスロワー。22年は課題であったスライダーが向上。MLBデビューを果たし、5先発で防御率3.81とまずまずの内容だった。

10.
マット・ウォルナー(OF)/Matt Wallner:25歳
(2A/3A)128G 27HR 97BB 170K .277/.953
(MLB)18G 2HR 6BB 25K .228/.709
◎パワー 肩 / ✖コンタクト
2A/3Aで三振率29.8%とコンタクト能力には乏しいが、メジャー/マイナーで計29本塁打を放ったパワーヒッター候補。MLBでは限られたサンプルながらMLB上位7%に入るMAX打球速度113.8マイルを計測。ハードヒット率53.1%はもし規定に乗っていればメジャー6位の高数値だった。「打率.230・35本塁打」が完成型か。
(A+/2A)83G 19HR 39BB 91K .278/.907
◯パワー / △走力 アプローチ
21年にAで平均打球速度91.5マイルを記録したパワーポテンシャルを発揮し、22年は打率、本塁打、OPSでいずれもキャリアハイ。しかし2A昇格後は三振率30.0%&グラウンドボール率57.5%といずれも悪化。アプローチ面を磨いていく必要があるだろう。
Yunior Severino


(2A)90G 2HR 47BB 54K .241/.683
〇コンタクト / △SS守備 パワー
20年ドラフト全体5位指名。ドラフトクラスではNo.1のピュアヒッターと評されていたが、22年は打撃不振で評価を落とした。守備面ではSSとしてドラフト指名を受けたが、大学では3BからCFにコンバートされるなど将来的なポジションが不透明。SSよりも外野向きと見るスカウトが多い。

FV40

(2A/3A)2.77ERA 107.1IP BB/9=3.0 K/9=9.6
(MLB)3.60ERA 5.0IP BB/9=3.6 K/9=5.4
◯球種 / △球威
20歳にして東京五輪の米国代表にも選ばれていた実力者だが、21年は球威ダウンに苦しんで防御率5.91とスランプ。22年は復活してMLBデビューも果たしたが、依然として球速のバラツキがあるのが不安材料。アングルの高いオーバースローから4シームを高めに、変化球を低めに投げ分けて的を絞らせない。

14.マット・カンテリーノ(RHP)/Matt Canterino:25歳
(R/2A)1.95ERA 37.0IP BB/9=5.6 K/9=13.1
◯4球種 奪三振 / △フォーム リリーフ向き? 耐久性
94-97マイルのライジングファストボールを軸に、右打者には縦にカクッと落ちるスライダー&カーブ、左打者には外角低めにチェンジアップを落として空振りを誘う。スペックはローテーション半ばクラスも、
目いっぱい力んで投げるフォームと肘の故障歴、プロ4年で通算85イニング、昨季の37イニングが最多という点からリリーフ転向を余儀なくされるだろう。
(3A)7.39ERA 70.2IP BB/9=4.5 K/9=9.7
◯速球 スライダー / △フォーム 球威低下 コマンド
「ベースボールアメリカ」のトップ100プロスペクト入り2回の有望株も、昨季は大スランプ。球威が低下し、ローテーション半ばクラスと評されていた実力を発揮できなかった。本来ならば6フィート5の長身を生かしたオーバースローから、95マイル前後の4シーム&キレのあるスラーブ&チェンジアップのコンビネーション。

16.
ヤッサー・メルセデス(OF)/Yasser Mercedes:18歳
(DSL)41G 4HR 18BB 35K .355/.975
◯5ツール / △素材型
22年1月に契約金170万ドルで入団の原石。パワーとスピードを兼ね備えたCF候補。現段階でのパワーはそこまでではないが、長身細身の体格から向上の余地を残す。DSLでの成績は圧倒的だったが、全体的に磨かれる必要があり、ハイリスクハイリターンな選手。

17.コール・サンズ(RHP)/Cole Sands:25歳
(3A)5.55ERA 61.2IP BB/9=3.5 K/9=10.5
(MLB)5.87ERA 30.2IP BB/9=3.8 K/9=8.2
◯コマンド カーブ / △球速
サイドに近い低めのスリークォーターからライジングファストを高めに、変化量の大きいカーブ&チェンジアップを低めに投げ分ける投球スタイルで空振りを奪う。21年に平均93マイル/MAX97マイルを計測した速球は、22年はMLBで平均91.6マイル止まりだった。球質は良いだけに、球威の回復が浮上の鍵となる。

18.ノア・ミラー(SS)/Noah Miller:20歳
(A)108G 2HR 76BB 110K .212/.627
◯守備 / △素材型 打撃 パワー
21年ドラフト全体36位指名。守備力を最も評価されており、長くSSでプレーできると疑う声は少ない。一方で打撃力を心配する声が多く、1AではOPS.627・wRC+92と平均以下の成績に終わった。まだスイングを固めている段階であり、長い目で見ていきたい。四球率16.2%・グラウンドボール率39.5%と打席でのアプローチは悪くない。

