2020 NEW YORK METS
TOP 20 PROSPECTS
Ronny Mauricio(SS) |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
1.ロニー・マウリシオ(SS)/Ronny Mauricio
(A)116G 470AB 4HR 23BB 99K 6SB .268/.307/.357/.665
◯パワー 肩 / △スピード 3B向き? 素材型
2.フランシスコ・アルバレス(C)/Francisco Alvarez
(R)42G 157AB 7HR 21BB 37K .312/.407/.510/.916
◯打撃 肩 C守備 / △素材型 スピード
昨夏に契約金270万ドルで入団の18歳。打者としてもキャッチャーとしてもプラスの選手になり得る未来のフランチャイズプレーヤー。打撃ではコンタクトがズバ抜けており、バレル性の打球を量産する。守備ではすでに安定したブロッキングを有しており、スローイングも優秀。経験を積んでさらなる成長に期待したい。
3.ブレット・ベイティ(3B)/Brett Baty
(R/A-)51G 188AB 7HR 35BB 65K .234/.368/.452/.821
◯パワー アプローチ / △素材型 スピード
19年ドラフト全体12位指名。パワーと辛抱強さを兼ね備えたスラッガーで、高校最終年は93打席で打率.624・19本塁打とズバ抜けたパフォーマンス。打球速度が速く、広角にも打てるため将来は25本塁打も狙える。三塁守備は要改善だがバスケ&アメフトでも活躍の運動能力を磨けば光るかもしれない。
4.マット・アラン(RHP)/Matt Allan
(R/A-)2.61ERA 10.1IP BB/9=4.4 K/9=12.2 K/BB=2.80
◯速球 カーブ 奪三振 コントロール / △素材型
ドラフト3巡ながら1巡目相当の契約金250万ドルで入団の高卒右腕。球威、体格、メークアップ、力感のないフォームどれも◎。最速97マイルの速球にダブルプラスのカーブをゾーンの低めにコマンドできる。チェンジアップも平均以上のボールになり得る可能性を示しており、ポテンシャルはローテ2番手クラス。
5.アンドレス・ジメネス(SS)/Andres Gimenez
(2A)117G 432AB 9HR 24BB 102K 28SB .250/.309/.387/.695
5ツールポテンシャル。中でもスピード、肩の強さ、守備力の3つはすでにプラス評価を得ている。マイナーでも屈指のSSディフェンダーで、守備範囲に加えてエラーの少なさも光る。打撃はライナー中心だが、後半戦に9本塁打中6本を放ち、オフのAFLでも打率.371で首位打者を獲得するなど覚醒の兆し。
6.ジョシュ・ウォルフ(RHP)/Josh Wolf
(R)3.38ERA 8.0IP BB/9=1.1 K/9=13.5 K/BB=12.00
◯速球 カーブ コントロール 奪三振 / △素材型
19年ドラフト2巡目ながらオーバースロットとなる215万ドルで契約合意。平均94マイルの速球と縦カーブの2球種がプラスピッチで、テンポよくゾーンを攻める。チェンジアップを有効に使えるように経験を積んでいきたい。体格的な伸びしろも豊富。
7.マーク・ビエントス(3B)/Mark Vientos
(A)111G 416AB 12HR 22BB 110K .255/.300/.411/.711
◯パワー 肩 / △コンタクト 素材型 スピード
17年ドラフト2巡目。長身細身の体型から伸びしろが大きく、ズバ抜けたパワーポテンシャルを秘める。Aではシーズンを通して苦しみ、特に四球率は前年の14.1%から4.8%に大幅悪化。それでも前半戦のOPS.650から後半戦はOPS.777とスランプを脱した。守備では強肩もスピードに欠け、比較されるM.マチャド(パドレス)のようなゴールドグラバーになるのは厳しいだろう。
8.トーマス・ザプッキー(LHP)/Thomas Szapucki
(A/A+/2A)2.63ERA 61.2IP BB/9=3.8 K/9=10.5 K/BB=2.77
◯3球種 奪三振 / △耐久性
18年にTJ手術を受けており、健康面に不安があるが、3球種を有効に織り交ぜる先発ローテーション候補。オフには40人枠入りも果たした。球持ちが良く、低めのリリースポイントから投げ込んでくるため打者は球速以上に打ちにくい。先発でもリリーフでもチームに貢献できるだろう。
9.ケビン・スミス(LHP)/Kevin Smith
(A+/2A)3.15ERA 117.0IP BB/9=3.0 K/9=10.0 K/BB=3.33
◯3球種 コントロール / △球威
速球は90マイル前半止まりと球威は平凡だが3球種を効果的に織り交ぜるバックエンドSP向きの左腕。長身を生かしたアングルとリリースの見にくいフォームで打者を惑わす。右打者を苦にしており、チェンジアップの精度が先発として通用するかを左右するだろう。
10.デビッド・ピーターソン(LHP)/David Peterson
(2A)4.19ERA 116.0IP BB/9=2.9 K/9=9.5 K/BB=3.30
◯グラウンドボーラー コントロール スライダー / △球威 チェンジアップ
18年にマイナーの規定投球回に達した投手の中では3位となるグラウンドボール率64.5%を記録したグラウンドボーラーで、マイナー4年でBB/9=2.5とコマンドも優秀。90マイル前半のシンカーとスライダーを低めに集める。19年はグラウンドボール率を52.6%に落としたもののK/9は8.1→9.5に上昇。ローテーション下位向き。
11.ジョーダン・ハンフレイズ(RHP)/Jordan Humphreys
(R)4.50ERA 2.0IP BB/9=4.5 K/9=9.0 K/BB=2.00
◎コマンド ◯3球種 / △耐久性 球威
