2023 SEATTLE MARINERS
TOP 20 PROSPECTS
Harry Ford |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。
FV50
1.ハリー・フォード(C)/Harry Ford:20歳(A)104G 11HR 88BB 115K .274/.863
◯コンタクト 走力 肩 アプローチ / △素材型 C守備
21年ドラフト全体12位指名。傑出した運動能力の持ち主で、捕手ながら走力はプラス評価。他ポジションへの適性も見せており、クレイグ・ビジオと比較されるほど。打者としてもビジオのように優れたハンドアイコーディネーションと辛抱強いアプローチで広角にライナーを量産できる。捕手としての守備力は全体的に磨かれる必要あり。
◯コンタクト 走力 肩 アプローチ / △素材型 C守備
21年ドラフト全体12位指名。傑出した運動能力の持ち主で、捕手ながら走力はプラス評価。他ポジションへの適性も見せており、クレイグ・ビジオと比較されるほど。打者としてもビジオのように優れたハンドアイコーディネーションと辛抱強いアプローチで広角にライナーを量産できる。捕手としての守備力は全体的に磨かれる必要あり。
Harry Ford
(A/A+/2A)3.16ERA 133.2IP BB/9=3.1 K/9=11.0
◎速球 / △変化球
低いリリースポイントから平均96/MAX100マイルのライジングファストボールをゾーンの高めに投げ込み、打者を制圧する。この速球を武器に、平均から平均以上のスライダー、平均的なチェンジアップのコンビネーション。コマンドも平均レベルであり、26先発中20試合で5イニング以上、うち9試合で6イニング以上をクリアするなど先発適性を証明。ローテーション3-4番手クラスの実力を秘める。
◎速球 / △変化球
低いリリースポイントから平均96/MAX100マイルのライジングファストボールをゾーンの高めに投げ込み、打者を制圧する。この速球を武器に、平均から平均以上のスライダー、平均的なチェンジアップのコンビネーション。コマンドも平均レベルであり、26先発中20試合で5イニング以上、うち9試合で6イニング以上をクリアするなど先発適性を証明。ローテーション3-4番手クラスの実力を秘める。
Bryce Miller
(R/A)17G 2HR 8BB 8K .367/.939
〇コンタクト / △素材型 パワー 2B向き?
22年ドラフト全体21位指名の高卒内野手。洗練された打撃能力が魅力で、打者としての完成像はダニエル・マーフィー(元WSH他)と比較されている。現段階ではライナー中心だが、パワーも20本塁打レベルまで伸びる可能性あり。守備面の評価も堅実で高いが、長い目で見るとSSよりも2Bの方がフィットするとの見立てだ。
〇コンタクト / △素材型 パワー 2B向き?
22年ドラフト全体21位指名の高卒内野手。洗練された打撃能力が魅力で、打者としての完成像はダニエル・マーフィー(元WSH他)と比較されている。現段階ではライナー中心だが、パワーも20本塁打レベルまで伸びる可能性あり。守備面の評価も堅実で高いが、長い目で見るとSSよりも2Bの方がフィットするとの見立てだ。
FV45
(R/A)67G 7HR 21BB 42K .321/.879
◯パワー 肩 / △素材型 両翼向き 走力 アプローチ
逆方向にも放り込めるプラスのパワーが最大の武器で、三振率14.5%とコンタクトにも欠点がない。しかし選球眼に課題があり、A昇格後は32試合という少ないサンプルではあるが、ゴロ率増加&フライ率減少とアプローチを崩し、ISO.103と自慢のパワーを生かせなかった。選球眼を磨いて上位レベルの投手にも対応できることを証明したい。
◯パワー 肩 / △素材型 両翼向き 走力 アプローチ
逆方向にも放り込めるプラスのパワーが最大の武器で、三振率14.5%とコンタクトにも欠点がない。しかし選球眼に課題があり、A昇格後は32試合という少ないサンプルではあるが、ゴロ率増加&フライ率減少とアプローチを崩し、ISO.103と自慢のパワーを生かせなかった。選球眼を磨いて上位レベルの投手にも対応できることを証明したい。
