2019年2月28日木曜日

2019 CHINCINNATI REDS TOP 20 PROSPECTS

2019 CHINCINNATI REDS

TOP 20 PROSPECTS

Nick Senzel(3B)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ニック・センゼル(3B)/Nick Senzel
◎打撃 / ◯パワー 肩 3B守備 / 
16年ドラフト全体2位指名。攻守のオールラウンドな三塁手で、A.レンドン(ナショナルズ)やK.ブライアント(カブス)と比較される。特に打撃の完成度が素晴らしく、18年は3Aで打率.310・8本塁打・OPS.887をマーク。

2.テイラー・トランメル(OF)/Taylor Trammell
◯スピード 打撃 / △LF向き? 肩 打球反応  
16年ドラフト1巡目指名。傑出したアスリートで、オールスター級のファイブツールプレーヤーになり得る。平均を大きく上回るスピードを有するが、打球反応&肩の強さが平凡なため、LF向きとの指摘も。三振率22.8%とは空振りはやや多いが、A+で四球率12.6%・8ホーマー・OPS.781をマーク。

3.ハンター・グリーン(RHP)/Hunter Greene
◎速球 / ◯メークアップ 体格 打撃 / ✖素材型
17年のドラフト全体2位指名。滑らかなフォームから最速103マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込むポテンシャルの塊。18年はAで18先発して防御率4.48・K/9=11.7・BB/9=3.0をマーク。対左打者の被OPS.964とチェンジアップの向上が課題。

4.ジョナサン・インディア(3B)/Jonathan India
◯打撃 肩 3B守備 /   
18年ドラフト全体5位指名。J.ドナルドソン(ブレーブス)とも比較される走攻守揃ったオールラウンド三塁手。打撃は選球眼に優れ、長打力も昨春に開眼。大学では遊撃や二塁の経験もあるが、プロでは三塁を守っていく予定。R/Aでは6ホーマー・OPS.814をマーク。

5.トニー・サンティラン(RHP)/Tony Santillan
◎速球 / ◯スライダー 体格 奪三振 
アップサイドだけならエース級。6-3/240の体格から最速100マイルの速球を繰り出し、スライダーも90-91マイルを計測するなどパワフル。課題のコマンドもBB/9を5.2→3.9→2.3と3年続けて改善させており、A+/2Aで149回を投げて防御率3.08と安定した投球を見せた。

6.ブラディミール・グティエレス(RHP)/Vladimir Gutierrez
◯コマンド 速球 3球種 / △リリーフ向き?
キューバではリリーフとして活躍し、メジャーで先発に挑戦する経歴はライセル・イグレシアス(レッズ)と重なる。最速で95-97マイルを叩き出す速球にカーブとチェンジアップを織り交ぜる。マイナー2年で防御率4.39も、K/BB=4.19と投球内容は悪くない。

7.タイラー・スティーブンソン(C)/Tyler Stephenson
◯パワー アプローチ 肩 / △体格 C守備
M.ウィータースとも比べられる6-4/225の大型捕手。打撃ではパワーと選球眼を兼ね備えており、A+で11ホーマー・OPS.730・四球率10%をマーク。一方で捕手守備は発展途上。肩は平均以上だが、大柄な体格のためかフットワークが鈍く、18年は盗塁阻止率24%止まりだった。

8.TJ フリードル(OF)/TJ Friedl
◯スピード CF守備 / ×パワー 肩
俊足とハッスルプレーを武器に最多安打を2度受賞したレニー・ダイクストラ(元フィリーズ)と比較される。打撃はパワー不足だが、確実性は高い。A+/2Aでは打率.284・5本塁打・30盗塁をマーク。4番手外野手として将来が計算でき、上手くいけばE.インシアーテ(ブレーブス)やM.スミス(マリナーズ)のようにレギュラーでやっていけるだろう。

9.ホゼ・シリ(OF)/Jose Siri
◎スピード / ◯パワー 肩 / ×アプローチ コンタクト  
20-80スケールで80評価のスピードと平均以上のパワーを兼ね備えたロマン溢れるCF。しかし粗削りで、A+/2Aで三振率30%とコンタクト&アプローチが不安定。それでもISO.210のパワーをメジャーでも発揮できれば面白い存在。
 
10.マイク・シアニ(OF)/Mike Siani
◯5ツール / ×素材型
18年ドラフト4巡目。U-18ではアメリカ代表メンバーとしてチームの優勝に貢献した。傑出した運動能力を有し、G.サイズモア(元インディアンス)のような平均以上のCFになれるだろう。RではOPS.737とまずまずのデビュー。

11.マリエル・バティスタ(OF)/Mariel Bautista
◯スピード / ×素材型
恵まれたアスリートで平均以上のスピードが最大の武器。18年はパワー面で向上が見られ、Rで打率.330・8本塁打・OPS.927と素晴らしいパフォーマンス。フルシーズンで結果を出せればトップ5前後まで評価を上げるだろう。

12.スチュアート・フェアチャイルド(RHP)/Stuart Fairchild
◯パワー スピード CF守備 / ✖コンタクト 肩
コンタクトに不安を抱えているが、「20本塁打・20盗塁」級のポテンシャルを秘めている外野手。外野守備はCFとして申し分ない水準で、D.スタッブスのような将来像か。18年はA/A+でOPS.750・23盗塁をマーク。

13.マイケル・ベルトレ(OF)/Michael Beltre
◯スピード アプローチ / △両翼向き?
スピードと選球眼に優れる外野手。18年はA/A+で打率.278・5本塁打・OPS.799・22盗塁をマーク。三振率19.8%・四球率16.1%とアプローチも成熟している。スピードは平均以上だが6-3/220と体が大きく、守備はRF向き。打球は力強く、パワーも伸びしろアリ。

14.ジェーコブ・ヘザリー(LHP)/Jacob Heatherly
◯速球 4球種 / ✖素材型 コマンド
17年ドラフト3巡目の20歳。93-95マイルの速球を主体に4球種を扱うポテンシャルはローテーション3-4番手相当。しかし、コマンドに苦しんでおり、18年はRで防御率5.82・K/9=11.4・BB/9=9.3だった。上手く育てばG.ゴンザレス(元ナショナルズ他)になれる。

15.ジェームズ・マリナン(RHP)/James Marinan
◯速球 体格 / ✖コマンド  
17年ドラフト4巡目の20歳。昨年夏にトレードでドジャースから加入した。6-5/220の体格から92-96マイルの沈む速球を投げ下ろす球威は素晴らしいが、コマンドが未発達な大器晩成タイプ。18年はRで14先発して防御率3.35・K/9=8.4・BB/9=3.9をマークした。

16.ライアン・リリー(RHP)/Ryan Lillie
◯速球 コマンド / △リリーフ向き?
威力ある91-94マイルの速球が最大の武器で、スライダー&チェンジアップもまずまず。球威に加えて、マイナー2年でK/BB=4.80とコマンドも優秀。ドラフト時はブルペン転向が濃厚と見られていたが、先発でもやっていける可能性を示している。18年はR/A/A+で22先発して防御率3.44をマーク。

17.ケウリー・メラ(RHP)/Keury Mella
◯速球 / △コマンド リリーフ向き?
クロスステップ気味のフォームから91-97マイルのシンカーで強気に攻め、スライダー&チェンジアップも打者の手元でよく切れる。コマンドに難があり、ローテーション下位~ブルペン向きのポテンシャル。18年は3Aで防御率3.00・K/9=8.4・BB/9=3.1をマーク。

18.スコット・モス(LHP)/Scott Moss
◯3球種 / △球威
18年はA+でリーグトップの15勝をマークしたワークホース左腕。速球は90マイル程度で支配的ではないが、打者の手元でリリースされるためキレがあり、スライダー&チェンジアップも効果的に扱うことができる。伸びしろは限られているが、ローテーション5番手もしくはスイングマンとしてチームに貢献できるだろう。

19.ライオン・リチャードソン(RHP)/Lyon Richardson
◯速球 / ×素材型 コンディション
18年ドラフト2巡目の高校生。最速97マイルの速球と平均以上のスライダーのコンビネーションはパワフルだが、プロでは肘のコンディション不良のため不調だった。Rでは29回を投げて防御率7.14だったが、健康を取り戻せればもう少しできるはずだ。

