2024 DETROIT TIGERS
TOP 20 PROSPECTS
Jackson Jobe |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は24年6月30日見込みのもの。
FV55
1.ジャクソン・ジョーブ(RHP)/Jackson Jobe:21歳21年ドラフト全体3位指名の高卒投手。スピンレート3000rpm超のスライダー、春季トレーニングでMAX101.8マイル/ホップ変化量平均以上を計測した4シーム、昨季大きく向上したシュート方向に15インチ以上フェードするチェンジアップ、どれも一級品だ。昨季はマイナーで計16先発して防御率2.81・奪三振率32.6%・与四球率2.3%と支配的なパフォーマンス。あとは64イニング(70球以上投げた試合無し)にとどまった耐久面を証明していきたい。
Jackson Jobe
23年ドラフト全体3位指名の高卒外野手。70評価のスピード&強肩を有する5ツールポテンシャルであり、ラインドライブを量産するプラスのヒットツールと合わせて、昨季新人王を獲得したコービン・キャロル(ARI)が完成型だろう。パワー向上が今後の課題。
FV50
20年ドラフト5巡目の高卒選手。マイナーで素晴らしい打撃成績を残し続け、マイナー屈指のヒッティングプロスペクトに成長。オフにはMLB未デビューにもかかわらず6年総額$28Mの契約延長を締結した。パワーとアベレージを両立しており、2AでwRC+163、3Aでも119、計27本塁打を放った。ガッシリ体型で最終的に1B/DHに回る可能性も。
22年ドラフト全体12位指名で、ジョシュ・ヤン(TEX)の弟。バットを捕手方向に大きく傾けた独特の構えからフライボールを量産し、A+/2Aで計28本塁打をマーク。wRC+もA+で136、2Aで154と圧倒的。三振率24.2%のコンタクト能力&平均以下の守備力から将来像はマックス・マンシー(LAD)のような「低打率だが本塁打を量産する攻撃型2B/3B」と見ている。
Jace Jung
21年ドラフト全体32位指名。最速99マイルでホップ成分の強い4シームを高めに、切れ味鋭いハードスライダーを低めに投げ分けて空振りを稼ぐパワーピッチャー。昨季は2Aで25先発して防御率3.43・xFIP3.46・奪三振率29.7%と安定した投球内容だった。ここ2シーズンで240イニング消化と耐久面も証明しており、少なくともローテーション4番手クラスのフロアーを示している。
Ty Madden
22年ドラフト4巡目。シニア選手のため歳は食っているが、昨季A/A+で防御率2.74と好投。90マイル中盤の4シームをプラスのコマンド(与四球率6.4%)でスポットに投げ分け、スイーパー&チェンジアップも決め球として使える。奪三振率24.9%とエース級のポテンシャルではないが、コントロールの良さと6-4/210の恵まれた体格からイニングイーター適性あり。ランス・リン(LAD)のようになれれば理想的。
23年ドラフト全体37位指名。コンタクト能力が高いヒットマシーンタイプ。現時点ではギャップヒッター止まりでシーリングは高くないが、R/AでOPS.863、BB>Kをマークするなどプロで早速結果を出した。守備力は肩の弱さから長期的には2B向きとの評価。
オースティン・メドウズ(DET)の弟。MLBで「15-15」相当のパワー&スピードとプラスのCF守備を兼ね備え、完成型はトレント・グリシャム(NYY)か。高打率が望めるタイプではないが、昨季3Aで平均以上となるゾーン内コンタクト率87%を記録するなどコンタクト能力は破綻していない。
FV40
アプローチの良い中距離バッター。辛抱強いアプローチでボール球にはめったに手を出さず、3AではwRC+130/四球率18%をマーク。23本塁打を放った一方でパワー面の評価は平均的で、コーナー選手としてはパワー不足が心配される。3B守備が不得意でLF/RFの出場が多い点も含めて攻守の比較対象はJ.D.デービス(OAK)か。
10.ディロン・ディングラー(C)/Dillon Dingler:25歳
ジャイアンツでプレーするウィルマー・フローレスの弟。MAX99マイルのシンカーと80マイル後半のカッターでゾーンを攻め、曲がりの大きいカーブで仕留める投球で、22年にA+/2Aで防御率2.79・5.65K/BBとブレイク。しかし昨季は速球が90マイル前半にとどまるなど不調で防御率4.65と投球成績も悪化した。しかし、春季トレーニングでは再び99マイルを連発するなど復活の兆しあり。
昨季は22歳のシーズンながら最終的に3Aまで昇格を果たすなど飛躍の一年となった。94-96マイルのライジングファストと大きく曲がるスイーパーで空振りを量産し、カーブやチェンジアップ、カッターも多彩に扱う。69.1回を投げた2Aでは防御率4.93だったが、BABIP.373による不運もあったと考えられ、揺り戻しに期待がもてる。
台湾出身。ヒットツールプラス、パワー平均以下の攻撃型二塁手。昨夏マイケル・ロレンゼンとの1対1トレードでPHIから移ってきた。20歳のシーズンながらA+でwRC+113とフロアーはまずまず。今年2Aで結果を出せればレギュラー候補の1人として評価を上げられるだろう。パワー&守備力を伸ばしていきたい。
マイナー4年で4.60K/BBをマークしているコントロールアーティスト。昨季はMLBデビューすると4先発で防御率2.70・奪三振率31.7%と予想外の好投を見せたが、長期的にはローテーション5番手クラスの活躍にとどまるとの評価。92-94マイルの速球、平均的なスライダー&チェンジアップのコンビネーション。
16.ポール・ウィルソン(LHP)/Paul Wilson:19歳
23年ドラフト3巡目の高卒左腕で、オーバースロットとなる契約金170万ドルで入団した。6-3/197の恵まれた体格から伸びしろを期待されており、昨春すでにMAX97マイルに到達。フォームの再現性を磨いてコントロールを改善することが当面の課題か。
昨季A+/2A/3Aで打率.343・19本塁打・OPS.942と大ブレイク。逆方向中心のアプローチで選球しつつ長短打を量産する。19本塁打中13本は逆方向に打っている。一方で昨季24歳と階級に対して高齢であったため、パフォーマンスを維持できるかは未知数。守備は外野両翼と1Bをこなす。
TJ手術により20年はドラフト漏れ、大学4年だった21年にドラフト7巡目でプロ入りした。92-94マイルのシンカーとスピンレート2500rpm超のスライダーのコンビネーション。年を食っているのでリリーフとして早期昇格を目指す可能性が高いが、バックエンドSPも狙えるポテンシャル。
昨夏に40人枠を整理する関係でLADから放出された。攻守に荒さが目立つが、マイナー6年でOPS.822、昨季も2A/3Aで19本塁打・OPS.789をマークしたパンチ力は魅力。特にDET加入後は3AでOPS.905/wRC+123とよく打った。守備はSS中心に起用されているが、ミスが多いため、内外野のユーティリティー向きだろう。
FV40-
23年ドラフト4巡目の大型高卒内野手。ガッシリ体型でパワーポテンシャルを期待されており、足も速い。体格の成長次第でスピードは失われるだろうが、強打の三塁手への成長が期待されている。現時点では完全なる素材型であり、失敗に終わる可能性も高い。
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