Gabriel Gonzalez
(2A)3.75ERA 98.1IP BB/9=3.5 K/9=8.4
◯チェンジアップ 速球 / △耐久面 フライボーラー20年ドラフト全体6位指名。プロ入り後にリリース位置を下げ、92-96マイルのライジングファストボールを高めに、ツーシームやスライダー、チェンジアップを低めに落とす投球スタイルに転身。実力はローテーション4番手クラスだが、耐久面が懸念されており、リリーフが適性か。完成度の高さ、一桁ピック、耐久面が心配というプロフィールはカル・クアントリル(CLE)と重なる。
(R/A/A+)4.11ERA 57.0IP BB/9=3.5 K/9=13.3
〇速球 スライダー / △実績 対左打者
21年ドラフト6巡目ながら昨季急成長。アスレチックなフォームから投げ込まれる93-94マイルでホップ変化量大のライジングファストが特長で、スライダー&チェンジアップも平均以上のボールになる可能性あり。ポテンシャルは申し分ないが、先発として1シーズン通して投げられることを証明していく必要がある。また対左被OPS1.030と左打者対策も課題だ。
〇速球 スライダー / △実績 対左打者
21年ドラフト6巡目ながら昨季急成長。アスレチックなフォームから投げ込まれる93-94マイルでホップ変化量大のライジングファストが特長で、スライダー&チェンジアップも平均以上のボールになる可能性あり。ポテンシャルは申し分ないが、先発として1シーズン通して投げられることを証明していく必要がある。また対左被OPS1.030と左打者対策も課題だ。
Bryan Woo
(DSL)49G 4HR 27BB 33K .314/.941
〇コンタクト / △素材型 2B向き パワー
コンタクト能力の高さと2B向きの守備力からハウィ・ケンドリック(元WSH他)と比較されている。変化球に対して一拍の間を取って柔軟に対応できたり、ゾーン理解に長けていたりと打撃技術は10代離れしている。DSLではwRC+158と申し分ないプロデビューを飾った。23年の活躍次第では来年のトップ100入りも狙えるだろう。
〇コンタクト / △素材型 2B向き パワー
コンタクト能力の高さと2B向きの守備力からハウィ・ケンドリック(元WSH他)と比較されている。変化球に対して一拍の間を取って柔軟に対応できたり、ゾーン理解に長けていたりと打撃技術は10代離れしている。DSLではwRC+158と申し分ないプロデビューを飾った。23年の活躍次第では来年のトップ100入りも狙えるだろう。
(2A)2.25ERA 144.0IP BB/9=1.9 K/9=8.2
〇4球種 コントロール / △球威
(R/A)31G 7HR 8BB 30K .285/.870
◯パワー 選球眼 / △走力 守備 コンタクト
22年ドラフト2巡目。守備難がネックだが、パワーと選球眼を兼ね備えた生粋のスラッガータイプ。大振りなスイングは要改善だが、大学ではトップ50の強豪大学に対しても平均打球速度92マイル、チェイス率12.2%と非常に優れた指標を残した。守備面は1B転向が目されており、最終的な将来像はC.J.クロン(COL)のような強打の一塁手か。
〇4球種 コントロール / △球威
プラスピッチは無く球威は平凡だが、4球種をゾーンに集めるストライクスロワー。90-92マイルのシュート方向に伸びるランニングファストと大きく横滑りするスライダーがアウトピッチ。22年はマイナートップの16勝、同7位の防御率2.25とブレークを飾った。とはいえBABIP.248、xFIP4.66とさすがに22年の内容は出来過ぎであり、ローテーション5番手~ロングリリーフ向きのポテンシャルと見られている。コリン・マクヒュー(ATL)と比較されている。
◯パワー 選球眼 / △走力 守備 コンタクト
22年ドラフト2巡目。守備難がネックだが、パワーと選球眼を兼ね備えた生粋のスラッガータイプ。大振りなスイングは要改善だが、大学ではトップ50の強豪大学に対しても平均打球速度92マイル、チェイス率12.2%と非常に優れた指標を残した。守備面は1B転向が目されており、最終的な将来像はC.J.クロン(COL)のような強打の一塁手か。
FV40