20.ヘンドリック・セレメンティーナ(C)/Hendrik Clementina
◯パワー / △C守備 / ✖スピード
豪快なパワーが武器のキャッチャー。18年はAで打率.268・18本塁打・OPS.824をマーク。6-0/250とどっしりとした体型で平均以下の捕手守備を心配されていたが、今季の春季トレーニングには20-30ポンド減量して到着。機敏さUPでブレークなるか。

Plus One Prospect
ジョシュ・バンミーター(2B/OF)/Josh VanMeter
◯パワー / 
小柄ながらパンチ力があり、内外野こなす守備力も含めてスーパーユーティリティーになれる。16年にパドレス傘下で14ホーマーをマークしたが、トレードでレッズに加入した17年は2AでOPS.678と不発。しかし、18年は2A/3Aで12ホーマー・OPS.791と再ブレークで評価上昇中。

2019年2月23日土曜日

2019 CHICAGO CUBS TOP 20 PROSPECTS

2019 CHICAGO CUBS

TOP 20 PROSPECTS

Miguel Amaya(C)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ミゲル・アマヤ(C)/Miguel Amaya
◯打撃 肩 C守備 / △スピード 素材型
パナマ出身の19歳。18年はAで打率.256・12本塁打・OPS.752をマークしフューチャーズゲームにも選ばれた。フットワークは要改善だが、強肩と優れたフレーミング技術を備え、平均以上の捕手になれるとの見立てだ。

2.ニコ・ホーナー(SS)/Nico Hoerner
◯コンタクト スピード / △2B向き?  
18年ドラフト全体24位。走攻守揃った完成度の高いカレッジ出身SS。P.デヨング(カージナルス)と比較され、優れたハンドアイコーディネーションでライナーを量産する。守備は飛び抜けておらず、SSよりも2Bが適任との見立てだ。
3.ブレイリン・マルケス(LHP)/Brailyn Marquez
◯速球 体格 / △変化球 コマンド
A-/Aで54.2回を投げて防御率3.13・K/9=9.7・BB/9=2.6をマーク。6-4/185の体格から最速98マイルを投げ込むポテンシャルが評価されている。変化球、コマンドの精度が低いため、そこを克服できればローテーション半ば級のポテンシャルを持っている。

4.コリー・アボット(RHP)/Cory Abbott
◯奪三振 スライダー / 
90マイル前半の速球でコースを突き、80マイル中盤の高速スライダーで仕留める投球スタイル。チェンジアップも第3球種として習得している。18年はA/A+で防御率2.20(カブスマイナートップ)をマークし、131Kも傘下2位の好成績だった。

5.アドベルト・アルゾロイ(RHP)/Adbert Alzolay
◯速球 カーブ コマンド / △チェンジアップ
アグレッシブなストライクスロワー。最速97マイルのストレートと平均以上ののカーブのコンビネーション。チェンジアップは向上を辿っているが、先発に残るには磨く必要がある。18年は故障で8登板に終わったが、23歳にして3Aでプレーしていた点は評価したい。

6.コール・ローダー(OF)/Cole Roederer
◯パワー スピード / △両翼向き 素材型
18年ドラフト2巡目の19歳。コンパクトかつ鋭いスイングから20-25ホーマー相当のポテンシャルを秘める。Rでは5ホーマー・OPS.819と好デビュー。スピードも平均以上で36試合の出場に対して13盗塁を決めた。守備はCFよりもコーナー向きとの評価。

7.ブレネン・デービス(OF)/Brennen Davis
◯スピード パワー / △素材型
18年ドラフト2巡目の高卒選手。ズバ抜けたポテンシャルを秘め、6-4/175の体格は伸びしろ抜群。平均を大きく上回るスピードがベストツールだが、パワーも平均以上との評価。育成に時間はかかるだろうが、スケールの大きいCFになれる。

8.オスカー・デラクルーズ(RHP)/Oscar De La Cruz
◯速球 カーブ / △耐久性 
18年は禁止薬物の使用で80試合の出場停止処分。16先発にとどまり防御率5.24と振るわなかったが、マイナー6年でK/9=8.7・BB/9=2.6と投球内容は悪くない。90マイル中盤の速球とカーブのコンビネーションはパワフルで、6-4/200の恵まれた体格はローテーション3番手相当。

9.ジャスティン・スティール(LHP)/Justin Steele
◯速球 / △コマンド 
最速95マイルの速球が最大の武器。カーブは決め球として空振りが奪え、第3球種のチェンジアップもまずまず。球の出所が見にくいフォームでタイミングを欺ける一方で、コマンドを磨いていく必要がある。昨季はTJ手術で出遅れたが、46.2回を投げて防御率2.32・K/9=10.2と好投。オフには40人枠入り。
 
10.デュエン・アンダーウッド(RHP)/Duane Underwood
◯速球 カーブ / △コマンド  
最速98マイルの速球にブレーキの利いたカーブのコンビネーション。チェンジアップも第3球種として確立しているが、コマンドが平凡で球威を活かし切れていない。18年は3Aで防御率4.57をマークした。コマンドを磨くことができればローテーションのデプスとして期待できる。

11.キーガン・トンプソン(RHP)/Keegan Thompson
◯カーブ チェンジアップ コマンド / △速球
17年ドラフト3巡目。球威は支配的ではないが、90マイルの速球&カーブ&チェンジアップをゾーンに集める投球スタイルはローテーション4~5番手向き。フルシーズン1年目にしてA+/2Aで25先発して防御率3.61・K/9=8.0・BB/9=2.4をマーク。

12.タイソン・ミラー(RHP)/Tyson Miller
◯速球 コマンド / △フライボーラー 
球威は支配的ではないが、キレの良い90マイル前半の速球でゾーンを攻めるフライボーラー。速球はスピンレートが高く、A+ではリーグ3位となる内野フライ率をマークした。スライダーとチェンジアップも安定しており、チームのローテーション投手であるK.ヘンドリクスのような将来像が期待される。

13.マイケル・ラッカー(RHP)/Michael Rucker
◯速球 カーブ コマンド / △チェンジアップ
91-94マイルの速球と平均以上のカーブを主体にストライク先行の投球。チェンジアップも2球種の陰に隠れているが、向上を辿っている。球威は支配的ではないが、マイナー3年でK/BB-4.17とコマンドが優秀。18年は2Aで26先発して防御率3.73をマーク。

14.ダコタ・メッケス(RHP)/Dakota Mekkes
◯速球 奪三振 / ✖コマンド
速球は92-93マイルとリリーフ投手の中では決して速くないが、6-7の長身に加え打者に近いポイントからリリースされるため、打者は非常に速く感じる。18は2A/3Aで53.2回を投げて防御率1.17・K/9=11.9・BB/9=4.9をマーク。

15.ザック・ショート(SS)/Zack Short
◯パワー SS守備 / ✖コンタクト
5-10/175と体は大きくないが、フライボールに特化したアプローチで、18年は2Aで17ホーマー・四球率15.6%マーク。打率.223・三振率26%とコンタクトに不安。機敏さと力強さを兼ね備えた内野守備は傘下No.1との評価で、C.テイラー(ドジャース)のようなユーティリティーとして期待。

16.アレックス・レング(RHP)/Alex Lange
◯カーブ / △コマンド リリーフ向き? コンディション
17年ドラフト1巡目指名。ベストピッチである80マイル中盤のパワーカーブは平均を大きく上回る評価を得ているが、速球はプロ入り後90マイル前後まで低下。カーブとチェンジアップで緩急を生かした投球を展開している。力みの入ったフォームからリリーフ向きか。A+では23先発で防御率3.74をマーク。

17.エリック・ウエルメン(RHP)/Erich Uelmen
◯3球種 グラウンドボーラー / △コマンド
コンパクトなスリークォーターから90マイル前半の速球&スライダー&チェンジアップ。3球種でストライクゾーンを左右に広く使え、マイナー2年でGB%=56.8%とゴロアウトも多い。18年はA/A+で20先発して防御率3.83・K/9=8.3・BB/9=3.0をマーク。

