2025 KANSAS CITY ROYALS
TOP 15 PROSPECTS
2025年 カンザスシティ・ロイヤルズ プロスペクトランキング
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Jac Caglianone |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は25年6月30日見込みのもの。
FV50
1.ジャック・カグリオン(1B)/Jac Caglianone:22歳大学では投打の二刀流で活躍したが、プロでは打者としてのプレーが主になる見込み。アプローチが荒く(大学でチェイス率39%、プロでも40%)リスクはあるが、パワーはMLBトップクラス。オフのAFLでは打球速度117.3マイル(昨季のMLBで117.3マイルを越したのは7人のみ)を計測した。A+では29試合でwRC+96と不発だったが、通年でどうか?投手としてはMAX100マイル&変化球も切れるが、大学2年間で防御率4.55/与四球率15.4%と制球難で、大谷翔平のような先発兼任は厳しそうだ。リリーフとレギュラー1Bを天秤にかけたら間違いなく後者の方が優先度が高く、まずは打者としての成功を目指す。
75TH CAREER HOME RUN @jac_caglianone #MCWS x 🎥 ESPN / @GatorsBB pic.twitter.com/4jXrtfXjfp
— NCAA Baseball (@NCAABaseball) June 19, 2024
Jac Caglianone
23年ドラフト全体8位指名の高卒攻撃型捕手。プラスのパワーと優秀な判断力(平均以上のゾーンスイング率と平均以下のボール球スイング率を両立)を有し、高卒1年目ながらAで18本塁打/wRC+141/四球率17%と結果を出した。打率.238/三振率30.5%とコンタクト能力は要改善。走塁面では、スピードは平均以下だがマイナー捕手3位の25盗塁をマーク。守備では高校時に投手としてMAX97マイルのダブルプラスの強肩が武器で、捕球面の評価も平均以上。Baseball Prospectusの出すフレーミング指標では+8.0をマークした。63試合で113許盗塁/阻止率14%と送球精度は要改善だ。
Blake Mitchell
Carter Jensen
23年ドラフト2巡目の高卒投手。オーバースロットとなる契約金280万ドルで入団した。6-4/215という立派な体格の持ち主で、高卒1年目にして速球はMAX99.4マイルに到達。スライダーも2700rpmに達するなどポテンシャルは高い。Aでは14先発を経験したが、ラスト4登板は速球の平均が96→94マイルに落ちていたので体力強化は今後の課題か。数年後のブレイクに期待。
5.ラモン・ラミレス(C)/Ramon Ramirez:20歳
23年1月にわずか契約金5.75万ドルで契約するとそこからマイナーで好成績を出し評価を上げている。パワーが武器の攻撃型捕手で、24年はRで7本塁打/wRC+115をマーク。スイング率を前年の61%から48%にトーンダウンさせるなどより選択的なアプローチをとることができるようになった。すでに上位10%打球速度105マイルはMLB平均を超している。捕手守備は発展途上で体型も一般的な捕手よりもガッシリしているため、捕手に留まれるように特訓が必要だろう。
速球とチェンジアップをコマンド良く投げ分けるイニングイータータイプ。24年は2A/3Aで計25先発して防御率3.08/FIP3.25/奪三振率27.8%/与四球率6.7%と好投。statcastデータが得られる3Aでの成績に着目すると、チェンジアップは空振り率46.7%/得点価値8.5をマーク。カーブ&カッターも得点価値プラスと効果的だった。
22年ドラフト全体9位指名。大学屈指の強打者として入団したが、1年目の23年はwRC+98と不発。24年は2Aで15本塁打/30盗塁/wRC+115と復活のシーズンを送った。「20-20」が狙えるパワー&スピードを兼ね備え、RF/CFにふさわしい守備力を有する。大振りで速球への弱さが指摘されており、上位レベルの投手に対応できるか。