10.ウォルター・フォード(RHP)/Walter Ford:18歳22年ドラフト全体74位指名の高卒右腕。野手としても注目されていたアスリートで、抜群の運動能力を生かしたエクステンション大のメカニクスからMAXで96-97マイルに達する速球を投げ込む。発展途上であるが、制球やフォームの再現性といった課題を改善できるだけの運動能力を持ち合わせており、長い目で見ていきたい。
(R/A/A+)68G 10HR 26BB 71K .283/.875
◯守備 / △コンタクト 素材型
SEA傘下No.1のSSディフェンダーと評判。守備先行型との評価だったが、22年はRでwRC+117、Aで154と打撃面でも好パフォーマンスを披露した。とはいえ、ガチャついたスイングで三振率24.9%とコンタクト難な点から上位レベルの投手に対応できるかは疑問。現状ではスター候補というよりも、守備型レギュラーもしくはユーティリティー向きと見られている。
◯守備 / △コンタクト 素材型
SEA傘下No.1のSSディフェンダーと評判。守備先行型との評価だったが、22年はRでwRC+117、Aで154と打撃面でも好パフォーマンスを披露した。とはいえ、ガチャついたスイングで三振率24.9%とコンタクト難な点から上位レベルの投手に対応できるかは疑問。現状ではスター候補というよりも、守備型レギュラーもしくはユーティリティー向きと見られている。
(A+/2A)2.86ERA 100.2IP BB/9=5.6 K/9=13.4
◎球速 / △体格 / ✖コントロール
100マイル超えの速球が武器のハードボーラー。先発として育成されているが、コントロールの悪さや体格の小ささなどを考慮するとリリーフ転向が濃厚だろう。それでもリリーフに専念すればクローザーを狙える逸材であり、ハマればWAR2.0前後を稼げる可能性あり。
◎球速 / △体格 / ✖コントロール
(A)107G 13HR 65BB 133K .267/.837
◯走力 / △素材型 体格 コンタクト
5-8/150と小柄ながら20-80スケールで70評価の走力が武器。22年はフルシーズンデビューを果たし、wRC+117と健闘。走塁でも俊足を生かして55盗塁を決めた。一方でホームランバッターでもないのに三振率26.7%とコンタクト難な点が不安材料。それでも8月1日以降は30試合でwRC+160、四球率17.2%/三振率20.3%と最高の締めくくりを見せた。
◯走力 / △素材型 体格 コンタクト
5-8/150と小柄ながら20-80スケールで70評価の走力が武器。22年はフルシーズンデビューを果たし、wRC+117と健闘。走塁でも俊足を生かして55盗塁を決めた。一方でホームランバッターでもないのに三振率26.7%とコンタクト難な点が不安材料。それでも8月1日以降は30試合でwRC+160、四球率17.2%/三振率20.3%と最高の締めくくりを見せた。
14.ザック・デローシュ(OF)/Zach DeLoach:24歳
(2A)114G 14HR 71BB 119K .258/.778
◯アプローチ / △パワー 両翼向き 20年ドラフト2巡目。走攻守のバランスが良い4番手外野手タイプで、将来像は元マリナーズのセス・スミスのようなイメージだろう。昨季四球率14.2%の選球眼とラインドライブ率24.6%のバレル感覚が売り。wRC+103と両翼タイプながら突き抜けた打撃成績を残せておらず、パワーを伸ばせるかが今後を左右するだろう。
(DSL)55G 10HR 35BB 74K .284/1.007
◯パワー / △素材型 コンタクト
キューバ出身。MLB公式の国際アマチュアFAリストでは8位にランクインしていた大器で、契約金250万ドルで入団した。ヨーダン・アルバレス(HOU)を彷彿とさせる左のパワーヒッター候補であり、DSLではOPS1.007と早速結果を出した。一方でDSLで三振率33%では今後が怪しいとの見方も。
キューバ出身。MLB公式の国際アマチュアFAリストでは8位にランクインしていた大器で、契約金250万ドルで入団した。ヨーダン・アルバレス(HOU)を彷彿とさせる左のパワーヒッター候補であり、DSLではOPS1.007と早速結果を出した。一方でDSLで三振率33%では今後が怪しいとの見方も。