18.トレント・ジアンブローン(2B)/Trent Giambrone
◯パワー スピード / △体格 年齢 
目立ったツールはないが、走攻守にオールラウンド。打撃は広角にライナーを量産し、2Aで17ホーマー・OPS.772をマーク。26盗塁と走塁でも活躍。守備は本職の二塁を中心に内外野守れる。すでに25歳を迎えた年齢面がネック。

19.ヨバニー・クルーズ(RHP)/Yovanny Cruz
◯速球 / △素材型
ドミニカ出身の19歳。90-95マイルのシンカーとスライダーのコンビネーション。R/A-では11先発して防御率2.57・K/9=10.4・BB/9=2.4・GB%=53%をマーク。フォームは滑らかで力みも少ないため、制球も向上が見込まれている。

20.ジョニー・ペレダ(C)/Jhonny Pereda
◯アプローチ 肩 / △パワー
2番手捕手として十分な実力を備えるハイフロアーなプロスペクト。派手さはないがアプローチに優れた打撃は、マイナーで3年連続四球率10%以上をキープ。守備では強肩を有し、18年は盗塁阻止率38%をマーク。全体的な守備力は磨かれる必要があるが、早期昇格が見込める。

Plus One Prospect
リチャード・ガラード(RHP)/Richard Gallardo
◯速球 / △素材型
昨夏に100万ドルで契約の17歳。89-93マイルの速球をゾーンに投げ込む。カーブもスピンが利いており、制球も年齢に比して優秀。フォームも滑らかなため、伸びしろは十分。現段階では原石だが、数年後の成長に期待。

2019年2月16日土曜日

2019 WASHINGTON NATIONALS TOP 20 PROSPECTS

2019 WASHINGTON NATIONALS

TOP 20 PROSPECTS

Victor Robles(OF)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ビクター・ロブレス(OF)/Victor Robles
◎ファイブツール メークアップ / ◯打撃 アプローチ / △耐久性
マイナーNo.1のファイブツール外野手。選手としての完成型はL.ケイン(ブルワーズ)やA.マッカチェン(フィリーズ)と比較されている。18年は故障もあったが、メジャー21試合でOPS.874と19年シーズンのブレークに期待。今季の新人王候補本命。

2.カーター・キーブーム(SS)/Carter Kieboom
◯打撃 / △守備範囲 2B向き?
16年ドラフト1巡目指名。打撃面を高く評価されており、18年はA+/2Aで打率.280・16本塁打・OPS.801をマーク。四球率10.4%とアプローチも辛抱強い。守備は長くSSを守るには守備範囲が平凡。T.ターナーとA.レンドンを抱えるチーム状況から2Bでの起用が見込まれている。
3.ルイス・ガルシア(SS)/Luis Garcia
◯スピード 肩 / △パワー 素材型  
18歳にしてA/A+で打率.298・7本塁打・OPS.742をマークし、フューチャーズゲームにも選ばれた。すでにパワー以外の4ツールは平均以上で、パワーも体格の成熟と共に向上が見込まれている。守備では長くSSを守るために必要なスピードと肩、グラブ捌きを備えている。

4.メイソン・デナバーグ(RHP)/Mason Denaburg
◯速球 体格 運動能力 / △素材型 
18年ドラフト全体27位。高校では投手、野手、アメフトのキッカーの「三刀流」をこなし、18年ドラフトで最も運動能力が高いと評判。故障歴があるが、6-4/195の体格から最速97マイルを投げ込むポテンシャルは文句無し。

5.セス・ロメロ(LHP)/Seth Romero
◯速球 スライダー 奪三振 即戦力 / ✖素行面 
17年のドラフト1巡目。薬物使用、門限破り、チームメイトへの暴行…数々の問題行動により大学の野球部から除名処分を受けた超問題児。しかし、野球の才能は本物で、速球&スライダーのコンビネーションは威力抜群。18年はAで7先発して防御率3.91・K/9=12.1をマーク。

6.ジャクソン・テトロー(RHP)/Jackson Tetreault
◯速球 体格 / △コマンド
ポテンシャルを買われて指名されたカレッジ出身の大器晩成右腕。6-5/170の伸びしろ残る体格から最速95マイルの速球を投げ込む。カーブとチェンジアップを織り交ぜ、A/A+で24先発して防御率4.07・K/9=9.4・BB/9=2.8をマーク。平均以下のコマンドを磨く必要がある。

7.ウィル・クロウ(RHP)/Wil Crowe
◯速球 体格 / △変化球 
6-2/240のガッシリした体格からJ.ブラントン(前ナショナルズ)のようなワークホースとして期待される右腕。最速97マイルの速球は威力があるが、これといって武器になる変化球はなく、マイナー2年でK/9=7.1止まり。即戦力だが、ポテンシャルはローテーション4~5番手相当。

8.ヤセル・アンチュナ(SS)/Yasel Antuna
◯打撃 肩 / △3B向き? / ✖エラー 素材型 
16年にナショナルズ史上最高額となる契約金385万ドルでプロ入りした19歳。荒削りながらパワーを秘めたスイッチヒッターで、攻撃面のポテンシャルは極めて高い。スピードと肩は平均以上で、グラブ捌きも柔らかいが、マイナー2年で守備率.869は落第点だ。

9.ドリュー・ウォード(3B/1B)/Drew Ward
◯パワー 肩 アプローチ / △1B向き? / ✖コンタクト
コンタクトが不得意で低打率だが、パワーと選球眼は素晴らしい。18年は3Aで打率.249ながら13ホーマー・四球率14.1%をマーク。守備では3Bに相応しい強肩の持ち主だが、守備範囲の問題から1Bが適任とも言われている。
 
10.マルビン・ペーニャ(RHP)/Malvin Pena
◯速球 コマンド 3球種 /
92-96マイルの速球、スライダー、チェンジアップをコマンドよく織り交ぜる。6-2/180の大柄な体格に加え、フォームも滑らかでイニングイーター向き。18年はA/A-で10先発して防御率2.88・K/9=8.5・BB/9=1.3をマークした。

11.イスラエル・ピネダ(C)/Israel Pineda
◯C守備 肩 / △パワー 素材型
18歳にして非常に洗練された捕手守備を見せている。平均以上の強肩に加え、ブロッキングやレシービングも熟練している。打撃はラインドライブ中心のアプローチで、多くのコンタクトを生み出す。18年はA-で打率.273・4本塁打・OPS.728をマークし、リーグのオールスターに選出された。

12.ラウディ・リード(C)/Raudy Read
◯パワー 肩 / ✖ブロッキング エラー 
強肩強打のキャッチャー。18年は禁止薬物の使用で53試合の出場にとどまったが、17年にはマイナーで17ホーマーを放った。広角に長打が打て、ブロッキングを磨くことができればW.ラモスのような働きが期待できる。肩の強さは平均以上で、レギュラー捕手として及第点。

13.ティム・ケイト(LHP)/Tim Cate
◯カーブ / △チェンジアップ 体格 リリーフ向き?
18年ドラフト2巡目。カーブの精度はドラフトクラスNo.1と評される。90マイル前半の速球と絶品カーブのコンビネーションは抜群だが、第3球種の乏しさと小柄な体格から先発適性には疑問。A-/Aでは防御率5.02と打ちこまれてしまった。

14.ジェーク・アービン(RHP)/Jake Irvin
◯体格 / △球威
18年ドラフト4巡目。6-6/225と体格は立派だが、球威は平凡なワークホースタイプ。90マイル前半のシンカーと80マイル台のスライダーをゾーンの低めに集めて打たせて取る。R/A-では20.2回/15K/7BB・防御率1.74をマークした。

15.ステーリング・シャープ(RHP)/Sterling Sharp
◯グラウンドボーラー / △スライダー 奪三振
長身から90マイル前半のシンカーとチェンジアップを低めに集めるグラウンドボーラー。A+/2Aでは27先発して防御率3.70・K/9=6.4・BB/9=2.9をマーク。第3球種のスライダーは発展途上だが、平均程度のボールになることが見込まれている。

