2025 WASHINGTON NATIONALS
TOP 15 PROSPECTS
Dylan Crews |
FV60
1.ディラン・クルーズ(OF)/Dylan Crews:23歳23年ドラフト全体2位指名の5ツール候補。走攻守揃ったオールラウンドプレーヤーで、CF版アンソニー・レンドン(現LAA)が筆者の見立て。24年はプロ1年目にして2AでwRC+125、3Aで106を記録するなど順調に適応してMLB到達。しかしMLBでは変化球に苦戦し、wRC+80と不発に終わった。「ダブルプラスヒッターになり得る」というドラフト時の評価を考えるとやや物足りない印象も受けるが、3Aではゾーン内コンタクト率86.5%、上位10%打球速度106.5マイルといずれもMLB平均以上の数値を記録しており、低弾道や不安定なアプローチを改善できれば、MLBでも活躍が期待できるだろう。守備面では走力&肩力いずれもプラス評価で、MLBではRF中心に31試合に出場してDRS+4、OAA+3をマーク。またマイナーのゴールドグラブも受賞した。走塁でもマイナー/MLBで計37盗塁(成功率82%)。
Dylan Crews
FV50
2.トラビス・シッコーラ(RHP)/Travis Sykora:21歳
Travis Sykora
21年ドラフト1巡目。強肩強打の大型内野手で、ドラフト時にはマット・チャップマンとMLB公式は比較していた。6-4/215の恵まれた体格にパワーポテンシャルを秘めるが、超フリースインガーでアプローチに難あり。特に3Aでのスイング率58.3%はMLBならワースト三傑に入るレベル。余計なスイングを減らし、凡打を減らしていくことが課題。守備では3B転向2年目で板についてきており、平均以上のディフェンダーになれるとの評価を得ている。
フアン・ソトの見返りの1人。6-6/235の恵まれた体格から最速103マイルの速球と80マイル後半の高速スライダーを投げ込む剛腕。開幕から8先発で防御率8.89・与四球率14.4%と苦しんでいたが、そこから16先発で防御率2.79・奪三振率39.4%・与四球率9.3%と覚醒。FIPはAで2.44、A+で2.25だった。制球難を改善して飛躍を遂げた。リリーフ転向が既定路線と見られていたが、このまま成長を続けて先発に留まれるか。
FV45
Seaver King
20年ドラフト1巡目。マイナー屈指の豪腕プロスペクトとして台頭したが、23年をTJ手術で全休。24年もリハビリが遅れ、3試合の登板にとどまった。万全ならば平均95-96マイル/最速100マイルの速球が武器で、カーブ&チェンジアップもプラスピッチ候補。ローテーション半ばポテンシャルも、25歳シーズンを終えてMLBでの実績0。健康面と制球面の不安を払しょくできなければ、リリーフ転向を余儀なくされるだろう。
23年ドラフト2巡目の高卒左腕。名門バンダービルト大への進学が内定していたが、オーバースロットとなる契約金230万ドルでプロ入りを決めた。6フィート6の長身を生かしたエクステンション大のフォームからMAX99マイルで高スピンの速球を投げ込む。カーブ&チェンジアップも切れるが、制球難が致命的。24年はAで25先発して与四球率16.1%。リリーフ転向のリスクも。
9.ヨハンディ・モラレス(1B/3B)/Yohandy Morales:23歳
23年ドラフト2巡目。6-4/250の巨体にプラスのパワーが武器のスラッガー候補。24年は開幕から37試合でwRC+90・0本塁打と不発。その後左親指の怪我でIL入り。ところが7月30日に復帰すると、そこから38試合でwRC+161・5本塁打とV字回復を見せた。GB%=48.3%、引っ張り方向への打球割合39.9%はいずれも平均以下であり、引っ張りフライを増やしてパワーを生かしたいところ。大学では3Bも、プロでは1Bメインでプレー。体型の割に軽快に動け、3Bに留まれる可能性もあるが、1Bとしてなら平均以上のディフェンダーになれるとの評価。
ハンター・ハービーとのトレードで昨夏KCより加入。広角にライナーを打ち分ける二塁打マシーンタイプで、3B選手としてはパワー不足が指摘される。守備ではダブルプラスの強肩の持ち主で、走力も平均から平均以上と機敏さも問題なく、3Bにとどまれるとの見立て。走塁能力も高く、隙があれば盗塁を狙える。24年は開幕から37試合でwRC+120と順調な滑り出しも、腹斜筋の負傷でIL入り。WSH加入後は11試合でwRC+11に終わった。
FV40
ジェシー・ウィンカーとの1対1トレードで昨夏NYMから加入。平均94マイルのシンカーと横滑りするプラスピッチ候補のスライダーのコンビネーションでゾーンを揺さぶる。WSH傘下加入後はチェンジアップの向上をテーマに取り組んでいる。24年は2Aでの21先発で防御率3.58・FIP3.08・奪三振率27.4%(WSH加入後4戦だと防御率2.08・奪三振率35.6%)をマーク。3Aデビュー戦では6回パーフェクト投球を披露した。持ち球的にはローテーション下位~スイングマンがフィットするとの評価。
6-5/235の立派な体格とそれをコントロールできる運動能力を兼ね備える。好調時は94マイル前後の速球で両コーナーの低めを突き、低めのスライダーor高めの4シームで打者を制圧できる。24年はA+での6先発で防御率2.35・奪三振率32.2%と快投。2A昇格後は19先発で104回を消化し防御率3.63とイニングイーター適性を見せた一方で、奪三振率22%と支配力が下落。特に対左打者に対して被OPSが.200以上悪くなっているので、第3球種のチェンジアップの質を磨きたいところ。ローテーション候補の地位を得るには、奪三振能力の向上が課題だ。
22年ドラフト2巡目。完成度の高さを評価されているワークホースタイプで、MLB公式は6フィート6の巨体も含めてジョーダン・モンゴメリー(前TEX)と比較。91-94マイルの速球とプラスのチェンジアップ、平均的なスライダーのコンビネーション。23年はAでは9先発/防御率1.93と快投も、A+では6先発/防御率5.57と足踏み。23年9月にTJ手術を行い、24年は全休。25年シーズンの復帰を目指す。
21年ドラフト2巡目。打撃スキルの高い両翼選手で、FanGraphsはデービッド・ペラルタ(前LAD)やラモンテ・ウェイドJr.(SF)と比較。24年はA+でwRC+118、2Aで108とソリッドな内容も、計130試合で6本塁打止まりだったため、LFメインの選手としてはパワー面が物足りなかった。ゴロ率の低さと引っ張り率の高さを両立している点は魅力であり、筋肉をつけていけばパワー開眼の可能性も。
23年ドラ2の高卒選手。非1巡目選手としては現行のボーナスプール制度が始まってから最高額となる380万ドル(全体22位相当の契約金)で契約した。ホッケーとの二刀流で鳴らしたアスリートで、今春マイク・トラウトが持つニュージャージー州記録タイの18本塁打を放った。プラスのスピードを有し、守備動作も滑らかだが、肩の弱さから長期的には2BやCFの方が能力を生かせるとの評価。
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