(A)5.91ERA 120.1IP BB/9=3.7 K/9=9.3
21年ドラフト3巡目の高卒右腕。スロット額の2倍以上となる契約金150万ドルで入団した。SEAスカウト部長のスコット・ハンターはウォーカー・ビューラー(LAD)と比較している。現時点での球速は90マイル前半にとどまっているが、カーブ&チェンジアップはいずれも精度が高く、制球もまとまっているので、もう数マイル球速を伸ばせればローテーション4-5番手クラスへの道が見えてくる。
◯パワー 走力 / △年齢 コンタクト
19年ドラフト20巡目の出身ながら、マイナーで2年連続「20-20」を達成。22年は23本塁打・42盗塁を記録した。133試合中120試合をプレーした2Aではリーグ平均よりも高齢だった点を考慮する必要があり、レギュラーというよりは第4、第5の外野手の方がフィットするか。CFを中心に外野3ポジションをプレー可能。
18.アシュトン・イジー(RHP)/Ashton Izzi:19歳
22年ドラフト4巡目の高卒右腕。ウィチタ州立大への進学が内定していたが、オーバースロットとなる契約金110万ドルで入団した。6-3/175のヒョロリとした体型からMAX96マイルを投げ込むポテンシャルが魅力。メカニックもクリーンで、コントロールや球速の上昇が期待されている。
◯速球 / △素材型
22年ドラフト9巡目の高卒右腕。ドラフトイヤーの昨春に大きく評価を上げた右腕で、球威とコントロールを兼ね備える。92-94マイルの速球に高精度のカーブ&チェンジアップのコンビネーション。発展途上だが、跳ねれば来年のトップ10入りも狙える素材だ。
22年ドラフト9巡目の高卒右腕。ドラフトイヤーの昨春に大きく評価を上げた右腕で、球威とコントロールを兼ね備える。92-94マイルの速球に高精度のカーブ&チェンジアップのコンビネーション。発展途上だが、跳ねれば来年のトップ10入りも狙える素材だ。
(A+/2A)1.57ERA 46.0IP BB/9=2.3 K/9=11.5
肘のコンディション不良が続いていたこともあり、22年はリリーフへ転向。33試合に登板して防御率1.57・三振率33%と好投を見せた。MAX98マイルの伸びのある4シームで空振りを量産し、ハードスライダーも切れ味鋭い。順調ならリリーフの一角として23年中のデビューも狙えるだろう。
Sleeper Prospects
フアン・メルセデス(RHP)/Juan Mercedes:23歳(A/A+/3A)4.59ERA 121.2IP BB/9=2.7 K/9=10.1
〇変化球 コントロール / △速球
A+で107.2回を投げてK/BB=4.13をマーク。速球は平均92マイルと平凡だが、スライダー&カーブ主体の投球で打者のタイミングを外す。また左打者には外に逃げるチェンジアップを織り交ぜる。先発としては球威不足であり、ユスメイロ・ぺティート(元SF)やエラスモ・ラミレス(WSH)のようなロングリリーフがフィットするか。
(R/A+)73G 12HR 42BB 49K .288/.891
◯パワー アプローチ / △年齢 守備
◯パワー アプローチ / △年齢 守備
A+ではリーグ平均よりも1.5歳も年上ではあったが、wRC+147、四球率13.4%/三振率15.3%と素晴らしい打撃能力を披露した。パワー、コンタクト、選球眼いずれも素晴らしいものがある。LF向きの守備力と来季25歳の年齢面がネック。理想型は対右投手のプラトーンか指名打者。
(R/A)33G 2HR 18BB 35K .333/.929
◯パワー / △年齢 守備
◯パワー / △年齢 守備
22年ドラフト6巡目。打撃力が自慢で、Aではリーグ平均よりも1.9歳も年上だったことを考慮する必要はあるがwRC+145とよく打った。しかしGB%=47%とゴロ性の打球が多く、パワーポテンシャルを実戦で発揮できるかがポイントとなるだろう。2B守備は平均以下との評価で、プロでは1B転向が目されている。理想の完成型はタイ・フランスだろう。
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