16.タナー・レイニー(RHP)/Tanner Rainey
◯速球 奪三振 スライダー / ✖コマンド
オフにT.ロアークとのトレードでレッズから加入。97-100マイルの速球を投げ下ろす豪腕。リリーフに専念した17年にはマイナーでK/9=15.1をマーク。18年は3Aで51回を投げて防御率2.61・K/9=11.5をマーク。マイナー4年でBB/9=5.3と制球は荒いが、球威はクローザー相当。

17.ゲージ・キャニング(OF)/Gage Canning
◯打撃 スピード / △パワー
18年ドラフト5巡目。エネルギッシュな5ツールプレーヤーで、平均以上のスピードが武器。フリースインガー傾向だが、ラインドライブ重視のアプローチで二塁打、三塁打を量産する。守備はCFもOKで、第四の外野手には適任だ。

18.トレ・バレラ(C)/Tres Barrera 
◯パワー C守備 / 
プルサイドへの豪快なバッティングが印象的な攻撃型捕手。ドラフト時は一発狙いのアプローチが不安視されていたが、マイナー3年でOPS.751と健闘している。守備は前評判通り安定しており、堅実な2番手捕手になれるだろう。

19.カイル・マゴウィン(RHP)/Kyle McGowin
◯3球種 / △球威
球威は平均的だが、3球種をゾーンに集めるイニングイーター。18年はA+/2A/3Aで23先発して防御率2.80・K/9=9.7・BB/9=2.0と好投を披露し、メジャーデビューも飾った。ポテンシャルはローテーション4-5番手が関の山で、すでに27歳を迎えている。

20.ジェームズ・ボルキー(RHP)/James Bourque
◯速球 奪三振 / △コマンド
オフに40人枠入りを果たした豪腕リリーバー。最速97-98マイルに達する速球と80マイル中盤のパワーカーブのコンビネーション。18年はA/A+で53回を投げて防御率1.70・K/9=12.9をマーク。荒れ球で制球が不安定なため、上の階級にも通用するかは懐疑的な声もある。

Plus One Prospect
コール・フリーマン(2B)/Cole Freeman
◯スピード コンタクト / △パワー
攻守にエネルギッシュな内野手。俊足巧打が魅力で、Aでは打率.266・3本塁打・OPS.725・26盗塁をマーク。32二塁打・三振率11.9%・四球率9%の打撃技術はピカイチ。二塁守備も鉄壁で、三塁や遊撃もこなすことができ、将来的にはユーティリティーに回るだろう。

2019年2月12日火曜日

2019 PHILADELPHIA PHILLIES TOP 20 PROSPECTS

2019 PHILADELPHIA PHILLIES

TOP 20 PROSPECTS

Alec Bohm(3B)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.アレク・ボーム(3B)/Alec Bohm
◯打撃 パワー / △スピード 3B守備
18年ドラフト全体3位。6-5/225と体格に恵まれており、パワーとアベレージを両立したピュアヒッター。R/A-では0ホーマー・OPS.659とパッとしないデビューとなったが、辛抱強いアプローチと無駄のないスイング軌道はスカウトからも好評だった。スピードに欠け、3B守備に不安があり、外野転向も検討されている。

2.ルイス・ガルシア(SS)/Luis Garcia
◯SS守備 肩 コンタクト / △パワー 素材型
18歳にして守備能力が傑出している。滑らかな守備動作で打球に入り、柔らかいグラブ捌きと平均以上の強肩を備えている。打撃は5-11/170の体からパワーに限りはあるが、Rで.369/.433/.488をマーク。平均以上の打者になり得る。

3.アドニス・メディーナ(RHP)/Adonis Medina
◯速球 3球種 奪三振 スタミナ / 
常時92-95マイル、最速97マイルの速球は打者の近くでリリースされるため、球速以上に迫力がある。カーブ&チェンジアップも威力があり、平均から平均以上のボールに向上。ストライク周辺に投げ込む制球力は持っているため、細かいコマンドを磨くことが課題。18年はA+で21先発して防御率4.12も、K/9=9.9・BB/9=2.9だった。

4.アダム・ヘイズリー(OF)/Adam Haseley
◯打撃 / △プラスツール不足
ズバ抜けたツールを持っているわけではないが、滑らかなスイングから長短打を量産するプレースタイルは、M.ブラントリー(インディアンズ)やA.ベニンテンディ(レッドソックス)を連想させる。守備もCFとして及第点レベル。18年はA+/2Aで打率.305・11本塁打・OPS.795をマークした。

5.エネル・デロスサントス(RHP)/Enyel De Los Santos
◯速球 スタミナ / △カーブ
2年連続で145イニング以上投げているパワフルなイニングイーター。92-97マイルの速球を中心にした投球で、80マイル台のチェンジアップでタイミングを外す。18年は3Aで22先発して防御率2.63をマーク。メジャーでも7試合に登板した。平均以下のカーブを磨ければ投球の幅が広がる。

6.ジョジョ・ロメロ(LHP)/JoJo Romero
◯4球種 完成度 コマンド / 
完成度が高く、19年シーズン中のローテーション入りも狙える。91-94マイルの速球を両コーナーにコマンドし、スライダー&カーブ&チェンジアップはいずれも平均から平均以上のボール。ポテンシャルはローテーション3-4番手。18年は2Aで18先発して防御率3.80・K/9=8.4・BB/9=3.5をマーク。

7.スペンサー・ハワード(RHP)/Spencer Howard
◯速球 奪三振 / △コマンド
昨年一気に成長し、評価が急上昇。7月以降は10先発で防御率2.36・K/9=11.8と支配的なパフォーマンス。常時93-95マイルの速球は、プレーオフでは100マイルも計測。スライダー&カッターで空振りを奪いつつ、カーブ&チェンジアップでタイミングを外すこともできる。コマンドを磨ければローテーション2番手級のポテンシャルをさらに発揮することができるだろう。

8.ミッキー・モニアック(OF)/Mickey Moniak
◯メークアップ スピード CF守備 打撃 / △パワー 
16年ドラフト全体1位指名。走攻守のパッケージはC.イエリッチ(マーリンズ)と比較される。しかし、マイナー3年でOPS.671と平凡なパフォーマンスにとどまっている。それでも7月以降はOPS.817・4ホーマーとブレークの兆し(6月末でOPS.517・1ホーマー)を見せている。

9.コール・アービン(LHP)/Cole Irvin
◯球種 コマンド / △球威  
16年ドラフト5巡目。18年は3Aで25先発して防御率2.57・K/9=7.3・BB/9=1.9とブレーク。球威は平均的だが、ゾーン内で上手くボールを動かしてハードコンタクトを許さない。6-4/180と体も大きくイニングイーター向き。ポテンシャルはローテーション4-5番手相当。

10.レンジャー・スアレス(LHP)/Ranger Suarez
◯3球種 コマンド / △球威
18年は2A/3Aで21先発して防御率2.75・K/9=6.2・BB/9=2.5をマーク。速球は90マイル前半で支配力は物足りないが、プラスのチェンジアップでタイミングを外す投球。優れたコマンドで低めに集め、ゴロアウトを稼げる。ロメロよりも球威で劣るが、21歳でメジャーデビューと完成度はピカイチ。

11.デビッド・パーキンソン(LHP)/David Parkinson
◯3球種 / △球威
17年ドラフト12巡目ながらA/A+で21先発して防御率1.45・K/9=10.2・BB/9=2.5と素晴らしいパフォーマンス。球威はズバ抜けていないが、平均レベルの3球種を効果的に織り交ぜる。投球術で抑えるタイプのため、上の階級でもパフォーマンスを維持できるかは微妙。

12.カイル・ヤング(LHP)/Kyle Young
◯体格 / ✖素材型 球速
6-10/205の規格外の体格からアップサイドを期待される大器晩成型。速球は90マイル前後だが長身から投げ込まれるため威力があり、変化球やコマンドも安定している。18年はR/A-/Aで13先発して防御率2.73・K/9=7.6・BB/9=1.4をマーク。