19.タナー・ショーブル(SS)/Tanner Schobel:22歳
(R/A)32G 1HR 19BB 26K .237/.651
◯オールラウンド / △パワー ツール
22年ドラフト2巡目。プラスツールは無いが、走攻守にオールラウンドでユーティリティー適性あり。21年は7本塁打・OPS.800から22年は19本塁打・OPS1.134と長打力が開眼。とはいえ、小柄な体格&本塁打がほとんど引っ張り方向ではあることからパワー評は平均以下にとどまる。守備は堅実であり、ルーティンプレーをしっかりこなすタイプ。

20.ホゼ・ロドリゲス(OF)/Jose Rodriguez:18歳
(DSL)55G 13HR 21BB 52K .290/.966
◯パワー / △素材型
22年1月に契約金65万ドルで入団の原石。フィジカルに恵まれた典型的なスラッガータイプで、守備位置はRFが適任と見られている。DSLではリーグトップの13本塁打を放つなど早速パワーをアピール。打席での荒さを取り除いていきたい。

21.
アレハンドロ・ヒダルゴ(RHP)/Alejandro Hidalgo:20歳
(A)4.62ERA 39.0IP BB/9=4.4 K/9=13.4
〇チェンジアップ / △素材型
ジオ・アーシェラとのトレードで今オフにLAAから加入。再現性の高いフォームから90マイル前半の速球、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。中でもチェンジアップの質が抜群で、Aでは多くの空振りを奪った。6-1/160と細身であり、速球のパワーアップが今後の課題だろう。

FV40-

(DSL)51G 1HR 25BB 27K .344/.838
◯走力 コンタクト / △素材型 パワー
ルイス・アラエスとのトレードで獲得した1人。22年に契約すると早速DSLでwRC+134と好パフォーマンス。運動能力の高さを買われており、伸びしろが大きい。スムーズなスイングのスイッチヒッターで、守備でもCFに残れる可能性を示す。長い目で見ていきたい。

Sleeper Prospects

ブレント・ヘッドリック(LHP)/Brent Headrick:25歳
(A+/2A)3.32ERA 108.1IP BB/9=2.1 K/9=11.3
〇奪三振 体格 / △球速 年齢
マイナー3年でK/9=11.6をマークしている6-6/235の大型左腕。大学時代に80マイル後半だった速球はアベレージで91-92マイル、MAX94マイルにパワーアップ。高めの速球と低めのスライダーのコンビネーションで空振りを奪う。

コディ・ロイヤーソン(RHP)/Cody Laweryson:25歳
(A+/2A)1.62ERA 94.2IP BB/9=2.6 K/9=10.6
〇コントロール / △球速 
22年は先発で10試合、リリーフで25試合に登板して防御率1.62とブレーク。ギクシャクした癖の強いフォームから、89-91マイルのライジングファストと70マイル台のカーブをスポットに投げ分けて空振りを誘う。マイナーでのスタッツは申し分ないが、先発としてはさすがに球威不足か。

(A/A+)3.80ERA 71.0IP BB/9=4.6 K/9=14.1
〇スライダー / △コントロール チェンジアップ 
21年ドラフト19巡目と下位指名の出身だが、22年はK/9=14.1と空振りを量産する印象的なパフォーマンス。平均92-93マイルでスピンレート2500rpm超えのシンカーと平均スピンレート2600rpm前後のスライダーはいずれも高い空振り率を誇る。しかし、チェンジアップをほとんど投げず、コントロールも悪いので、将来はリリーフ転向か。

(A)109G 12HR 34BB 136K .239/.727
◯パワー / △走力 素材型 / ✖コンタクト
20年ドラフト5巡目ながらパワーツールは高校生屈指と評判だった。ダブルプラスのパワーポテンシャルを秘めているが、A
で三振率32.5%とヒットツールに課題があり、アプローチを磨いて打撃の才能を開花できるかがポイント。高校ではCFも、平均以下の走力&すでに成熟した体格からプロでは早くも両翼に回っている。

(DSL)43G 0HR 20BB 36K .310/.803
◯コンタクト 肩 / △パワー 素材型
ロナルド・アクーニャ(ATL)の弟で、22年に契約金65万ドルで入団した。兄似の滑らかなスイングでライナー性の打球を量産するコンタクト能力がベストツール。パワー&走力の評価は平均~平均以下で、肩の強さが平均以上のツール。
15位のメルセデス、19位のロドリゲスと並んで来季のブレークに期待したい10代選手だ。