TJ手術により18年は全休、19年も2イニングの投球にとどまった。しかしオフのAFLで11.2イニング/1失点と好投し、40人枠入りを果たした。速球は90-94マイルと球威は飛び抜けていないがコマンドに優れ、巧みな配球で打者の的を絞らせない。健康を維持さえできれば先発でもリリーフでもメジャーで計算できる投手だ。
12.アレクサンダー・ラミレス(OF)/Alexander Ramirez
◯パワー スピード CF守備 / △素材型 コンタクト
昨夏に契約金205万ドルで入団の大型ドミニカン。現段階ではひょろひょろしているが、パワー&スピードを両立したCFになり得る。大振りなスイングでヒットツールの評価が分かれているが、バレル性の打球をキープできており、メッツ関係者は心配していない。
13.フレディ・バルデス(OF)/Freddy Valdez
(DSL/R)60G 230AB 6HR 31BB 49K 6SB .274/.367/.448/.814
◯パワー / △両翼向き スピード コンタクト 素材型
18年に契約金145万ドルで入団のドミニカン。空振りは多いがパワーは本物。フライボールの割合が高く、四球率10.9%と選球眼も優れているスラッガーとしての資質は十分。体が大きくスピードも平均以下のためRFが適任だろう。まだメジャー昇格までは長い時間が必要だが中軸を打てるポテンシャル。
14.ロベルト・ドミンゲス(RHP)/Robert Dominguez
◎速球 / △素材型 コントロール / ✖チェンジアップ
昨年11月の18歳になる直前にメッツと契約合意に達した豪腕。ドミニカの教育リーグでは17歳にして最速99マイルを計測。ちなみに今年のドラフト候補の高校生で99マイルを計測しているのは全体1位候補のジャレッド・ケリー含め2人だけ。球速が全てではないが、希少な存在であることは間違いない。
15.フランクリン・キローム(RHP)/Franklyn Kilome
※18年(2A)4.18ERA 140.0IP BB/9=3.9 K/9=8.0 K/BB=2.05
◯速球 カーブ 体格 / △コントロール TJ手術明け
TJ手術により19年シーズンを全休。コマンドが平凡なのがネックだがポテンシャルを高く評価されている。高スピンレートの最速97マイルの速球と落差の大きいカーブはどちらも決め球に使える上質なボール。コマンドの問題からブルペン向きとの声も多い。
16.ジュニアー・サントス(RHP)/Junior Santos
(R)5.09ERA 40.2IP BB/9=5.5 K/9=8.0 K/BB=1.44
◯速球 伸びしろ 体格 / △素材型 コントロール
17年に27万ドルで入団の隠れた逸材。6-8/218と体格に恵まれており、90-95マイルの速球は表示以上に力がある。70マイル後半のカーブもスピンレートが高く、チェンジアップも扱える。しかしコントロールに課題があり、Rでは14先発して1度も5イニング以上を投げていない。メジャー昇格にはだいぶ時間がかかりそうだ。
17.ミシェル・オタネス(RHP)/Michel Otanez
(R/A-)3.14ERA 63.0IP BB/9=4.0 K/9=10.0 K/BB=2.50
◯速球 / △コマンド 素材型
95-98マイルの速球を投げ込む剛腕で、シュート方向に勢いよく切れる球質はスライダーとの相性抜群だ。チェンジアップは磨く必要があるが、平均以上のボールになると見るスカウトも存在する。ブルペンでは間違いなく輝ける素材だが、チェンジアップが安定すれば先発としての可能性も十分残っている。
18.デドニエル・ヌネス(RHP)/Dedniel Nunez
(A/A+)4.39ERA 80.0IP BB/9=2.6 K/9=10.6 K/BB=4.09
◯速球 奪三振 / △コマンド ブルペン向き
スピンレート2600超えの平均93マイルの速球を武器に高い奪三振率を誇る。80マイル前半のスラーブは平均的なボールだが、チェンジアップは平均以下の評価。四球は少ないが、細かいコマンドがあるわけでもないのでブルペン向きと見るスカウトが多い。
19.ホセ・ブット(RHP)/Jose Butto
(A)3.62ERA 112.0IP BB/9=2.5 K/9=8.8 K/BB=3.52
◯チェンジアップ 奪三振 / △カーブ リリーフ向き?
昨季はメッツ傘下4位となる防御率3.62、5位となる109奪三振をマーク。特に後半戦は2イニング限定のショートスターターとして起用されると速球が90マイル前半→最速98マイルにまで上昇。傘下ベストとも評されるチェンジアップとのコンボで球宴明けは防御率2.72と好投。カーブが今一つでブルペン向きか。
20.タイラー・メジル(RHP)/Tylor Megill
(A/A+/2A)3.52ERA 71.2IP BB/9=3.1 K/9=11.6 K/BB=3.68
◯速球 奪三振 / △コマンド チェンジアップ リリーフ向き?
6-7/230の迫力ある体躯から高スピンレートの平均93マイルの速球を投げ下ろす。80マイル中盤のスライダーも威力がある。クロスファイアー気味に投げ込んでくるため、特に右打者からすると角度が厄介。チームは今後も先発としての機会を与えていくつもりだが、コマンド&チェンジアップは平均以下のためブルペンが適任かもしれない。
Plus One Prospect
ジョシュア・コーニエリー(RHP)/Joshua Cornielly
(DSL/R)4.89ERA 46.0IP BB/9=1.8 K/9=10.2 K/BB=5.78
◯コントロール / △球威 カーブ
昨季DSL/RでK/BB=5.78をマークしたコントロールが武器の右腕。速球は90マイル前半と球威は平凡だが、チェンジアップを巧みに織り交ぜてタイミングを崩す。カーブは平均的な第3球種だがキレを磨いていきたいところ。