13.ダニエル・ブリトー(2B)/Daniel Brito
◯コンタクト 2B守備 / △パワー 素材型
パワーは未発達だが打撃技術と2B守備がプラス評価。しかしマイナー4年でOPS.670、18年はA/A+で打率.252・4本塁打・OPS.649と平凡なパフォーマンスにとどまっている。滑らかなスイングで左右にライナーを打ち分ける打撃はポテンシャル大。

14.フランシスコ・モラレス(RHP)/Francisco Morales
◯奪三振 速球 体格 / △素材型 変化球 コマンド
6-4/185の体格から最速96マイルの速球を投げ込むポテンシャル大な19歳。変化球やコマンドは未発達だが、体が出来上がってくれば球速UPが見込める。18年はA-で13先発して防御率5.27・K/9=10.9・BB/9=5.3だった。

15.オースティン・リスティ(OF/1B)/Austin Listi
◯パワー アプローチ / ✖守備走塁
17年ドラフト17巡目。パワーが武器で、チーム主砲のR.ホスキンスと重ねるスカウトも多く存在する。18年はA+/2Aで打率.312・18本塁打・OPS.915をマーク。しかし、拙い守備走塁からベンチプレーヤーにすらなれないという厳しい評価もある。上の階級でどれだけ打てるかにかかっている。

16.ドリュー・アンダーソン(RHP)/Drew Anderson
◯速球 カーブ / △チェンジアップ
18年は3Aで19先発して防御率3.87・K/9=7.2・BB/9=2.5と好投。MLBでは12.2回で11K/2BBと安定した投球内容だった。平均93マイルの速球とパワーカーブ主体の投球で、先発を続けていくにはチェンジアップの精度を高めてゴロアウトを増やしたいところ。

17.ベイリー・フォルター(RHP)/Bailey Falter
◯コマンド / △チェンジアップ
滑らかな投球フォームと6-4/175の体格からポテンシャルを高く評価されている。それでいてマイナー4年でK/9=8.4・BB/9=1.7とコマンドに優れている。18年はA+で防御率2.79をマーク。89-93マイルの速球とカーブ主体にゾーンを攻める投球で、チェンジアップは発展途上。

18.マウリシオ・ルロベラ(RHP)/Mauricio Llovera
◯速球 奪三振 / 
5-11/200と上背はないが、エクステンションに富んだ最速97マイルの速球はパワフル。スライダー、チェンジアップでも空振りが取れる。球威だけならローテーション3-4番手相当のポテンシャル。18年はA+で22先発して防御率3.72・K/9=10.2・BB/9=2.5をマークした。

19.ディラン・カズンズ(OF)/Dylan Cozens
◯パワー 肩 / ✖コンタクト
16年にマイナー全体トップの40ホーマーを記録したパワーモンスター。パワーは素晴らしいが、コンタクトが壊滅的で3Aでは打率.246・三振率35.6%。それでも88試合で21ホーマーを放った長打力がメジャーでも発揮できるか。アメフトでも活躍した身体能力のおかでげ、大柄な体格の割に守備走塁は動ける。

20.ホゼ・プホルス(OF)/Jose Pujols
◯パワー /✖コンタクト
長身細身の体型から豪快なスイングを披露する長距離砲候補。大振りのため三振率33%とコンタクトが課題。18年はA/A+で打率.295・22本塁打・OPS.868をマークも、BABIP.419と幸運に恵まれた感は否めない。

Plus One Prospect
マット・バーリング(OF)/Matt Vierling
◯パワー 肩 /△アプローチ
18年ドラフト5巡目の大学生。身体能力に優れており、アプローチは荒いがパワフルなバッティングを披露する。A-/Aでは打率.321・7本塁打・OPS.860をマーク。恵まれた運動能力と平均以上の強肩から外野3ポジションどこでも守ることができる。

2019年2月11日月曜日

2019 NEW YORK METS TOP 20 PROSPECTS

2019 NEW YORK METS 

TOP 20 PROSPECTS

Pete Alonso(1B)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ピート・アロンゾ(1B)/Pete Alonso
◯パワー / △守備走塁
20-80スケールで70評価のパワーが武器。18年は2A/3Aで打率.285・36本塁打・OPS.975とブレーク。広角に長打を生み出す生粋のパワーヒッターで、四球率13.2%/三振率22.3%とアプローチも辛抱強い。鈍足で守備走塁の貢献は見込めないが、レギュラー1Bに相応しい打撃力をつけている。

2.アンドレス・ヒメネス(SS)/Andres Gimenez
◯スピード SS守備 コンタクト / △パワー 
15年に契約金150万ドルでメッツ入りした逸材。18年は19歳ながらA+/2Aで1年プレーし、打率.281・6本塁打・OPS.756をマーク。38盗塁を決めるなど運動能力に恵まれており、平均以上のSS守備が最大の武器。打撃はパワー不足が指摘されるも、スイング軌道に無駄がなく、平均以上の打者となり得る。F.リンドーア(インディアンス)のような将来像が期待される。

3.マーク・ビエントス(SS/3B)/Mark Vientos
◯打撃 肩 / △3B向き / ✖スピード 素材型
17年ドラフト2巡目。長身細身の体型から伸びしろが大きく、M.マチャドとも比較される。打者としてはパワーとアベレージを兼ね備えており、Rでは11ホーマー・OPS.878をマーク。肩は強いがフットワークが鈍く、守備範囲が狭いため3B向きと見られている。

4.デビッド・ピーターソン(LHP)/David Peterson
◯3球種 コマンド 即戦力 / △故障歴
17年ドラフト全体20位指名。最速95マイルのシンカー&スライダー&チェンジアップを抜群のコマンドから投げ分ける即戦力左腕。制球力、6-6/240のガッシリした体格、ゴロアウトの多さ、先発ローテーション3~4番手のイニングイーターとして必要な資質を全てそろえている。

5.ロニー・マウリシオ(SS)/Ronny Mauricio
◯SS守備 肩 / △パワー 素材型
17年に契約金210万ドルで入団。17歳にしてRで米国デビューを飾り、57試合で打率.273・3本塁打・OPS.713をマーク。打撃はアプローチ&パワーが未熟だが、6-3/166の体型から伸びしろが期待されている。守備は本物。軽快なフットワーク、柔らかいグラブ捌き、発想力豊かなプレーはSSとして資質十分。

6.シェルビエン・ニュートン(SS)/Shervyen Newton
◯打撃 / △素材型 3B向き?
オランダ出身の19歳。優れた身体能力、6-4/180の伸びしろ溢れる体格、スイッチヒッターと魅力大のSS。パワーポテンシャルを最も評価されており、Rでは56試合で打率.280・5本塁打・OPS.857をマーク。四球率17.3%とアプローチも辛抱強いが、三振率31%は要改善。守備は3B向きと言われており、SSでも平均以上の呼び声高いマウリシオとは異なる。

7.シメオンウッズ・リチャードソン(RHP)/SimeonWoods-Richardson
◯速球 カーブ 奪三振 / △素材型
18年ドラフト全体48位の高校生。エクステンションに富んだオーバースローから最速97マイルの速球を投げ下ろす。縦に割れるカーブも威力抜群で、チェンジアップも扱うことができる。Rでは17.1回を投げて防御率1.56・K/9=13.5・BB/9=2.1と文句ないデビュー。

8.アンソニー・ケイ(LHP)/Anthony Kay
◯コマンド 3球種 / △故障歴
16年ドラフト1巡目。平均的な3球種をコマンドよく集めるワークホースタイプ。TJ手術からの復帰年となった昨季は、A/A+で23先発して防御率4.26・K/9=9.0・BB/9=3.6をマーク。スピンの利いた速球を高めに、ブレーキの利いたチェンジアップを低めに投げ分ける。スライダーで安定して空振りが取れるようになると投球の幅が広がるはずだ。

9.フランクリン・キロメ(RHP)/Franklyn Kilome
◯速球 体格 / △コマンド TJ手術
アズドゥルバル・カブレラとのトレードでフィリーズから獲得。荒削りながらポテンシャルを高く評価されている。6-6/175の体格から90マイル後半の速球とパワーカーブのコンビネーション。2Aでは26先発で防御率4.18・K/9=8.0・BB/9=3.9とコマンドが今一つ。昨年10月にTJ手術を受け、19年シーズンは全休予定。