FV40
21年ドラフト2巡目。スロット額の倍近い契約金300万ドルで入団した。92-95マイルの速球にスライダー、チェンジアップのコンビネーション。24年はA+/2Aで22先発して防御率4.21/奪三振率24.2%/与四球率10.8%/FIP4.50と年齢を考慮すれば健闘した。4シームは質に問題があり、将来的にはツーシームを軸とした投球に適性があるとの評価。現時点ではガッシリ体型&2年連続108.2イニング以上の耐久力を売りとしたローテーション下位のイニングイーター向きだろう。
22年ドラフト4巡目。90マイル中盤で変化量大の4シームと80マイル中盤から後半に届くハードスライダーがプラスピッチ候補。プロ2年で与四球率5.9%とコントロールも安定している。大学ではリリーフ中心のキャリアも、24年はA+/2Aで計126回を投げて防御率3.64/FIP3.03/奪三振率23.8%/与四球率5.6%と2年続けて先発として結果を出した。チェンジアップの開発が先発残留の鍵。
10.デービッド・シールズ(LHP)/David Shields:18歳
24年ドラフト3巡目。テネシー大では1年時から先発として活躍。USA代表でもプレーした実力者だが、ドラフトイヤーに成績を落とした。プラスピッチは無いが、4球種を効果的に織り交ぜるストライクスロワー。大学3年間で通算与四球率6.5%とコントロールに強みあり。
小柄でパワーレス(平均打球速度85マイル)だが、卓越したバットコントロールとプラスのスピードが武器のスーパーユーティリティ候補。24年は2AでwRC+118をマークしたが、四球率14.0%/三振率11.5%、コンタクト率87%とヒットセンスはマイナーでも指折りだ。また、パワーレスではあるが、ゴロ率35%/フライ率41%とバレルゾーンに打球を集めるのが上手く、ギャップを破ることができる。
22年ドラフト20巡目。進学の可能性が高いためスリップしたが、3-4巡目相当の契約金でプロ入りした。6フィート4の長身アスリートで、現時点ではロマン枠だが、エリー・デラクルーズ(CIN)やオニール・クルーズ(PIT)のような大器になれる可能性も。24年は2年目のAでwRC+121と成長を見せたが、フリースインガーでコンタクト率66%/三振率25.8%とヒットツールは依然として荒いままだ。
15.フェリックス・アロンデ(RHP)/Felix Arronde:22歳
平均93.5マイルの4シームとスピンレート950rpmという低回転スプリットのコンボ。長身細身の体格から速球はもう数マイル向上が見込めそうだ。24年はAで110.1回を投げて防御率2.94/奪三振率23.5%/与四球率7.3%/FIP3.89をマーク。先発として大成するには、ブレーキングボールの質を改善したい。
Notable Prospects
オム・ヒョンチャン(C)/Hyungchan Um:21歳
韓国出身。コンタクト率65%と空振りは多いが、プルサイドへのパワーと平均以上になり得る守備力が強み。18歳で渡米し、すでに通訳なしで英語のインタビューに答えられるほど英語が堪能で、投手とのコミュニケーションをより活発に行うためにスペイン語のレッスンも受けている。オフに参加したオーストラリアリーグでは38試合で10本塁打/OPS.912と大活躍だった。
アスベル・ゴンザレス(OF)/Asbel Gonzalez:19歳
プラスのスピードが武器のセンターフィールダー。打撃は現時点ではパワーレスでコンタクト重視だが、長身細身の体型からパワー向上の余地を残す。24年はRでの41試合でwRC+110をマーク。プロ通算88試合で1本塁打止まり。
L.P.ランジェバン(RHP)/L.P. Langevin:21歳
24年ドラフト4巡目。大学ではリリーフとしてプレーし奪三振率39.1%をマークしたKマシーン。4シームの球速は92-95マイルと平均的だが、低リリースから浮き上がる軌道のため空振りを量産できるダブルプラスピッチ。変化球やコントロールの精度を磨いていきたい。
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