10.トニー・ディブレル(RHP)/Tony Dibrell
◯体格 速球 変化球 奪三振 / △コマンド
22歳はリーグ平均よりも上だが、Aで23先発して防御率3.50・K/9=10.1・BB/9=3.7と好投。常時93-94マイルの速球は最速96マイルに達し、スライダー&チェンジアップも平均以上のボール。球威と体格は先発投手として十分なので、コマンドを磨くことができればローテーション入りも狙える。

11.トーマス・ザパッキー(LHP)/Thomas Szapucki
◯速球 スライダー / △チェンジアップ コマンド 耐久性 TJ手術明け
もし健康ならチームNo.1のピッチングプロスペクト。TJ手術のリハビリのため、18年は公式戦での登板なし。90-96マイルの速球はノビがありプラスピッチ。スライダーを決め球として使う。平均~平均以下のチェンジアップ&コマンドを磨けば先発ローテーション3番手相当のポテンシャル。

12.ジョーダン・ハンフレイズ(RHP)/Jordan Humphreys
◯球種 コマンド /
17年にA/A+で13先発して10勝1敗・防御率1.79・K/9=9.3・BB/9=1.9とブレークも、TJ手術により18年は全休。巧みな配球で打者の的を絞らせない。メカニクス&コマンドも安定しており、ポテンシャルはローテーション下位相当。90-94マイルの速球とカーブ&スライダーに加え、左バッターにはチェンジアップも有効に扱う。

13.トーマス・ニード(C)/Tomas Nido
◯コンタクト 肩 C守備 / △パワー
ポテンシャルは目立たないが、攻守にバランスが取れたオールラウンド捕手。ここ3シーズンで盗塁阻止率43.4%のスローイングに加え、捕球技術やリードも優秀。打撃はマイナー7年でOPS.683とパッとしないが、18年は2A/3Aで打率.272・5本塁打・OPS.731とパワーもコンタクトも平均レベルの評価。最低でもバックアップにはなれるだろう。

14.フランシスコ・アルバレス(C)/Francisco Alvarez
◯パワー / △素材型 スピード C守備
昨夏に契約金270万ドルで入団の17歳。パワーに優れたバッティングが最大の武器で、広角に鋭い打球を飛ばす。5-11/220とすでに体格が出来上がっており、攻守の伸びしろには疑問。機敏さに欠け、守備走塁は平均以下。

15.エイドリアン・ヘルナンデス(OF)/Adrian Hernandez
◯パワー スピード / △素材型 コンタクト  
17年夏に契約金150万ドルで入団の18歳。最上級のアスリートで、パワーとスピードが傑出している。コンタクト&アプローチが未熟で改善する必要がある。守備は階級が上がるにつれ、CFからRFに移るだろう。DSLではOPS.736をマークした。

16.フレディ・バルデス(OF)/Freddy Valdez
◯パワー / △両翼向き スピード コンタクト 素材型
昨年夏に契約金145万ドルで入団の17歳。6-3/212と体格に恵まれており、パワーが最大の武器。しかしプルヒッターかつ不安定なアプローチからプロレベルへの適応に不安を示している。守備では確かな運動能力を有しており、体の大きさも考慮してRFが適任。

17.ウィル・トフィー(3B)/Will Toffey 
◯アプローチ 3B守備 / △パワー
ポテンシャルは高くないが、攻守に堅実でハイフロアー。打撃は出塁を意識したアプローチで、18年は出塁率.374・9ホーマーをマークした。3B守備も平均以上の評価だが、レギュラー3Bとしてやっていくには打撃力が疑問。かといって複数ポジションを守れるわけでもなく、ユーティリティーとしても微妙だ。

18.アリ・サンチェス(C)/Ali Sanchez
◯肩 C守備 / △打撃 パワー
バックアップ向きの守備型捕手。マイナー7年で盗塁阻止率46.8%の強肩が最大の武器。機敏に動け、ブロッキングも堅実。しかし打撃力に課題があり、マイナー5年でOPS.648止まり。ニードより打力で劣るため、立場は苦しい。

19.ジュニアー・サントス(RHP)/Junior Santos
◯速球 コマンド / △素材型
17年に27万ドルで入団の隠れた逸材。6-8/218と体格に恵まれており、17歳にしてDSLで防御率2.80・BB/9=1.2と好投し、Rで米国デビューも果たした。長いリーチから放たれる91-95マイルの速球は力強く、ストライク先行で投げ込むコマンドも高評価。

20.デズモンド・リンジー(OF)/Desmond Lindsay
◯スピード アプローチ / ✖耐久性
ポテンシャルは傘下野手でもNo.1。故障が多く、昨季も肘の手術により後半を棒に振った。驚くべき運動能力を有しており、スピードの評価は平均以上。CFとして十分な守備範囲と肩を備えている。打撃では辛抱強いアプローチを示しており、20ホーマー級の長打力も潜める。昨季はA+でOPS.630止まり。

Plus One Prospect
ジェイソン・ビレラ(RHP)/Jaison Vilera
◯3球種 / △球速 
A-で13先発して防御率1.83・K/9=9.5・BB/9=2.7と好投。88-90マイルの速球、スライダー、チェンジアップをストライク周辺に集める。リーフ平均よりも年上で階級もA-と低い上に、球速も平凡なため控えめの評価とした。

2019年2月9日土曜日

2019 MIAMI MARLINS TOP 20 PROSPECTS

2019 MIAMI MARLINS 

TOP 20 PROSPECTS

Victor Victor Mesa(OF)他

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.シクスト・サンチェス(RHP)/Sixto Sanchez
◯速球 コマンド / △体格 健康面
今年2月にJ.T.リアルミュートのトレードで加入。ポテンシャルを高く評価されている20歳。6-0/185と体はあまり大きくないが、最速100マイルを計測する球威とストライク先行で投げ込めるコマンドを兼ね備える。18年A+で8先発にとどまったが、防御率2.51をマーク。


2.ビクトル・ビクトル・メサ(OF)/Victor Victor Mesa
◯スピード CF守備 肩 / △打撃
キューバ出身。オフに契約金525万ドルで入団した。運動能力に優れ、平均を大きく上回るスピードと強肩を武器に走攻守で輝ける。打撃面は同じくキューバ出身のルイス・ロバートやヨアン・モンカダ(いずれもホワイトソックス)ほどではないと見られており、どこまで通用するか。


3.サンディ・アルカンタラ(RHP)/Sandy Alcantara
◎球速 / △変化球 コマンド 
軽々と90マイル後半を叩き出すハードボーラー。ツーシームやチェンジアップ、スライダーも精度が高いが、A+/3AでK/9=6.8と支配力は今一つ。平凡なコマンドが原因に挙げられており、J.ケリーのような将来像か。それでも6-4/175の体格からワークホースの素質あり。

4.ニック・ニーダート(RHP)/Nick Neidert
◯コマンド 速球 チェンジアップ ストライク先行 / △球威
速球は90マイル前半と支配的ではないが、ストライクを積極的に攻めるコマンドと度胸を備えており、スカウトからはT.ハドソン(元ジャイアンツ)と比較される。18年は2Aで26先発して防御率3.24・K/9=9.1・BB/9=1.8をマーク。

5.ジョーダン・ヤマモト(RHP)/Jordan Yamamoto
◯奪三振 コマンド / △体格 球速
速球は90マイル前後だがスピンレートが高く、高低を生かしたカーブとのコンビネーションで三振が取れる。コマンドも優秀でイニングが稼げ、C.マクヒュー(アストロズ)に似ている。18年はR/A+/2Aで13先発して防御率1.83・K/9=11.1・BB/9=1.8をマーク。

6.モンテ・ハリソン(OF)/Monte Harrison
◎肩 / ◯パワー スピード CF守備 / ✖コンタクト 素材型  
A.マッカチェン(フィリーズ)と比べられる5ツールモンスター。「20-20」のポテンシャルを秘め、CF守備は平均以上。18年は2Aで19ホーマー・28盗塁をマーク。しかし、三振率37%は致命的。コンタクト&アプローチを磨く必要がある。

7.コナー・スコット(OF)/Connor Scott
◯スピード 肩 / △打撃 素材型
18年ドラフト全体13位。6-4/180の長身細身の体型で、素手でバットを振り抜く姿は高校の先輩であるカイル・タッカー(アストロズ)と瓜二つ。5ツールポテンシャルで、中でも20-80スケールで70評価のスピードが自慢。R/Aでは打率.218・1本塁打・OPS.605と不調だった。

8.トレバー・ロジャース(LHP)/Trevor Rogers
◯速球 コマンド 球種 体格 / △素材型 
17年のドラフト全体13位。6-6/185と体格に恵まれており、長いリーチから放たれる最速95マイルの速球は強烈。コマンドも年齢に比して発達している。スライダー&カーブ&チェンジアップを投げるが、どれも決め手に欠ける。18年はAで17先発して防御率5.82だったが、K/9=10.5・BB/9=3.3は優秀な数字。

9.エドワード・カブレラ(RHP)/Edward Cabrera
◯速球 / △素材型 
ポテンシャルは傘下でもNo.1。16年に最速94マイルだった速球は101マイルまで上昇。常時94-96マイルを計測し、スライダーも平均以上のボール。コマンドとチェンジアップを磨くことができればエース級の逸材だ。18年はAで22先発して防御率4.22・K/9=8.3・BB/9=3.8をマーク。


10.イサン・ディアズ(2B)/Isan Diaz
◯パワー アプローチ / △コンタクト 
尊敬するR.カノー(メッツ)を研究し、ソックリな打撃フォームを習得。パワーと選球眼を備えた攻撃型二塁手。辛抱強いアプローチを身に付けているが、打率.232・三振率27%とコンタクトに苦しんでおり、もう少し積極性を出した方が良いだろう。

11.トリスタン・ポンペイ(OF)/Tristan Pompey
◯打撃 スピード / △肩 OF守備 両翼向き
18年ドラフト3巡目。ダルトン・ペンペイ(ブルージェイズ)の弟。6-4/200と兄よりも体格に恵まれており、15ホーマー相当のパワーがある。スピードや守備力では兄に劣り、守備はレフト向きとの評価。R/A/A+では.299/.408/.397というスラッシュラインを残した。

12.ザック・ギャレン(RHP)/Zac Gallen
◯3球種 コマンド / 
支配力はなくローテーション下位止まりだろうが、完成度の高い即戦力タイプ。90マイル前半の速球&カッター&チェンジアップを抜群のコマンドから投げ分ける。18年は3Aで25先発して防御率3.65・K/9=9.2・BB/9=3.2をマーク。マイナー3年でBB/9=2.6。
13.ウィル・バンフィールド(C)/Will Banfield
◯肩 守備 / △打撃
18年ドラフト全体69位。名門バンダービルド大学で正捕手を務めた次期マーリンズの司令塔候補。捕手としての守備力に優れており、中でも20-80スケールで70評価の強肩が自慢。打撃はプルヒッターで高打率は望めないが一発がある。R/AではOPS.693。最低でも第二の捕手になれるだけの実力がある。

14.ホルヘ・グズマン(RHP)/Jorge Guzman
◎球速 / ×コマンド
G.スタントンとのトレードでヤンキースから移籍。荒削りだが最速103マイルを誇る球威はマイナーでもトップクラス。しかし制球が壊滅的で、ストライク付近にボールを集めることができない。A+ではBB/9=6.0と多くの四球を出してしまった。このまま制球が改善されなければリリーフに専念することになるだろう。

15.ブラクストン・ギャレット(LHP)/Braxton Garrett
◯カーブ コマンド 3球種 運動能力 / △TJ手術明け
16年ドラフト全体7位左腕も、TJ手術により18年はプレーなし。滑らかな投球フォームからキレのある90マイル前後の速球&カーブのコンビネーション。コマンド&チェンジアップも平均以上で、ポテンシャルはローテーション2~3番手相当。

16.オシリス・ジョンソン(SS)/Osiris Johnson
◯パワー 肩 / ×素材型 コンタクト アプローチ  
18年ドラフト2巡目の高校生。攻守に荒削りだが、身体能力は抜群。RではOPS.654・四球率2%と不安なデビューとなったが、豪快に振り抜くパワーは魅力大で、アプローチもこれから磨けばよいだけ。守備はスピード、肩ともに備わっているが、外野手に転向する可能性もある。

17.ロバート・ダガー(RHP)/Robert Dugger
◯3球種 / △球威 
速球、スライダー、チェンジアップのコンビネーションで打者の芯を外す投球スタイル。球威は傑出していないがストライク先行の投球で試合を作る。18年はA+/2Aで25先発して防御率3.40・K/9=8.4・BB/9=2.6をマーク。

18.マッケンジー・ミルズ(LHP)/McKenzie Mills
◯速球 カーブ / △フライボーラー
キレの良い速球とカーブのコンビネーションが魅力のサウスポー。リリースの見にくい複雑なフォームから投げ込まれるため、打者は打ちにくい。18年はA+/2Aで防御率4.23・K/9=7.9・BB/9=3.1と物足りない投球成績だったが、マイナー通算5年でK/9=8.3・BB/9=3.5は悪くない数字。

19.ウィル・スチュワート(LHP)/Will Stewart
◯グラウンドボーラー / △球威
リアルミュートのトレードでサンチェスと共に加入。シンカーを得意としており、18年はマイナー全体4位となる62%のグラウンドボール%を記録した。Aでは20先発して防御率2.06・K/9=7.1・BB/9=1.7。制球が安定しているので、イニングイーターには最適。球威がマイナー上位でも通用するかにかかっている。

20.ブライアン・ミラー(OF)/Brian Miller
◯スピード CF守備 / ✖パワー
17年ドラフト全体36位。俊足が武器のリードオフタイプで、CF守備も堅実。18年はA+/2Aで打率.295&40盗塁をマークも、0本塁打&四球率5%は致命的と言える。第四の外野手が関の山か。パワーと出塁率を上げることが必要だろう。

Plus One Prospect
ホゼ・ディバース(SS)/Jose Devers
◯SS守備 / △打撃 素材型
ラファエル・ディバース(レッドソックス)のいとこ。19歳。18年はAで打率.273・0本塁打・OPS.645と打撃は大したことないが、遊撃守備は抜群。上手く育てば守備先行型のSSレギュラーになれる。

2019年2月8日金曜日

2019 ATLANTA BRAVES TOP 20 PROSPECTS

2019 ATLANTA BRAVES 

TOP 20 PROSPECTS

Austin Riley(3B)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.オースティン・ライリー(3B)/Austin Riley
◯パワー 肩 3B守備 / △アプローチ スピード
数年後の4番サード候補。フリースインガーで三振率28.1%とコンタクトに不安を抱えるが、パワーは疑いの余地なし。18年はR/2A/3Aで打率.294・19本塁打・OPS.882をマーク。3B守備も成長著しく、平均以上の評価。J.ドナルドソンの後継者としての役割が見込まれている。

2.トゥキ・トゥサント(RHP)/Touki Toussaint
◯球威 奪三振 速球 カーブ / ✖コマンド
荒削りなノーコン速球派右腕が開花間近。2A/3Aで24先発して防御率2.38・K/9=10.8と好投。BB/9=3.5はキャリアベストだった。90マイル後半の速球とメジャートップレベルのカーブのコンビネーションは破壊力抜群。制球が安定すればローテーション2番手相当。

3.マイク・ソローカ(RHP)/Mike Soroka
◯速球 コマンド 3球種 運動能力 メークアップ / 
エースポテンシャルではないが、完成度が高く、今すぐにでもローテーション3番手級の活躍が見込める21歳右腕。92-94マイルのシンカーと80マイル中盤のスライダーのコンビネーション。マイナー4年でBB/9=1.9とコマンドに優れ、200イニング超のワークホースとして期待される。

4.イアン・アンダーソン(RHP)/Ian Anderson
◯体格 速球 3球種 運動能力 / △コマンド
16年ドラフト全体3位指名。6-3の長身から最速98マイルの速球&平均以上の縦カーブ&チェンジアップを投げ下ろす。ポテンシャルだけでなく、A+/2Aで防御率2.49・K/9=10.7と実力の高さも証明。マイナー3年でBB/9=3.9のコマンドがどれだけ伸ばせるかがエースになれるかを左右するだろう。

5.クリスチャン・パチェ(OF)/Cristian Pache
◯スピード CF守備 肩 コンタクト / △パワー アプローチ  
傑出した運動能力の持ち主で、昨年新人王に輝いたR.アクーニャと比較される原石。中でも俊足を生かしたCF守備はマイナーNo.1の呼び声高い。17年に119試合/0本塁打・SLG.343に終わった打撃も、A+/2Aで9本塁打・SLG.410とパワーアップの兆し。パワーだけでなく、四球率4%とアプローチも改善する必要がある。

6.ブライス・ウィルソン(RHP)/Bryse Wilson
◯速球 運動能力 / △チェンジアップ リリーフ向き?
21歳ながら6-1/225と体格は成熟。伸びしろはもう見込めないが、完成度が高くワークホース向きだ。90マイル中盤のシンカーを優れたコマンドで低めに集め、マイナー3年でBB/9=2.5。18年はA+/2A/3Aで23先発して防御率3.44・K/9=10.2をマーク。MLBデビューも経験した。

7.カイル・ライト(RHP)/Mike Wright
◯体格 速球 4球種 体格 / △コマンド
17年のドラフト全体5位指名。最速98マイルの速球を主体に多彩な球種を織り交ぜる投球は、良くも悪くもケビン・ゴーズマン(オリオールズ)と比較されている。大学時代に見せたようなコマンドを取り戻せればローテーション上位相当の働きが見込める。18年は2A/3Aで24先発して防御率3.46・K/9=8.7・BB/9=3.3をマークし、MLBデビューも経験した。

8.ドリュー・ウォーターズ(OF)/Drew Waters
◯スピード 肩 パワー / ✖アプローチ 素材型
四球率5.8%・三振率21.1%とフリースインガーながらA/A+で打率.293・9本塁打・23盗塁・OPS.819をマーク。5ツールポテンシャルを秘める。守備では平均以上のスピード&強肩を有し、CFに残れる資質を持っているが、体格が成熟すればRFでも悪くない。

9.ウィリアム・コントレラス(C)/William Contreras
◯打撃 運動能力 / △C守備 
ウィルソン・コントレラス(カブス)の弟。21歳。守備面を磨く必要があるが、抜群の運動能力から攻守揃った兄のような捕手になり得る。18年はA/A+で打率.285・11本塁打・OPS.783とフルシーズン1年目としては十分な内容。

10.ルイズ・ゴハラ(LHP)/Luiz Gohara
◎球速 / ◯奪三振 / △コマンド チェンジアップ
最速100マイルを誇るブラジル出身左腕。6-3/265の横綱体型からCCサバシア(ヤンキース)と比べられる。17年はMLBデビューを飾り、日系ブラジル人初のメジャーリーガーになるなど飛躍の年だったが、昨年は故障もあり、メジャーでは9試合の登板に終わった。健康を取り戻してブレークしたいところ。

11.コルビー・アラード(LHP)/Kolby Allard
◯3球種 コマンド / △体格 球速低下
昨年20歳の若さでメジャーデビュー。6-1/190と小柄で伸びしろは残されておらず、球速も90マイル前後のため、ローテーション下位ポテンシャルとの見立てが強い。それでも年齢離れした投球技術を有し、3Aで19先発して防御率2.72・K/9=7.1・BB/9=2.7は立派な数字。

12.カイル・マラー(RHP)/Kyle Muller
◯体格 伸びしろ 速球 / △素材型
高校では二刀流としても活躍。6-6/225の体格に素晴らしいポテンシャルを潜めており、ドラフト2巡目ながら契約金250万ドルでブレーブス入りを決めた。最速95マイルの速球はズッシリと沈み、カーブ&チェンジアップは発展途上ながら平均以上になり得る。18年はA/A+/2Aで25先発して防御率3.03・K/9=8.3・BB/9=3.0と着実に成長を辿っている。

13.ジョーイ・ウェンツ(LHP)/Joey Wentz
◯奪三振 3球種 体格 伸びしろ / △素材型 健康面
才能の塊でポテンシャルは有望株揃いのブレーブスマイナーでもNo.1。6-5/210の恵まれた体格に、高校時代には打者としても鳴らした恵まれた運動能力を備える。92-94マイルの速球&カーブ&チェンジアップはいずれも平均以上。18年はA+で16先発して防御率2.28をマーク。1.2回/6四球の試合が1試合あり、それを除けばBB/9=2.4と制球も悪くなかった。

14.トリスタン・ベック(RHP)/Tristan Beck
◯チェンジアップ コマンド / △球速 健康面
健康面の問題からドラフト4巡目まで後退したが、万全であれば1巡目指名もあり得た。テークバックの小さいクイック気味のフォームから90マイルの速球&絶品のチェンジアップをコマンドよく投げ分ける米製上原浩治(巨人)。

15.パトリック・ウェイゲル(RHP)/Patrick Weigel
◯球威 / △コマンド TJ手術
6-6/240の恵まれた体格から常時92-95マイル、コンスタントに98マイルを叩き出す馬力が魅力。コマンドはアバウトだが、カーブ&スライダー&チェンジアップも平均レベルで、4球種を扱うことができる。18年終盤にTJ手術から復帰し、Rではリハビリ登板も果たしている。

16.グレイソン・ジェニスタ(OF)/Greyson Jenista
◯パワー スピード / △両翼向き?
18年ドラフト2巡目。大学でも有数のパワー&スピードのポテンシャルを備えるが変化球の対応に不安。6-4/210の体格からパワーは伸びしろが残されており、将来的にはパワーと引き替えにスピードを失い、外野両翼or一塁転向が目されている。

17.ハスカル・イノア(RHP)/Huascar Ynoa
◯速球 奪三振 / △コマンド 素材型
6-3/175の体格から伸びしろが豊富で、すでに最速100マイルを計測するなど輝きを放っている。A/A+では24先発して防御率4.56・K/9=10.1・BB/9=4.2をマーク。投球フォームが荒っぽく、制球が不安定だが、時間と共に改善されていくだろうとの見立て。

18.ウェス・パーソンズ(RHP)/Wes Parsons
◯3球種 コマンド 体格 / 
6-5/204のガッシリした体格とマイナー5年でBB/9=2.5の制球力はイニングイーター向き。球威は飛び抜けていないが、速球、スライダー、チェンジアップでストライク先行の投球で試合を作る。18年は2A/3Aで21先発して防御率2.76・K/9=8.0・BB/9=2.7をマーク。

19.トラビス・デメリ(2B/3B)/Travis Demeritte
◯パワー 肩 / ✖コンタクト
コンタクトは脆いが、豪快なスイングから生み出されるパワーは二塁手の中では傑出している。16年にA+で28ホーマー・OPS.915をマークも、ここ2シーズンは2Aで打率.227・OPS.720と平凡なパフォーマンス。それでも18年はISO.194・17ホーマーと長打力は発揮。平均以上の2B守備を考慮すればまだ望みはある。

20.CJ.アレクサンダー(3B)/CJ Alexander
◯打撃 肩 / △3B守備 スピード
18年ドラフト20巡目の大学生がR/A+で打率.352・2本塁打・OPS.924と打ちまくった。パワーよりも打撃技術が先行しており、コンパクトに振り抜きライナーを量産する。6-5/215と体が大きく、守備率.911と3B守備は要改善だが、運動能力の高さと肩の強さから改善の望みはある。

Plus One Prospect
フレディ・ターノック(RHP)/Freddy Tarnok
◯速球 奪三振 / △コマンド 素材型
球威は文句なし。4~6月をリリーフとして過ごすと35.2回で防御率1.26・K/9=12.2・BB/9=6.0をマーク。7月から先発に回ったが、11先発で防御率6.26・K/9=7.3・BB/9=3.6と制球面以外は成績ダウン。リリーフ時は思い切り力んで投げるフォームから最速97マイルを計測。K.ジャンセン(ドジャース)のような支配的なクローザーになれるかもしれない。